謎の世界で生き残るために傭兵団作った   作:全力執奏

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カーニバルッ! だよっ!!

パーパルディア皇国 皇国監査軍東洋艦隊

 

 

 

フェン王国 水軍と戦闘中。突然海面が爆発し、フェン王国水軍の壁になるように現れた物体は、城のように巨大な船だった。

 

しかも、現れた巨大船は、此方のフェン王国を狙った砲撃を、見えない壁で軽々全て防いでしまった。

 

「なっ、何なんだ、アレは!?」

 

も、もしや、あの巨船は列強のモノなのか!?

 

 

ポクトアールは、咄嗟に頭の中にある記憶を手繰り寄せるが、直ぐに思い直す。

 

いくら列強の船でも、海に潜るなど聞いたことがない!

 

更に我が国の22隻の砲撃を防ぐ見えない壁、恐らく魔導だろう。だが、そんな魔法聞いたこともない!!

 

仮に隠していたとしても、そんな凄い船ならば、噂くらいある筈だ。

 

 

だが、目の前に存在する、アレは何だ!?

 

とにかく、情報を! ポクトアールは望遠鏡で、必死に巨大な船を観察する。

 

「馬鹿なっ、やはりあれは列強の船なのか!?」

 

巨大船の艦前方には、話には聞いたことのある列強が装備しているような、巨砲が備え付けられていた。

 

 

そして、その巨砲は、こちらに向けられ。

 

 

「避けろっ!!」

 

 

咄嗟の意味のない叫びだった。閃光が視界を埋めつくし、ポクトアール提督は閃光に包まれた。

 

 

 

▼△▼△▼△

 

 

 

 

突然海中から現れた、城のように巨大な船は、自分達が手も足も出なかった、パーパルディア皇国の皇国監査軍艦隊をあっと言う間に蹴散らしてしまった。

 

 

 

 

 

巨砲から撃ち出される光の砲弾。

 

 

 

光の砲弾が敵船に当たると、その部分がくり貫いたかのように穴が開いて燃え盛る。

 

 

 

しかも、連続で発射され、22隻の列強国艦隊は、あっという間に海の藻屑となった。

 

 

 

皇国監査軍艦隊は、我が水軍の射程より長かった。

 

 

 

巨船が現れたからこそ、余裕が出来、慌てて望遠鏡でパーパルディア皇国の艦隊を改めて確認したが、30門以上の大砲があり、中には倍以上の大砲を搭載している船もあった。

 

 

 

それなのに、一方的列強パーパルディアの艦隊が、あっという間全滅。

 

 

 

か、勝てない! パーパルディア皇国の艦隊にも勝てないのに、目の前に存在する船には、どう足掻いても勝てない!

 

 

 

 

 

水軍長クシラは、目の前に現れたら謎の巨船に強い畏怖の念を持ち。世界の広さを知った。

 

 

 

 

 

▼△▼△▼△

 

 

 

 

 

フェン王国 首都アマノキ

 

 

 

 

 

 

 

パーパルディア皇国のワイバーンロード部隊をあっさりと片付けた暁の傭兵団の活躍を見て、文明圏に属さず、軍祭に参加した各国武官は放心状態となっていた。

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんだ!!!あの凄まじい魔導船は!!!」

 

 

 

「なんという恐ろしい力だ!!常軌を逸しているぞ!!」

 

 

 

「あの列強ワイバーンロードをあっさりと叩き落とした!!いったい・・・何なのだ!あの船たちは!!」

 

 

 

 

 

 

 

「暁の傭兵団と言うらしいぞ」

 

「傭兵団だと!? 馬鹿な!!」

 

「まさか、古の魔帝の流れを汲む者たちでは!?」

 

 

 

海岸から海を眺めていた文明圏外の国々の武官たちは、自分たちの常識とかけ離れた力を持つ巨大船に恐怖を覚えると共に、味方に引き入れる事は出来ないかを考え始めていた。

 

 

 

パーパルディア皇国を遥かに超える力を……もしかしたら、あの船の国は持っているのかもしれない。

 

 

 

フェン王国の軍際に参加していると言うことは、フェンとは契約を結んでいる可能性がある。

 

 

 

フェン王国と良好な関係を築き、あの船のを持っている傭兵とも仲良くなれば、もしかしたらパーパルディア皇国の属国化を防げるかもしれない。

 

 

 

奴隷としての国民の差出や、領土の献上等、もしかしたら……。

 

 

 

フェン王国がパーパルディアの領土租借案を蹴った時は、フェンが焼き尽くされるのではないかとも思ったが、あの船を保有する傭兵団と契約をしたのであれば、フェンが強気に出るのも理解できる。

 

 

 

「なんとしてでも、暁の傭兵団と契約を結ばねば!!」

 

 

 

各国が動き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

▼△▼△▼△

 

 

 

 

 

パーパルディア皇国 第3外務局

 

 

 

 

 

 

 

局長カイオスは、その報告を聞き、脳の血管が切れるのではないかと思われるほど激怒していた。

 

 

 

事の始まりは、フェン王国が皇国の領土献上案を拒否した事からはじまる。

 

 

 

498年間の租借案という「慈悲」も、双方に利があるにも関わらず、拒否される。

 

 

 

「フェン王国は、皇国をなめている」

 

 

 

 

 

このような意見が第3外務局内で主流になった。

 

 

 

数多の国々が存在するこの世界において、文明圏5カ国、文明圏外67カ国、国の大小はあるが、計72カ国もの属国を持つ列強パーパルディア皇国にとって、文明圏外の蛮国からなめられた態度をとられる事は、とても許容出来るものではない。

 

 

 

他の国々の恐怖の楔が外れては困る。

 

 

 

このような事情もあって、パーパルディア皇国第3外務局所属の皇国監査軍東洋艦隊22隻と、2個ワイバーンロード部隊が派遣されたのであった。

 

 

 

ワイバーンロード部隊により、フェン王国首都 アマノキ に攻撃を行い、フェン人に恐怖を植え付け、軍祭に参加している文明圏外の蛮国武官に力を見せつける。

 

 

 

艦隊による無慈悲な攻撃により、フェン王国首都 アマノキ を焼き払い、パーパルディア皇国に逆らったらどうなるのかを他国に見せつける計画だった。

 

 

 

しかし、皇国監査軍東洋艦隊は戻って来なかった。

 

ワイバーンロード部隊も同様に、

 

 

 

更にある噂が聞こえてきた。

 

 

 

皇国監査軍東洋艦隊は暁の傭兵団によって、全滅した。

 

ワイバーンロード部隊も、暁の傭兵団の空を飛べる少女達によって、真っ二つにされた、と。

 

 

 

馬鹿げた噂だと、誰もが言った。

 

だが、いつまで待っても、皇国監査軍東洋艦隊は戻って来なかった。

 

 

 

 

 

「まだ、見つからんのかっ!! 連絡が途絶えてから、どれだけの時間がたったと思っている!!」

 

「や、やはり、全滅したので?」

 

「残骸すら見つからないとは」

 

「本当に全滅したのか?」

 

「まさか、列強にでも亡命したのでは?」

 

「家族を置いてか? 調べた限り、亡命する理由がないぞ」

 

 

第3外務局が騒がしくなったとこで、フェン王国から使者が来た。

 

 

 

内容は、

 

 

 

「ほ、捕虜の身代金、だとぉっ!?」

 

 

我が国で雇っている暁の傭兵団が捕らえた、捕虜を返してほしければ、金を払えと言ってきたのだ。

 

 

 

蛮国風情が上から目線で、あまりの煽るような言い方に、担当者は怒りのあまりに「無礼者を捕らえろ!」と命じたが、警備の者達は銀髪の幼い少女にボコボコに返り討ちに合い、彼等が外へ逃げると、見たことのない翼を掲げ、そのまま空を飛んで逃げてしまったと言う。

 

 

 

 

この話を聞いた、局長のカイオスは激昂した。

 

 

 

神聖な外交の場で暴言を吐き(フェン王国の使者は、鼻で笑っていたが、オブラートに包んで発言)、更に暴力を振るい(武器を持って襲ってきたのはパーパルディア皇国の警備)、警備の者に怪我をさせるとは(無抵抗だったら、フェン王国側は怪我ではすまない)、とんでもない野蛮な国家だ!!

 

 

 

 

 

「奴等を絶対に許すな、仕事に取り掛かれ!!」

 

 

 

「「「「はい!!」」」」

 

 

 

 

 

皇国に泥を塗った敵がいるのは事実だ。

 

ふざけた敵を殲滅する必要がある。

 

 

 

だが、その前に、敵が何者なのか調べるのが先だ。

 

 

 

暁の傭兵団め! ギリギリと歯を食い縛る局長カイオス。

 

 

 

 

 

今回は負けている。皇帝の耳にも入るだろう。次は監査軍ではなく、最新鋭の本国艦隊が動くこととなろう。

 

 

 

 

 

だが、たかが傭兵団に皇国監査軍の艦隊を倒せるだろうか?

 

 

 

不可能だ。

 

 

 

ならば、どこかの列強がバックについている可能性も高い。

 

 

 

第3外務局は、暁の傭兵団と傭兵の後ろに居る者達を知るため、情報収集を開始した。

 

 

 

 

 

しかし、手に入った情報は、鉄の巨人を多数保有している。

 

 

 

巨大な船を大量に保有している。

 

 

 

空を飛べるワイバーンロードを一刀両断出来る少女達が、千人近く居る。

 

 

 

鉄の竜の攻撃は要塞の壁をぶち抜く。

 

 

 

団長は不老不死で、街を粉砕出来る魔法が使える。

 

 

 

空を飛べる飛行戦艦がある。

 

 

 

本拠地は空を飛んでいる巨大な街、などだった。

 

 

 

 

 

「ふざけてるのか、貴様等は!!」

 

「ちょ、調査員は信頼出来る者達で……」

 

「文明圏外に、こんなモノが存在するするわけがないだろうがっ!! 百歩譲って、こんなものがあるなら、とうの昔に列強が使っておるわ!!」

 

 

 

暁の傭兵団の宣伝を見た商人などが、暁の傭兵団の狙い通りに、噂を広めた結果、パーパルディア皇国の常識から、かけ離れた情報が集まった。

 

 

 

「もう一度、調べ直せ!!」

 

 

 

こうして、調査員達は、必死で調べ直すのだが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フェン王国

 

 

 

「あ、あの、少し良いでしょうか?」

 

「はい、何でしょうか?」

 

「その、貴女達は十人姉妹とかでしょうか?」

 

「いいえ、違いますよ」

 

「DOLLSと言う、種族(と言うことにしている)です」

 

「そ、そうですか。ところで、貴女達の種族は、どれくらいの人数が……」

 

「ああ、よく聞かれます。零、私達は二千人くらいですよ」

 

「あそこで、串焼き買ってる娘も同じくらいです」

 

「え、あ、はい、いきなりすみません」

 

「いえいえ、良く質問されるんですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ」

 

「なんだ?」

 

「調査って、もっとこう、こそこそするんじゃないのか?」

 

「……だって、周りが滅茶苦茶話しかけてたし、いけるかなって」

 

「つーか、これどう報告する? どう考えても信じては――『ワ・タ・シ・はNo.1!』」

 

 

 

「「ゲリラライブだとっ!?」」

 

 

 

「くそぉっ、行くぞ! 仕事なんてやってられるか!!」

 

「まったくだっ!!」

 

 

 

 

 

パーパルディアの調査員は優秀だったが、フェン王国で大暴れする、暁の傭兵団の非常識な事実を見て、「あ、報告しても信じてもらえない」と悟った。

 

 

報告書を送っても怒られる。

 

それでも、頑張って配布されている暁の傭兵団のパンフレットなどを添えても駄目だった。

 

 

 

 

やる気失う日々で、彼等を癒したのはフェン王国に入ってきた、暁の傭兵団発祥の美味しい屋台や聞いたことのない軽快な音楽。

 

 

彼等を不真面目に誘う要素は多かった。

 

 

「やべぇ、キンキンに冷えたビールと枝豆うめぇっ」

 

「安いのにこんなに旨いなんて、フェン王国は良いなぁ」

 

「お、あんたら、商人か?」

 

「え、ああ、そうです」

 

「なら、最近入ってきたコレも旨いぞ」

 

「「ほほぉっ」」

 

 

 

これは【調査】せねば!

 

段々やる気が失くなっていくパーパルディア皇国の調査員。

 

 

実は怪しい奴を古城が鑑定し、フェン王国との連携で、フェン王国に入ってやる気の失った調査員達は、サキュバス(このすば勢)店へ誘導。

 

 

結果的にサキュバス店にどっぷりハマって、パーパルディア皇国の情報を洗いざらい吐き出すことになった。

 

 

 

 

 

▼△▼△▼△

 

 

 

 

 

ちなみに、工場建設入などで、フェン王国は、発展はするが、

 

 

 

「びた一文まからにゃいにゃっ!!」

 

「そ、そこを何とか!」

 

「先行投資と言う言葉を知らんにゃか!?」

 

 

 

同時に財務関係者は、最初の数年、毎日枕を涙で濡らすことになった。

 

 

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