謎の世界で生き残るために傭兵団作った 作:全力執奏
暁の体は順調に開発が進んでいる。
農場は十文広くなり、兵器工場も稼働し始めた。
各グループが作った街も、出来てきた。
移民の人達の生活も順調。
クワ・トイネ公国とクイラ王国、そして、ローリア王国との貿易も始まった。
職人ホムンクルス達の増えてきたので、貿易赤字は徐々に問題なくなる……といいな。
で、今の俺の問題は、
「沢山嫁さんが居るから仕方がねぇけどさ、もう少しどうにか、なんねぇのか?」
「すまない。天龍」
久し振りに、天龍と二人きりなった。なので、二人で手を繋ぎながらゆっくりと散歩する。
「しかし、地球とは違う世界か」
「すまないな、巻き込んで」
「あー、違う。嫌だという訳じゃないさ。ただ、小説みたいな状況だからな。しかも、KAN-SENとか言うオレ達みたいな奴等もいる上に」
ぐぅーと繋いでいる手を強く握られる。
天龍の目には嫉妬が浮かんでいる。
「沢山嫁さんが出来て良かったな!!!」
「ごめんなさい、許して下さい!」
「まあ、色々苦労してるから、仕方がないと思うが。放ったらかしは嫌だぞ」
「うん、分かっている」
「じゃあ、まだ一緒に居たいから」
ぐっと俺の腕に抱きついて来る天龍。頬が少し紅くしながら二人きりで人気のない小道を……。
「天龍」
「なんだよ」
「そっちは、開発を後回しにした区画で、人気のない道と場所なんだが?」
「……」
「……」
そして、天龍は俺に寄りかかりながら、俺の耳元で呟いた。
「なぁ、ダメか……?」
「…………」
OKです!!!
その後、こっそり隠れながら基地に帰ったが、途中で見つかり、匂いでバレた。
龍田の笑みが、久し振りに怖かった。
▼△▼△▼△
クワ・トイネ公国 暁の傭兵団 租借地 暁の広場
クワ・トイネ公国とクイラ王国は、主に妖精さん達のチートな建設能力で、かなり道などのインフラが近代的になった。
俺が産み出した家電製品をメンタルモデルが解析。
部品を俺(暇な時に錬金術釜で)と錬金術が使えるホムンクルス達。妖精さんと饅頭が製造。妖精さん、饅頭、ホムンクルスで製造する。
で、クワ・トイネ公国とクイラ王国。ちょっとずつローリア王国にも輸出され始めた。
建築技術は、3カ国から建築技術を教えてほしいと頼まれたので、色々と教えている。
で、今日は3カ国で、建築関係の研究と今後についての話し合いが行われた。
専門的な話し合いだけかと、思ったら建築資材の取引交渉まで、行われていた。
俺は建築担当の妖精さんに達の護衛とアドバイザー? みたいなモノだった。
で、やっと終わってのんびりするためにここにきたけど。
「大分賑やかになったな。ここも」
「普段、何もない時でも広場に人が集まり、歌ったり踊ったりしていますよ。元々の民謡だけではなく、私が広めた歌も歌っています」
「好みがあるから、心配したけど。受け入れてもらえて良かったよ」
KAN-SENの一部が、暁の市でライブしたいと要望を出したとき、この世界の人達に合うか心配だったが、種族問わず、気に入って貰えたようだ。
今、広場のステージでは、まど◯マ◯カのOPをコスプレしながら、大鳳(やたらセクシーなま◯か)と太原(可愛らしい◯ミ)、足柄(ホ◯ラ、コスプレが1番似合ってる)、加賀(顔を真っ赤にして恥ずかしがってる、◯子コスプレ)、比叡(楽しんでる、さ◯かのコスプレ)の五人が歌ってる。
ちなみに、歌って踊って、暁の傭兵団の宣伝をするとお給料が発生するので、みんなはかなり頑張る。
「「「「「目覚◯た~♪心◯~♪」」」」」
うん、かなり上手くなった。最初は凄かったからな。
観客も楽しんでいるようだな。
「うん、娯楽が増えるのは良いことだ」
「ご主人様」
「どうした、ベルファスト」
「あのコスプレ衣装、各々に合わせて、多少デザインが違いますが? ご主人様がお作りに?」
「ああ、そのまま着せると、大鳳とかは胸が危なかったからな」
「ご主人様は、相変わらず何でも出来てしまうのですね」
それでも、大鳳はかなり際どいけどね。
クワ・トイネ公国やクイラ王国の人達から、最初は水商売の女性の衣装と勘違いされていたが。いまでは、払拭された。
理由? サキュバス(このすば勢)達が街を歩いて、ロデニウス大陸人の度肝を抜いたのだ。
なので、サキュバスの衣装を除く、暁の傭兵団の衣装は良く見ればお洒落と言われるようになり、女性達にも人気が出てきた。
明石がファッション雑誌を作るから、ホムンクルスを増やせと言われてからそれなりに時間が経ち、暁の傭兵団の衣料店はなかなか儲かっている。
「いや、出来るのと極めるのは違う」
俺はベルファストに近づき、
「私生活では、ベルが居ないとしっくり来ないんだ。一流のメイドが側に居てくれないとな」
「ご主人様……」
ベルファストが、俺を見上げ、俺はベルファストの腰に腕を伸ばして自分の側に引き寄せ、
「こ、困ります。メイドに、それに、ここは人通りが」
「みんなライブを見てる」
だから大丈夫。と言おうとしたら、鋭い視線を感じて、その方を見てみると。
「「「「「もう~♪ なに◯あっても~♪ 挫~♪ け~◯~い♪♪」」」」」
めっちゃ笑顔で歌っている5人が、こちらを見ていた。
ただ、目は笑ってなかった。
「ご主人様」
俺がやべぇ、と思っているとベルファストから声がかかる。
「な、何だ?」
「メイド艦隊を手配いたしましょうか?」
「喧嘩は御法度だ」
後日、重桜の街へ行ったら、凄かったよ、色々。
死ぬかと思った……。
▼△▼△▼△
クワ・トイネ公国 経済都市マイハーク
インフラ整備が進んでいるとは言え、何でもかんでも導入するわけではない。
街の景観もあるので、クワ・トイネ公国と話し合いながら、インフラ整備をしている。
で、今日は仕事が早くに終わったので、ブラブラ歩いていると、
「あれ、シンさん?」
「おや、団長殿」
「え、あっ! 暁殿、お久しぶりです!!」
何か、ウチのMS教導隊の隊長が、知り合いのクワ・トイネ公国 マイハーク防衛騎士団団長のイーネさんと腕組んで歩いていた。
無粋なので、絶対に触れないが。
「お久し振りです。イーネさん。シンさんも」
「はい、実は道に迷ってしまい、案内してくれると」
「成る程、ではイーネさん。シンさんのこと頼みます。では私は用事があるので、これにて」
「え、あっ、はい!! 分かりましたぁ!」
ちょっと上擦った声で返事をするイーネさん。
デートしているところ見られて恥ずかし……い? いや、待てよ。シンさん、初対面っぽくなかったか?
シンさん、ちょっと戸惑っているようにも見えた。
「…………」
一瞬、出歯亀しようかとも、思ったが。シンさんには冗談は通じなさそうだし、止めておいた。
後日、夜会で招待され、先方がMSを純粋に好きらしいので、シンさんを連れていき、「MS教導隊の隊長をしている男です」と教えると、俺と共にシンさんは引っ張りだこになった。
ちなみにイーネさんは、シンさんをただの団員と思っていたらしい。
夜会で、シンさんは専用の白いザクまで使っていると聞いて、顔色を青くさせていた。後日話を聞きに行くと、「そんな重要幹部だとは、知らずに逆ナンパをしてしまい、申し訳ありません……」
顔を真っ赤にして、両手で顔を覆い項垂れるイーネ。
一緒に来たイラストリアスが、イーネを慰めた。
とりあえず、気にしないで。と告げて、終わったんだけど。
ただ、相性が良かったのか、シンさんとイーネは仲良くなっていった。
ちなみに、かなり仲良くなってから、イーネがシンさんの年齢を聞いて、両膝から崩れ落ちることになったが、些細なことだ。