謎の世界で生き残るために傭兵団作った 作:全力執奏
暁の大陸 第一開拓街
俺の名前はミロード、幼い時にロウリア王国の奴隷となった。
その時に兵士だった父が戦死、奴隷として売られたのだが、幸運にも俺を買ってくれた騎士家は、亜人差別は無く、家来も厳しいが亜人を理由に殴られたりはしなかった。
だが、ロウリア王国が戦争に負け、御当主様と次期当主様戦死。その後、親族が騎士家を乗っ取り、途方に暮れた奥様と幼いお嬢様を見て、御当主様の世話役として付いていき運良く生き残った従者が提案したのが、暁の大陸への移民だった。
ただ、条件が元奴隷のみだったので、偽装とは言え奴隷と名乗るのに躊躇していた奥様だったが、新しい御当主様が幼いお嬢様を変態で有名な貴族に嫁入りさせると言い出して覚悟を決めた。
まあ、何故か移民確認作業に、暁の傭兵団の団長が居て、即座に奥様とお嬢様の正体が露見したが、「何故、こんなことを?」と団長、いや暁様が聞いてきたので、正直に話すと、「そう言う理由ならば」と哀れんで移民の許可をくれた。
その後、没落して売り飛ばされそうになった貴族女性や平民の女性も多くが移民として、暁の大陸にやって来たと聞いた。俺が思っていた以上に懐が深いな。と思った。
「おーい、ミロード」
「ん? ああ、ガダ」
家の庭でトレーニングをしていると、隣の家のガダ。
友達になったエルフの少年が声をかけてきた。
「もうすぐだな。マクロスに行くの」
「あぁ、そうだな」
ガダと俺は暁の大陸守備隊に入隊した。
元々農民として働いていた人達は、大規模農場で雇われている。
だが、読み書きが出来る俺やガダは、武官や文官の職に志願できる。
もちろん、読み書き出来なくても、志願出来るが。必ず三年間学生として勉学に励む必要がある。
ちなみ、学校は無料で入れる。
寧ろ、暁の傭兵団は入学を推奨している。
「ガダはオーラバトラーのパイロット希望だっけ?」
「ああ、ワイバーンも好きだけど、空を舞うダンバイン(レプリカ)に一目惚れしたよ。ミロードは確かファフナー(レプリカ)、パイロットだったよな。なぜファフナーにしたんだ?」
「俺も一目惚れ……、というか、実はさ」
「うん、なんだ?」
「声が聞こえたんだ。ファフナーの写真を見たときに」
「声?」
「ああ、確かに聞こえたんだよ」
――あなたはそこにいますか?って。
この二人は後にエースとなる。
それこそ、暁の傭兵団の予想を越える技量を持つパイロットになった。
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暁の大陸 特別研究所 地下
「だああああああっっっ!!!! 逃げろ! 逃げろ! 逃げろぉ!! ファフナーから離れろぉっ!!!」
わーっ、わーっ、言いながら全力で逃げ出す妖精さん達と饅頭達とホムンクルス達。
『提督!早くファフナーをアイテムボックスに!!』
無線で大淀が叫ぶが無理だ。
直接触らないとアイテムボックスには入れられない。
「全身を結晶で包んでるから無理だ! 引きずり込まれたら、帰ってこれるとは思うが、何時帰ってこれるか分からない!!」
『全スタッフ緊急退避!! 隔壁閉鎖!!!』
後に落ち着いたファフナーをアイテムボックスに封印された。
封印されるまでの間に、ファフナーと波長の合う一人の少年が、ファフナーに問いかけられていたことに、古城は生涯気づかなかった。