謎の世界で生き残るために傭兵団作った   作:全力執奏

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大東洋諸国会議

・大東洋諸国会議

 

 

 

大きな出来事が起きた場合に臨時的に開かれる会議である。参加国は文明圏外の国々で構成される。

 

元々会議の提唱国が文明圏外の国であったため、列強のパーパルディア皇国や、第3文明圏の国々は「会議は必要が無く、無意味」として不参加となった。

 

会議に文明圏の国々はいないため、過去に開かれた会議では、国同士の会議としては珍しく、比較的に本音を交わすオープンな会議が行われてきた。

 

今まで行われた会議では、パーパルディア皇国の動向等が会議の主題となることが多かったが、今回は違う。

 

今回の大東洋諸国会議の目玉は急遽現れた謎の武装集団。暁の傭兵団についてである。

 

 

 

「これより大東洋諸国会議を開催します」

 

 

 

各国の代表には、いままでに暁の傭兵団が起こした代表的な出来事が記されている。

 

要約すると下記のとおりになる。

 

 

 

暁の傭兵団は大東洋に突如として現れた武装集団である。本人たちの言い分では、この世界に突如として転移してきたと申し立てる。しかし、少数とはいえ転移は神話以外に歴史上の実例は無い。

 

最初の接触はロデニウス大陸の農業立国、クワ・トイネ公国の竜騎士が、暁の傭兵団の本拠地、超大型空中空母マクロスを発見する事による。

 

暁の傭兵団の力を知った、クワ・トイネ公国が暁の傭兵団を雇う。クワ・トイネ公国の現状を知った暁の傭兵団はクワ・トイネ公国に大量の食糧を求め、インフラをクワ・トイネ公国に輸出してくる。

 

ロデニウス大陸最強の国、ロウリア王国とクワ・トイネ公国が戦争状態となる。

 

ロデニウス沖大海戦にて、暁の傭兵団は8隻で、ロウリア王国海軍4400隻全滅させ、ワイバーン部隊までも全滅させる。

 

陸戦においては、ギムの町にて、ロウリア王国軍を全滅させている。なお、この戦いを目撃した多数のクワトイネ国民によると、火山が爆発したかのような猛烈な爆裂魔法が使用されたようである。

 

フェン王国の軍祭参加の際、パーパルディア皇国 皇国監査軍東洋艦隊のワイバーンロード部隊を各国武官の前において、短時間で叩き落とす。

 

ここにおいて、ロデニウス大陸での暁の傭兵団のありえないほどの武勇伝が誇張でないということを、諸々の国が認識し始める。

 

 

 

「今回の参加国は暁の傭兵団の団員が訪れている国が多くを占めるが、共通認識としては、暁の傭兵団がとてつもない力を持った集団だということじゃ」

 

 

 

「各国の認識をお願いしたい」

 

 

マオ王国の代表が挙手し、話始める。

 

 

 

「我が国は暁の傭兵団とは関わりは無いが、かの傭兵団はとても危険な存在とみなしている。何故ならば、気に食わないロウリア王国を滅した。しかも、圧倒的な戦力で、たったの1回の戦いでロウリア王国ほどの大国の陸軍主力が叩き潰されている。いつこの力が自分達に降りかかってくるかが不明である。この国はとても危険だ。」

 

 

次に、トーパ王国が話し始める。

 

 

「トーパ王国です。我々は、暁の傭兵団を危険とは思っていない。調べた限り、彼等は自分に対して危害が加えられない限り、暁の傭兵団は襲ってこない。何より、彼等は今、魔帝の復活を危惧し、我が国に協力を求めてきた。何より、彼等の技術は明らかにパーパルディア皇国を越えているが、パーパルディア皇国のように他者を見下さず礼儀正しく対応する人格もある」

 

 

「シオス王国です。我々も、トーパ王国と同じ考えです。こちらから攻撃しない限り、彼等は何もしてこない。パーパルディア皇国のように貿易、技術供与のために奴隷の差し出しを言ってくる訳でもない。ロウリア王国の案件は、亜人差別による自分達の身を守る為に行ったものだ」

 

話は続く

 

「それに……はっきり言って、列強のワイバーンロードをあっさりと真っ二つにも出来る彼等が、もし攻めてきたら、はっきり言って手のうちようが無い。我々全てが集まっても、ロウリア王国の全軍よりも弱く、そしてそのロウリア王国は暁の傭兵団を1人も倒せなかった。暁の傭兵団とどう付き合うかを考えたほうが良い」  

 

「クワ・トイネ公国です。我々は彼等から様々なインフラを輸入し、生活水準が劇的に向上しつつあります。我々も彼等とは仲良くするべきです」

 

「アワン王国です。我々大東洋諸国は、暁の傭兵団をうまく活用し、パーパルディア皇国の脅威と暴走をいかに避けるのかに力を注ぐべきです。ここ10年くらい、皇国はやりすぎだ。」

 

 

 

会議は、暁の傭兵団とは敵対しない

パーパルディア皇国に対しては、事態の推移を慎重に見守る

 

方向で声明を出す事となった。

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 トーパ王国の大使は、大東洋諸国会議の後、先月行われた王の御前会議での武官の報告を思い出

 

していた。

 

 

 

「ホホホ……今思い出しても笑ってしまうのう」

 

先月の出来事~

 

「以上が戦況報告です。パーパルディア皇国 皇国監査軍東洋艦隊所属のワイバーンロードはフェン王国の首都アマノキ上空で暁の傭兵団の魔船に滅せられました!!!!」

 

「この報告書を信じろと!?列強のワイバーンロードを一騎討ち取るのにどれだけ大変なのか、君は理解しているのか?国軍を投入して、1騎落とせば大戦果だ。それを、無名の傭兵団が竜騎士部隊22騎をすべて滅しただと?……ははは、君は物語の読みすぎのようだな。疲れているんだろう?今度休みをやろう」

 

 

王の御前会議での武官の報告は、誰も信じなかった。

 

結局、この報告内容は、他国に確認をとる事によって裏づけが取れ、驚愕の出来事として認識されるようになった。

 

他国でも、最初の報告は、誰も信じなかったようだ。

 

それほど、列強の一部隊を押し返すという事は衝撃的な出来事だった。

 

暁の傭兵団の技術は進んでいるが、軍事規模がどの程度あるのか解らない。

 

攻撃的な国、パーパルディア皇国が本気になった時、それを跳ね返す力があるのか見極める必要がある。

 

と、トーパ王国の上層部は、思っていたのだが、

 

 

「DOLLSという、少女達の力は凄まじいものだったな」

 

先日、突然沖合いに現れた国籍不明の巨大船が、2隻現れた。

 

調べた結果、暁の傭兵団の船だと分かった。

 

その後、国王陛下に挨拶に来た、ウェールズとイラストリアスと名乗る二人の美女に思わず見惚れてしまったが、冷静に観察すれば、彼女達の立ち振舞いは品格があった。

 

高貴な家の生まれの可能性は高い。立ち振舞いは日々の積み重ねが必要なのだ。

 

そして、保有している兵器紹介を載せてあるパンフレット。持ってきた兵器の実演。

 

国王は直ぐにでも、契約をしたがったが、パーパルディアがアルタラス王国に宣戦布告した為に彼女達は即座に国を出る羽目になってしまった。

 

パーパルディア皇国め、余計なことを。

 

 

彼女達の技術を見て、素直に思った。

 

「世界が変わる」

 

 

トーパ王国大使は世界の行く末に思い耽るのだった。

 

 

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