二年間剣の世界で生き延びた剣士はまたVRにのめりこむようです   作:ウィングゼロ

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31話『SAO生還者と2層』

 

 

 

「回避盾になる!」

 

「……はい?」

 

 

翌日、早めに学校の教室に辿り着き、扉を開けると中からそんな言葉を発する白峯さんと本条さんがいて、白峯さんの意味不明の言葉に思わず言葉を漏らした。

 

二人しかいない教室。その空間だと俺の漏れた言葉も確りと教室に響き、二人の視線はもちろん俺に向く。

 

 

「…まあ、あれだ……聞かれたのは俺でよかったな。後、もう少し声を抑えるべきかと…」

 

「…うん、そうする」

 

「あはは…そだね」

 

 

取りあえず、白峯さんに忠告をした後、席に荷物を置くと気になることを言っていた白峯さんが気になり、二人のいる席まで近づき声をかけた。

 

 

「本条さん、白峯さんもちょっといいか?さっき回避盾がどうのこうのって言ってたけど。NWOの話だよな?」

 

「…どうしよっか」

 

「別にいいんじゃないかな?坂口くんなら」

 

回避盾は恐らくNWOでの役割 (ロール)のことを指示しているのではないのかと予想し二人に問いかけてみると、二人はお互い顔を合わせ、話すべきか小声で話合うと俺なら別にいいかと本条さんがそう言うとそれならいいかっと白峯さんも納得して俺に顔を向ける。

 

 

「実は漸く、私もNWOをプレイできるようになったから、楓のプレイスタイルに合わせて回避盾とVIT極振りのタンク。二人でノーダメ!ってわけ」

 

「なるほど…でも2人でノーダメはちょっと無理があると思うぞ?」

 

「ほう?坂口くんはその根拠があるっていうの?」

 

「白峯さんは…回避盾って断言するにあたってPSはそれなりにあるのは推測できる。問題なのは本条さんの方」

 

「え?私?」

 

 

いきなり自分の名前が出てきて驚く本条さん。

 

驚いているのを他所に俺は話を続ける。

 

 

「まず、本条さんはVITが高すぎるからノーダメだったけど…多分アプデでゲームバランスの調整入るんじゃないか?」

 

「具体的にどんな調整?」

 

「そうだな。流石にステータスには調整は入らないだろうが…あるやばいスキルには確実に修正が入るし、後は…防御を貫通技かな?」

 

「貫通!?ってことは痛くなるの!?」

 

 

自分が思うアプデで追加される要素を口にし、対メイプル用に実装するであろう防御貫通を口にすると本条さんが酷く動揺する。

 

 

「普通はダメージ受けるものだしな…いつまでも無敵…なんてありえないことだから…たぶんこれは確実…第1回で大暴れしすぎたのが原因だろうんな」

 

「ふええ…そっか…仕方ないよね…痛くなるのか…」

 

 

痛いの嫌だな…っと項垂れる本条さん。そんな光景を見て俺も苦い笑みを浮かべた後、これからのNWOのことを3人で話している内にクラスメイトも着実に集まり始めていた。

 

 

「おい、あれ…」

 

「あの3人で何話してるんだ?」

 

「聞き耳立てたら、ゲームの話らしい…しかもVRMMOの」

 

「VRMMOってあのか?でも確か坂口って…」

 

「……」

 

 

集まってきたのは良いが、クラスメイトがこっちを見てこそこそと話していて、目立つ上何処か俺に関してだけ特に警戒されている気がする。

 

 

「そろそろ、席に戻る…今日はたぶん、あっち(NWO)では会わないと思うし…また機会があれば、その時にレベリングとか付き合うよ」

 

 

そう言って俺は本条さんたちから離れ、授業の準備を始めた。

 

 

 

 

「よし、ついたな…ここが2層に辿り着くためのボスがいるダンジョンか」

 

 

時間は経ちリアルでは夜。俺とクロム、イズは北の最果てにあるダンジョンにやってきていた。

 

目的は誰もが目指すであろう2層への到達。

 

今日漸く第2層行けるようになり、その条件であるボスを倒すためにここまで来た。

 

 

「よし行くぞ。でもサイトよかったのか?」

 

「なにが?」

 

「いや、俺達と2層に行かなくても、しばらく待ってメイプル達と一緒に行くっていうこともできただろうに」

 

「ああ、そういうこと…一応俺が2層に行くことはあっちも知ってるし、別に気にするなとも言われたから…それに、実装されたエリアにいち早く行きたいっていう気持ちに馳せられるのはゲーマーの心情だろ?」

 

「まあ、間違ってはいないな。ほら敵が来たぞ」

 

「そうみたいね…サイトくん、クロムお願いね」

 

 

ダンジョンに進む中、奥から突撃してくる熊。それを見て戦闘準備に入るとまずクロムの大楯で熊の攻撃を受け止めた後、俺がサイドに周りバスタードソードの一撃を畳み込む。それだけで熊はHP全損する。

 

 

「相変わらずのSTRだな。流石は第2位だ」

 

「そっちこそ、10位のクロムもタンクであの順位は中々だと思うけど」

 

「それを言うならメイプルが…「あれはタンクじゃないいいな?」…おお、分かった」

 

 

そんなやり取りをしているとボスの間の前まで辿り着き、準備を整えると迷うことなくボスの間へと入っていく。

 

中は天井の高い広い部屋な奥行きで、一番奥には大樹がそびえ立っている。

 

 

しばらくすると開けた扉が閉まり、大樹が巨大な鹿に変わり足元に緑色の魔法陣が展開される。

 

 

「さて、やるとしますか」

 

「ああ、イズは下がって」

 

「そうさせてもらうわ」

 

 

俺とクロムは巨大な鹿を見上げ、イズを部屋の隅まで待機させるとボス目指して俺達は地面を斬った。

 

 

 

1時間後…

 

 

 

「此処が2層か」

 

 

1層の町からメニュー画面を開け2層に転送されると、俺は2層の町に降り立っていた。

 

見た感じは1層と雰囲気は変わらない気もするが、町並みは変わっている。

 

 

あの後、ボスに関しては簡単に撃破した。

 

始めはギミックによって攻撃が通らなかったが、鹿にぶら下がるリンゴが解除のキーだと気が付き俺が叩き落し、ギミックを解除した後は俺の暗黒を発動し2倍になったSTRでものを言わせザクザクと切りつけ、そこまで時間を掛からずに倒し切った。

 

 

1層の町に帰った後、クロム達とは別れ、馳せる気持ちに従って2層に降り立った。

 

 

「さてと先ずはマッピングから始めないとな。どんなものが待っているか楽しみだ」

 

 

まだ見ぬ冒険に期待を膨らませ笑みを浮かべると、俺は2層の町を歩き始めた。

 

 

第二回のイベント。サイトのパーティーは四人が良いか八人良いか迷っています。どうすれば良い?

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