二年間剣の世界で生き延びた剣士はまたVRにのめりこむようです 作:ウィングゼロ
「おはよう」
「おはよう太一。遅くまでNWOにログインしてたみたいだな。あんまり羽目を外し過ぎるなよ」
朝起きて、リビングに降りると私服姿でソファーに座り新聞を読みふける父さんの姿があった。
俺が結構夜までログインしていたのは知っていたので目を細目注意されると、分かっていると言って俺は朝ごはんが食べたかったから椅子に座る。
すると、もう起きて朝ごはんの支度をしていた母さんが朝食を持ってやってくる。今日の朝食はパンとベーコンエッグか
「太一、おはよう。今日は確かジムの日だっけ?」
「昼からね。朝は勉強するつもりだし夜からはNWOにログインすると思うけど」
「そう…やっぱり心配だわ。またあんなことにならないか」
「大丈夫、ナーブギアじゃないしログアウト不可能なわけでもない。ちゃんと帰ってこれてるから」
パンとベーコンエッグを置きながら、俺がVRMMOをやることに不安を顔にする母さん。
そんな母さんを安心させようと俺は言葉の限りを尽くす。
その言葉に、そうねっといつもの表情に戻った母さんと新聞を折りたたみ朝食を食べようとする父さんと一緒に何気ない朝の日常を満喫した。
「さて…ログインしたわけだけど…」
時刻は夕方になり、用事を全て済ませた俺はNWOにログインした。朝に言った通り自室で勉強して…昼からはジムで衰えた体力を戻すため体力作り。まあ、ジムのマッチョなお兄さんには「いいよ!筋肉が喜んでるよ!」っと褒めちぎられたが…まあいいだろう
「今日もレベリングするか…何かいいスキルでも手に入れに行くのもいいな…クロムに聞いてみるか」
今日はどこに向かおうか胸を高鳴らせながら、昨日フレンドになったクロムに相談しようとメニュー画面からフレンド欄を確認すると、クロムもイズもログインしているのが分かり、メッセージを送るとすぐに返事がすぐに返ってきた。どうやらイズの工房にいるようで書かれている場所を頼りにその場所に行くと、イズ工房と看板が立てられたお店を発見し入るとクロムとイズがいた。
「あっ、サイトくんいらっしゃい。」
「来たか、サイト」
「クロムもイズもこんにちは…なんか話してたの?」
「ああ、ついさっきやってきたクエストについてな」
入ってきた時、何か話していたから何かと思い尋ねると隠し事でもなかったようでクエストについてだった。
「この町から北にずっと行くと北の最果てっていう古戦場が在って、そこにある祠でクエストを受けられる。クエストを受けた後、クエストNPCと戦うんだがそれがかなり強くて負けて帰ってきた。他の奴らからも聞いたら受けた奴は全員負けてるらしい」
「北の最果て…それにかなりの高難易度クエストなんだな」
そういった難しいクエストならやってみたいと思うのがゲーマーだ。俺はその高難易度クエストに笑みを隠せずそれを見たイズは微笑む。
「サイトくん。笑みを浮かべてるけどクエスト受けに行くつもり?」
「ああ、誰もクリアできていないクエスト…やりたいのは当然だろ?早速行って見るよ」
「頑張れよ。道中の敵も強いがサイトなら問題ないだろう。そうだ、そのクエストのNPCかなりVITが高いから気を付けた方がいい」
「アドバイス助かる。じゃあ行ってくる」
帰ってきたらどうだったか教えてねっとイズの声が聞こえる中、イズの工房を後にして準備を整え一度ログアウトして夕飯を食べた後、再びログインして北の最果てを目指した。
平原を走り森を抜け、辺り一面は大規模の戦いがあったかのように地面は荒れ朽ち果てた武器など突き刺さっている。
空を見上げると、空の色も紫と不気味さが引き立っていてその上武器を持った骸骨などアンデット系が目立つ
「此処が北の最果て…古戦場っていうこともあってやっぱりアンデット系がいっぱいいるな…さて、クロムの話だともう少し、奥にあるらしいな…行って見るか」
古戦場の中に入っていき、奥へと進んでいく。出来ればポーションなどの消耗品は使いたくないので戦いは避けたい。
そう思いながら襲い掛かってくる敵のみ対処して進むとクロムの言う通り、朽ち果ててボロボロな祠を見つけ中に入るとおおよそ戦いに支障もない広さに中央には膝を地面につけ剣を突き立て来訪者を待ち構える全身を傷だらけの騎士甲冑で身に纏う人型のクエストNPCの姿。
俺は大剣を構えながら警戒しながら近づくとどこからともなく声が響く。
”立ち去れ”
「!?クエストが」
【留まりし騎士の魂】のクエストを開始しますか?
YES NO
恐らく、この古戦場で散った騎士が死してなお留まり続けているという設定だろう。
俺はこのコンセプトをそう解釈しながらクエストを受託する。
「悪いがあんたを倒したくてうずうずしてるんだ。」
そう言って剣先をクエストNPCに向けると動かなかった。騎士は立ち上がり突き刺した剣を抜きとる。
”ならば、切り捨てるまで”
敵意を剥き出しにした騎士は剣を構えて襲い掛かってきた。