シンフォギア異伝 防人れ! 風鳴一族!   作:とりなんこつ

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第10話 熱い正義の魂

満を持してデビューした新ユニット『トライウイング』。

その人気は、軽々と関係者の予想を超越していた。

 

モデル体型でアグレッシブな天羽奏。

中性的で凛とした雰囲気とキレのある動きを見せる風鳴翼。

そしてコケティッシュで清楚な妹キャラの雪音クリス。

 

ある意味、それぞれが需要のツボを押さえたキャラの三人は、その上でずば抜けた歌唱力まで持っている。

これで売れるなという方が無理な相談だろう。

 

デビュー曲『逆光のフリューゲル』はたちまち音楽配信のトップ10へランクインを果たし、彼女らのピンナップを同封したCDは、メディアディスク冬の時代にも関わらず爆売れ。

 

この誤算に、特災害対策機動部は嬉しい悲鳴を上げていた。

 

「いやあ、youtubeのPVの再生も凄いですよ~」

 

ホクホク顔で藤尭朔也が報告してくる。トライウイングの動画編集は彼が担当していたから、その喜びもひとしおだろう。

 

関連グッズも売れに売れ、各種メディアからもインタビューやテレビ出演の依頼が殺到していたが、今のところ大幅に露出を制限していた。

初プロジェクトであり、予想以上の人気が制御が出来なくなってしまう懸念がある。また、性急すぎる展開を忌避しているのには、多分に弦十郎の私情も混じっていた。

本来的には、三人ともまだ学生だ。必要以上に彼女たちのプライベートを削るのは、まったく弦十郎の本意ではない。

 

今のところ、装者の秘匿性の方面からも上層部の考えと弦十郎のそれは一致していたが、加熱するトライウイング人気にどれだけ押さえが効くか、予断を許さぬところだった。

なにせ、肝腎の組織内部の(たが)も外れ気味である。

職員がグッズを優先的に購入したりするのはまだ可愛いほうで、三人に個人的にサインを求めようとしたり、一緒に写真を撮ろうとする職員も出現。

これにはさすがに弦十郎も部下たちの手綱を引き締める必要性を認めざるを得ない。

 

綱紀粛正の意味も含め、装者用に、急遽、関係者以外立ち入り禁止の特別フロアが用意された。

それなりに厳重なセキリュティを本部内に準備しなければならないことに溜息をつきつつ、待機室へ弦十郎が赴くと、ちょうど翼とクリスが課題へと勤しんでいるところ。

アイドル活動にシンフォギア装者という二足のわらじ、もとい二馬力で働く二人だが、未だ中学生で義務教育を受けなければならない身だ。

出席日数こそ、学院のタレントコースに所属しているのでアイドル活動自体もカウントするというウルトラCな解釈でどうにかしているが、学生の本分である学業ばかりはどうにもならない。テストは、下駄を履かせられることはなくキッチリと受けている。

 

「はいはい、頑張れ頑張れー」

 

アイスコーヒーなぞを啜り、雑誌片手に無責任に囃し立てる奏は、まったく他人事の涼しい顔。

一応高校生である彼女は義務教育から解放されている。

本人も『取りあえず卒業できりゃあいいや』と吹聴しているクセに、勉強もしていないわりに成績も優秀なものだから色々と手に負えない。

適合係数以外は、万能型天才の天羽奏であった。

 

「おうッ、頑張っているな、おまえたちッ」

 

弦十郎もそう声をかけると、シャープペン片手の翼とクリスは反応。

 

「叔父さま」

 

「兄さん」

 

見上げてくる顔は、心なしか疲労の色が濃い。

二人とも、まだ中学生の身空で不憫な…。

弦十郎の鼻の奥がツンと熱くなる。

誤魔化すように鼻をすすり、弦十郎は努めて明るい顔で言った。

 

「ときに、今日の予定はどうなっている?」

 

「本日は、17時からダンスのレッスンの予定ですね」

 

二人の代わりに答えたのは、スーツを着た緒川慎次だ。

彼は、弦十郎直々に『トライウイング』のマネージャーに任命されていた。

司令という立場で身軽に動けぬ弦十郎としては、最大限の配慮である。

緒川自身の人品と有能さも去ることながら、特機部二内で、曲がりなりにも弦十郎とスパーリングが成立する人材は彼しかいない。

 

「ふむ。では、その後は?」

 

「20時以降は、今のところ予定は…」

 

緒川の返事を訊き、弦十郎は大きく手を打ち鳴らす。

 

「よしッ! 今晩は、みんなで美味いものでも喰いに行くかッ!」

 

「マジかよ、ダンナッ!? あたしが焼き肉がいいな、焼き肉ッ!」

 

真っ先に食いついてくる奏は、ほとんど体育会系男子高校生のノリである。

 

「…焼肉、ですか…?」

 

対して、渋い顔をするのは翼。

同調するような顔つきになるクリスも見て、弦十郎は困惑する。

 

「なんだ、二人とも肉は嫌いか?」

 

弦十郎自身は体育会系というより、スタミナをつけるときは肉だ! という単純な脳筋者。

 

「…えっと。兄さん、わたしたちもお肉は嫌いじゃないんだけど…」

 

苦笑いで言ってくるクリスに首を捻っていると、こっそりと緒川が耳打ちしてきた。

この年頃の女の子は、あまり臭いが強烈な食べものや、衣類や髪に臭いがつくことを嫌がるそうな。

そう言われてみれば、三人とも制服姿である。レッスン終了後に改めて着替えるのはともかく、制服ではない衣類の準備などには余計な手間や時間もかかってしまう。

クリスが言い淀んでいるのは、つまりはそういうことなのだろう。

 

しかし、弦十郎はニッカリと笑う。

 

「安心しろ。おまえたちが行ったことがないような上品なところに連れていってやるさ」

 

「え~? そんなモン喰って、力がつくのかよ~」

 

間髪入れずブー垂れてくる奏にも、弦十郎は笑みを向けた。

 

「VIP用の名店だ。完全個室で、目の前で肉やら海鮮やらを調理してくれるんだが、これが絶品でな。

 そして店主のポリシーが空気もご馳走ということで、完璧な空調で身体に臭いがつくことはない」

 

翼とクリスが顔を見合わせている。

 

「…それなら…」

 

代表しておずおずと翼が賛同の意を示せば、奏は立ち上がって小躍りするようにステップを踏む。

 

「ひゃっはー! 肉だ肉だーッ!」

 

その様子を微笑ましく思いながら、弦十郎は宣言する。

 

「そういうわけだ。三人とも、今日はもう少し頑張ってくれッ!」

 

 

 

 

 

 

 

その店は繁華街の外れにあり、看板も何もかけられていない。

本来なら一年先まで予約で埋まっている店だったが、弦十郎は様々な伝手を、それこそ公安警察時代の伝手まで駆使して、急遽入店できるよう取り付けていた。

明るく落ち着いた瀟洒な店内は、評判通り無臭だった。

 

「いらっしゃいませ」

 

恰幅の良い調理人兼店主に、弦十郎は自分と緒川も含めた五人分のコースを注文。

新鮮な刺身のカルパッチョから始まり、メインはじっくりと一時間かけて焼き上げたステーキ。

奏は「美味ぇ美味ぇ!」を連呼しながら、追加で幾つか肉を焼いてもらう。

クリスは「…おいしいッ!」と眼を見張り、上品な箸使いで口元を覆って見せる。

そして翼は「…21時過ぎには食べないようにしているけど、セーフだから! まだ20時59分だからッ!」となにやら自身のポリシーと激しく葛藤していた。

 

「ふい~! 喰った喰った!」

 

〆に店主オリジナルの牛丼とシーフードカレーを頼み、デザートも二人前平らげて、奏は満足気な声を上げる。

 

「本当に美味しかったですッ」

 

眼を輝かせ力説してくる翼とクリスに、弦十郎は報われる思いを味わう。

だが、そこで十分に責務を果たせたかというと微妙だ。

俺には、こうやって美味いものを食べさせる程度のことしか出来ない、と内心で忸怩たるものがある。

それでも、三人とも活力を取り戻してくれたのは何よりだった。

 

「どおれ、帰るか。早く帰ってぐっすり寝て、明日に備えんとな」

 

来た時と同様、弦十郎の愛車のランクルで戻ろうとしたのだが、奏が一人乗り込んでこない。

 

「ダンナ、悪いな。せっかくだけど、腹ごなしに少し走って帰るわ」

 

「…タフだな、奏は」

 

呆れてみせる翼だったが、赤毛の彼女が体力お化けな点は見習わなければならないと思っている。

じっと奏の目を見てから弦十郎は頷く。

 

「そうか。気をつけてな」

 

「あいよ。翼も雪音もおやすみな」

 

手を振る奏に見送られ、弦十郎は車を発進させた。

 

その大きな車のバックライトが見えなくなってから、奏は腰に手を当てる。

 

「さて、と」

 

周囲を見回した奏は、路肩に黒塗りの車が停まっているのを発見。

躊躇なくその車に近づいた彼女は、いきなり後部座席のドアを開けて乗り込んだ。

これに驚いたのは、ハンドルを握る黒服と助手席の黒服たち。

助手席にいたほうは勢いよく振り返ってくる。

 

「な―――」

 

「アンタら、特機部二の護衛だろ?」

 

奏の指摘は正鵠で、この二人は装者専属のエージェントたち。

彼女らの知らぬところで、常に何人もの護衛たちが目を光らせている。

弦十郎があっさりと奏を放置して帰った理由でもあるのだが、狼狽える黒服の一人に、奏は「ん?」と顔を顰める。

 

「ああ、アンタか! いやあ、その節は悪いことしたなあ」

 

彼女は、その黒服に見覚えがあった。なにせ二年以上前に特機部二に保護されたとき、腕をへし折ってやった当人である。

訃堂に諭されたのち、怪我を負わせた彼らには念入りに謝罪に訪れていた奏は、その顔を忘れていない。

 

「こうやってもう護衛任務につけるってのは、完全に回復したってことだろ? あー、良かったー」

 

そういってペタペタと腕を触られ黒服は更に狼狽える。

装者であり、今をときめく『トライウイング』の一翼からこうもあっけらかんと触れられ捲ったのだから仕方のない反応かも知れない。

 

「あの時の詫びの続きってわけじゃないんだけどさ」

 

一転して、奏は殊勝な顔付きになる。

 

「ちーっとばっか、深夜のドライブと洒落込んでくれないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、風鳴訃堂は本邸の座敷に座し、書見台に立てかけた本を読んでいた。

 

「―――ふむ」

 

一つ頷き、訃堂は本を閉じた。表紙のタイトルは『貞観政要』だったが、中身は『円谷プロ全怪獣図鑑』だったりする。

パタン、と本を閉じる音に続き、すーっと障子戸が開く。

訃堂が視線を向けると、そこには天羽奏が立っていた。

 

「隊長。護衛も何もいないみたいだけど、大丈夫なのか?」

 

ずけずけと座敷へ上り込んできて、開口一番そんなことを言う。

対する訃堂は軽く鼻を鳴らして答えない。

 

実のところ、屋敷の周囲には常に緒川忍群の手練れを配置している。

訃堂は彼らにこう命じていた。

()()()()()()()()()()()()()()

訃堂としては、妻琴音の眠る屋敷で、彼女の眠りを破る騒動を起こすのは全くの本意ではない。

つまりこれは、奏は、手練れの忍びたちが無音で瞬殺出来ないほどの実力を身に着けたことを意味する。

 

「夜討ちでないなら、何用があって参った?」

 

訃堂なりの諧謔なのだが、現実的にはなかなか洒落になっていない。

彼にこの世から退場してもらいたいと願う世界各地の勢力は、おそらく両手足の指でも数えきれないだろう。

 

「………」

 

無言で奏は訃堂の対面へと正座。

思いつめたような顔を上げるなり、こんなことを言ってくる

 

「―――あたしには、才能がない」

 

それは、シンフォギア装者としての一点に集約されているのは自明だった。

勉強でも、スポーツでも、他の分野であれば天羽奏は同世代と隔絶している。

だが、その一点こそが、ノイズを皆殺しにして根絶やしにしてやるという彼女にとっての最重要事項。

 

「翼と雪音が羨ましくて仕方がなくなることがあるんだよ」

 

後天的適合者である奏はシンフォギアを纏えるものの、その総合出力は先天的適合者の翼とクリスには遥かに及ばない。

どうにか持ち前の戦闘センスと勘で凌いでいるが、闇雲に技を振るえばたちまち消耗してしまう。

もっとノイズを倒せ! と命じる心と裏腹に、無理を通せばあっという間にシンフォギアは解除されるだろう。

彼女がそんな弱気を吐露するのは、隊長と敬う訃堂だけ。

 

「例えるなら、アイツらは初期のセブンで、あたしは初期のレオみたいなもんなんだ…」

 

「ふむ」

 

分からない人には全く分からない例えも、訃堂にはピンと来たらしい。

訃堂は立ち上がる。

大鷲のような威容を誇る巨躯を見上げ、奏は呟く。

 

「…隊長?」

 

「ついてこい」

 

言い捨てて、座敷を出ていく訃堂。

全く足音を立てない歩法に、奏が慌てて後を追えば、着いた先は例の地下室。

 

「おぬしの懸念は、儂も重々承知していた」

 

「隊長…」

 

そこで訃堂は、奏に一枚のDVDを指し示す。

 

「これを見れば、その懸念を回天させられるやも知れぬ」

 

「!!」

 

無言で「見るか?」と尋ねてくる訃堂に、奏は力強く頷いた。

 

「望むところだ。もっとノイズをぶっ殺せる力を得られるなら、あたしは…ッ!」

 

訃堂も頷き、DVDの再生ボタンを押した。

 

 

 

―――二時間後。

 

 

 

「はッ、ははははッ! これだ! これだよ! これなら、今まで以上に、もっとノイズをぶっ殺せる!」

 

狂気じみた笑みを浮かべる奏がいる。

 

「されど、そのための修練はなかなかに辛いものになるぞ?」

 

「望むところさッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日、彼女ら三人がとある有名な遊園地にいたのは、決して営業ではない。

『トライウイング』がデビューして半年あまり。

ようやく得た貴重な休日の一日に、奏は仲間二人をデートに誘っていた。

 

「わあ…!」

 

帽子を目深に被った翼とクリスが声を上げる。

二人とも、遊園地に来るのは久しぶりだ。

幼いころ両親に手を引かれて訪れた記憶が蘇る。

今はともかく、二人の幼少時代は、間違いなく幸福の内にあった。

 

「ほらよ。奢りだ」

 

無造作に奏が渡してきたのは、遊園地内のフリーパス。

これを使えば、どんな遊具も乗り放題遊び放題だ。

 

「…いいの?」

 

思わず見返してしまうクリスに、

 

「構わねえさ。言いだしっぺはあたしだしよ」

 

翼とクリスは目を合わせて頷き合う。

さあ、なにから行こう?

瞳を輝かせる二人の肩は、しかし奏からむんずと掴まれる。

 

「待て待て。まず行くのはあっちだぜ?」

 

奏の指さす方向。

この遊園地の名物である、高低差アジア最大のスペシャルジェットコースター。

 

「…冗談よね?」

 

翼の顔が引き攣っている。

 

「なんだよ、怖気づいているのか?」

 

「い、いや、そんなことはないぞッ!?」

 

「だいたいシンフォギアを着ているときは、もっと高いところから落ちてるじゃねえか」

 

続いて奏はクリスへと視線を転じた。

熱い眼差しは、彼女の十八番の同調圧力。

 

「…えーと、せっかくだから、わたしも乗ってみたい、かな?」

 

「よっし決まりだ。さっそく行こうぜッ!」

 

二人の肩を抱え込み、奏は受け付けへ直行。

そして、おっかなびっくり乗り込んだ三人の結果は。

 

「…こりゃ、かなり目とか三半規管にくるな」

 

奏の言に、クリスは全く同意だった。

 

「でも、結構楽しかったよ…?」

 

そういうクリスの横で、翼は青い顔。

 

「お、思ったより、大したことはなかったぞ、うんッ!」

 

すると、奏は満面の笑みを浮かべて頷く。

 

「よし。それじゃあ、もう一回行ってみっか」

 

「…え?」

 

「ノルマは、一人最低十回な!」

 

「ええッ!?」

 

 

 

 

 

 

 

結局、翼は三回目でギブアップ。

クリスも六回目で限界だった。

 

「あんだよ、だらしねえなあ」

 

ベンチでへたり込む二人に向けてそう言った後、奏は一人で乗り込んだらしい。

 

「…クリス?」

 

「なあに、翼?」

 

「観覧車、行かない?」

 

「…賛成」

 

結局、二人はこっそり抜け出して、ジェットコースター以外のアトラクションを満喫。

奏は一人、時間の許す限りジェットコースターを乗り続けたらしい。

 

「…これも特訓だぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして。

 

 

 

 

 

「Project:Nですか…」

 

緒川の言に、弦十郎は腕組みをしたまま強く頷く。

シンフォギアは、基底状態の聖遺物の欠片を、歌の力によって励起する技術だ。

適合係数も去ることながら、装者個人のフォニックゲインも重要な起動ファクターとなる。

 

では、欠片でさえ励起するのにそれなりののフォニックゲインが必要であるとするならば、()()()()()を励起するには、どれだけ膨大なフォニックゲインが必要になるのだろう?

ざっと試算したところで、およそ10万人分のフォニックゲインが必要なことが判明。

当然、装者個人でその熱量を捻出することは不可能。

 

そこでかねてより発案されたていたことこそ、『トライウイング』プロジェクトの二義的な目的となる。

ライブ会場でオーディエンスと一体化することにより、フォニックゲインは飛躍的にその数値を増すことが判明していた。

つまりは、10万人も収容可能な会場を用意し、その上で獲得したフォニックゲインを完全聖遺物へと注入、起動を行う。

 

完全聖遺物は、現代において完全なオーパーツである。その秘められた能力は、既存の技術のブレイクスルーを促す可能性が見込まれていた。

それでなくても特機部二としては、ノイズ攻略への更なる糸口が求められていた。この際、シンフォギアの強化に繋がってくれるだけでも僥倖だ。

昨今の、あからさまなノイズの出現率が増加している状況において、それは一刻を争う急務でもある。

 

「それで、ライブ会場なのですが、建設中の『ウラヌス・ガーデン』が最有力候補に挙がっています」

 

緒川の報告に、弦十郎は顎を撫でる。

 

「あの空中スタジアムか…」

 

最新の建築技術を持って建設中の、ビルの合間に浮かぶ天空の城。

三つの翼が羽ばたく場所としては、この上ない舞台と言えるかも知れない。

 

 

 

 

 

 

 

時は、無慈悲なまでに流れ続ける。

 

 

『トライウイング』の歴史的な大規模公演まで、およそ一年余り。

 

 

奏、翼、クリスの三人が、かつてない未曾有の災害にまみえるまで、残り一年余り―――

 

 

 

 




いよいよ、シンフォギア本編への端緒に至ります。
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