もし、【鬼滅の刃】の世界に『転スラ』キャラが転移したら《リメイク版》   作:とあるスライム好き

2 / 12
悪い意味での奇跡

 「リムルよ!さっさと行こうぞ!」

 

 「そうよ、そうよ!アタシ達をおいて、異世界行こうとしてたなんてズルいじゃないのよさ!」

 

 ヴェルドラとラミリスが俺に向けて口々に愚痴やら要望やらを言ってくる。

 そんな光景を見ながら頭を抱えて呟く。

 

 「ああもう何で・・・」

 

 いや、こんな風に自問自答してはいるが理由は分かってる。だけど受け入れたくないのだ。

 全ては悪い意味での奇跡の連続だ。入ってきたのがコイツら以外だったらまだ良かった。コイツらが入ってくるのが少しでもずれていればあの発言を聞かれる事はなかった。そんな悪い意味での奇跡が重なったがためにコイツらに異世界に行くことを知られてしまったのである。

 そうなってしまえばどうなるか?その結果がこの現状だ。勿論、俺の本音で言えばコイツらは絶対に連れて行きたくはない。

 前にコイツらはミッシェル達のいた世界を宇宙ごと破壊するところだったのだ。こんなのを連れて行けば俺が異世界に行こうとした意味である、休息が全く意味がないのだ。

 しかしそれでもコイツらは連れて行かねばならない。その理由は・・・

 

 「今度、アタシ達を置いてくなんて言ったら、シュナにリムルが異世界に行こうとしてるって告げ口するからね!」

 

 これだ!ああもう・・・最悪だ!虎の威を借りる妖精めええ!!!

 この弱みを握られているから俺はコイツらを連れていくしかないのだ。だが、少なくとも俺は休息が取りたい!だからコイツらに対しての監視役として、もう一人呼んでおいた。

 

 「ラミリス様。そんなことばかり言っておりますと、オヤツとやらをなくされてしまいますぞ」

 

 「うッ・・・痛い所つくじゃないのよさ、ハクロウ。だけどそんなことしたらシュナに言っちゃうからね!」

 

 そう、ハクロウだ。なぜ連れて行くのがハクロウなのかといえば条件に合う者がハクロウぐらいだからだ。連れて行く条件としては、問題行動を起こさず、ある程度の実力のあり、口の固く、我が国から多少抜けても支障のない役職に就いている人物であること。

 この点を踏まえるとまず真っ先に消えるのはシオンとディアブロの二人だ。コイツらに関しては言う事は何もない。あと、ベニマルやソウエイ、ダンジョン勢もダメだ。こいつらは役職的にこの国を出るのはかなり難しいのだ。その点ハクロウはどれにも当てはまる。

 因みにだがハクロウには今回の事は全て話してある。そうじゃないと話がかみ合わなくなるからだ。だが、ハクロウだから教えたのだ。ハクロウは口が固いからシュナに言わないでくれと頼めば、何も言わないでくれるからな。

 

 「・・・はあ。まあこうなった以上仕方ない。シュナが帰ってくるかもしれないしさっさとこの旅行に関しての注意事項を説明する。黙って聞いとけよ!

 まずは当然のことだが問題行動を起こさないようにする事。これはこの旅行に行くに際しての大前提だ!二つ目は異世界、つまりは俺達の世界の物を行った先の世界に残さないこと。この二つさえ守ってくれればいい。だが一応最後にいっておくことがあるとするなら、困ってる奴がいたら助けてやれってことぐらいだ。じゃあもう時間もないし、さっさと転移するぞ」

 

 その言葉とともに地面に浮かび上がる幾何学模様。

 そんな中、一人の男が口を開く。

 

 「待て、リムルよ」

 

 「・・・なんだよ、ヴェルドラ」

 

 魔法陣を維持しながらヴェルドラに返事をする。

 シュナがいつ帰ってくるかも分からないと言う事実とコイツらを連れて行かなければならないという事からか俺の声はどこか不機嫌だ。

 

 「せっかくの異世界転移だ。ここはその機会を利用して『異世界への門(ディファレントゲート)』の使用データを取った方が良いのではないか?」

 

 なるほど、言われてみれば確かにそうかもしれない。異世界に行く機会なんてそんなに多くはない。だったらここでデータを取っておくのも良いかもしれないな。

 

 「まあヴェルドラの言う事にも一理あるな。よし、じゃあ今回は異世界への門(ディファレントゲート)で行くか」

 

 *

 

 という訳でやって来ました。ダンジョン地下百階層。

 このに来た理由はもう分っているとは思うが一応説明すると、前回ヴェルドラ達の使ったやつが残ってるからだ。

 さて、話はこんなもんにしてさっさと行こうか、異世界にさ。と、そこで気づく。

 

 「あ、そう言えば異世界でよっぽどないとは思うけどなんか危機的状況に陥った時のために一応渡しておくぞ」

 

 胃袋から複数の完全回復薬(フルポーション)を取り出し、ヴェルドラ達へと配る。コイツらが危なくなることなんて殆どないとは思うけど一応な。

 全員に完全回復薬(フルポーション)がいきわたったころ、気を取り直して今度こそ。

 

 「じゃあ今度こそ、行くぞ」

 

 短くそう告げて、異世界への門(ディファレントゲート)へ魔力を慎重に入れていく。さっきのように光り輝く魔法陣が俺とハクロウとヴェルドラとラミリスの四人を囲い込んでいく。

 時空間移動みたいな高等魔法はほんの少し制御が緩まったり過剰に注入されたら全く別の時空に飛ばされてしまうのだ。他にも、空や水中に飛ばされてしまうかもしれない。

 だからここは非常に慎重にならなければならないのである。

 

 ・・・この時の俺は一瞬忘れていたのだ。

  

 俺が慎重に魔力を流し込んでいるなか、突如として魔力が跳ね上がる。

 そして、発動する異世界への門(ディファレントゲート)

 

 一体俺が、()と一緒にいたのかを・・・。

 




今作は前作と違って今回の転移ではアゲーラはクビにされました。
前作では出そうと思っていたんですが・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。