若干違うところがあるのは、マミが生存しているところです。
この違いは大きな転換期の一つになります。
では刮目してください。
見滝原市 ショッピングモール
ショッピングモールのファーストフード店で二人の少女が店内で会話していた。
暁美ほむらと鹿目まどかだった。
まどかはファーストフードのセット、ほむらは単品のコーヒーを頼んでいた。
「話って何?」
ほむらはまどかに話があるといわれ、ファーストフード店を話の場に選んだ。
話の内容はーー。
「あのね、さやかちゃんの事・・・・・・なんだけど・・・・・・」
「・・・・・・」
美樹さやかが魔法少女になった件のことだった。
「あ、あの子はね、思い込みが激しくて意地っ張りで、けっこうすぐに人とケンカしちゃったり・・・・・・でもね、すごくいい子なの、やさしくて勇気があって・・・・・・誰かのためと思ったら、がんばりすぎちゃって・・・・・・」
ほむらは、話の内容で大体の内容が分かっていた。
しかしーー。
「魔法少女としては、致命的ね」
「そう・・・・・・なの?」
ほむらの答えにまどかはたじろいだ。
ほむらはまどかにある確認をする形で話を進めた。
「前に話したこと、覚えてるかしら? あなたの優しさがもっと、大きな悲しみを呼び寄せることもあるって」
「うん、覚えてるよ・・・・・・」
ほむらの問いにまどかは頷いた。
「度を越した優しさは甘さにも繋がるし、蛮勇は油断になる、そしてどんな献身にも見返りなんてない・・・・・・、それを弁えていなければ、魔法少女は務まらない、だから、巴マミは命を落としかかった」
「そんな言い方やめてよ!」
ほむらの言い分にまどかは溜まらず大声で叫んだ。
「・・・・・・」
そのあと、まどかはすぐに冷静さを取り戻し、話を続けた。
「・・・・・・そう、さやかちゃん自分では平気だって言ってるけど・・・・・・でももしマミさんのときと同じようなことになったらって思うと・・・・・・私どうしたらいいのか・・・・・・先生とほむらちゃんが居なかったら、マミさんは・・・・・・」
「美樹さやかのことが心配なのね」
「私じゃさやかちゃんの力になってあげられないから・・・・・・だからほむらちゃんにお願いしたいの、さやかちゃんと仲良くしてあげて、マミさんのときみたいにケンカしないで、魔女をやっつけるときもみんなで協力して戦えばずっと安全なはずだよね?」
まどかはほむらに、さやかの助けになってほしいと頼み込んでいた。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しかし、お互いに流れる沈黙は続く、ほむらは今流れる沈黙を破る。
「私は嘘をつきたくないし、できもしない約束もしない」
「・・・・・・」
ほむらはそう、まどかに前置きを話した後に、残酷な宣告を告げる。
「だから、美樹さやかのことはあきらめて」
まどかはほむらの言葉に打ちひしがれて一筋の涙を流した。
「・・・・・・う・・・・・・・・・・・・どうしてなの?」
「あの子は契約すべきじゃなかった」
「なら・・・・・・!」
ほむらの言葉に、まどかは何か言おうとしたがーー
「坂田先生に頼んだとはいえ確かに私のミスよ、あなただけでなく彼女もきちんと監視しておくべきだった、でも責任を認めた上で言わせてもらうわ、今となってはどうやっても償いきれないミスなの、死んでしまった人が帰ってこないのと同じこと、一度魔法少女になってしまったらもう救われる望みなんてない、あの契約はひとつの奇跡と引き換えに、すべてを諦めてるってことだから」
ほむらの話の内容でまどかは衝撃だった。
それでもまどかは言葉を紡いだ。
「・・・・・・だから、ほむらちゃんも諦めちゃってるの? 自分のことも他人のことも全部・・・・・・」
「ええ、罪滅ぼしなんて言い訳はしないわ、私はどんな罪を背負おうと私の戦いを続けなきゃならない」
ほむらはそう言って席を立った。
まどかは辛そうなな顔でほむらの顔を見た。
「時間を無駄にさせたわね、ごめんなさい」
そう、立ち去ろうとした時。
「ほむらちゃん、最後に一つだけ・・・・・・」
まどかは、ほむらを呼び止めていた。
ほむらは一瞬立ち止まって、まどかの方を向いた。
「坂田先生に頼みごとをしたのはどうして?」
ほむらは、一瞬言葉を詰まらせてが、ある話をした。
「私から、魔法少女の話をしたからよ、彼はあの日に巻き込まれた後、私の借りてるアパートの部屋の隣だったの、魔法少女ことを教えた後に、彼は私に協力してくれたから・・・・・・」
ほむらの話に、まどかは驚いていた。
その時、まどかはあることを思い出していた。
「坂田先生が、マミさんやさやかちゃんのところに来たのは」
「私は、坂田先生に事情を話してあなた達の契約を止めるために力を貸してくれたの、ただし話の内容は彼自身の言葉で話してくれたわ」
そう言って、ほむらはまどかと話を終え、ファーストフード店から出た。
***
さやか宅 さやかの部屋
さやかは部屋の鏡で自分自身の姿を見て自分の両頬を叩いて気合を入れていた。
「・・・・・・」
キュゥべえはクッションからさやかの様子を見ていた。
『緊張してるのかい?』
『まあね、ひとつ間違えたらお陀仏なわけだし』
さやかはマンションの出入り口から出てきた後、二つの影がさやかを待っていた。
「!・・・・・・まどか? マミさん?」
「さやかちゃん、これからその・・・・・・」
「そ、悪い魔女捜してパトロール、これも正義の味方の務めだからねー」「・・・・・・」
「へーきへーき、マミさんだってそうしてきたんだし、後輩としてはそれぐらいはねー」
「・・・・・・美樹さん」
マミはさやかの言葉に、愁いを帯びた表情で聞いていた。
「あ、あのねっ、私、何もできないし、足手まといにしかならないって、分かってるんだけど、でも・・・・・・」
まどかは拳を握りながら、決意を話す。
「邪魔にならないところまででいいの、行けるところまで一緒に・・・・・・連れてってもらえたらって・・・・・・」
「・・・・・・」
さやかはまどかの言葉の中に、申し訳なさの感情を感じ取った。
さやかは、まどかの方を向いて微笑んだ。
「がんばりすぎじゃない?」
「ご、ごめん・・・・・・駄目だよね、迷惑だってのは分かってたの・・・・・・」
まどかはさやかに謝罪したが、さやかはまどかの手を握って違う形で返事した。
「ううん、すっごく嬉しい、ね・・・・・・分かる? 手が震えちゃってさ、さっきから止まらないの、情けないよね、魔法少女だってのにひとりだと心細いなんてさ・・・・・・」
「さやかちゃん・・・・・・」
まどかはさやかの不安を理解した。
「邪魔なんかじゃない、すごく嬉しい誰かが一緒にいてくれるだけで、すっごく心強いよ、それこそ百人力って感じ」
「私・・・・・・」
まどかは何か言おうとしたが、うまく言葉に出なかった。
「必ず守るよ、だから安心してあたしの後についてきて、マミさんと一緒に今までみたいに一緒に魔女をやっつけよ」
「・・・・・・うん」
まどかは頷くことしかできなかった。
その時ーー。
「美樹さん」
マミはさやかを呼んだ。
「マミさん・・・・・・」
さやかはマミの方に向いた。
「あなたに、私の過去を話しておこうと思ってここに来たの」
「マミさんの過去?」
さやかは最初困惑したが、マミの辛そうな表情でさやかを見ていた。
このとき、さやかは直感で感じた。
ーーマミさんの話を聞かなければならない、と。
***
さやかはマミの過去を聞いた後に、「私も魔法少女のマミさんしか見てなかった・・・・・・」と深く反省していた。
その言葉を聞いた後、マミは「あのときの私は、後輩が出来たのと自分が孤独ではなくなったことに頭がいっぱいだった」と話し合った。
その後、三人は改めて魔女捜しを始めた。
「危険は承知の上なんだね?」
キュゥベえはさやかに魔女捜しにまどかを同行させることを確認した。
「あたしはバカだから、ひとりだと無茶な出鱈目やらかしかねないし、まどかもいるんだって肝に銘じておけば、それだけ慎重になれると思う、それにマミさんはまだ本調子じゃないし猶更、ね」
さやかの言葉から出てきたマミの調子とは、お菓子の魔女以来、魔女相手だとあの時の恐怖がよみがえるらしくまともに戦えるか怪しいとのことだった。
マミの過去と共に把握した憧れの
『いざとなったら、私も魔法少女になって鹿目さんを護るわ』
そう、マミ自身がそういったようだが、さやか自身無茶はさせたくなかった。
「そうか・・・・・・うん、考えがあってのことならいいんだ」
さやかの決意を聞いたキュゥべえは、それ以上何も言わなかった。
その後にキュゥベえはまどかの方に顔を向けた。
(君にも君の考えがあるんだろう? まどか、 さやかを守りたい君の気持ちは分かる、実際、君が隣にいてくれるだけで、最悪の事態に備えた切り札をひとつだけ用意できるしね)
キュゥべえはまどかがさやかと魔女捜しに同行したもう一つの理由を確認するようにまどかに聞いていた。
(私は・・・・・・)
まどかは言葉を詰まらせていた。
キュゥべえはまどかが迷っている様子を見て。
(今は何も言わなくていい、さやかやマミもきっと反対するだろうし、ただ、もし君の心を決めるときが来たら、僕の準備はいつでも整ってるからね)
キュゥベえはそう契約の準備に関してまどかに告げた。
(・・・・・・うん)
まどかもキュゥベえの提案に同意した。
***
三人は魔女捜しでショッピングモールから裏路地まで足を運んでいた。
すると、さやかのソウルジェムが光った。
結界の反応だった。
「ここだ・・・・・・」
さやかはソウルジェムの反応を追って、結界を見つけた。
キュゥべえは裏路地に張られた結界を見た。
「この結界はたぶん魔女じゃなくて、使い魔のものだね」
キュゥベえの言葉に従ったさやかは歩を進めた。
「楽に越したことはないよ、こちとらまだ初心者なんだし」
「油断は禁物だよ」
「分かってる」
さやかはキュゥベえの忠告に肯きながら歩を進めた。
すると、笑い声とも叫び声ともつかない声が何処からともなく聞こえていた。
声の主は子供の落書きの姿をした使い魔だった。
使い魔は、さやかたちの姿を見たとたん逃走した。
「逃げるよ!」
「任せて!」
キュゥべえは使い魔が逃げることに気付くと、さやかはソウルジェムを握って魔法少女に変身した。
魔法少女に変身したさやかの姿はマントを着用した剣士で、左側に斜めのスカート、肩だしスタイルの姿だった。
さやかはマントを翻して、数本の剣を召喚して、使い魔目がけて剣を投擲した・・・・・・はずだった。
投擲して剣を弾くものがあった。
明らかに、何者かの妨害だった。
「ちょっと、ちょっと!」
投擲した剣の上に乗る少女が居た。
「何やってんのさアンタたち」
少女の姿はどこかしらの修道女のような赤い服装、ノースリーブの上着で前側が開いた形状だった。
赤い髪を黒いリボンでポニーテール状にまとめた、八重歯が特徴の少女だった。
すると、使い魔の結界が解けていった。
使い魔が逃げ切るということを指していた。
「あ・・・・・・! 逃がしちゃう!」
まどかの声に反応してさやかはすぐさま使い魔を追いかけようとするもーー。
「うっ・・・・・・!?」
さやかの喉元に鋭利な刃物が突き付けられていた。
赤髪の魔法少女の武器は槍だった。
「美樹さん!」
「見てわかんないの? あれ魔女じゃなくて使い魔だよ、グリーフシードを持ってるわけないじゃん、っていうかいたんだ・・・・・・
その少女がマミの名を呼んだときさやかとまどかはマミの方に振り向いた。
赤髪の魔法少女が何故マミを知っているのかと聞きたそうな表情だった。
「彼女は佐倉杏子、かつて私と一緒に魔女を倒してきた・・・・・・私のかつての後輩よ」
マミは暗く愁いの表情で赤髪の魔法少女、佐倉杏子の名を口にした。
さやかとまどかは驚きの表情で杏子の顔を見やった。
杏子に至っては詰まらなそうな顔で三人を見た。
「まあ、マミとはしばらくコンビを組んだ程度で、そのまま喧嘩別れしたから、あんたら新米に話してないのは当然かぁ・・・・・・」
さやかは少し呆けた表情だったが、事態をようやく飲み込めたため杏子に顔を戻した。
「あんたがマミさんと組んでたのは分かったけど・・・・・・だからってあれ放っといたら誰かが殺されるのよ!」
さやかは杏子に喰ってかかったが、杏子本人はたい焼きを食べながら自分の考えを主張した。
「だぁからさ、四、五人ばかり喰って魔女になるまで待てっての、そうすりゃちゃんとグリーフシードも孕むんだからさ」
杏子はさやかに向けた槍の矛先を逸らしながら、自分の答えを口にした。
「アンタ、タマゴ産む前のニワトリ絞め殺してどうすんのさ」
「な・・・・・・魔女に襲われる人たちを・・・・・・見殺しにするっていうの!?」
さやかの発言に杏子は呆れた表情で話を続けた。
「アンタさ、なんか大元から勘違いしてんじゃない? 食物連鎖って知ってる? ガッコ―で習ったよねぇ?」
杏子はさやかに向かって歩を進みながら言葉を続けた。
「弱い人間を魔女が喰う、その魔女をあたしたちが喰う」
杏子はたい焼きを食べながらさやかの前に近づきながら最後にこう告げる。
「それが当たり前のルールでしょ、そういう強さの順番だからさ」
そう言いながらさやかの前に近づく杏子の歩は止まらなかった。
「うっ・・・・・・」
後退るさやか。
「そんな・・・・・・」
「あんたは・・・・・・」
まどかは杏子の考えに絶句していた、さやかに至っては敵意を向けていた。
「あっ!」
その直後、まどかとマミの前に鎖状の結界が張られた、杏子の仕業だった。
杏子はさやかに向かってニヤリと笑いながらーー
「まさかとは思うけどーーやれ人助けだの正義だの・・・・・・その手のおちゃらけた冗談かますために、アイツと契約したわけじゃないよね? アンタ」
その言葉に激情したさやかは杏子に剣を振り下ろした。
「だったら・・・・・・何だってのよ!」
しかし、杏子の槍によってさやかの剣は止められた。
「ぐ・・・・・・・・・・・・っ」
「・・・・・・ちょっとさぁやめてくれない?」
杏子は余裕の表情で、さやかの剣を止め続けた。
「・・・・・・うぐぐ、うう・・・・・・」
杏子はたい焼きを食べながらさやかの様子を観察しながら、表情を変えた。
「遊び半分で首突っ込まれるのってさぁ・・・・・・ホントムカつくんだわ」
杏子はさやかの剣を受け止めた槍をそのままさやかに押し返した。
「ああっ!」
杏子の攻撃はそのまま終わらなかった、魔法少女としての得物である槍を多節棍状に変形させて、バランスを崩したさやかに一撃を与えた。
「あぐ・・・・・・ッ! うぅ・・・・・・」
手から剣が離れ倒れるさやか。
「さやかちゃん!」
まどかはさやかに呼びかけた。
杏子はさやかに目もくれず、そのまま立ち去ろうとした。
「トーシロが、ちったぁ頭冷やせっての・・・・・・!?」
しかし、杏子は立ちそろうとする歩を止めた。
さやかがすぐに立ち上がったことに気付いて、後ろを振り返ったのだ。
「・・・・・・おっかしいなぁ、全治三か月ってぐらいにはかましてやったはずなんだけど」
杏子の疑問も当然、戦いを見ていたまどかとマミも抱いていた。
「さやかちゃん、平気なの・・・・・・」
「彼女は癒しの祈りを契約にして魔法少女になったからね、ダメージの回復は人一倍だ」
まどかとキュゥベえのやり取りを聞いた時、マミはある心当たりがあった。
「美樹さん・・・・・・まさかッ!」
マミは契約の力を何に使ったのか、さやかの魔法とまどかとキュゥべえのやり取りで確信した。
しかし、もう戦いは止まらなかった。
さやかと杏子の戦いは、もう切って落とされてしまった。
止められるのは、同じ魔法少女しかいないほどに、戦いは苛烈していった。
はい、とうとうこの場面に来ました。
遅れてすみません。
まどマギの必然的運命の戦いの先に何が待っているのか。
そして、杏子は銀時に出会った時、どんなリアクションを取るのか、お楽しみ!!
ご意見ご感想、お待ちしております。