さやかとキュゥベえの話から始まります。
よろしくお願いします。
二人の魔法少女から見た侍
さやか宅 さやかの部屋
さやかは寝室の明かりを暗くしていた。
これからしようとしていることを家族に見られないようにするためである。
さやかは色がくすんだソウルジェムをグリーフシードに移していた。
「これでまた、しばらくは大丈夫だ」
「うわぁ真っ黒・・・・・・」
穢れを移したグリーフシードは真っ黒に染まっていた。
それを見たさやかは驚きながらつぶやいた。
「もう危険だね、これ以上の穢れを吸ったら魔女が孵化するかもしれない」
「ええっ?」
キュゥベエの言葉に驚いていた。
グリーフシードは魔女の卵、穢れをためればためるほど魔女の孵化が早まる仕組みなのを思いだしていた。
「大丈夫、貸して」
キュゥベえは念力らしき力でグリーフシードを浮かせ、背中の穴で
「・・・・・・きゅっぷい」
キュゥベえは特殊なげっぷをした。
「これでもう安全だ」
「・・・・・・食べちゃったの?」
「これもまた役目の一つだからね」
キュゥべえがグリーフシードを『食べた』のは、グリーフシードから魔女が生まれないようにするためである。
さやかは寝室の明かりをつけた。
「でもまた次にソウルジェムを浄化するためには早く新しいグリーフシードを手に入れないと」
「これをきれいにしておくのってそんなに大切なことなの?」
キュゥベえの話でソウルジェムの輝きを保つことに意味があるのかさやかには疑問だったが、キュゥベえはある理由を説明した。
「佐倉杏子は強かっただろう? 余分なグリーフシードがあれば魔法を出し惜しみせずに無駄使いすることだってできる、それが杏子の強みだ」
「だからって、グリーフシードのために他の人を犠牲にするなんて・・・・・・」
「魔力を使えば使うほど穢れが溜まるんだ、さやか、君がグリーフシードを集めない限り・・・・・・杏子と戦っても勝ち目はないと思っていい」
さやかはグリーフシードのために犠牲を厭わない杏子のやり方に不満を漏らすも、キュゥべえは杏子の実力、強さの源をさやかに伝えた。
「何だかなぁ・・・・・・マミさんだって十分なグリーフシードを持ってたわけじゃないんでしょ? でもちゃんと戦えてたよね・・・・・・やっぱあれ? 才能の違いとかあるの?」
さやかは悩んだ後、マミの戦い方を思い出してマミ本人の才能が関係しているのかキュゥベえに聞いた。
「確かにそれは事実だね」
「ずーるーいーっ! 不公平だーっ!」
キュゥべえの回答にさやかは不満を漏らした。
「こればっかりは仕方ないよ杏子はマミと同じように素質がある上にベテランだし、逆に全く経験がなくても才能だけで杏子とマミ以上の魔法少女になれる天才だっている」
キュゥベえの会話に
「誰よそれ」
さやかはキュゥべえが言っていた人物について聞いた。
「鹿目まどかさ」
「・・・・・・!」
さやかはキュゥべえが出した名前に驚いていた。
魔法少女の天才的才能の持ち主が自分の親友の名前が出たことに驚かずにはいられなかった。
ふと、驚いた直後に初めてマミと出会ったときのことを思い出していた。
『鹿目さんの素質』
その言葉を思い出させるにはキュゥベえの会話は十分だった。
「・・・・・・まどかが? それ本当?」
さやかは念のためとキュゥベえに聞き返した。
「ああ、だからどうしても杏子に対抗する戦力が欲しいならいっそまどかに頼んでみるのも手だよ、彼女が僕と契約すればーー」
「ううん、駄目! これはあたしの戦いなんだ、あの子を巻き込むわけにはいかない・・・・・・」
さやかはキュゥべえの話に真実味を感じた後にキュゥベえの提案であるまどかの契約を断った、まどかを巻き込まない選択をした。
まどかの性格を知っていたさやかは、杏子との決着は自分で着ける決心した。
***
見滝原市 ゲームセンター
リズミカルな音楽に合わせてダンスゲームに興じている少女が居た。
佐倉杏子である。
杏子はゲームセンター内のお願いである『プレイ中の飲食はご遠慮ください』におかまいなくお菓子を食べながらプレイをしていた。
ただ、ゲームセンターに来ている少女は杏子だけでなかった。
「よぉ・・・・・・今度は何さ?」
杏子は振り返らず気配で訪ねてきた人物に気づいた。
暁美ほむらだった。
杏子はほむらの要件を聞いた。
「この街をあなたに預けたい」
「・・・・・・!?」
杏子はほむら持ち出した話に驚いていた。
杏子は警戒しながらほむらの話を聞くことにした。
「どういう風の吹き回しよ?」
「魔法少女にはあなたみたいな子が相応しいわ、美樹さやかでは務まらない」
「フン、元よりそのつもりだけどさ・・・・・・そのさやかってヤツはどうする? 放っときゃまたつっかかって来るよ?」
「なるべく穏便に済ませたい。あなたは手を出さないで、私が対処する」
杏子は踊りながら、ある疑問が二つあった。
「ーーまだ肝心なところを聞いていない」
杏子はステップを踏みながら、ほむらの方に振り向いた。
「
「・・・・・・」
ほむらは少し考えななら、ある情報を杏子に話した。
「・・・・・・二週間後、この街にワルプルギスの夜が来る」
杏子はほむらの話で顔が曇った。
「・・・・・・・・・・・・なぜ分かる?」
魔法少女の間では最強の魔女と知っていたため、杏子も知っていた。
なのにほむらは、見滝原市にワルプルギスの夜が来ると言いだしたから、当然訝しんだ。
「それは秘密、ともかくそいつさえ倒せたら私はこの街から出ていく。あとはあなたの好きにすればいい」
「ふぅん・・・・・・」
杏子はほむらの目的、ワルプルギスの夜さえ倒せれば、
「ワルプルギスの夜ね・・・・・・確かにひとりじゃ手強いが・・・・・・二人がかりなら勝てるかもな」
杏子は共闘を選択した後、ダンスゲームはパーフェクトを記録した。
「それで、もう一つの話は何?」
ほむらは杏子に尋ねた。
「
とは、もう一つ話があると言うこと。
まだあると踏んでいた。
杏子は口にくわえている菓子と同じ菓子をほむらに差し出しながら聞いた。
「食いながらで良いから聞きたかったんだけど、『坂田銀八』って男について知ってること話してくんない?」
「!?」
杏子の問いにほむらは驚いていた。
まさか彼女の口から
ほむらは杏子に尋ねることにした。
「どうして・・・・・・彼の名が?」
「キュゥべえが言ったんだよ、あんたのほかにイレギュラーが居るって・・・・・・」
「そう・・・・・・」
「あたしは昨日、美樹さやかとの戦いをアンタに止められた後かな・・・・・・そいつに会ったの」
杏子はほむらに銀八に会った時のことを話した。
***
先日 裏路地
杏子は美樹さやかとの戦いを中断された後、不良が教師らしき人物を襲撃したところを目撃した後、教師らしき男は当たり屋まがいのオーバーリアクションで不良が不気味がった後、一部始終を見ていた杏子が絡まれたところをその男が止めに入って、二人は不良を撃退した。
杏子はその男こそがキュゥベえの言っていたイレギュラー、坂田銀八だと知ったときは驚いていた。
「ねぇちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「あん?」
「美樹さやかって・・・・・・知ってる?」
杏子の言葉に銀八は訝しんだ、しばらく考え込んでいたが杏子の問いかけに答えていた。
「・・・・・・知らなくはねーけどよ、それが何だってんだ?」
(知っているってことは・・・・・・魔法少女に関係のある奴だってことは間違いないな)
杏子は少し考え込んだが、本題のきっかけを作ることにした。
「私もそいつと同じ・・・・・・魔法少女なんだよな」
「!」
杏子の言葉に銀八は驚いていた、杏子はそのリアクションで魔法少女のことを知っているとはっきり認識した。
杏子は指輪状にしたソウルジェムを宝石に戻して、銀八に見せた。
「ほら、こいつが私のソウルジェム」
杏子が見せた赤い宝石を見て、銀八はあからさまに嫌そうな顔をしてため息をつきーー
「・・・・・・まーためんどくせーことになりやがったな」
そう、ぼやいていた。
「私は回りくどいことが嫌いなんだ、だから一番最初に直球で聞くけどさ、アンタ・・・・・・魔法少女についてどこまで知ってるんだい?」
杏子は銀八に一つ目の質問をした。
対する銀八はーー
「詳しくは知らねーが、まず魔女と戦っているとか、グリーフシードを巡っては争ったり、魔女には黒幕的な存在が居ないってことぐらいか?」
杏子は銀八が答えたことに半分当たったが、さっそく疑問が出た。
「半分当たってけど、黒幕的存在ってなんだよ?」
「だって、魔法少女っていえば黒幕倒して普通の少女に戻るっ的なイメージだったからな」
「何だよそのアイドル引退的な流れ!? いねーよそんな
杏子は銀八に突っ込みを入れた。
突っ込んだ後に気を取り直した後、次の質問に入った。
「気を取り直して聞くけど・・・・・・キュゥベえのことは?」
「ああ、あのウサギか猫か分からねぇ無限残機だろ?」
杏子は銀八の返答に少し困惑した。
(無限残機ってのはよくわからねぇけど・・・・・・取りあえずキュゥべえは見えてるんだな)
杏子は少なくともキュゥベえの存在を
「・・・・・・そうだ、ちょっと聞きたいことがあってさ」
「?」
この男が仮に暁美ほむらたちとつながってるならば、聞きたいことが山ほどあった。
アイツの能力について何か聞き出せればそれだけで十分な収穫になる。
それが最も聞くべきことであるはずなのは分かってる、だが彼女の口から出た問いはーー
「美樹さやかってやつが何を願って魔法少女になったか・・・・・・知ってるかい?」
***
現在 見滝原市 ゲームセンター
「・・・・・・きょ・・・・・・こ、きょ・・・・・・うこ・・・・・・佐倉杏子」
「は!」
杏子はほむらに何度も呼びかけられていた。
「あたし・・・・・・一体?」
杏子はほむらに呼ばれている状況になっていることに困惑していた。
「あなた、坂田銀八の話をしていた途中、考え込んでそのまま黙りこんでたわよ」
「!」
ほむらの言葉で、杏子は今の状況に理解していた。
銀八の話を途中で中断するほど思考の海におぼれていたらしい。
「それで、話の続きは?」
「あ、ああ、アンタから見て坂田銀八はどうなの?」
「それは、どういう意味?」
杏子の問いにほむらは困惑していた。
杏子は最初に感じた印象をほむらに話した。
「キュゥべえからは、あんたの次に厄介な存在だって聞いたんだけど・・・・・・初めて会った時、分からなくなったんだ」
杏子の話にほむらは黙って聞くことにした。
「初めて会った時は、不良相手に当たり屋まがいのことをやってたんだけど、あたしが不良に見つかって・・・・・・殴られそうになった時なんだけど、あの男はあたしを庇ったんだ・・・・・・」
杏子の話を聞いたほむらは、ひとつの推測を立てた、多分魔法少女だと知らずに庇ったんだろうと。
「あの銀八って男と一緒に不良をとっちめた後は、少し魔法少女のことを話した・・・・・・まあ、大体がイレギュラー断定されたあの男は変な話・・・・・・敵には見えなかったんだ」
杏子の話を聞いたほむらは少し考え込んだ後、杏子に質問をした。
「どうして、あなたはその話を私に?」
「最初はその男を倒そうかなって思ったけど、なんか毒気が抜けちまってさ・・・・・・あいつと同じイレギュラーのアンタから見て、あの男は何者だと思う?」
ほむらは杏子から聞いた問いに少し困惑しながら推測を立てた、まずその推測を杏子から聞くことにした。
「あなた、私がその
「なんとなく、あんたが銀八と手を組んでるなとは思ってたさ・・・・・・あたしの推測は当たってるみたいだな」
杏子の推理にほむらはうっかりしたという感じで、驚いていた。
「どうして、そう思ったの?」
「魔法少女と魔女の知識について誰かから聞いてんだろうなとは思ったけど、マミかアンタな気がしたから・・・・・・か?」
杏子はまず、銀八が魔法少女の知識を誰から聞いたのかを考えていた、思い当たるのはマミあたりと踏んでいたからだ。
ほむらは杏子の推察を聞いた後、少しだけ銀八に関することを教えた。
「彼は、鹿目まどかと美樹さやかと一緒に魔女の結界に捕らわれ、巴マミと会って・・・・・・その後に彼女から、魔法少女の話を聞いたの、その後に私のアパートで会ったのよ。その後に私が魔法少女の話をしたのよ・・・・・・」
「なるほどな・・・・・・で、アンタ個人の
杏子の問いにほむらは少し考え込んだ後、率直な感想を伝えた。
「正直言って、私も図りかねているわ・・・・・・確かにあなたの言う通り彼とは組んではいるけど、私自身彼の行動は予測不能なのよ・・・・・・単独で魔女と戦ったくらいしか・・・・・・」
ほむらの話を聞いて杏子は驚いていた。
「やっぱ、キュゥベえが言ってたことは本当だったんだな・・・・・・普通の人間なのに魔女に戦いを挑んだってのは・・・・・・」
「ええ、その動機が・・・・・・巴マミを助けるために私の到着を間に合わせるために挑んだみたいなのよ」
ほむらの話を聞いて、杏子は唖然としていた。
「バカ通り越してイカれてるな、その男・・・・・・普通逃げるだろ?」
杏子の言葉にほむらは最もだと肯定していた。
「そうね、普通は逃げるでしょうけど・・・・・・彼は私の学校の教育実習生なのよ、美樹さやかと巴マミと同じ見滝原中のね」
ほむらの衝撃的な話に杏子は驚愕していた。
「教育実習生って・・・・・・教師じゃねえのかよ・・・・・・」
「その疑問は正しいわ、私も混乱してるから・・・・・・」
銀八の話をしていた二人は、話題にしている人物で堂々巡りに陥っていた。
「この話題やめにしようか・・・・・・あたしはワルプルギスの夜を倒すためにアンタと組むってことでいいか?」
「ええ、構わないわ」
ほむらと杏子はワルプルギスの夜を倒すために手を組むことをお互いに了承して、会話を切り上げた。
ほむら自身、目的である杏子との同盟をこぎつけただけでも良しとした。
はい、取りあえずはゲームセンターでの杏子とほむらの会話にさせてもらいました。
杏子視点での銀八の印象はどうでしょうか?
ほむら自身、
やっぱ杏子だって普通は驚きますよね。
ご意見、ご感想をお待ちしております。