まどか☆マギカ交差伝 宇宙一馬鹿な侍   作:二道 無限

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 前回は、杏子とほむら視点からた銀八の話でしたが、本編に少しづつ向かっていきます。


判断基準は本人の常識次第

                   裏路地

 

 

 さやかは杏子と激闘を繰り広げた、裏路地にいた。

 壁や床のえぐれた破壊痕はまだ新しい。

 さやかが裏路地にいるのは激闘のきっかけだった使い魔を探し出すためだ。

 

 キュゥベえはさやかの頼みで使い魔の痕跡を探したが、結果はーー。

 「駄目だ、時間が経ちすぎてる、ゆうべの使い魔を追う手がかりはなさそうだ」

 「そう・・・・・・」

 激闘から一日経ったため、使い魔の痕跡は見つからなかった。

 

 「ねえ、さやかちゃん・・・・・・このまま魔女退治を続けてたら、また昨日の子に会うんじゃないの?」

 

 裏路地にいるのはさやかだけでなく、まどかとマミが居た。

 まどかはさやかに喧嘩(戦い)になるのではないのかと心配でついてきていた、マミはその付き添いとさやかの様子が気になったため、まどかと同行していた。

 

 まどかの問いにさやかは肯定していた。

 「・・・・・・? まぁ当然そうなるだろうね」

 「だったらさ、先にあの子ともう一度会ってちゃんと話をしておくべきじゃないかな・・・・・・でないとまた、いきなりケンカの続きになっちゃうよ」

 「・・・・・・」

 まどかは、さやかに杏子とのいざこざが起こらないように話し合いの解決を提案したのだが、さやかはまどかの方を見てーー。

 「ケンカね・・・・・・ゆうべのアレがまどかにはただのケンカに見えたの?」

 さやかはまどかにきつめの言動でゆうべの戦いをケンカと言ったことに苛立ちを覚えていた。

 「あれはね、正真正銘殺し合いだったよ」

 「・・・・・・」

 「お互いなめてかかってたのは最初だけ、途中からはあいつもあたしも本気で相手を終わらせようとしていた」

 

 「そんなの・・・・・・なおさら駄目だよ・・・・・・」

  まどかはさやかを止めようとしたが目の前の少女の剣幕が強かった。

 「だから話し会えって? バカ言わないで! 相手はグリーフシードのために人間を餌にしようってやつなんだよ、どうやって折り合い付けろっていうの?」

 「さやかちゃんは・・・・・・魔女をやっつけるために魔法少女になったんでしょ?」

 「・・・・・・」

 まどかの言葉を聞いてさやかは少し間を置いた、さやかは少しまどかの話に耳を傾けた。

 「・・・・・・あの子は魔女じゃない同じ魔法少女なんだよ、探せばきっと仲良くする方法だってあると思うの、やり方は違っても魔女を退治したいと思う気持ちは同じでしょ? 昨日の子も・・・・・・あとほむらちゃんも」

 まどかの話の中でほむらの名を聞いた時、さやかは苦虫をかみ砕くような顔をした。

 「マミさんだってほむらちゃんとケンカしてなかったら・・・・・・」

 まどかはマミの方に顔を向けていた。

 マミはまどかの話を肯定するように首を傾げた。

 「鹿目さんの言うとおり、私が暁美さんを拘束しなければ・・・・・・」

 マミは続きを話そうとするもーー。

 「そんなわけない! まどかも見たでしょ、あのときマミさんがやられるのを待ってから魔女を倒しに来た。坂田先生が居なかったら、あいつはグリーフシード欲しさにマミさんを見殺しにしようとしたんだ!」

 さやかは自分で生み出した剣幕でマミの言葉が聞こえていなかった。

 その時ーー

 「美樹さん!!」

 「・・・・・・はっ!?」

 マミは大声でさやかを呼び止めていた。

 さやかもその声に驚いてマミの方に向いていた。

 

「美樹さん、聞いて・・・・・・私を信じてくれてるのは嬉しいわ、でも私の話を聞いて。あなたがあの魔女、お菓子の魔女の結界最深部で魔女の孵化の見張りをしている間に私と鹿目さんは暁美さんと会ったの・・・・・・。最初は、魔女退治の手柄の取り合いと思っていた・・・・・・それに、魔法少女の素質のあるあなた達二人が邪魔者とみていたともその時の私は思ってたわ、でも・・・・・・」

 

 マミはさやかの方を向いて、自分の心の内にあるモノ(・・)を打ち明けた。

 

 「これは、鹿目さんにも打ち明けてある話なんだけど、本心では私は一人になることが怖かったの・・・・・・」

 

 さやかは、マミの言葉を聞いて思い出していたーー。

 マミの過去、魔法少女に契約をーー。

 

 「私は、あなた達や佐倉さんに会う前に、他の魔法少女に一緒に魔女退治しないかって、誘っていたことがあったの・・・・・・でも」

 

 マミはこれまで出会った、魔法少女達のことを思い出しながら二人に話した。

 

 

                     ***

 

 

 『どうして・・・・・・解ってくれないの? 人々を襲うのは魔女だけじゃないのよ、使い魔だって・・・・・・』

 最初に誘った魔法少女に言われたことーー。

 『うーん・・・・・・ちょっと待ってよ、それなら逆に言わせてもらうけど、あなたの言う通りにしたとして、万が一グリーフシードが手に入らなくなったら、あなたのせいにしてもいいの?』

 

 その次に誘った魔法少女からはーー。

 『使い魔が成長するから魔女が生まれるんだし、多少の犠牲には目をつぶらないと駄目だと思う、魔女だってそうそう見つかるものじゃ・・・・・・』

 

 ある魔法少女からはーー。

 『一人でも多くの人々を守りたいという気持ちは、確かに立派だと思いますよ、ですが・・・・・・』

 

 そして、マミが助けた魔法少女の姉妹からはーー。

 

 『あの・・・・・・これ、あなた達も使ってください、一緒に戦った魔女のものですし』

 

 マミは一時的とはいえ、一緒に戦った魔法少女にグリーフシードを渡そうとした、しかしーー。

 『キミ新人さん?』

 『? はい』

 『そういうのやめといた方が良いよー? それはあなたの手柄なんだから他の人に譲る必要ないんだよ?』

 『そうそう、命掛けて手に入れたものなんだから大事にしないと、私達だって善意で戦ってるわけじゃないんだし』

 『魔法少女同士はみんなライバルみたいなものだから』

 『誰彼構わず親切にしてると、いつか利用されて足元すくわれちゃうかもよ?』

 『そ、そうですか・・・・・・』

 そう言って魔法少女の姉妹はマミの手柄(グリーフシード)の譲渡を丁重に断った。

 そして、その姉妹は、マミに警告めいたことを残して去っていった。

 『まーこれからも、気を付けることだね』

 『あんまり無茶しないで自分の命大事にね』

 

 

                       ***

 

 

 

 マミの話を聞いた二人は少し鎮痛な顔をしていた。

 

 「これが、私が出会った魔法少女の考えだった・・・・・・でも、今なら解るわ、彼女たちは無意識に気付いていたのかもしれない、魔法少女はすべての人々を救えるわけじゃないし、自分のことで手一杯だってことなんだと思う、そして魔法少女が徒党を組むのが少ないのは他人のせいにすることを避けるためなんじゃないかって・・・・・・」

 

 

マミの話を聞いたまどかは、魔法少女の契約について今一度認識を改めていた。

 ほむらがまどか達を契約させない理由の一つにこの出来事が入っているのではないかと考えていた。

 ーーしかし。

 

 「マミさん・・・・・・今なら分かるよ、マミさんだけが特別だったんだ、マミさんが出会った魔法少女は手を組まなかったけど、考えは理解してたんでしょ・・・・・・」

 

 さやかは最初はマミの話を理解があるような言動を言っていたが、しかしーー。

 

 「でも! それ以外の魔法少女なんてあんな奴らばっかりなんだよ、ゆうべ逃がした使い魔は小物だったけどそれでも人を殺すんですよ! 次にあいつが狙うのはまどかのパパやママかもしれない! たっくんかもしれないんですよ!?」

 

 さやかの言動は魔法少女と戦いかねない、そんな勢いのような強い発言だった。

 

 「わたしは、ただ魔女と戦うためじゃなくて、大切な人を護るためにこの力を望んだの、だからーーもし魔女より悪い人間がいれば、あたしは戦うよ、たとえそれが魔法少女でも」

 

 「美樹さん!?」

 「さやかちゃん・・・・・・」

 

 さやかの発言に二人は驚愕していた。

 魔法少女だけでなく、悪意のある人間にも魔法少女の力を行使すると、言っているようなものだった。

 さやかはそのまま、二人に目もくれず路地裏に進んでいった。

 

 「キュゥべえも何とか言ってよ・・・・・・」

 まどかはキュゥベえに話しかけた、今の話の流れで解決策を聞こうとしたのだろう。

 

 「僕から言わせてもらえるのは無謀すぎるってことだけだ、今のさやかじゃあ暁美ほむらにも佐倉杏子にも勝ち目はない、でもねさやかは聞き届けてくれないよ」

 「・・・・・・」

 キュゥベえから出た言葉は、さやかの様子から読み取っていた言動での発言だった。

 つまり、解決策がないと言うことだった。

 

 すると、マミはまどかの肩に手を置いてある決意を話した。

 

 「鹿目さん、魔法少女としてあなた達を引き込んでしまったのは私の責任、だから魔法少女としての私が美樹さんの無茶を止めてみせる。だから、あなたは日常面での彼女をお願いしていいかしら?」

 

 マミの言葉は力強く優しい言葉だった。

 まどかは目を潤わせてマミの言葉に肯いた。

 

 

                        *** 

   

 

 

 

                 三叉路 アパート ほむらの部屋

 

 

 

 ほむらは銀八(銀時)を自分の部屋に呼んでいた。

 

 佐倉杏子との接触についてのことだった。

 

 「銀時、あなたは夕べ佐倉杏子に会ったそうね?」

 「ああ、あの魔法少女か? 見かけねぇ顔なのにテメーが知ってるってことは・・・・・・」

 銀時はほむらの言葉で察しがついた。

 ほむらは頷いて答えた。

 

 「・・・・・・何度目かの時間逆行で彼女に会っているわ、そして・・・・・・巴マミのかつての弟子よ」

 「マジか、マミの野郎は弟子取ってたのか・・・・・・」

 銀時は流石に驚いていた、マミと杏子に意外な接点があったのは思ってもみなかったからだ。

 

 「彼女はあなたと会う前に美樹さやかと戦ってたの、使い魔の扱いを巡って殺し合いに発展してたわ」

 「魔法少女同士がやり会えば、当然そうなるわな・・・・・・それに、さやかの野郎なんだってそいつと使い魔を巡って戦ったんだ?」

 銀時は魔法少女がなぜ身体能力が高いのかほむらから『契約』(秘密)を聞いていたから納得していたが、使い魔の扱いをめぐっての対立が起こったのか分からなかった。

 

 ほむらは使い魔の特徴について説明した。

 「使い魔は魔女の手下、その使い魔が人間を結界に閉じ込め何人かの人間を殺せば・・・・・・」

 ほむらはこれ以上続けなかった。

 銀時の表情で、大体の情報は察したかのような表情だった。

 「つまりは、人間を殺し続けた使い魔は魔女になってグリーフシードを生むってか・・・・・・」

 銀時はほむらの説明の続きを話した。

 

 「ええ、佐倉杏子は使い魔を逃して魔女化させてから倒すつもりだったらしいけど、美樹さやかはそのやり方に反発して・・・・・・」

 「殺し合った、ってわけか・・・・・・」

 「ええ、魔法少女の経験は天地の差、だったわ」

 「それで、さやかはどうなんだ?」

 銀時はほむらにさやかの様子を気にしていた。

 言動から考えてさやかは死んではいないと言うことだった。

 

 ほむらはさやかの様子を話した。

 「死んではいないわ、彼女は癒しの契約で回復力と身体能力は高いわ」

 「そうかい、でもよその話から察するとよ、さやかはそいつと戦うってことになんだろうな」

 銀時の言葉にほむらは頷いていた。

 そこで、銀時は思い出したかのようにほむらに尋ねた。

 「思い出したんだけどよ、佐倉杏子・・・・・・だったか? アイツ俺のこと知ってたみたいだったぜ?」

 ほむらは少し驚いたかのような表情で、銀時の言葉に反応したが、考え込んだ後すぐに理由が見つかった。

 「おそらくはキュゥべえからあなたのことを聞いたんでしょう、イレギュラーとして私の後にあなたの名前と情報を把握した上であなたに接触したんでしょう」

 

「なるほど、それであの態度が・・・・・・」

 銀時は杏子のリアクションを思い出していた。

 『坂田銀八』の名を聞いた時、佐倉杏子の様子がおかしかった。

 だが、キュゥべえから事前に名前と情報を聞いたのならあの驚いた表情には納得が出来ていた。

 

 なんせ、『イレギュラー』断定されたほむらとセットで銀八と出会ったんだ、驚かないのも無理な話だった。

 

 ほむらは、あることを思い出して銀時に話した。

 「佐倉杏子のことで私から伝えたいことがあるのだけど・・・・・・」

 「なんだ?」

 銀時はほむらの方に顔を向けた、ほむらの表情は真剣な表情だった。

 

 「ワルプルギスの夜を倒すために彼女と組むことにしたの、彼女に見滝原市(ここ)を任せるとの条件付きで交渉をしたの」

 銀時はほむらから『ワルプルギスの夜』の名前を聞いた時は本気(マジ)の話と踏んだ、今話した佐倉杏子はほむらにとっては信頼のおける実力があると言うことだった。

 

 だが、銀時はあることに気が付いた。

 「さやかとの衝突は避けられなさそうだな・・・・・・」

 ほむらは銀時に懸念に肯いた。

 「ええ、美樹さやかは出来るだけ私が対処するとは話を付けたわ、でも・・・・・・」

 「さやか(あいつ)の性格上、杏子だけじゃなくやっぱテメーとも衝突しそうだな」

 「それは仕方がないことよ、美樹さやかは私にも不信感を抱いてるからその流れは必然よ」

 

 ほむらは表情は変えなかったが、その目には覚悟があった。

 ーーたとえ、周りから理解されなくても・・・・・・『ワルプルギスの夜』を倒す。

 そんな目をしていた。

 

 その目を見た銀時はある提案をした。

 「なら、その時は俺が付いてってやらあ」

 「え?」

 ほむらはあっけにとられていた。

 「どうして? これは一応、『魔法少女同士』(わたし達)の問題なのに、あなたがかかわるの?」

  

 ほむらには分からなかった、佐倉杏子も疑問に思ったように、巻き込まれたとはいえ『坂田銀八』(坂田銀時)と言う男はどんな考えで魔法少女(私たち)に関わろうと思ったのかが、考えが読めなかった。

 

 「俺ぁこの世界の住人じゃねえが、一応『先生』だからな・・・・・・中坊同士のケンカは止めなきゃ後々問題になりそうだしな・・・・・・」

 

 そう言って、この世界の『役目』(先生)としての自分自身の仕事を出したと共に、銀時は腰に差した木刀に触れながら話を続けた。

 

 「魔法少女だろうが何だろうがどうだって良い、だが俺のこの剣、こいつが届く範囲は俺の国だ、無粋に入ってきて、俺のモンに触れる奴ぁ、魔女だろうがキュゥべえ(無限残機)だろうが、隕石だろうがブッタ斬る!!」

 

 銀時はほむらにそう話した。

 ほむらは唖然としていた。

 

 (彼はとんでもない馬鹿だ、信じられないくらいにこの世界の常識に捕らわれないとんでもない馬鹿だ)

 

 ほむらは銀時の発言に心の中でつぶやいた。

 異世界から来たとはいえ、銀時は普通の人間、いくら何でも無茶があるし、たとえ嘘でもこんな大口は叩かないはずだ。

 

 それなのに目の前の銀時()の言葉は力強く聞こえた。

 

 「ん? どうした?」

 

 銀時はほむらの唖然顔を見て、呼びかけた。

 ほむらは我に返って、銀時の方に顔を向けた後に、無表情に言った。

 

 「気持ちは受け取っておくわ、でも魔法少女同士の問題に一般人は巻き込めないわ、それにあなたはこの世界では『教師』じゃなくて『教育実習生』でしょ?」

 

 「そうだったな」

 

 ほむらの発言に銀時は思い出したかのようにつぶやいた。

 

 ふと、ほむらは銀時の元の世界での仕事の話に興味があった。

 銀時がお菓子の魔女に食べられたときに何故木刀を突き立てられたのかが気になていた。

 

 そのことを銀時に話したら、ある答えが返ってきた。

 

 「俺の世界である天人の馬鹿皇子が変なペット連れて暴れまわって俺の仲間を喰われかかったり、ほかにも天使とやくざが同居しているかのようなペットに埋められ保存食にされたりとかあってな、それで慣れてる。後は「えいりあん」に喰われた時もあったからそんなもんか?」

 

 「一体、どんな生き物!? 百歩譲って異星人がペットにしている生き物が普通じゃないのは分かるけど、天使とやくざが同居している生き物って何!? そもそも『えいりあん』って何!? 少なくともよく生きているわねあなた!!」

 

 流石のほむらも盛大に突っ込んだ、やっぱり脳内の情報処理が追いつかなかった。

 

 

 

  

 




 今回遅れて申し訳ありませんでした、体調不良があったのと猛暑の影響で投稿が届こうってしまいました。

 さやかパートの話で『ザ・ディファレント・ストーリー』のマミの経験とセリフを入れて、さやかの状況理解は半々の状況にして見ました。
 
 ドラマ的イメージが出せているといいのですが、いかがでしょうか?
 
 ラストはほむらが突っ込みを入れる感じで話を占めてみました。

 ハタ皇子のペットと海坊主と神楽の話で出てきたパンダだ寄生型えいりあんの話は信じられないと思ったので話の流れは大体の流れで書かせてもらいました。

 何より、癖の強い世界だから魔法少女達のリアクションを思い浮かべたら大体こんなもんだろうなとイメージしました。

 ご意見ご感想お待ちしております。
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