ちなみにまず砕かれるのは銀時からです。
契約書にサインするときは注意事項を確認しろ Aパート
「先生ぇ!?」
目を見開いて、飛び起きるとともに、何者かの一言によって殴るという決意は消え去った。
「わっ!」
飛び起きた拍子で尻もちをついた何者か。銀時は起こそうとした声の主の方向を見ると、目の前にいたのは眼鏡を掛けた女だった。
「もう、しっかりしてください!恰好がだらしない上に初日から学校で立ちながら眠るなんて聞いたことありません!!」
眼鏡を掛けた女は銀時に向かって、注意を促したのだが、
--ど、どうなってんだぁぁぁぁぁぁぁ!!
--俺、確か部屋で眠ってたよな! 布団で寝てたよな!?
銀時は自分の部屋の寝室で眠っていた記憶と眠る前の行動を思い出しながら、状況整理をしようとしていた。
銀時は混乱しながらも周囲の様子と状況把握のために確認することにした、天井と廊下はまるで外国に来たと錯覚してしまうぐらいのシンプルさに驚いていた。
(やっぱここ、俺の部屋じゃねぇどころか俺の家ですらねェェェェェェ!)
そして、ひときわ目立ったのはーー
ーーか・・・・・・壁がガラスばりなんですけどォォォォォォォォ!
ーーとゆうか寺小屋かァァァァァァァァァァァァァ!
寺小屋の備品と思われる机と黒板らしきもの以外は教室の壁とみられるガラスでいっぱいだということに。
その机と黒板に至っては高度な技術で作られた
自分の世界でも
ーー俺の家どころか江戸でもねェェェェェェェェェ!
自分がいる場所も自分が住んでいた
銀時は状況把握が追いついていないでーー
「聞いてますか!? 坂田先生!」
眼鏡を掛けた女性の声によって現実に引き戻されていた。
「あ、はい! スンマセン・・・・・・まだ寝ぼけていて頭に入ってこないんすけど」
あまりにも情報量の多さに混乱が起こっていて、話が全く入っていなかったため、ごまかすことにした。
ところで、と銀時は尋ねた。
「ここはどこで・・・・・・どこの寺小屋ですか? そして、あなたは誰なんですか?」
目の前の女はため息をつきーー
「自己紹介はとっくにしたことを忘れただけでなく、学校のことまで忘れているとは・・・・・・と言うよりも寺小屋って江戸時代でもありませんよ」
突っ込みを交えて、仕方ありませんねと続けた。
「私の名前は早乙女和子です、ここは見滝原市です、そしてここは見滝原中学校です」
銀時は自分が何処に居るのかを把握するために聞いた情報は江戸ですらなかった。
ーー江戸ですらねェェェェェェェ! と言うか、何でその中学校にいるんだ!?
内心戸惑いながら、もう少し情報を聞き出すことにした。
「ど、どうして俺・・・・・・じゃなくて僕はどうして見滝原にいてその中学校にいるんすか、ハイテクすぎて違うところに来た感じで戸惑ってるんですが、ってゆうか先生て一体?」
早乙女はあきれたと言わんばかりのため息をつき。
「それも忘れちゃったんですか? まず見滝原は近年急速に開発が進んだ地方都市です、見滝原中学校もその流れで改装されたんです、教室の黒板は電子黒板に、生徒達の机は床に収納できる仕組みなんですよ」
早乙女は見滝原市とその中学校のハイテクの理由を軽く説明した後、ちなみにと付け加えた。
「正確にはあなたはこの学校の正式な教員ではなく教育実習に来た臨時の先生みたいなものなんです、私の仕事を見て学んだり、時にはあなたが生徒たちに勉強を教えたりするなどの過程を経て違う学校の正式な教員になってもらいます」
銀時は今まさに自分がどういう状況にいるのか、そしてどういう立場にいるのかを知った。
銀時の内心はと言うとーー
ーー無理だぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!、俺教員になった覚えもねェェェェェェェェ!
戸惑いの絶叫を上げていた、銀時の心の叫びを知らずに早乙女は銀時の名を呼んだ。
「頑張って教員を目指しましょう、坂田銀八先生」
「あ、はいそうですね」
銀時は早乙女に返事を返したがーー
ーー銀八ってなんだぁぁぁぁぁぁぁ!? 3年z組じゃねぇェェェェェ!?
と心の叫びを連続で上げていた。
ちなみに3年z組とは銀魂のスピンオフ作品である。
「坂田先生、それよりも早く私が担当するクラスに向かいます、あなたのほかにもそこに転校生を教室の前に待たせていますので付いてきてください」
そう言って、早乙女は担当の教室に向かうために歩を進めた、銀時も早乙女を追いかけていくことにした。
「・・・・・・ところで、坂田先生」
早乙女は歩を進めながら、銀時に何かを聞きたがっていた。
「何ですか?」
「目玉焼きは・・・・・・固焼きですか? 半熟ですか?」
ーー何言ってんの?
と一瞬戸惑ったが適当に答えることにした。
「どっちでもいいのでは?」
「その通りですよね! たかが卵の焼き加減で女の魅力が決まると思ったら大間違いですよね! 坂田先生、くれぐれも卵の焼き加減にケチを付けないでくださいね!」
早乙女は銀時に対して卵の焼き加減に念を入れたかのように言ったのだが。
銀時自身はーー
ーーホント、どうでもいいわぁぁぁぁぁぁぁぁ!
と、また心の中で叫んでいた。
などとそうこうしているうちにーー
「坂田先生もうすぐ私の担当クラスの教室に着きますよ」
銀時の内心は穏やかではない、いきなり見知らぬ地で教師をやることになったのだからどうにかして帰る方法を見つけたかったのだが、腹をくくるしかなかった。
「坂田先生、時間が無いのでそのままの格好で結構ですが、今度から身だしなみには気を付けてくださいね」
銀時は早乙女にそう注意されたので軽くうなずいた。
そのあとに違う女の声がした。
「初めまして、ここに転校してきた暁美ほむらと言います」
銀時はその声のする方に顔を向けた。目のまえにいた転校生の特徴はーー
黒髪のロングヘアーに凛とした佇まいで人を寄せ付けない雰囲気が漂う少女だった。
普通の人から見たら美少女と言っても過言ではないが、銀時自身は何かを感じ取っていた。
ーーなんだこいつ、ただ
銀時はほむらの目からは修羅場をくぐり抜いたような気配ともう一つ、何かただならぬ悲しみを秘めた気配が渦巻いてる目をしていた。
ーー取りあえず不審がられないようにしねぇとな。
と考えを後回しにすることにした。
「は、初めまして・・・・・・坂田、銀八です」
歯切れ悪くも自己紹介をすることにした。
「暁美さん、坂田先生、これから私はクラスのホームルームをしますので呼ばれたら来てください」
「あ、はい」
銀時は早乙女にそう返事をして
ーーこのまま教師をするしかねーの? 無理だぁぁぁぁぁぁ!
銀時は絶体絶命の淵に立たされていた、『寺小屋』に通っていたとはいえ、不真面目に聞いていたため、教え導いてくれた、『師匠』のようにはいかなかった。
キーンコーンカーンコーン
そう悩んでいる間に、ホームルームのチャイムが鳴った後に早乙女の声がした。
「今日は皆さんに大事なお話があります、心して聞くように!!」
銀時は少し耳を傾けるとーー
「目玉焼きとは・・・・・・固焼きですか? それとも半熟ですか?」
ーー生徒にも聞くんかい!
銀時は心の中で突っ込んだ。
「ハイ!中沢君」
「えと・・・・・・どっちでもいいんじゃないかと」
ーー生徒の一人を巻き込んでんじゃねーよ! 中沢君困ってんじゃねーか!
銀時は中沢と言う生徒に少し同情した。
早乙女はそのとおりと! 言った後、続けざまにーー
「たかが卵の焼き加減で女の魅力が決まると思ったら大間違いです、女子の皆さんは半熟じゃなきゃ食べられないとか抜かす男とは交際しないように! そして男子の皆さんは卵の焼き加減にケチをつけないこと!」
ーーただ単純に交際が失敗しただけじゃねぇ―か! 生徒巻き込んでんじゃねーよ!
銀時は早乙女に対して心の中に突っ込み続けた。
すべてを吐き出し終わったのか早乙女は切り替えたかのようにーー
「はい、あとそれから今日は皆さんに転校生と教育実習の先生を紹介します」
ーーおいィィィィィィィィィィ、俺たちは序でかよ!
と突っ込んでいる間に
「暁美さーん、坂田先生いらっしゃーい」
暁美ほむらと銀時がが呼ばれた。
ーー・・・・・・どうすんだよこれ
銀時は、ほむらの後ろに続いていった、銀時の足取りは心境的に重かった。
まるで、社会的な公開処刑が執り行われるかのような心境だった。
教室に入ったほむらと銀時は早乙女に促されてーー
「それじゃ自己紹介いってみよー」
「暁美ほむらです、よろしくお願いします」
ほむらは自己紹介を完結に終わらせた。
「・・・・・・それだけ?」
早乙女は聞き返したがそれだけのようだった。
「さ、坂田・・・・・・銀八です」
銀時はやはり歯切れの悪い自己紹介になっていた。
「坂田先生、もう少し頑張りましょ・・・・・・」
早乙女は少し落ち込んだかのようにそう、励ましの言葉を送った。
銀時の教育実習生活はこうしてスタートを切った。
銀時が意味不明の状況に引きずられている間に ほむらは
その時、銀時はこの瞬間、魔法少女の運命に巻き込まれることになる。
祈りが絶望に代わってしまう魔法少女の世界を己の魂をかけてぶっ壊すことに。
それは、数時間後の未来から始まる。
本当は、一本の話にしたかったんですが。
書き疲れと文字制限がかかるかもしれないのでAパート、Bパートに分けることにしましたので、これからもよろしくお願いします。