それでは、本編である暁美ほむらのジェネシスからよろしく。
友と呼べる人は奇麗な花を見つけるがごとく
見滝原中学校に一人の転校生がやってきた。
「はーい、それじゃ自己紹介行ってみよー」
早乙女和子は転校生にそう促されーー。
「あ、あの、あ、あ・・・・・・暁美ほ、ほむら・・・・・・です、その・・・・・・どうか、よよよろしくお願いします」
眼鏡に三つ編みの少女、暁美ほむらが緊張のあまり気弱そうに自己紹介した。
「暁美さんは心臓の病気でずっと入院していたの、久しぶりの学校だから色々と戸惑うことも多いでしょう、みんな助けてあげてね」
早乙女はほむらの事情を概ね生徒たちに話した後ホームルールを終えた。
***
休み時間、転校生定番の質問攻めがほむらに降りかかった。
「暁美さんって前はどんな学校だったの?」
「部活とかやってた? 運動系? 文科系?」
「すごい長い髪だよね~毎朝編むの大変じゃない?」
ほむらはすっかりと気圧されていた。
「あの・・・・・・わ、私、その・・・・・・」
ほむらは質問に答えようにも困惑していた。
そんな時助け船を出したのはーー
「暁美さん、保健室行かなきゃいけないんでしょ? 場所分かる?」
桃色の髪を両側で束ねた少女だった。
「え、いいえ・・・・・・」
「じゃあ、案内してあげる、私保健委員なんだ」
そうほむらに言った少女はほむらの周りに集まったクラスメイトにーー。
「みんなごめんね、暁美さんって休み時間には保健室でお薬飲まないといけないの」
そうクラスメイトに謝罪しながらほむらの質問攻めを止めた。
「・・・・・・」
ほむらは質問攻めから解放され胸をなでおろした。
***
助け船を出してくれた上、保健室に案内してくれる少女に緊張しながらついていくほむら。
そんなほむらに少女は気さくに話しかけた。
「ごめんね、みんな悪気はないんだけど・・・・・・転校生なんて珍しいからはしゃいじゃって」
「いえその・・・・・・ありがとうございます」
ほむらはクラスメイトの少女に礼を言った。
「そんな緊張しなくていいよ、クラスメイトなんだから」
少女は微笑みながらほむらの方に振り向きながら自己紹介をした。
「私、鹿目まどか、まどかって呼んで」
ほむらは自己紹介の上呼び捨てでいいと言う
「え、そんな・・・・・・」
「いいって、だからみんなも私もほむらちゃんて呼んでいいかな?」
「・・・・・・私、その、あんまり名前で呼ばれたことなくて・・・・・・すごく変な名前だし・・・・・・」
ほむらは戸惑いながら名前が変であることをこぼした。
「え~? そんなことないよ、なんかさ燃え上がれ~って感じでカッコいいと思うな」
まどかはほむらの名前の響きを気に入っていた。
「・・・・・・名前負け・・・・・・してます」
そう自信なさげにまどかに話したほむら、しかしーー。
「そんなのもったいないよぉ、せっかく素敵な名前なんだからほむらちゃんもカッコよくなっちゃえばいいんだよ」
まどかは無邪気に笑いながらほむらを励ました。
「・・・・・・」
ほむらはまどかの笑顔を見て、元気を出した。
只、その道のりは険しかった。
長期間休学したため、勉強がほかのクラスメイトより遅れ、体育においては準備体操で貧血を起こしていた。
***
帰り道、ほむらは今日の出来事で自分自身に嫌気がさしていた。
『ほむらちゃんもカッコよくなっちゃえばいいんだよ』
励ましてくれたまどかの声が頭の中にこだました。
「無理だよ・・・・・・何にもできない・・・・・・」
ほむらは落ち込みながらそうつぶやいた。
(人に迷惑ばっかりかけて恥かいて・・・・・・どうしてなの? 私これからもずっとこのままなの?)
ほむらは内心の不安が頭によぎった。
『だったらいっそ死んだほうがいいよね』
不意にどこからか声が聞こえた、ほむらはその言葉に誘導させられるように聞き入ってしまう。
(死んだほうがいいのかな)
『そう死んじゃえばいいんだよ』
(死んでしまえば・・・・・・)
ほむらは声に気付いた瞬間、辺りを見渡すと見たこのない景色の場所にいた。
「・・・・・・・・・・・・え?」
明らかに異常だった。
「ど、どこなのここ・・・・・・」
辺りの景色を見渡した瞬間背後から凱旋門らしきものが地面から生えるように現れた。
「あ・・・・・・! な・・・・・・何? 何なの・・・・・・!?」
背後に現れた凱旋門を見たほむらは門を見ると門から異形の存在が現れた。
「! いやっ・・・・・・! あっ!」
ほむらは本能的に逃げようとするも足がつまずいて転んでしまった。
後ろを振り返れば異形の存在がほむらに迫っていた。
「いっ・・・・・・いやあああっ!」
ほむらの状況は絶体絶命だった。
その時だった。
異形の存在が突如爆発した。
しかしそれだけにとどまらず、異形の群れが黄色い糸状のもので拘束されていった。
「・・・・・・!」
何が起こっているのかわからない、しかしほむらの前に二人組の少女が現れた。
「間一髪ってところね」
「もう大丈夫だよほむらちゃん!」
黄色い髪の少女は知らなかったが、もう一人の少女はほむらはすぐに気づいた。
名前のことで励ましてくれた少女、まどかだった。
「あ、あなたたちは・・・・・・」
呆然としていたほむらは背後から声が聞こえた。
「彼女たちは魔法少女、魔女を狩る物さ」
「いきなり秘密がばれちゃったね・・・・・・クラスのみんなには内緒だよっ」
まどかはほむらにそう言いながら、マミとの同時攻撃で異形の群れは沈んだ。
***
ほむらはその後、まどかの魔法少女の先輩、巴マミの部屋に招待され、お茶会を開いた。
「鹿目さん・・・・・・いつもあんなのと戦ってるんですか?」
ほむらはまどかにそう尋ねた。
「ん―いつもって・・・・・・そりゃマミさんはベテランだけど私なんて先週キュゥべえと契約したばっかりだし・・・・・・」
ほむらの質問にそう答えたまどか、その後にマミがーー。
「でも今日の戦い方、以前よりずっと上手かったわよ、鹿目さん」
「えへへへ」
まどかをほめた後ほめられた本人は照れた。
その様子を見てほむらはある疑問をぶつけた。
「・・・・・・平気なんですか? 怖くないんですか?」
「平気ってことはないし怖かったりするけれど、魔女をやっつければそれだけ大勢の人が助けるわけだし、やり甲斐はあるよね」
ほむらの質問にそう答えたまどか、ほむらはまどかに憧れを抱いた。
そんなまどかにマミはある期待を抱いていた。
「鹿目さんにはワルプルギスの夜が来る前に、がんばって一人前になっておいてもらわないとね」
ワルプルギスの夜、それがほむらを魔法少女の運命へと誘うことになるとはこの時、ほむら本人は気付かなかった。
***
ワルプルギスの夜が見滝原に襲来した後は、街は暗黒の世界へと変わり果ててしまった。
「・・・・・・じゃあ、行ってくるね」
まどかは決意を固めてワルプルギスの夜に立ち向かおうとしていた。
「そんな・・・・・・巴さん死んじゃったのに・・・・・・」
ほむらの言った通りまどかの足元にはマミの体が横たわっていた。
ワルプルギスの夜に戦いを挑み、散っていった。
「だからだよ、もうワルプルギスの夜を止められるのは私だけしかいないから」
たったひとり残されて、それでもなお戦い続けようとするまどか。
「無理よ! ひとりだけであんなのに勝てっこない! 鹿目さんまで死んじゃうよ!」
ほむらはまどかを引き留めようと叫ぶ。
「それでも私は魔法少女だから、みんなのこと守らなきゃいけないから」
まどかは、ワルプルギスの夜に立ち向かう覚悟を固めていた。
「・・・・・・ねぇ逃げようよ・・・・・・だって仕方ないよ、誰も鹿目さんを恨んだりしないよ・・・・・・」
「・・・・・・」
ほむらはそう言いながらまどかを思い留まらせようとした。
ほむらの思いを聞いたまどかは後ろにいたほむらに振り向きーー。
「ほむらちゃん私ね・・・・・・あなたと友達になれて嬉しかった、あなたが魔女に襲われたとき間に合って・・・・・・今でもそれが自慢なの、だから魔法少女になって本当に良かったって、そう思うんだ」
そうほむらに思いを伝えた。
「・・・・・・鹿目さん・・・・・・」
ほむらはまどかの言葉に聞くことしかできなかった。
「さよならほむらちゃん、元気でね」
まどかはほむらに別れを告げワルプルギスに立ち向かっていった。
「・・・・・・嫌ぁ! 行かないで! 鹿目さぁぁぁぁぁぁん!」
まどかの後ろ姿を見ながら、ほむらは泣き叫んだ。
結果、まどかはワルプルギスに敗れ、散った。
ほむらは、膝をついたまま、泣き崩れた。
「どうして・・・・・・死んじゃうって分かってたのに・・・・・・私なんか助けるよりも・・・・・・あなたには生きててほしかったのに・・・・・・」
ほむらは、まどかが生きることを望んだ、その言葉にキュゥベえは問いかけた。
「その言葉は本当かい? 暁美ほむら、君はその祈りのために魂を懸けられるかい? 戦いのさだめを受け入れてまで、叶えたい望みがあるのなら、僕が力になってあげられるよ」
「・・・・・・あなたと契約すれば、どんな願いもかなえられるの?」
ほむらはキュゥべえに問いかけた。
「そうとも、君にはその資格がありそうだ。教えてごらん、君はその祈りでソウルジェムを輝かせるのかい?」
キュゥべえはほむらの問いの答え、ほむらの祈りに問いかけた。
「・・・・・・私はーー」
ほむらは一瞬言葉を止め、涙を拭った後、力強くーー。
「鹿目さんとの出会いをやり直したい! 彼女に守られる私じゃなくて・・・・・・彼女を守る私になりたい!」
キュゥべえに願いを伝えた後、ほむらの胸に痛みが走った。
「うっ! あぅぅっ!」
ほむらの体からソウルジェムが生まれた。
「契約は成立だ、君の祈りはエントロピーを凌駕した、さあ解き放ってごらん、その新しい力を」
キュゥベえに促され、ほむらはソウルジェムをつかみ取った瞬間、ほむらの祈りから生まれた魔法が発動した。
***
目を見開くと、ほむらは病院のベッドに横たわっていた。
「・・・・・・ここは・・・・・・」
ほむらは起き上がると、病院のカレンダーを確認した。
「・・・・・・? 私、まだ・・・・・・・・・・・・退院していない?」
カレンダーを確認した後、まだ退院前であること、であることを把握した。
「!」
そして、ほむらは手に平にある確たる証拠を確認した。
「・・・・・・夢じゃ・・・・・・ない・・・・・・!?」
手に平には、
***
見滝原中学校
「はーいそれじゃ、自己紹介いってみよー」
早乙女に自己紹介をう促されたほむらはーー。
「暁美ほむらですっ! よろしくお願いします!」
明るい声で自己紹介した。
「暁美さんは心臓の病気でずっと・・・・・・」
早乙女がほむらの事情を説明を話そうとした途端、ほむらはまどかの存在を確認した後。
「鹿目さん! 私も魔法少女になったんだよ! これからも一緒にがんばろうね!」
まどかの手を握りそう大胆発言するほむら、周りのクラスメイトはどよめきながら、まどかはどう反応していいか分からなかった。
***
放課後、ほむらはまどかとマミとともに自分の魔法を把握してもらうことにした。
発動した魔法は『時間停止』の魔法だということが分かり、マミも強力だが使い方の問題を指摘、ほむらは攻撃手段が最初の課題だった。
その夜、ほむらはインターネットで「腹腹時計オンライン」という爆弾づくりのサイトで爆弾を作り上げた。
***
ほむらは、マミとまどかとともに魔女退治していた。
魔女はセーラー服と六本腕の魔女で結界内は洗濯物に使う紐が蜘蛛の糸状に張り巡らされた空間だった。
「マミさん! 今だよ!」
「オッケー! やっ! はっ!」
魔女が召喚した使い魔をまどかが迎撃し、マミが魔法で生み出したリボンを編み上げ、橋を造り上げた。
「暁美さん、お願い!」
「はい!」
マミはほむらに合図を送り、時間停止の魔法が発動した。
「はぁっはぁっ・・・・・・はぁっはぁっ・・・・・・」
リボンの橋を走りながらほむらは爆弾のスイッチを押しーー。
「えいっ!」
魔女に投げた。
そのあと、魔女はほむらの爆弾によって爆発四散した。
「やったぁ!」
ほむらは初めて魔女を倒したことに喜んだ。
「すごいよほむらちゃん!」
まどかはほむらに駆け寄り、抱き着きながら喜びを分かち合った。
「お見事ね」
マミはほむらの戦果を褒めた。
ほむらは、今の時間を大事にかみしめていた。
しかし、運命の歯車は残酷な事実へとほむらを誘う
***
ワルプルギスの夜との戦いに勝利した後、まどかは一命をとりとめた。
ほむらの願いは叶ったはずだった。
ワルプルギスの夜との戦いで生き延びたまどかがもがき苦しむ姿を見るまではーー。
「うぅぅ・・・・・・ぅぅぅっ・・・・・・!」
「どうしたの!? ねぇ鹿目さんしっかりして!」
苦しむまどかにほむらは呼びかけ続けた。
「ど・・・・・・どうして・・・・・・! うっ! ・・・・・・ああああああっ!!」
まどかの手の平に握られていたソウルジェムはグリーフシードに変化していた、そしてーー。
「何・・・・・・?」
グリーフシードから黒い靄があふれ、形を成して魔女が生まれた。
「! どうして・・・・・・なんで・・・・・・こんな・・・・・・!」
ほむらは困惑した、魔女の正体が魔法少女の慣れの果てであることを未だ呑み込めずにいた。
そして、時間がまた巻き戻った。
***
ほむらは、時間を巻き戻した、そして病院に目覚めた。
「伝えなきゃ・・・・・・みんなキュゥべえに騙されてる!」
ほむらは悲劇の連鎖を断ち切ろうと決意した。
そして、それがほむらの長い長い、過酷な戦いへと向かっていく。
今回はここまでです、ひとまずはほむらの戦いの始まりをいか省略で書きました。
この後も、ほむらの心境の変化と銀時の出会いの第一印象を書かせてもらいますので、こうご期待。
ご意見、ご感想をお待ちしております。