まどか☆マギカ交差伝 宇宙一馬鹿な侍   作:二道 無限

45 / 52
 前回、魔法少女の運命を束ね結束と集約の魔力で逆転の手を考え付いたまどか達に、銀時は木刀『洞爺湖』を託し、ワルプルギス相手に時間稼ぎに向かうあたりで話は終わりましたがーー。

 まどか達は運命を集約させ、ワルプルギスを倒す(浄化)することが出来るのか!

 そして、銀時は元の世界に戻ることが出来るのか!!

 皆様、お見逃しなく!!


魔法は魔法少女の誇り、刀は侍の誇り

 さやかは五本のサーベルを作り出し五角形になるような位置になるように地面に突き刺した。

 

 続いて、マミは柄にリボンを輪になる様に通していき、一本ずつ結んでいった。

 その後ほむらは自らの盾に銀時から託された木刀を柄の部分まで収め、五本のサーベルの中心に置いた。

 

 そして最後に、杏子の結界魔法に使われる鎖を五連出し、サーベルと盾に一本ずつつないでいった。

 

 そして最後に五芒星のような位置に突き刺さっているサーベルの前まで、魔法少女五人それぞれに向かい合った。

 

 「みんな、準備は良い? ハッキリ言って、これは危険な手段だから」

 まどかは、他の四人にそう伝えた。

 この手段には運命を束ねて、結束と集約して強大な魔力にする方法は強力だが、デメリットも大きい。

 

 ギリギリまで魔力を集約させ集めるこの儀式は、魔女化するかしないかの境界まで集中させるだけでなく、『自分たちの人生の中で死んでしまった』運命を認識して魔女化を早める可能性も大きかった。

 

 その理由は、その運命で『絶望した』理由と『悲しみ』と『憎しみ』の感情に意識を引き摺り込まれるため、まどかは危険だと四人に前もって伝えていた。

 

 しかしーー。

 

 「何を今さら言ってんだよ、ワルプルギスに正攻法で勝てないからこの手段を考えたんだろ?」

 

 「そうよまどか、契約の力を考えたらだいぶましだよ」

 

 「鹿目さん、あなたは私たちだけじゃない、他の魔法少女たちまで救うことまで考えたのなら、私達も力を貸すしかないじゃない」

 

 「まどか、私はあなたを守るために魔法少女になった。 でもその私と一緒に生きる未来に歩くなら、私も自分自身を懸けないといけないわ、あなた一人に背負わせないわ」

 

 杏子、さやか、マミ、ほむらの順でまどかを信じ励ました。

 

 まどかは四人に頷いた後で微笑みーー。

 

 「絶対に、生き残って帰ろう、私達の街に・・・・・・私たちの日常に!!」

 

 そうまどかは思いを強く言葉に伝えた。

 

 四人も全員頷き、サーベルの柄を両腕に握りしめた。

 

 杏子はリボンをほどき、立ち膝になって祈りを捧げる様な姿勢で柄を握りしめた。

 

 ほかの四人も杏子と同じ姿勢で柄を握った。

 

 まどかは両腕に走る苦痛を一時的な痛覚遮断を使って動かし、柄を握った。

 その後に痛覚遮断を解除したまどかの顔は苦痛に歪みながらも、柄を握りしめた。

 

 「まどか!」

 さやかは思わず駆け寄りそうになるも、まどかはさやかの顔の方に向けて、額に汗を流しながらも微笑んだ。

 「さやかちゃん、腕は痛いけど大丈夫だよ。この祈りに・・・・・・魔力を流すには、私の意識を保つためには必要なの」

 

 苦痛に耐えながら微笑むまどかの顔にさやかは何も言えなかった。

 さやかは駆け寄りたい気持ちを押さえながらサーベルのを強く握りしめた。

 

 「いいよ、私はアンタたち二人に望みを託せるよ・・・・・・まどか、坂田銀時・・・・・・」

 

 「私も一回は先生に助けられた命だからね・・・・・・信じてるから、まどかと先生のこと」

 「・・・・・・私も鹿目さんと先生に感謝してる。私を本当の先輩でいさせてくれた鹿目さんに・・・・・・美樹さんの時・・・・・・本当に弱い自分から立ち直らせてくれたからね」

 

 他の二人も杏子と同じくサーベルの柄を祈る様に握り締めた。

 恐怖に焼き付いた表情ではない、さやかとマミはまどかの優しさと勇気を、銀時の不器用な優しさと不屈の魂を胸に抱きながら穏やかな笑顔を浮かべながら魔力を盾に流し込んだ。

 

 「・・・・・・最後の最後で先生に任せちゃってごめんね・・・・・・でも、先生なら安心して魂を預けられるよ」

 

 「・・・・・・・・・・・・」

 ほむらに残された最後の魔力、それは時間逆行のために温存しておいた最後の魔力。

 それを木刀に注ぎ込むことは・・・・・・『過去』へ戻る扉を自らの手で閉ざすことを意味していた。

 しかしーー。

 

 「・・・・・・不思議ね、どうしてこんな気持ちになっているのかしら」

 少女(ほむら)は決心した。

 『過去』へ戻る扉にはもう未練はない。

 

 『過去』(同じ時間)を繰り返した結果が、まどかを魔法少女(最強の魔女)に導く結果になってしまったのをキュゥべえから聞かされた時は命と引き換えにしてでもまどかを救う(魔法少女にはさせない)決心をした。

 しかし、自分が命の危険に瀕したとき、坂田銀時(白髪の天然パーマの侍)が命を懸けて駆けつけてきたときに言われたことを思い出した。

 

 『どうなるか? んなモン、 最初っから分かってるに決まってんだろ。 てめー自身の手でコイツをぶっ倒す未来を創るんだからよ』

 

 その言葉はーーほむらを救っただけでなく、奮い立たせ心を生き返らせてくれたこと。

 そして、自分が一番欲しかった『物』を掴むという覚悟を持てたことだった。

 

 それは、自分が進まなければならないのはーー。

 「私たちの『未来』はあなたに託すわ・・・・・・銀時」

 

 全員(魔法少女達)の魂を信じられる『先生』()に託し、希望に満ちた『未来』に進まなければならないのだからーー。

 

 魔法少女(まどか達)は全魔力を盾を鞘として納めた木刀に注ぎ込んだ。

 

 今、魔法少女たちは魂を懸けた勝負に挑んだ。

 

 

                       ***

 

 

 一方、銀時は本気を出したワルプルギスの攻撃を搔い潜りながら、接近していた。

 

 「あのデカブツ、馬鹿スカ瓦礫を落としてきやがって・・・・・・赤ん坊かよ・・・・・・」

 

 銀時は瓦礫の投下を回避していった。

 

 次に繰り出した、使い魔をあまり相手せずに接近していった。

 

 それでも、使い魔が上空から襲い掛かった時はーー。

 

 「オラァァァ!!」

 

 銀時は飛び掛ってきた使い魔を踏み台にして高く飛び、真横に襲い掛かってきた使い魔の頭を鷲掴んで地面に叩きつけた。

 

 その後、銀時が着地した瞬間に襲い掛かった使い魔にはーー。

 

 「ゼアァァァァァ!!」

 腰に差していさやかのサーベル二刀で切り裂いていった。

 

 「あのデカブツ、まさに巨大戦艦だな・・・・・・」

 

 銀時はワルプルギスの戦力を分析しながら着実に接近していた。

 口から吐き出す(大砲)、無重力による瓦礫の投擲(無限弾倉)、触手から変化する使い魔(兵隊)そして、台風という名の『大量破壊兵器』だった。

 

 なぜ、確認するかのように分析するのかというとーー。

 

 銀時は魔法少女ではなく異世界から来た侍、身体能力の高いだけの成人男性だからだ。

 ほむら達魔法少女の様に、魔法も使えない、つまりテレパシーも使えない。

 

 この世界の魔法少女の様に魂の分離と引き換えに、けた外れの身体能力を持っているわけではない。

 誰かが召喚してチート能力を与えられたわけではない。

 

 ただ、元の世界で異星人(天人)との戦争で戦い、仲間も失い、救いたかった師を救えなかった。

 それでもなお、生き延びて戦争が終わっても、今もなお己を探し続けていた。

 

 そして、ほむらは同じ時間を繰り返し、魂が擦り切れるほどにまどか()を救おうとしていた。

 たとえ、まどかを救うために自分の命を引き換え(自分自身を犠牲に)してでも戦いに挑んでいたからだ。

 

 ほむらの目的を聞いた銀時はーー。

 

 ーーもし時間が戻ったとしても、師を救えるのか?

 

 ふと一瞬思っていた。

 しかし、銀時は心の何処かで知っていた。

 同じ時間を繰り返しても、あの頃の『時』は戻らないことをーー。

 

 実際、ほむらは違う出会い方をしても、過ごした時間と気持ちがずれ、言葉も通じなくなることを聞いていた。

 

 それを承知の上で、ほむらはまどかを救おうとしていた。

 

 銀時は今もなお戦い続けているほむらを見捨てる気にはならなかった。

 

 なぜなら、元の世界で『万事屋』を開いたからだ。

 

 大まかな理由は、万事屋として間借りしている部屋の大家への恩義と、その亡き旦那への一方的な約束をしたこと。

 そして、『何もやる事がなかった、何もやる気がしなかったから何でもやる事に決めた』というふざけた理由から万事屋を始めた理由だった。

 

 そんな動機で、ふざけた連中(仲間)と奇妙な縁を結んでいったが、捨てる気にはならなかった。

 

 その縁に賭けて、銀時はその万の糸をつなぎ続け護り続けていった。

 

 たとえ、巻き込まれようとも、勝手に結ばれた約束でも、身命を賭してでも守り抜き、掬い上げていった。

 

 すべてを掬い上げられることは出来ないことはあった。

 それでもなお、彼はそのことから逃げるつもりはなかった。

 

 そして今も、ワルプルギスに迫りながらも、使い魔を引きつけほむら達に近寄らせないようにしていた。

 

 たった一人で戦い続けた少女(ほむら)希望(青空)に連れ出すためにーー。

 

 

                     ***

 

 

 

 

 『あ、ああ・・・・・・ッ! いやああああ! どうして!? どうして邪魔したの! なんで死なせてくれなかったのよ!?』

 

 まどか達は、歩んでもおかしくなかった結末の一つを見ていた。

 

 『え、で、でも・・・・・・』

 

 責め立てられている少女は戸惑っていた。

 

 『生きてたってしょうがないのよ! 苦しいだけよ! あの子がいない世界で私だけ生きてたって何にもならない! あの子が消えたこの場所で死ねばきっと、あの子のところに行ける・・・・・・。 そう思ったのに・・・・・・!』

 

 『ッ あ、あなたは・・・・・・』

 

 女性の言動で少女は心当たりがあった。

 女性は息子が消えた場所で死のうとしていたのだ。

 しかも少女、マミが二度目の魔女との戦いで倒せなかっただけでなく、小さな男の子がその魔女の結界に取り込まれからだ。

 

 『コウちゃんッ! どこにいるの!? 返事をして! コウちゃん!!』

 

 『あなたは・・・・・・あの時の・・・・・・』

 

 『もう放っておいて・・・・・・! コウちゃんはいない・・・・・・。 もう、私には何も無い・・・・・・』

 

 マミが救えなかった男の子の母親は、嘆きながら去っていった。

 『あ・・・・・・・・・・・・』

 マミは母親の後ろ姿を見ながら騒然とした。

 『・・・・・・私、今まで、何をやってきたんだろう・・・・・・? 誰かのために戦うなんて・・・・・・』

  

 マミは自分の行動を振り返っていった。

 

 『そんなこと、よく言えたわね。 今さら何をしたって、 私が不幸にした人が救われるわけもないのに。 罪滅ぼしにも、ならないのに』

 

 自分の過ちを償えないことに苦しみーー。

 

 『それでも必死にしがみついてみんなんを守るってことにすがって・・・・・・。 私は魔法少女でいることで現実から逃げていただけだ・・・・・・』

 

 自分が現実逃避していることを自覚した途端ーー。

 

 『あ・・・・・・』

 

 ある二人の少女の姿を見つけた。

 まどかとほむらだった。

   

 『鹿目さんと暁美さん・・・・・・。 遊びに来ていたんだ』

 

 マミは遠目で二人の少女の様子を眺めていた。

 『何を話しているのかな? 楽しそう・・・・・・。 本当に仲がいいのね・・・・・・』

 

 楽しそうに話している二人の姿を羨ましく見ていた。

 『声をかけないのかい?』

 キュゥべえがそう尋ねるとマミはーー。

 『・・・・・・いいのよ、もう、いいの』

 声をかけないことをキュゥべえに伝えその場を去った。

 

 その後マミは公園で一人たたずんでいた。

 『・・・・・・・・・・・・・』

 

 『! ・・・・・・あそこにいるのマミさんだ! マミさーん!』 

 

 するとマミを呼ぶ少女の声が聞こえた。

 

 マミは自分を呼ぶ少女の方に振り向いた。

 声の主はまどかだった。

 そして一緒にいたのはほむらだった。

 『鹿目さん・・・・・・美樹さん・・・・・・』

 

 『今日はどうしたんですか? 学校で巴さん探したんですけど、どこにもいなかったですし・・・・・・』

 『そう。 探してくれたのね。 ・・・・・・二人で。 ごめんね・・・・・・迷惑かけて』

 ほむらが自分を探していたことを聞いたマミは申し訳なさそう謝った。

 『あ、そんな・・・・・・迷惑だなんて。 ごめんなさい。 変な意味じゃないんです。 ただ、ホッしたら、つい』

 マミの謝罪に対して、まどかは訂正と同時に、マミの安否に安堵したことを伝えたがーー。

 『全部私が悪いの・・・・・・』

 『マミさん・・・・・・・?』

 急に自分自身を責める言動に、まどかは困惑した。

 『あの、どうかしたんですか? 顔色が・・・・・・』

 ほむらはマミの顔色が悪いことに気が付き、心配で聞いてみた。

 すると、マミはーー。

 『鹿目さんと暁美さんは優しいわね。 私なんかのために来てくれるなんて』

 自分自身を成しるような言動を繰り出した。

 『そんな、当たり前です。 だってわたし達、仲間なんだし』

 『いいのよ、もう・・・・・・。 私ね、鹿目さんに仲間だなんて言ってもらうほどの人間じゃないの』

 『え?』

 

 まどかは困惑した。

 なぜマミは自分を責めるような言動をしているのか・・・・・・。

 その理由はーー。

 

 『ねえ、知ってる? 数年前、この街の公園であった子どもの行方不明事件』

 マミから語られる事件と関係があった。

 『・・・・・・ちょっとだけですけど』

 『一人の小さな男の子が消えて、 そして一人のお母さんが不幸になった・・・・・・』

 『・・・・・・・・・・・・・』

 マミの悲しみも含んだ口調で話を聞いたまどかは、辛そうに聞いていた。

 

 するとーー。

 

 『それね、私のせいなの』

 『え・・・・・・』

 まどかはマミの突然の言葉に言葉を失った。

 

 『魔女が出たの。 男の子がさらわれて・・・・・・私、助けに行ったくせに勝てなかったのよ。 魔法少女なのに、負けて逃げたの。 私の目の前でその子は魔女に取り込まれた・・・・・・・・・・・・私が死なせたのよ』

 

 『そっ・・・・・・そんな! それ、違います。 マミさんは悪くないです。 失敗することはあります。 そんなの、当たり前じゃないですか。 誰にも攻めることなんて・・・・・・』

 まどかは、マミの告白に戸惑いながらも、マミを悪くないと伝えたがーー。

 『鹿目さんは優しいわね。 でもね、失敗が当たり前じゃないの。 だって私は・・・・・・魔法少女だから』

 マミは自分を責める続けた。

 『私だけは負けちゃいけなかったの。 私の弱さが、その子を死なせた。 周りの人を不幸にしてしまった。 そのことから逃げたくて・・・・・・必死で強くなろうとしたわ。 それが、罪滅ぼしだと思ってた・・・・・・でもね、それもほんとは違うの』

 

 そして、マミは心の中で渦巻いたものを告白した。

 

 『私・・・・・・ただ、寂しかったの。 私はいつも独りぼっちだったもの。 寂しくて、寂しくて仕方なかった・・・・・・』

 

 『マ、マミさん・・・・・・』

 

 まどかはマミの中の心の中に渦巻いていたものを聞いて騒然とした。

 『それを忘れたくて、 戦いに逃げてたの。 誰かのために戦うなんて、嘘。 私はいつだって自分のことばっかり・・・・・・』

 

  マミは自分を責め続けた。

 

 『私、どうしてこうなのかな? お父さんとお母さんが死んだとき、どうして一人だけ助かろうとしたのかな。 どうしてあの時、二人を生き返らせてって言わなかったんだろう』

 

 それは、だんだん止まらなくなっていきーー。

 

 『自分だけ・・・・・・そう、自分だけが死にたくないって、卑怯で、我儘な願い・・・・・・あの時、私も二人と一緒に死ねば、魔法少女にならなければこんな寂しい思いなんて・・・・・・そんなことを考えてたんだもん。 私、魔法少女失格だよね・・・・・・』

 

 自分の心を傷つけ続けていた。

 

 『そんな・・・・・・そんなことありません。 マミさんは、立派な魔法少女です。 わたしの、憧れの先輩です!』

 

 まどかは、マミが自分を責め続けるのを止めるために本心でそう伝えた。

 しかしーー。

 

 『・・・・・・ありがとう、鹿目さん。 私もそうでありたかった。 でも・・・・・・もう、駄目なのよ、だって・・・・・・ほらね?』

 マミが手の平に持っていたものを見てーー。

 『ッ!!』

 まどかとほむらは目を疑った。

 

 マミが持っていたのは魔法少女の証(ソウルジェム)ではなく、魔女の卵(グリーフシード)だった。

 

 『こ、これ・・・・・・ソウルジェムじゃなくて・・・・・・グリーフシード!?』

 『え、え? でもこれ、マミさんの・・・・・・』

 

 ほむらとまどかは混乱していた。

 なぜマミのソウルジェムがグリーフシードになっているのかーー。

 『もう私は、 魔法少女なんかじゃない・・・・・・。 こんなことに・・・・・・なっちゃうのね 』

 マミは自分が何になるのかを絶望しながら悟った。

 

 『マミさんッ!!』

 『鹿目さん! 危ない!』

 

 ほむらはマミに駆け寄ろうとしたまどかを止めた。

 

 しかし、マミの元ソウルジェム(グリーフシード)から生まれた『モノ』にまどかは突き飛ばされた。

 『きゃあああああッ!』

 『鹿目さん!』

 

 その後、まどか達は魔女の結界に捕らわれてしまった。

 

 『なに・・・・・・? なにが起きたの?』

 『鹿目さん、魔女が! 逃げなきゃ・・・・・・っ!』

 『でもマミさんが・・・・・・っ、 マミさん、起きて! ・・・・・・ど、どうしよう。 ほむらちゃん。 マミさんが、 息してないよぉ・・・・・・!』

 『そんな!? 巴さんしっかりして!』

 

 まどか達は混乱していた。

 突然魔女の結界に取り込まれ、目の前に魔女が現れ、その上マミは息をしていなかった。

 まどかはマミが目を覚まさないことに戸惑い、ほむらもマミに呼びかけたが、目を覚まさなかった。

 

 『それはただの抜け殻だ。 マミはあそこにいるよ』

 

 まどか達の混乱をよそに、キュゥべえは冷静なまでに淡々と言った。

 マミの体を抜け殻と吐き捨て、魔女をマミの名前で呼んだ。

 

 『キュゥべえ! それ、 どういうことなの? まさか・・・・・・』

 

 まどかはキュゥべえの言葉で気付いた。

 いや、気付いてしまったのだ。

 『そのまさかだよ。 マミのソウルジェムがグリーフシードに変わるのを見ただろう。 ソウルジェムは君たちの魂を物質化した物だ。 そしてそれが黒く染まった瞬間、君たちは魔女として生まれ変わる。

 それが魔法少女。 やがて魔女になる少女。 君達の、逃れられない運命さ』

 キュゥべえの言葉はまどか達が見たものを照らし合わせて真実だと知り、残酷な運命の宣告だという事を知った。

 

 『嘘・・・・・・じゃあ、巴さんも鹿目さんも騙されていたってこと?』

 『そんな・・・・・・そんなのって・・・・・・』

 

 二人は深い悲しみのあまり立ち尽くしていた。

 『それより、早くあれを倒した方が良い。 もう君達の声も聞こえないだろうしね』

 キュゥべえは淡々と、魔女(マミ)を倒すことをまどかに伝えた。

 『マミさん! やめて! 正気に戻って!』

 まどかは諦めきれなかった、しかしーー。

 『無駄だよ、まどか』

 キュゥべえはまどかの行いを止めた。

 『鹿目さん、逃げよう!』

 『でも、マミさんの身体が! ここに置いていけない・・・・・・!』

 まどかはマミの身体を抱えようとしたがーー。

 

 『きゃあ!』

 『ほむらちゃん! マミさん駄目ええ!!』

 魔女化したマミが、ほむらに危害を加えたため、まどかは止めようとした結果、魔女を倒してしまう結果となった。

 

 『わたしが、マミさんを・・・・・・。 こんなの嫌だよ・・・・・・酷すぎるよ!』

 『鹿目さんっ! しっかりして・・・・・・!』

 『マミさん、戻ってきてよぉ! 誰か嘘だと言って・・・・・・』

 『仕方なかった・・・・・・他にどうすることもできなかったよ。 鹿目さんは何も悪くない・・・・・・っ!』

 

 『ほむらちゃん、 わたし・・・・・・わたし魔女になんか、なりたくないよ・・・・・・!』

 まどかはいずれ迎えてしまう運命に嘆いた。

 『ならないよ。 鹿目さんは絶対にならない。 だから・・・・・・泣かないで・・・・・・』

 『う、うう・・・・・・うああーー!!』

 ほむらは精一杯励ますが、まどかは大泣きした。

 

 

 「これが、マミが魔女化に至る運命かよ・・・・・・」

 杏子はマミが魔女に至る時間軸に驚愕した。

 「私達みんながいる世界でも、私は間違いなく、魔女に成ってもおかしくなかった。 銀時先生が私を諭してくれなったら、鹿目さんに自分の過去を話すことなんてできなかったわ、 私達が見ているのは、『いずれ、歩んでもおかしくなかった時間軸』なのよ、頭ではわかってはいても、同じ自分なだけに、穢れが流れ込んでくるわね・・・・・・」

 

 マミはうつむきながらも、杏子にそう告げた。

 まどかの『運命を束ね、結束する』魔法は絶望の運命をも集めるため、現実世界のまどか達のソウルジェムは穢れが蓄積されているからだ。

 

 そう、まどか達はそれぞれの『いずれ、歩んでもおかしくなかった時間軸』を見ているのはその副作用だった。

 その時間軸を見ている五人は精神を飛ばしているような状態だった。

 

 今見ている、時間軸でキュゥべえとは決別しているという事だった。

 何よりきっかけが違うとはいえまどかはワルプルギスに立ち向かったこと。

 ほむらが魔法少女になる流れは変わらなかった。

 

 しかし、さやかはあることをに気が付いていたーー。

 

 「ほむら、魔法少女になる前のあんたって・・・・・・」

 さやかはほむらの三つ編み眼鏡のギャップに戸惑っていた。

 何より性格も、気弱だった。

 そのあたりは、自分と違う時間軸を見ているマミも、杏子、まどかも驚いていた。

 

 

 「そんな事よりも、違う時間軸の力も集めないと。銀時が時間を稼いでいる内に」

 

 ほむらは、さやかの指摘には何も言わなかった。

 何より、銀時が危険な役目を引き受けている為、時間はかけていられなかった。

 さやかもそれ以上は聞かなかった。

 

 そして、次の時間軸で見たのはーー。 

 

 マミがお菓子の魔女での戦いで命を落とし、さやかのソウルジェムの発見が遅れた時間軸だ。

 

 その時間軸のさやかは、体のダルさと他の人がさやかの様子を怪訝そうに見ていた。

 さやかはお構いなしに、自分の家に戻った後、恭介がさやかの帰りを待っていた。

 恭介はさやかのために自分で弾いたヴァイオリンの演奏をCDに録音していたのを渡すためにマンションの玄関前で迎えに来ていたのだ。

 

 しかし、恭介はCDを受け取ろうとしたさやかの手を見た途端ーー。

 

 『えっ?? さやか、その手・・・・・・』

 『ど、どうしたの? 何か、変??』

 

 恭介の表情にさやかは困惑した後ーー。 

 

 『うあああっ!! そ、その顔!!』

 『ど、どうしたの!?』

 『うぁ・・・・・・あ・・・・・・』

 『えっ??』

 恭介はさやかの顔を見た途端、恐怖で声を上げた。

 さやかはガラスで自分の顔を見た。

 そしてーー。

 『イヤアァァァァアアア!!!!』

 自分の顔が半分腐り落ちていたことに驚愕して悲鳴を上げた。

 

 『く、来るな! 化け物!!』

 『ば、化け物・・・・・・』

 『おまえは誰だ?? お前はさやかなんかじゃない! う、うああああ!!』

 さやかの姿を見た恭介は『さやかの姿をした化け物』として拒絶し、逃げ去った。

 『きょ、恭介・・・・・・。 行かないで・・・・・・なんで・・・・・・なんでそんなこと言うの・・・・・・恭介・・・・・・あたしに感謝してくれるって言ったのに・・・・・・どうして、どうして逃げるの・・・・・・あたしよ・・・・・・あたしがさやかだよ・・・・・・行かないで・・・・・・待って・・・・・・恭介・・・・・・』

 逃げた恭介の背に手を伸ばそうしたさやかは悲しみの声で自分の名前を呼んでいた。

 

 『なんで、あたしこんなことになってるの・・・・・・これじゃあ、化け物じゃない・・・・・・』

 その後に駆けつけたまどか達は、さやかの身体を見て言葉を失った。

 さやかは杏子とまどかに助けを求めてた。

 

 しかも、さやかは自分の意志でソウルジェムを投げ捨てた時間軸であることだった。

 

 その話を聞いた、さやかはーー。

 

 「何やってんのよっ!・・・・・・この世界のあたしは!!・・・・・・この世界のあたしの魔法少女の覚悟って・・・・・・!!」

 

 さやかは自分自身に憤慨でいっぱいだった。

 「さやか、たぶんこの世界のあたしら、 あの橋でソウルジェムと魔法少女の身体の仕組みを知った後に、多分・・・・・・」

 杏子はさやかを優しく宥めた。

 「分かってる、杏子・・・・・・でも、違う時間軸とはいえマミさんやあんたの警告を無視した結果が・・・・・・」

 さやかは杏子の言葉で少しだけ冷静さを取り戻していたが、自分自身への憤慨はまだぬぐえそうにはなかった。

 

 そして、さやかはまどか達に謝罪した。

 まどか達はさやかを宥めたが・・・・・・。

 さやかのソウルジェムはグリーフシードに変化、絶望して魔女化した。

 

 そして、当然の様にキュゥべえから魔法少女の真実と目的を聞かされーー。

 杏子はさやかを救おうとしたが、それもかなわずさやかと一緒にーー。

 

 その結末を見たさやかはーー。

 

 「ごめん、杏子・・・・・・あたし・・・・・・」

 「あれはこの時間軸のあたしらの結末で、情報でしかないよっとは言え・・・・・・納得しきれないのは無理もないか・・・・・・」

 

 さやかは魔女化した自分とさやかの戦いの結末を見て、自責の念に駆られたが、杏子は今の自分たちと時間軸の自分たちは、同一だが違うと言いたかったが、上手く言葉に出来なかった。

 

 「美樹さやか、あなたが魔女から魔法少女に戻ったのは銀時が起こした奇跡だから・・・・・・私ですら理解できない事象なの・・・・・・、自分を責めるなとは言わない。でも責めてる時間なんてないわ」

 

 ほむらは、さやかを必要以上に責めることはせず、厳しくも優しく諭した。

 

 さやかは、ほむらの言葉に頷き、自分を責めるのをやめることにした。

 「そうね、今は私自身を責めてる場合じゃない、責める時間ですら惜しいよね」

 さやかは自分の頬を叩き、気持ちを切り替えた。

 そして、さやかが魔女になった時間軸で、どうにか立ち直ったまどかとそんな彼女を支えようとしたほむらは・・・・・・ワルプルギスに立ち向かうも、倒せなかった・・・・・・。

 

 そして、まどかのソウルジェムは限界を迎えていた。

 まどかはほむらに介錯を頼んでーー。

 そのあと、ほむらは時間逆行の魔法で違う時間軸へと飛んだ。

 

 「ほむらちゃん・・・・・・私・・・・・・」

 「大丈夫よ、まどか・・・・・・今の私は死ぬつもりはないから」

 

 まどかのつらそうな顔を見て、ほむらは少しだけ微笑みながらそう告げた。

 

 そして、次の時間軸へと飛んでいきーー。

 

 その時間軸は、ほむらが魔女化したさやかを倒してしまった時間軸ーー。

 

 『あたしのためを思ってってか!? 冗談は大概にしろ!! てめーにあたしの何がわかる!! 許さねえ・・・・・・あたしは絶対に許さねぇ!!』

 

 『杏子ちゃん!』

 

 『やめなさい、無駄な戦いは。 あなたのソウルジェムが穢れるだけ』

 

 『うるさい! 黙れ!! さやかは、さやかはあたしに残された最後の希望だったんだ・・・・・・なのに・・・・・・なのに・・・・・・! てめーは!!』

 

 杏子は、魔女化したさやかを倒したほむらに怒りをぶつけた。

 

 『誰にも理解されない辛さがわかるか? 望んでいた結末が望まれていなかった現実がわかるか? さやかは、そんなあたしでも光り輝いて見えていた希望だった。 何もかも放棄したあたしが羨ましくなる奴だった。 それを・・・・・・それを・・・・・・ほむら!! あんたは殺したんだ!!』

 

 杏子は、さやかの思いと共に、怒りは止まらなかった。

 

 『美樹さやかを殺したんじゃないわ。 美樹さやかだった魔女よ。 勘違いしないことね。 もし、魔女をそのままにしておけば、人々を襲うことになる。 それを放置するのは、美樹さやかが一番嫌がったことよ』

 

 ほむらは、合理的かつさやかの気持ちを汲んでの行為だった。

 その主張に、杏子の怒りの炎が燃えあがった。

 『お前、それでもクラスメイトか! もし、魔女から、さやかを取り戻す方法があったらどうする!!』

 

 『・・・・・・あるわけないわ』

 

 杏子の主張にほむらは否定した。

 

 それを見た杏子はーー。

 

 「ほむら、今のあたしらは・・・・・・こんなにうまくはいかなかったよな」

 「ええ、銀時がつないでくれた糸よ・・・・・・」

 杏子の言葉に、ほむらは頷いた。

 

 「それにしても、あんた・・・・・・あたしのこと、そうゆう風に見ていたんだね・・・・・・」

 さやかは恥ずかしそうにつぶやいた。

 杏子は頭を掻きながらーー。

 

 「う、うるせえな・・・・・・」

 

 そう恥ずかしさと、照れ隠しにそう言った。

 この時間軸で、さやかに対する杏子の思いは確かに強かった。

 

 『・・・・・・それも・・・・・・知ってるってことか?』

 『・・・・・・ええ。前にも言ったでしょ。美樹さやかのことは諦めろって』

 『お前は・・・・・・お前は・・・・・・それでも・・・・・・それでも・・・・・・』

 ほむらの言葉に杏子はやり切れない感情になって、まどかの方に顔を受けた。

 『すまない・・・・・・まどか、あたしはさやかを救えなかった。 見殺しにしちまった。 あれだけ偉そうなこと言って。 愛と正義のストーリーなんてこの世界にはなかったんだ』

 

 そして、杏子はーー。

 

 『ハ・・・・・・ハハハハハハハハハハッ!! そうだよね、それでよかったんだよ。ガラにも無くさ、人のこと考えちまったねぇ。 それがこの結果じゃんか!! あたしの希望が消えちゃった・・・・・・まどか・・・・・・さやかがくたばっちまったよ・・・・・・。魔法少女はさ、魔女になって、新しい魔法少女の餌になるのさ。 食物連鎖ってやつだ。 食う側の奴だって、いつかは食われる側に回る。 ハハハッ・・・・・・この・・・・・・あたしも同じさ・・・・・・。 希望が潰えて、絶望に抗えなくなればもう堕ちていくしかない。 食われる側に回るしかないんだ・・・・・・』

 

 杏子は狂ったように笑い、自暴自棄になり、絶望が心を支配していく。

 

 『さやか・・・・・・。 あんたが言ってたことわかったよ。 これが・・・・・・本当の・・・・・・絶望・・・・・・』

 

 『杏子ちゃん!!』

 

 『うっ、あ・・・・・・!! ああああああああああああっっ!!!』

 杏子は突然苦しみだした。

 

 

 (・・・・・・やっぱり・・・・・・こうなってしまうの・・・・・・? どうしても・・・・・・?)

 

 『杏子ちゃん!? ねぇ、ほむらちゃん! いったい何が起きたの!?』

 『ソウルジェムが呪いをため込み過ぎて、佐倉杏子は魔女になろうとしているわ』

 まどかの問いに、ほむらはそう答えた。

 『えっ!? そんなのって・・・・・・! ねぇ、杏子ちゃん! お願い、自分を取り戻して!』

 まどかは、魔女にならないよう杏子を呼び続けた。

 しかし、杏子の絶望は止まらなかった。

 

 『もういい・・・・・・あたしは一番大切だった家族を救えなかった・・・・・・巴マミも死んじまった・・・・・・そしてこの上、さやかまで・・・・・・あたしにはもう、何もない! 何もないんだ!!』

 『杏子ちゃん!』

 

 まどかは杏子に駆け寄ろうとしたが、時すでに遅くーー。

 『呪ってやる! あたしはこの世界のすべてを呪ってやる! バッカヤロォオオオオッッ!!!!』

 『いやぁぁぁぁぁ!!』

 怨嗟の声を上げ杏子は魔女になった。

 

 そして、魔女化した杏子は、ほむらに倒された。

 

 「杏子・・・・・・私は・・・・・・」

 ほむらは、杏子に何か言おうとしたが、言葉が出なかった。

 

 元はと言えば、ほむらがさやかを倒した結果で起きたことだった。

 しかし、杏子はーー。

 

 「この世界のあたしの結末を見て、変なことを言う気分だけど、あえて言わせてもらうよ。 ほむら、テメーのせいじゃない・・・・・・それだけは確かだ」

  

 杏子も、ほむらのことを責めなかった。

 ワルプルギスの対策会議の際に、ほむらの目的も事情も聞いていたため、責めるのは筋違いだと判断した。

 

 その後はほむらは、まどかを脅し半分で自分の部屋に追い出した。

 しかし、まどかはほむらの真意に気付いてしまったため、キュゥべえと契約してしまった。

 そして、ソウルジェムは一気に穢れ、まどかは魔女になってしまった。

 

 「ごめんね、ほむらちゃん・・・・・・わたし、ほむらちゃんを辛い目に何度も合わせちゃって・・・・・・」

 

 まどかは今にも泣きそうな声で自分を責めていた。

 今までの時間軸での自分の結末を見て、ほむらに自分の様々な死を見せつけてしまったことに自責の念を抱いてしまっていた。

 

 「まどか!! しっかりして!! まだあたしたちは死んでないわ!!」

 

 ほむらは、まどかを宥めた。

 「あなたはなにも悪くない!! 悪いのは、同じ時間を繰り返して・・・・・・あなたを・・・・・・」

 何度も時間逆行したせいで、まどかの因果を集めてしまったことに、ほむらは責任を感じていた。

 

 そしてまどか達は、次の時間軸へと向かっていきーー。

 

 『まどか。あなたを救えなかった・・・・・・』

 ほむらが、ワルプルギスに敗れ、魔女化してしまった時間軸に飛んだ後、またすぐに違う時間軸へと飛んでいった。

 この事態にまどか達は困惑した。

 「あたしら、どこに向かっているんだ!?」

 杏子はそうつぶやいた後、その時間軸はーー。

 

 『やっと勝てた、あなたを救えた。 うっ・・・・・・ごほっ・・・・・・』

 まどかは、ほむらを救うため誰かを呼ぼうとした。

 『いいの、行かないで!』

 『・・・・・・ほむらちゃん』

 『お願いだから・・・・・・傍に・・・・・・。私ね・・・・・・・・・・・・今、、すごく幸せよ。 何度も何度も・・・・・・同じ時間を繰り返し・・・・・・何度も何度もやり直して・・・・・・私はついに、願いをかなえたの。 まどか・・・・・・あなたの運命を・・・・・・変えることが出来た』

 

 ほむらがワルプルギスと刺し違えて倒した時間軸だった。

 

 まどかはほむらが自分を守ってくれたことに気付き、ほむらには側にいてほしいと伝えたが、ほむらはまどかの周りに、大切の想ってくれる人たちがいると伝えていた。

 まどかに何故ほむらが一生懸命になって救おうとした理由を話した。

 自分が、頑張ってこれたのがまどかがそばにいてくれたおかげであること、まどかを救うことが、ほむら自身を救うことにつながっていたことを伝えた。

 

 そして、自分が救われたと、伝えた。

 

 (そう・・・・・・これこそが、私が望んだ結末・・・・・・私は、まどかを人間のままで居させることができた・・・・・・もう何も・・・・・・・・・・・・・思い残すことは無い)

 

 まどかの腕に抱かれ、ほむらは息を引き取った。

 

 

 その結末を見て、まどかはーー。

 

 「ッ・・・・・・私は・・・・・・ほむらちゃんの思いに気付かなくて・・・・・・」

 今にも泣きそうな顔で時間軸にいたほむらの最期を見ていた。

 「まどか・・・・・・私は・・・・・・」

 ほむらは、まどかに何かを言おうとした。

 

 

 その時だったーー。

 

 突然、銀色の光が、まどか達を包み込んだ。

 

 「な、何!? 何が起こってるの!!」

 「この銀色の光は!! 一体!?」

 

 杏子とマミは体を包み込む光に戸惑っていた。

 しかし、さやかには銀色の光がある感覚に似ていた。

 「この感覚、私が・・・・・・魔女の中で、まどか達の声と先生の声が聞こえた時に似てる!!」

 『え!?』

 まどかとほむらは驚いていた、さやかが魔女から魔法少女に戻った時に聞こえた声だとーー。

 それが本当なら、なぜ今になって銀色の光がまどか達を包んだのか分からなかった。

 その後、周囲が銀色の光で辺りが見えなくなった。

 

 そして、周囲の光が収まった後、身に覚えのない世界に来ていた。

 その世界は異形の人型と、侍が戦争をしている世界だった。

 「何、この世界?」

 さやかは自分たちとは違う常識の世界に戸惑っていた。

 ほかの四人も同様だった。

 しかも、周りには異形の人型が二人の男を取り囲んでいた。

 五人は、その男二人の側にいた。

 その男の一人が、弱音を吐いた。

 

 『・・・・・・これまでか、敵の手に掛かるより、最後まで武士らしく、潔く腹を切ろう』

 鎧を着た、長髪の男だったしかも手には刀を持っていた。

 明らかに侍だという事は確かだった。

 

 その時、ほむらはもう一人の男に気付いた。

 「ま、まさか!?」

 ほむらの反応を見た四人は言葉を失った。

 「嘘!」

 「な、何で・・・・・・」

 「でも間違いないよ・・・・・・」

 「見間違うはずがないわ・・・・・・」

 まどか、杏子、さやか、マミの順で驚いていった。

 

 その男は血はついていたが白髪の天然パーマに白装束に鎧を身にまとっていた上に刀を持っていたが間違いなかった。

 白髪の男は、長髪の男にいった。

 『バカ言ってんじゃねーよ、立て』

 そう言いながら立ち上がり、異形の人型に向かいながらーー。

 『美しく最後を飾り付ける暇があるなら、最後まで美しく生きようじゃねーか』

 決して怯むことは無かった。

 

 『行くぜ、ヅラ』

 『ヅラじゃない、桂だ』

 

 そう、長髪の男に背中を任せ前方の敵に立ち向かっていた。

 

 その男は、夜叉と呼んでもおかしくなかった。

 

 そう、まどか達が驚いたのは戦いぶりではなく、その男の顔だった。

 

 見間違うはずがなかった。何故ならその男は、魔法少女(まどか)達の教師であり、戦友である侍ーー。

 

 ーーー坂田銀時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 はい、今回はまどか達が、『運命を束ね結束する魔法』で精神集中している為、まどか達は戦闘に参加できない状況になっております。

 銀時は、時間稼ぎのため、ワルプルギスと単身たたきに挑んでいます。

 ちなみに、他の時間軸のまどか達の魔女化の時間軸を見ているのは、『運命を束ね結束する魔法』の副作用で魔法を注ぐ際に、絶望の時間軸を見ている為です。
 運命を束ねる魔法はそれほど危険な魔法であることを表現するため、長文になりました。
 ちなみにこの力は、まどかの因果律が飛び抜けているからこそ出来ることであるため、普通の魔法少女がやれば、絶望の時間軸の情報に負け、魔女化してしまします。
 
 YouTubeでの掲載されたまどマギポータブルのシナリオとかセリフをふんだんに使わせてもらいました。

 そのため、かなりの長文になりっました。

 いろいろと申し訳ありません。

 そして最後に、いろんな時間軸に飛んでいたまどかは、何故攘夷戦争時代の世界に飛ばされたのか、そして、かつて白夜叉と呼ばれた銀時の姿を見ることになったのか!!


 本当に長文になってしまいました。

 ごめんなさい。

 出来れば、最後までお付き合いくださると助かります。
 ご意見ご感想、お待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。