巻き込まれたので、ハジメさんの立場(原作の)を簒奪する事にしました。   作:背の高い吸血鬼

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おはようございま~す。

昼夜逆転の生活は、生活リズムが乱れますね!でも、止められないんですよね・・・


5話 これからの未来について

晩餐会の最中、王宮では私達の衣食住が保証されている(むね)と、訓練に置ける教官たちの紹介もなされた。教官たちは現役の騎士団員や宮廷魔法士の中から選ばれたようである。小説では、ハジメさんに教官が付いて教えてもらうなどといった内容が無かったので、この中の誰が神の先兵か分からない。なので、もし私の教官になった人物が先兵だった場合を考えると、迂闊にありふれの内容も語れない。

 

内心では語っても、声に出したりは絶対しないけど。でも、ノートにメモ程度は書くかもしれない。誰に見られても何て書いてあるのか分からない様にしよう。

 

晩餐会が終わり解散となると、各自に一室ずつ与えられた部屋に案内された。豪華な天蓋付きベットである。これに驚いたであろうハジメさんの表情を想像すると、可笑しくて笑えて来た。ハジメさんはこの後、怒涛の一日に張り詰めていたものが解けて、ベットで( ˘ω˘)スヤァするのだけど、私はしないで、リュックとスクールバッグの中を覗いた。

 

「・・・よかった。なにも紛失してない」

 

スマホも、充電器もその他の私物も存在しており、電化製品を起動する事が出来た。インターネットは使えないけど、カメラやメモ程度には使えるかも。充電器はソーラータイプなので、太陽光さえ存在していれば何処でも発電可能だ。これは私だけの秘密にする。スマホを使いたい生徒たちが大勢いる中、何処でも充電できるコレを知られれば、『こんな異常事態の中、皆が困っているのに、一人だけがその充電器を独占するのは不公平だ。今は助け合わないと!』とか阿呆勇者経由で強制的に【共用化】されかねない。例えネットが使えなくても、中に保存してあるデータが、とか、写メがどうとか言われたくないし。

 

カバンからノートとボールペンを取り出す。これからの予定を、この一冊にまとめる為だ。

 

勿論、召喚された生徒たちに付与されている【言語理解】対策を施す。魔法やスキルに対しての対策では無く、単に暗号化だけだ。【言語理解】は文字や言葉が理解できるけど、『ふあれりた』を『ありふれた』と解読しながら読める訳では無いので、私だけしか知らない様な暗号方式で文を書く。

 

さて、これから始まる異世界生活。しかも、ありふれキーパーソン達との訓練生活だけど、召喚されて彼等が居るのを確認した時。私は、一つの決意を胸に秘めた。それは、

 

【ありふれの物語を史実通りにさせない】

 

である。具体的に言うと、ハジメさんを奈落に落とさせない、かな?史実では、ハジメさんが通常迷宮最下層である90階層(だったっけ?)より下の階層に、奈落に堕ちた影響で到達してしまった。そして、死に掛けながら神結晶の神水ポーション効果で生き延び、魔物を食らって覚醒。ってなるけど、私はそのようにさせたくない。何故かというと―――【ユエちゃんと出会ってしまうから】。

 

私ね、ありふれのユエちゃんが押しの子なんですよ。嫁にしたいくらい、大好きなんです。

 

このトータスに来て、ありふれメンバーがそろっている状況で、会話等が殆ど一緒なのを垣間見えるに、本当にありふれの世界であり、物語の始まりであると確信している。なら、このままいけばハジメさんが落ちてユエちゃんを何だかんだ救い、正妻となる。現実では三次元に生きる私が、二次元で、しかも物語の中の存在であるユエちゃんに干渉する事は出来ない。だが、接触できるトータスへとやって来れたのだ。なら、せっかくのチャンスを捨てるなんてとんでもない。

 

このセリフを言うと、香織ちゃん・・・いや、香織さんにビンタされそうだけど、敢えて言おう。

 

「あの時、橋から堕ちるのは俺だったら良かった!」

 

実際には

 

「俺だったら良か―――(((((;`Д´)≡⊃)`Д)、;'」

 

ってなるのだけれども。

 

ハジメさんではなく、私が落ちて生き延びれば、ユエちゃんと接触するのはハジメさんではなく、私になる。と言う事はつまり、救うのが私になるという事でして。【ユエ】という名前を与え、帰る場所が無いと沈むユエちゃんに、私と来る?って誘えるわけでして。其処からユエちゃんとの一蓮托生の毎日が始まるという事で―――!!

 

ユエちゃん、同性愛大丈夫かな?いや、ダメでも落とす。落として見せるよ!!

 

その為には、私は何としても生き延びて、そしてユエちゃんを開放しないといけない。ハジメさんが落ちるのではなく、私が落ちる未来に変えたとして、落ちた先で私が死んでしまった場合、ユエちゃんは解放されない可能性が高くなってしまう。と言う事は、史実よりも何百年、下手したら何千年も閉じ込められたままにしてしまうかもしれない。未来を変えるのは、それだけでユエちゃんを危険にさらす事になってしまう。

 

だから私は、何としてでもユエちゃんの元までたどり着かないといけない。片腕どころか四肢損失してしまってでも。

 

そして、たどり着くまでの最大の障害が、私の天職が不明な所だ。どんな天職が来ても、私は成し遂げなければならない。

 

その為のこれからの計画を、数十パターン用意しよう。今日は眠れなさそうだ・・・

 

 

       *   *   *   *   *

 

 

翌日。早速訓練と座学が始まるとの事で、皆が呼び出される。道中、雫ちゃん達女子グループと鉢合わせしたので、雫ちゃん達に挨拶する。

 

「おはようございます、八重樫さん」

「昨日の・・・確か、綾瀬さんよね?おはよう」

「綾瀬さん?・・・クラスに居なかったよね、他クラスの子?」

 

香織ちゃんが割って入って来た。そこで、私を知らない香織ちゃん達に、並行世界から召喚されたと自己紹介。次元に干渉できるのだから、並行世界にも干渉できるんだね、と妙に感心された。いや、私が干渉したわけでは無いのだけれど・・・と返せば笑われて、自然と会話が弾む。初対面とは思えないほど話すのが楽なのは、私が彼女たちの性格を理解しているのと、八重樫さんが空気を読んでそれとなく話題を纏めてくれるからだろう。

 

流石、おかんと呼ばれるだけはある。

 

「訓練と座学とか面倒だよカオリ~ン!勇者として召喚されたんだから、なんかこう、ばばーんっ!て敵を倒して終わりがいーよーぉ!」

 

駄々こねたのは、ちみっこムードメーカ兼、心の中に小さなオッサンを飼育している谷口鈴ちゃん。明るい性格の子で、印象に残るこの子だが・・・中村絵里に利用されて捨てられる姿など、見ていられないほど居た堪れなくなってしまう、そんな悲しくて残酷な未来が待ってる、酷い運命を背負った少女だ。

 

それもこれも恵里が悪い。

 

「鈴ちゃん、訓練もお勉強も大事だよ・・・?」

「何か分からない事でもあったら聞きなさい。頑張って覚えて、教えてあげるから」

「さっすがシズシズ!頼りにしてるよ♪」

「あはは、鈴ちゃんも勉強しないと駄目だよ?」

「ハルちん厳しい!!」

 

ハルちんは私のあだ名で有ある。早速付けられたけど、何か嬉しい。

 

なんて話して居ると、集合場所に集まった。すると、12cm×7cm位の銀色のプレートと針が騎士団員により配られる。

 

そう。これが、あのステータスプレートである。

 

 




鈴ちゃんも可愛ぃ~

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