暇なんで1日1筆心掛けるようにしました。
続くかどうかは私次第です。
夏休みも過ぎ、蒸せ返るような暑さも無くなり、肌に染みるような寒さが出てくる九月、日本一の絶景である富士山を横目で見ながら、窓辺の席で本を読みながらふと考える。
陰キャとは何だろうかと。
俗に言う陰キャとはクラスの中のイケてるグループではなく、クラスカーストでも下層に位置する人間のことを指す言葉である。
しかし、誰がそんなことを決めたのだろか。
スクールカースト?ここはインドじゃねぇぞ、カースト制はインドだけにしとけよ、日本は身分制度なんてないのになぜスクールカーストなんてものがあるのだろうか。
それに対するスクールカースト上位であるとされる陽キャはサッカー、バスケなどの有名な部活の奴らが大半を占めるものであり、クラスの中でも目立つ部類に入る自称エンジョイ勢である。
てか、アイツら教室いてもバカ騒ぎしてるだけで、五月蝿いし、やかましいし、たまにアイツらぶつかってくるし、ストレッサーであることは間違いない。
てか、サッカーやってるだけで陽キャなら俺だって昔サッカーやってたから陽キャなはずだろう。
危ない、危ない、愚痴なんてこぼし始めたら、許容量越えて拭いきれないほどに溢れてしまう。
しかし、おかしい、基準が全く分からない。
てか、なんであいつらの周りには女子が集まるの?
アイツら五月蝿いだけでしょ?なんでそんなんでモテるの?
え?明るいからって?そんなんでモテるならハゲてる人はモテモテじゃねぇかよ。
それなら、生物の高橋大人気じゃねぇか。でも、あいつ授業面白いから普通に人気あったわ。
まぁ、俺が陰キャと呼ばれる理由もおおかた理解出来る。
窓際の席で休み時間はひたすら読書、メガネに天パでボサボサの髪の毛、誰がどう見ても陰キャと言われて仕方がない。
ふと、気がつくと陽キャ軍団の方に目をやってしまっていた。
しょうもない特技だが、盗み聞きや意味もないのに周りの様子を見るのをバレないのだけは得意である。
今回も出来るだけ本を読みながら視界の端に陽キャ軍団の姿を捉えていた。
視線の先には陽キャ軍団の中から帰ろうとして扉の前に並んでいる一組の男女があった。
「なんだよ、お前ら仲良く帰んのかよ」
「うるせ、お前らと違ってリア充なんで満喫すんだよ」
「うわ、うっぜ」
「爆発しろよ」
「リア充滅びろ」
そんなような罵倒が二人に飛び交うが、二人は陽キャ軍団へ別れの挨拶を済ませて仲良く扉の向こうへ消えていく。
リア充。
この言葉にも俺は因縁がある。
というか、この言葉と陽キャの奴らにだ。
お前らリア充爆ぜろとか言ってるけど、お前らもリア充だろうが、お前らのリアルは充実してないのかよ。
なんでカップルだったらリア充なんだよ、その基準教えてくれよ、カップルでリア充なら恋愛ゲームで彼女いる俺もリア充か?
てか、そもそもリアルが充実してる奴らの事をリア充と呼ぶべきなのか?
この基準もよく分からない。
誰が設定したかもよく分からないこの陽キャ、陰キャ、リア充という概念を空気のように読みあって会話すること自体俺には面倒にしか感じれない。
結論を言おう、リア充爆ぜろ。
目の前でイチャつくな、会話をするな、てか、付き合うな、羨ましいだろうが。
彼らの夢や希望に満ち活力のみなぎる若き青年時代が人生の春だと、
なんだろう、とても冷たそうな感じがする。
だがしかし、割と一人であること、ぼっちも悪くは無い。
彼らのようによく分からない概念を読みながら会話することも無い、というか会話する機会がない。
俺から会話することなど、何か本当に用事がある時だけだ、あ、逆も然りだな。
特に用がないなら喋らない、これこそ自分の時間が充実した学生生活。
これを俺はソロ充とでも名付けよう。
うん、とても悲しくなってきた、もうぼっちでいいや。
悲しくなったので窓から見える富士を一目仰いでから、また手元の文字列に視線を落とす。
そう言えば放課後になってからかなりの時間が経っているな、読み始めた時からだいぶページ数が進んでいる。
気づくと、もう陽キャ軍団はいなくなっていた。
居残り勉強をしてる数人の姿をを見渡してから、教室の時計を確認するとそれなりの時間になっていた。
何か用事があった気がしたが思い出せない。
とりあえず場所を移そう、面倒くさいが鍵を借りに職員室にでも行くか。
基本置き勉だが、申し訳程度に机の中から今日提出だった課題を取り出し、カバンと共に立ち上がろうとした時、教室に電話のコール音が鳴り響いた。
もちろんスマホから鳴っているはずもなく、すぐに一番近い席の女子生徒がその電話に答えるために立ち上がり、黒板横の電話の所へと向かう。
一大事でもないのでそのままカバンの中に課題やらを詰め込むのを続行し、席を離れようとした瞬間、視界の端に靴が見えたことに気づきそちらの方に視線をやった。
すると、先程電話に出ていた女子生徒が何か用があるらしく、こちらに向かって来る。
一応、陰キャ、陰キャと腐るほど言っているが話しかけられて少し会話するぐらいはできる。
こんなんで動揺していたらそれこそ気持ち悪いし、基本受け身で答えるだけで会話など済む。
いや、これは会話などではない。
これは会話と呼ぶに至らない。
一種の合言葉、もしくは決まり文句、テンプレというに過ぎない。
この場をやり過ごす為だけに行うただの
「天草くん、町田先生が職員室に来て欲しいって」
「えーと…了解です」
心当たりのない人からの呼び出しに思わず返答に詰まってしまったが、鍵を借りいくのにどうせ行くのだから問題は無いだろう。
急いでということを言わなかったのだ、ゆっくり行っても問題はないのだろう、ということでもう少し教室で休んでいこう。
そうして、静かにカバンから今日出す予定だった課題を取りだした
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