俺の幼馴染みはヤンデレです   作:太公望

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燃え尽き症候群になったのになんで更新するのかって?クリスマス回のタイミングがズレたから新年回ぐらいちゃんとやりたいからです!


40話 無理やり決められたペアです

 文化祭が終わって、もう少しで冬休みになる今日この頃、朝から俺は紗夜に体育館で虐められてます。

 

「耀太さん、次です!」

 

「もう休憩していい? てか、もうそろそろ着替えて教室行かね?」

 

「ダメですよ。あなたはことごとく仕事で体育休んでますよね? だからせっかくペア組んだのに練習できなかったんですよ? それで体育祭当日はスケジュールがやっとあって……こんなの朝から練習するしかないじゃないですか」

 

 とか言って俺は学校があく7時から始業の15分前、8時15分までずっと体育館に拘束されてます。昨日の夜に紗夜から連絡来たからとりあえず体操服とは別にジャージ持ってきてるけど……ジャージは汗だくなんですよねぇ! 

 

「っていってもさぁ……」

 

「何か文句でもアリマスカ?」

 

「なんでもないでございます」

 

「とは言うものの、時間も時間ですしね。今着ているジャージをくれれば許してあげます」

 

 うーん、なんでそっち系の思考に至るのかが俺にはわからないんですねぇ。好きな人のものは欲しいと思うけど……さすがに俺はそこまでは行かないと思います。

 

 そして着替えながら着ているジャージを紗夜に渡して教室に戻った。1時間目から6時間目までぶっ続けで体育祭だからすぐに体育館に戻るんだよな。しかも生徒会の仕事として色々あるからめんどくさいんだよね。

 

 開会式が終わり、試合が始まるんだけど、俺と紗夜のペアは1番最初の試合になっている。そもそもなんで俺と紗夜がペアなのかって? そもそもうちの高校は男子が少ないから、男子はバトミントン限定で女人ペアを組んでエントリーっていうルールになってる。そんで俺のペアを決めるためにくじ引きをして勝ったのが紗夜だったんだとか。そもそも千聖は仕事入ってたらしいからややこしくなくてすんだわ。結果の改竄とかやりかねない……ってそれは誰でも一緒か。

 

「さぁ耀太さん、張り切っていきましょうか」

 

「ダルいって言ってわざと負けたら?」

 

「その場合は……わかってるんですよね?」

 

「ア、ハイ」

 

 試合が始まるとあっという間に体力メーターがギリギリの赤ゲージになった(訳、もう既にヘトヘトです)なんでかって? そんなの分かりきってるだろ、朝の練習のせいでございます。しかも相手は1年のバトミントン部コンビと来たもんだ、地獄だろ。ついでに今回の試合はハンデがあって、学年が離れてる数×2点加点される。ようするに、今の状況だったら初っ端から相手に4点取られてるの。それなのに俺らは1点取られて2点取り返して……5-2とか絶望的ですやん。

 

「はぁ……紗夜、ミスったって怒るなよ?」

 

「それは場合によりますね。まぁその後なにかしてくれるなら話は別ですが」

 

「後でなにかすればいいなら今思いっきりやって成功させるだけ。失敗する気がしねぇ!」

 

 紗夜に作戦を伝えて試合が再開される。作戦って言っていいほどのものでもないとはおもうんだけどな。内容としては別に難しいものではなく、返す時にできるだけネットに触るか触らないかぐらいの高さで返す、スマッシュを打つ時は相手の利き手じゃない方を狙う、このふたつ。だって初心者ですもの、バトミントン部に勝てると思うか? 回らない頭を回してもこれっぽっちしか出てこねぇんだよ! 

 

「耀太さん、そこです!」

 

「知ってるってんの!」

 

 雑な作戦であるものの、だんだんと相手のスマッシュのスピードに対応できるようになり、なんとなくだけど、どこら辺に落とそうとしてるかもわかってきた。

 

「せーのっ!」

 

「ナイスです……が、まだ1セットなのにそんなに息が上がってるんですか?」

 

「どっかの誰かさんに朝っぱらから練習に付き合わされたせいで体力全開じゃないんですけど」

 

 スマッシュを打つ時に手首を捻って、左側のアウトラインギリギリにいた俺が右側のアウトラインギリギリに羽をたたきつけた。ほら、バレーでインナースパイク? だかなんだかでラインすれすれに落とすやつ、あれイメージしたら上手くいったわ笑笑

 それで1セット取ったのはいいけど、点数差は21-19で本当にギリギリ。しかもラリーもアホみたいに続くんですね。俺の体力はもう憤然の灯火だよ。

 

 

 

 

 

 

「はい、お疲れ様でした、おやすみなさい、僕はもう寝ます」

 

「寝させると思ってるんですか? そもそもすぐに次の試合ですよ」

 

「過労死確定案件、しかもそれ聞くと変な意味に聞こえるんだけど」

 

「そうですか、なら本当に夜は寝れないようにしましょうか?」

 

「忘れてください」

 

 1試合目は1セット取られたけどなんとか勝利。俺らのペアはこれからあと4試合残ってる。あのね、3年生だからって多すぎやしないですかねぇ……本当に明日えぐいぜ、筋肉痛になるわ。

 

「はい、ということで次の試合にまいりました。負け確なので降参してもよろしいでしょうか」

 

「はぁ……さっきは自分で『失敗する気がしねぇ!』とか言っていたのになんなんですか? そのやる気の無さは」

 

「え、だってもうオデノカラダハボドボドダ!」

 

「そうやって意味のわからない言葉を使って……」

 

 ベストタイミングで繰り出した渾身のオンドゥル語をスルーされて悲しくて泣いちゃいそう。

 

「1回戦は勝ったんです。それなら2回戦、3回戦と勝ち進んで優勝するのが当然ですよね?」

 

「当然ですよね? じゃねーよ」

 

「そうなんですか? まぁ、今回優勝できなかったら耀太さんにお仕置できるから私はいいんですけど♡」

 

「先に聞いておく、そのお仕置ってよからぬ事ではないよな?」

 

「よからぬ事? 私と耀太さんには必要なことですよ。使ったことない薬があるので、私も耀太さんも使って……合法的に襲って貰えますから♡」

 

 え、これ絶対に勝たなきゃならないやつじゃん。めっちゃだるいんですけど、体が本当にボドボドになるよ? 

 

「はぁ……頑張るしかないか」

 

「私はどちらでもいいですよ? 私にメリットしかないので♡」

 

「どっちも俺にはデメリットなんだよ!」

 

 

 

 

 

 そして2回戦、準々決勝、準決勝と勝ち進み、残すは午後にある決勝戦のみ。しかもその相手は2年生で、決勝戦に来るまで1セットも落とさなかったんだとか。あーオワタ。

 

 とかいいなが疲れまくったので生徒会室のソファーに寝そべってる俺であった。

 

「耀太さん、お昼ご飯食べないんですか? 時間はすぎていきますよ?」

 

「お昼ご飯食べる気力もございません」

 

「そうですか……それなら食べさせてあげますね。もちろん口移しですよ♡」

 

 体を動かす力も出ない俺に紗夜は近づいてきた。その口は自分の弁当箱に入っていた白米が含まれており、何度も噛む動作をしていることから、既に飲み込みやすいぐらい柔らかくなってることが予想される。知ってるんだっけ、有咲来たら積むからやめてください。

 

「それじゃぁ『耀太せんぱーい』

 

「あ、美咲じゃん、どした?」

 

「市ヶ谷さんに聞いたら生徒会室にいるって聞いたんですけど……氷川先輩と何してるんですか?」

 

「別に何もしてませんよ。耀太さんの髪にゴミが付いていたので取っていただけです」

 

 ナイスタイミングで来てくれた美咲。口移しをする直前で来たので、紗夜は不服そうだった。いや、やめてください、怖いめぅ。

 

「ところで、耀太さんになんの用があるんですか?」

 

「別に特別なものでもないですよ。お疲れ様ってことでスポーツドリンクとタオル持ってきただけなんで」

 

「マジ? さんきゅ……って言いたいところだけど、動く気力すらないんだわ」

 

「そりゃあれだけ動けばねぇ……」

 

 ほとんど連戦、しかもコートを走りまくってウサギみたいにピョンピョン跳ねまくって? 試合の途中から女子の声援が凄かったせいで紗夜の視線が怖くて、それをかき消すために大声出して喉もやばいです。しかも声出したら女子の声援がさらに大きくなったので逆効果だったみたいです。

 

「なら飲み物は置いておきますね。タオルは頭の上に置いておくんで使えたら使ってください」

 

「ありがとさん。マジで助かるわ」

 

「これぐらい当然ですよ。あ、そうだ、言い忘れてたんですけど、次の決勝戦はあたし達のペアが相手なんで負けませんよ?」

 

「oh.」

 

「それじゃ試合で会いましょうね」

 

 美咲のペアが相手? 美咲ってテニス部じゃん、そもそもミッシェルにも入ってるから体力あるじゃん。てことはさ、ヤバくない? 男子もきっとバトミントン部かテニス部とかだって、終わったわ。

 

「次の試合は大変そうですね。負けてもいいんですよ?」

 

「いや、俄然やる気出てきたわ。美咲の前でかっこ悪いとこ見せられるわけねぇだろ」

 

 そういいながら勢いよく体を起こし、テーブルに美咲が置いていった飲み物を一気飲みする。が、しかし、見事にむせました。

 

「ゲホッゴホッ」

 

「まったく、あなたって人は……」

 

「これぐらいでいいんだよ。負ける気がしねぇ!」

 

 時間になったから体育館に行ってコートに入る。美咲の言った通り、目の前にいる相手は美咲と男子。あーやばい、負けられるわけがねぇ。

 

「耀太先輩、あれだけ疲れてたのに大丈夫なんですか?」

 

「後輩に負ける先輩はいないだろ?」

 

「この前泣いてたのに」

 

「し、しるか! それより、容赦しないからな」

 

 試合が始まるとあらあら凄いこと。美咲はバンバンスマッシュ打ってくるし、何故か紗夜が対抗して美咲に目掛けて打ち返す。それで美咲は紗夜に打ち返して……あれ、俺と美咲のペアの男子くんの出番なくね? 

 

「紗夜……? 俺も『いいです! 私がやるんで休んでてください!』ア、ハイ」

 

「美咲ちゃん、僕も……『大丈夫! あたしがやんなきゃダメなの!』わ、わかったよ」

 

 俺と美咲のペアの男子くんは目を合わせて頷いた。俺たちの出番ねぇじゃん! 

 

 その後、試合結果は俺たちの勝ちということになった。しかし、俺たちと言っても、決勝戦に至っては美咲と紗夜の1体1と言っていいほど、俺と男子くんの出番がなかった。

 

「勝ちましたね。これでお仕置はなしですよ」

 

「ふぅ、セーフ」

 

「あれ? やってほしかったんですか? 私はいつでも準備は出来てますよ。どうせならこの後、着替えずに汗だくのままトイレや生徒会室ででも♡」

 

「俺は行くところあるからダメです!」

 

 試合が終わって始まった表彰式。バトミントンでは俺と紗夜のペアが優勝して、テニスのシングルスで優勝したのはサーリャだった。そう、俺が行かなきゃ行けない、っていうか話さなきゃ行けないのはサーリャなんだよ。この前の花音の話聞いたら……な? 聞けないなら言ってくれるまで待つよ。あれは俺が悪いんだから。

 

「おっす、サーリャ。優勝おめでとさん」

 

「妾はサリヤス!」

 

「知ってる知ってる。わざとだよ」

 

「むぅ〜」

 

 わざと間違えてからかってみる。聞けるかと思ったけど、いざサリヤスの目の前に来てみるとちょっと気が引けるんだよな。

 

「ヨータ、チサトにちゃんと言えた?」

 

「言えたよ。卒業式までにもう1回俺を惚れさせるってさ。まったく、面倒事が増えるよ」

 

「そっか……」

 

「サリヤスは好きな人とかいねーの? ほら、高校3年だしさ」

 

「!?」

 

 あ、やらかした。疲れすぎて頭が回ってないなんて言い訳にならないわ。

 

「わ、わる『いるよ』え……?」

 

「妾もいるよ。好きな人。文化祭でコクハクしようとしたけど、その人に好きな人がいたからダメかなって思ってた。けど、まだ時間はあるみたいなんだよね」

 

 花音の言ってたことマジだったのかよ……あーあ、俺って最低最悪の男ですね。何が人の役に立ちたいだよ、役に立つどころか二酸化炭素みたいに邪魔になってるだけのゴミじゃないか。

 

「そ、そっか。よかった、な」

 

「それでね、もう1回コクハクしようと思うの。今度こそ誰にも邪魔されないで二人っきりでね。だからさ、ヨータ……」

 

 やめてやめてやめて、今ここでするのはちょっとキャパオーバーしてぶっ倒れること間違いなしだから。

 

「コクハクするから待っててね! それまでも妾のこと好きになって貰えるように頑張るけど、コクハクしてからもい〜っぱい頑張るから! 妾の美貌と魅力に魅了されるがいい!」

 

「あ、えーと『それじゃまた明日ね! バイバイ!』

 

「じゃ、じゃぁな」

 

 いや、こんなんでいいのか? こんな告白焦らされた感じでいいのか? なんだよ、『今度こそ誰にも邪魔されないで二人っきりでね』とかさ、完璧乙女じゃん! 恋愛小説とかドラマとかであるやつですか? えぇ!? 三学期にある修学旅行でされてみろ、勢い余って俺OKするかもよ!? 心臓に悪い。これ以上面倒事を増やすなぁぁぁ! 

 




美咲と紗夜さんの勝負笑笑 耀太を賭けた勝負だったりして?それともプライドを賭けた勝負?どちらにせよ、女同士の小競り合いに男が入る余地はございません。

そしてなんだかんだあったけど、サーリャとも仲直り?出来て良かったね〜。でも面倒事が増えるから±0?
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