(劇場版)イナズマイレブン 戦場の鬼   作:セイ・アオク

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更新速度はあらすじの通りになりますので御了承下さい。


脅威の侵略者編
鬼の始まり


 

 俺はバダップ・スリード、戦場を駆ける五歳児の一般少年兵だ。

 銃を両手で構え戦闘真っ只中話せないが単純に話そう。

 

 現在、戦場で駆け巡ってはいるが白ヒゲラーメン店主にしてやられてしまい超次元サッカー・イナズマイレブンの世界に来てしまった。

 俺はただ美味しい昼飯を食べようとしただけなのにな…。

 

 「今日の昼飯はどうしようかな……そこにある古そうなラーメン店にしよう!!」

 

 何故ならば、古そうなお店は美味しい店だと自負していたからだ。

 実際、そういう店舗が幾つもあって楽しい食卓を広げていた。

 そうなると思って入ったら…

 

 「いらっしゃい、お前は鬼になって円堂を葬れ。以上だ、じゃあな」

 

 その一言と共に、俺自身の下に黒い穴が開くと真っ逆さまに落ちていった。

 落ちる瞬間に垣間見えたあの店主の微笑みは怖さを通り越してキモさしかなかく、落ちる間も上から高笑いが響くもんだから更に増していくが一つ気掛かりな事を話していた。

 

 円堂を葬れ…というキーワードが頭の中で一つだけ当てはまる。

 それは、劇場版イナズマイレブン最強軍団オーガ襲来の冒頭で出た闇堕ち監督だ。

 その時も、最強少年兵士バダップ・スリード向けて命令を下していた…まさか、似てはいたが何故一般人の俺がこんな目に遭わなければいけないのか。

 そんな、何も見えない暗闇の中で光が差し込んだ。

 

 目が開ければ知らない顔が二つ、肌が焦げた男性と肌白い女性の二人が俺を見つめていたが、未だに理解出来てない俺に更なる事実を言われる。

 

 「初めまして〜、私がお母さんでコッチはお父さんよ?貴方の名前はバダップよ」

 

 あの店主をどうにかしたい気持ちもあったが、身体は暴れるしかなく親を逆に戸惑いさせる事になった。

 あの時は、申し訳ないのもあるが心の中で再度言おう。

 

 (……俺は貴様の魂を、いつか狩ってやる!!)

 

 そして、季節は廻り三歳のある日事件が起きた。

 村に何者かが奇襲をし、村は一瞬にして炎に包まれ俺と母さんも炎に燃やされそうになるが父さんが助けてくれた。

 だが、そこで終わればどれほど良かったのだろう。

 

 次の瞬間には、父さんと母さんが俺を守るように庇って倒れており背中に矢が複数刺さっていて血が滴り血の池を作っていく。

 俺は、恐怖で戸惑っていると二人から微かに声がし急いで近寄る。

 

 「父さん…母さん…、ダメだ…血が止まらない」

 

 「…俺の…じ、まんの……なら……いくんだ」

 

 「助かるから……愛しい…コ…よ…」

 

 「う…うおあぁぁー!!!」

 

 二人を置き去りにし燃え盛る炎の中で、俺は走って走りまくった。

 裸足が血に染まりながらも目的の洞窟に辿り着き命は助かった。

 炎が鎮火して二人のいる場所に向かうが、既に亡骸はなくなっていた。

 そこから、俺の感情は一気に失った。

 楽しさも嬉しさも何もかも失っていったが、唯一残った悲しさと怒りだけは俺の中で渦を巻き続ける。

 

 俺はただ歩き、村の襲撃者が誰だったのかを調べた。

 案の定、現在戦争を起こした反政府軍であり俺は知らなかったが、あの村は穏健派が多く住んでいて政府軍幹部も住んでいたようだ。

 だが、襲撃した日は残念ながら政府軍の幹部は居なく、無駄に終わった…と。

 

 (怒りと悲しみしかない俺が、奴らに出来ること…それは戦いだけだ。全てを喰らう者になり悲しき連鎖を終わらせる)

 

 真実を知った俺は、武器を持ち幼い身体で戦火の中で戦った。

 全ては、二人の仇と今を生きる為に戦い続け二年の月日が経つ。

 その中で、仲間を作らずに一人戦い続けた大切なモノがない俺には鬼としての自分しかいないのだから。

 

 現在では、銃を最も容易く扱えるようになった。

 人間、その環境に対応しやすいとは言うが虚しさしかないがな。

 サッカーの世界の筈なのに、違う形で駆け巡ることになり最終責任はあの白ヒゲラーメン店主に違いない。

 

 だが、戦場はいつかは終わりが来る。

 反政府軍の軍事資金が底を尽き白旗を出したようだ、これで戦争は終わり悲しみは終わるが、奴らに対する憎しみは俺に訴えてくる。

 

 【ヤレ、倒せ!! 憎しみを解放しろ!!】

 

 だが、俺はそれには乗るつもりはなく本来の俺と今の俺は違うし、そこからの虚しさはこの二年間で分かってしまった。

 それに、俺は命の奪い合いから離れたかった。

 

 俺は、近くに街で当てもなく腹を空かせ歩いていると何かにぶつかり倒れてしまい上に視線を向けると、太陽の光で顔は見えないが大人にぶつかってしまった。

 ましてや、黒い衣装からしてマフィアが多い世の中なら結果は分かっている。

 

 しかし、俺の予測とは裏腹に意外な人物に出会い運命は変わっていった。

 

◼️◼️◼️◼️◼️

 

 いつの間にか九年という月日が経過するが、そこは何処かで語ろう。

 今は天才と馬鹿の両方合わせ持ったコイツをどうにかしないといけない。

 

 「おい!! 聞いてるのか、バダップ!?」

 

 「…聞いているぞ、財前嬢様」

 

 「その名前で呼ぶなって何度も言っただろ!!財前じゃなくて塔子で呼べったら呼べぇー!!」

 

 「はぁ……塔子、これでいいのか?」

 

 「そうそう、やっぱりバダップに名前呼ばれた方が今日も一日元気になれるからな〜」

 

 「…俺はお前の栄養剤か?」

 

 「ん〜、どうだろう…分かんないや」

 

 「・・・・・・」

 

 毎朝のジャレ合いが恒例になっているが、本当にコイツの考えは解らん。

 この世界に来る前の俺ならまだ分かるかもしれんが……まぁいい。

 これから、あの人に会わないといけないのだからジャレ合いはここまでにする為毎度ながら秘策を実行した。

 

 「おい、塔子…俺には次の任務があるんだ。 もう良いだろ?」

 

 「まだまだ足りないな〜、もうちょっとくらい良いじゃんかー!?」

 

 「…はぁ、仕方ない」

 

 「あっ…」

 

 【必殺タクティクス 頭なでなで】

 我が手を使い相手に仕掛ける技。

 これをされた一部の人間は、思考力が低下し我が身を相手に委ねてしまう恐ろしい必殺タクティクスだが、相手との信頼関係や状態に因るため成功率は五分五分だろう。

 

 「ゴロゴロ…ゴロゴロ…」

 

 見事に猫になった塔子と和む時間は俺にはない。

 なので近くいるSPの一人に任せ、俺は一人総理のいる部屋に向かい扉の前立ちノックをする。

 

 「入りなさい」

 

 「…失礼します、総理」

 

 部屋に入ると、財前総理は椅子に座っており机の上には書類が数枚溜まっているようだ。

 右手でコーヒーを口元にやって飲みカップを机の上に置く。

 

 「バダップ、力を緩めてくれて構わないよ。 今は個人の時間だからね…君がここに来て約七年、いや別の場所を含めて約九年かな?」

 

 「あぁ、もうそんなに経つのか。 あまり気にしなかったからな」

 

 「ははは…君の破天荒な人生と比べたらそうかもしれないな。 それに、日本語も普通に話せるようになって良かったよ」

 

 元々話せるが、そんな事したら疑われるだけしかない。

 それに俺は日本語を全然話してなかったから口が上手く滑舌出来なかったので、練習にはもってこいだったがな。

 

 「…そうだな。 だが、それだけの為に俺を呼んだのか?」

 

 「いや、身の上話ももう少し良かったが…まぁ良いか。 単刀直入に聞くが、塔子の様子はどうだ?」

 

 財前総理は真剣な眼差しを俺に向ける。

 何か裏があるのは何となく分かったが、娘の様子も本心ではあるのだろう……俺にはもうない親の愛情だ。

 

 「…自分の目で見れば分かるだろ? だが、アイツは成長しているのは確かだな」

 

 「そうか、なら良かったよ。 私からの視点だけでは自信が保たないからね……これからも、宜しく頼むよバダップ?」

 

 「了解した。 財前総理、娘を泣かすのは無しだからな?」

 

 俺は立ち上がり部屋を出る前に忠告をした後その場を去った。

 任務は遂行するし娘の相手もしよう……だが、親を亡くした涙は簡単には止まらない、アイツもそうなって欲しくないがわがままか?

 

 「参ったな…。 流石、我が娘の補助役であり鬼と呼ばれるだけはあるか…」

 

 部屋を後にした俺は、グラウンドにやってきていた。

 案の定、SPの大人達が頑張っているが子供の方が元気は上のようだな…。

 

 「塔子、その辺にした方が良い。 お前と違って、サッカー以外にもやる事が多いんだぞ?」

 

 「分かってるよ…でもさ、あたしが早めにサッカーしてるのにバダップが強いってどういうことだよ?」

 

 俺は命を掛けて戦場を生き抜いたんだ、あの火薬と焼き焦げる臭いと叫びが入り混じる戦場をな。

 スペック事態には自信は多少あるが、それでも密かに練習は積み重ねてきた。

 本来の俺に恥じないように地道に力を蓄えたが、お互い競い合うなら強くなるのは当たり前だが、天才は伊達ではないか…

 

 「そう言う割に俺に追い越す勢いだぞ?」

 

 「…全然だよ。これじゃ夢のまた夢だよ」

 

 「アドバイスを一つ教えるが、お前の得意な全体を見てみろ…後は分かる」

 

 「全体で見る、物事を?ううん、それだったら…」

 

 塔子が目指す夢は分からないが、俺なりに出来るヒントを与えその場を後にした。

 何時もならやる事が多々あるが、久々に時間も取れたので借りている自分の一室に戻り休息をした。

 

 だが翌日の朝、日本各地は恐怖と混乱の渦に巻き込まれた。

 テレビに緊急の速報が入り、映し出されたのは雷門中学校が黒いサッカーボール一個で壊滅しやった元凶が宇宙人によるものだった。

 宇宙人は地球のルール、サッカーの勝敗で決めると宣言をすると同時に自分達を【エイリア学園】とした。

 各地の学校で、宇宙人と戦うが圧倒的な力の差で負け敗北と同時に学校は破壊されていった。

 

 その状況に、政府が動かなければいけないが官邸内で混乱が起き対処出来ずにいた。

 国の要でありリーダーの財前総理大臣がエイリア学園に誘拐された。

 奈良公園でアメリカ大統領とのシカ像完成式典に向かった総理は消えた事に国の連中は宇宙人の強大な力に怯え自身の安全を優先する者や、財前総理に対して陰険に感じ今居ない事を逆手に言いたい放題する者など政府はゴタゴタの状態になり、宇宙人を放置するしかない事態だ。

 

 SP達は総理のボディーガードする為に事件現場に居合わしたがエイリア学園の力に負けてしまい誘拐を阻止出来なかったみたいだ。

 アイツも、父の心配もある中…事件収束の為にシカ像周辺を調べているらしい。

 

 対する自分は秋田にて謎の団体が怪しい行動をしているとの情報を聞き、急ぎ先行して行動したが裏目に出てしまったようだ。

 一人別行動していたが不味かったのか…それとも狙ってきたのかは分からないが俺の周りには剥げたサングラスの男達がうじゃうじゃといる。

 

 「お前の存在は、我々エイリア学園の為になる。来てもらおうか?」

 

 「…エイリア学園か。 だが、この数は勧誘にしては異常だ。他に狙いはあるのだろ?」

 

 「さぁ、我々に従え…バダップ・スリード。例えサッカーバトルしても貴様の勝機は無いぞ?」

 

 「……鬼を飼い馴らせたければ、キサマらのチカラを全て俺にぶつけろ」

 

◼️◼️◼️◼️◼️

 

 試合は、一方的な試合展開が広がっていた。

 大の大人達が優勢だと予想されたが、たった一人の少年により点数の差が空くばかり。

 試合形式は四対四の一点先取制なのだが、一対八の一点先取制…四セットマッチの変則バトルになったが、奴らは何も知らない。

 エイリア学園がこの者に拘るのかを…

 

 「この…バケモノが!!! 貴様は……キサマは!!!!」

 

 「…俺は鬼であり、お前たちにサッカーは不要でしかない。 デススピアー!!」

 

 俺はボールを高く上げ自身も上空に飛んだ。

 空中にあるボールを両脚で挟み捻るようにし相手ゴールに向かって放ち、ボールはドリルのように回転しながら前に進み満身創痍な相手選手も巻き込んでゴールの中に入る。

 

 「…試合点数は10ー0か。 まだ未熟者だな…俺は」

 

 俺は倒れた奴らに近寄ろうとすると、黒いサッカーボールが目の前に降りてくると両方共光に包まれその場から消えていた。

 俺はその場を後にし次の目的地に向かうが、俺を見つめる複数の視線に気付けなかった。





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