「__な、なんだって......?」
「偽物?影武者?」
「何かの陰謀かも......」
司「......」
授業中、周りからはそんな俺に向けた声がちらほら聞こえてくる
まぁ、俺自身、その理由は自覚してる
司「......ふむ。」
俺は今、真面目に授業を受けている
パソコンも開かず、教科書とノートを開き
視線は黒板に集中している
これは広町の普通プロジェクトの一環だ
普通の学生生活を送る、らしい
司(それにしても、つまらん。)
分かり切ってる授業の内容
周りからは驚きの声以外聞こえない
こんなのが普通なのか?
司(こんなのの何が面白いんだ?)
俺は授業の内容が頭に入ることもなく
そんな事を考えながら授業時間を過ごした
__________________
昼休みになった
俺はいつも通り、カバンから持ってきてる食料を取り出した
七深「__柊木くんー。」
司「広町?何しに来た。」
七深「一緒にお昼ご飯食べようと思ってー。」
司「別に構わん。」
七深「じゃあ、少し椅子をお借りしてー。」
広町はそう言いながら
空いてる席の椅子を持ってきて
それに座った
そして、弁当を広げた
七深「そう言えば、授業はどうだったー?」
司「つまらん。」
俺は短くそう答えた
広町はやっぱりねーとでも言いたそうな顔をしていた
七深「柊木君には簡単だよねー。」
司「小学生の授業を受けてる気分だ。」
そう言いながら、ゼリーを口に入れた
七深「それだけでたりるのー?」
司「足りる。」
七深「そうなのー?」
広町は首をかしげながらそう言ってきた
司「なんだ。」
七深「いやー、育ち盛りなんだから、もっと食べたほうがいいなーと思って。」
司「ふむ。」
そうは言われても、俺はこれ以外何も持ってきてない
今から何かを食べようにも無理だ
司「まぁ、何もないし。いいだろ。」
七深「じゃあ、これあげるよー。」
司「?」
七深「あーん!」
司「......」
広町は弁当のおかずを差し出して来た
表情はかなりニヤニヤしてる
七深(ふふふ!この間の仕返しだよ!精々、恥ずかしがればいいよ......!)
司「あーん。」
七深「!?」
司「うん。美味いな。」
俺は一切、動じることもなく
差し出されたおかずを食べた
広町は目に見えて困惑してる
七深「な、なんで!?」
司「お前が食えと言ったんだろう。」
七深「そ、そうだけど......///」
広町は周りを見た
俺は広町の目線の方向を見た
「え、何、今の?」
「広町さん、普通に食べさせてたよ?」
「もしかして、あの二人......」
こんな感じの声がいくつも聞こえて来た
司「何言ってるんだ?こいつら。」
七深「な、なんなんだろうねー///」
司「ふむ。」
広町は顔が赤いままそう言ってる
その時、教室のドアが勢いよく空いた
司「広町、頭ぶつけんなよ!」
七深「え?__きゃ!」
俺は広町を後ろに突き飛ばした
それと同時に、机が真っ二つになった
司「......騒々しい客だな。」
俺はため息をつきながらそう言った
俺の机があった場所にいるのは
長い赤髪をなびかせた、長身の女だった
?「__柊木司ぁ......!」
奴は俺の名前を呼ぶと
また、俺の方に突進してきた
?「ぶっ飛ばしてやるよ!このクソ男が!」
司「何を言ってるが知らんが、暴れるな。」
?「__!」
俺は奴の突進を避けた
奴は掃除道具入れに飛び込んだ
七深「え?」
?「ちっ!!」
司「暴れるな、と言ったぞ。」
?「!」
俺は奴を睨みつけた
司「広町まで巻き込もうとしやがって。お前、俺に殺されても文句言えねぇぞ。」
?「へぇ、いいねぇ!上等だ!」
司「ふん。」
奴は性懲りもなく
また、突進してきた
俺は奴の首に狙いを定めた
司(首をへし折る。)
?「死ねやー!!!」
三久「__やめてください!!!」
司、?「!」
俺は手を止めた
奴の突進も止まった
司「天空時?」
?「何しに来た、三久!」
三久「龍奈さんが柊木君の所に向かったと聞いたんです!」
天空時は俺たちの方に近づいて来た
三久「申し訳ございませんでした、柊木君。」
司「別にいい。だが、何なんだ、こいつは。」
俺はそう言って奴の方を見た
龍奈「俺は獅子王龍奈、三久の友達だ!」
司「獅子王龍奈か。」
聞いたことがある
富裕層の中でもかなりの武闘派だったか
こいつも月ノ森にいたのか
司「獅子王龍奈、お前が来た理由は大体予想がつく。」
龍奈「そうか。」
司「その上で聞く。お前は何で来た?」
俺がそう聞くと獅子王龍奈は少し黙り
さっきからは想像もつかない静かな声でそう言った
龍奈「三久の仇だ。」
司(やっぱりな。)
想像通りだ
俺は軽くため息をついた
龍奈「三久を泣かせた男がいるって聞いてな。」
三久「だから、龍奈さんは誤解してます!」
龍奈「え?」
三久「あれは、その色々あって......でも、私が悪いんです。」
龍奈「ど、どういう事だ?」
獅子王龍奈は明らかに困惑してる
司「はぁ......」
七深「だ、大丈夫?柊木君。」
司「なんだ、俺が危なそうに見えたか?」
七深「見えなかったけど、もしもの事があったら......」
司「ねぇよ。ただの人間相手だぞ。」
俺はそう言いながら、弁当箱を広町に渡した
司「危なかったのはこっちだ。もう少しで弁当ごとやられるところだった。」
七深「え?」
司「あいつが机を割る前に片付けておいた。戦闘時も崩さないように気を使ったぜ。」
俺は少し笑いながらそう言った
広町は少しため息をついた
七深「柊木君って心配するだけ損だよねー。」
司「まぁ、そうかもな。」
龍奈「__柊木司!」
七深「!」
俺と広町が話してると
獅子王龍奈が大声で俺を呼んできた
司「なんだ。」
龍奈「悪かった......!」
獅子王龍奈は頭を下げながらそう言ってきた
広町はポカンとしている
龍奈「まさか、三久がお前に告白してフラれて、それで泣いてたんて、知らなかったんだ!」
司(あっ。)
七深「え?」
三久「!?///」
獅子王龍奈はそれはもう大きな声でそう言った
教室内や近くの廊下にいる生徒は大体聞こえただろう
奴の声は大きすぎる
龍奈「なんだ?」
司「......はぁ。」
三久「り、龍奈さんの......///」
龍奈「え?」
三久「龍奈さんのバカー!!///」
パシン!!!
そんな乾いた音が教室に響き渡った
司(......哀れだな。)
三久「ひ、柊木君っ!///」
司「な、なんだ。」
三久「私はまだ、諦めてませんから!///」
司「はい?」
三久「今日は、それだけです!///」
そう言って天空時は教室から出て行った
教室は水に打たれたように静かになった
龍奈「......なんでだ?」
司「俺でも分かった。あれはお前が悪い。」
龍奈「......わかんねぇ。」
司「お前は......」
俺は頭を抱えたい気分だ
こいつの鈍感さというものはかなり問題だ
司「もう少し、勉強しろ。人の気持ちってやつをな。」
龍奈「......そうだな。」
司「さて、飯再開だ、広町。」
七深「......今日は教室戻る。」
司「は?」
七深「......バカ。」
広町は小さな声でそう言って
教室を出て行った
司「......なんでだ。」
龍奈「多分、お前は悪くねぇよ。」
司「そうか。」
龍奈「あぁ。」
それから、俺は獅子王龍奈と握手を交わした
なぜか、こいつとは似た性質を感じた
ただの直感なんだが
龍奈「お前はお前で、大変なんだな。」
司「今、一番大変だったのはお前だったがな。」
俺が嫌みったらしくそう言うと
獅子王龍奈は笑いながら背中を叩いてきた
龍奈「悪かった!これやるから、許せ!」
司「いや、飴かよ。」
龍奈「ははは!」
俺は獅子王龍奈の大雑把さと
広町のあの態度の謎に頭を抱えながら
昼休みの時間を過ごした
コード:ドラ(以下略)というゲームがすごく楽しいです
やってる人とかいるんですかね?