禁忌少年の月ノ森ライフ   作:火の車

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1か月前

七深「う......っ!」

 

 ある日の朝、私はいきなり気分が悪くなってトイレに駆け込んだ

 

 なんでか分からないけど、すごく気持ち悪い

 

七深(う、う~ん......?)

 

 別に熱があるわけじゃない

 

 体調も、吐き気はあるけどそれ以外は問題ない

 

 なんだろう、これ......?

 

七深(学校、どうしようかな......)

 

 私は受験しないし、学校はほぼ自由登校

 

 別に休むほどの状態でもないし

 

 何より、残りの司君との学生生活を無駄にしたくない

 

七深「行こう、かな~。」

 

 体調が悪化すれば保健室に行けばいいし

 

 熱もないから行ってもいいよね?

 

 そう考えた私は学校の準備をして

 

 いつも通りの時間に家を出た

___________________

 

 “司”

 

 平日の今日は学校に顔を出してる

 

 別に来る必要はないんだが、七深が来いと言うから来てる

 

 まぁ、可愛いあいつの言うことだ

 

 聞いてやるのも恋人の務めだろう

 

七深「__お、おはよ~。」

司「やっと来たか、七深。今日は少し遅かったな。」

七深「し、信号に引っかかり過ぎちゃってね~。」

司「......(なんだ?)」

 

 今日の七深、様子がおかしいな

 

 顔色が悪い、それに心拍数もいつもより多い

 

 それに、学校に来ただけにもかかわらず息を切らしてる

 

司「おい、七深。」

七深「ど、どうしたの~?」

司「お前、体調を崩してるんじゃないか?」

七深「そ、そんなことないよ~?大丈夫大丈夫~!」

司「......」

 

 ......明らかに何か隠してやがるな

 

 これはどうするべきか

 

 デリケートな問題なら俺が触れるべきではない

 

 だが、顔色が悪すぎる

 

司(取り合えず、今は様子を見ておくか。)

七深「そう言えばね~。昨日、可愛い猫グッズがあって~。」

司(視界にさえ入っていれば、どうにかなるだろう。)

 

 俺はそう考え、取り合えずはいつも通りにすることにした

 

 今日は七深から目を離せないな

___________________

 

 “七深”

 

 き、気分悪い......!

 

 そう感じたのは3時間目の授業の途中だった

 

 朝は別に問題なかったのに、急に気分が悪くなった

 

 お腹痛い、頭痛い、寒気する

 

 なんなの、これ......?

 

七深(うぅ......)

 

 泣きそうになって来た

 

 なんだか不安になってくる

 

 こんな不調、生まれて初めてだし......

 

七深(つ、辛いし、保健室行こうかな......でも、周りはみんな受験間近だし......)

司「__おい。」

七深「......!」

 

 私が手を上げるのをためらってると

 

 司君が声を上げた

 

 それで全員の視線が司君に向いた

 

司「体調が悪いなら正直に言え。下手な嘘つきやがって。」

七深「っ!」

司「馬鹿め。」

七深「ひうっ!」

 

 司君は私の席まで歩いて来てそう言うと、軽くデコピンをしてきた

 

 ちょっとだけ痛い

 

 怒ってるのかな......?

 

司「下らん意地など張るな。」

七深「わっ!」

 

 司君はそう言って私を抱き上げて

 

 教壇の先生の方に顔を向けた

 

司「七深を保健室に連れて行く。文句はないな?」

「はい、どうぞ、ごゆっくり。」

司「あぁ。」

 

 そんな会話の後、司君はそのまま教室を出た

 

 その時、私はなんだか安心しちゃって

 

 目じりから少し、涙が出ていた

___________________

 

 保健室に移動してから、私は養護教諭にいくつか質問を受けた

 

 その時、先生の顔色が変わって

 

 私はトイレに連れていかれ、ある物を渡された

 

七深(こ、これって......)

 

 どこかで見たことのある、それ

 

 使い方はもちろん知ってる

 

 けど......

 

七深「取り合えず、やってみよ。」

 

 説明書通りにそれを使う

 

 もしかして、もしかしちゃったら......

 

 心臓がドクンドクン動いてる

 

 もし、反応があったら......

 

七深「__っ!?」

 

 そんなことを考えてるうちに、結果が出た

 

 それを見て、私はトイレを駆け出した

 

 こ、これ、どうしよう

 

 ほんとに、予想が現実になっちゃった......

___________________

 

七深「__つ、司君......!」

司「どうした。」

 

 私は保健室に入って、司君の前に立った

 

 変な汗が滲み出てくる

 

 そんな状況で、私は一つ息をついた

 

七深「あの、あのね......体調不良の理由、分かった。」

司「そうか。なんだった?」

七深「そ、それは......」

 

 そう言いながら、私は妊娠検査薬を出した

 

 一応ちゃんと洗ったけど

 

 なんだか触るのには抵抗がある

 

七深「に、妊娠、しちゃった......」

司「......なに?」

 

 司君も流石に驚いてる

 

 それを見て、涙が出てきた

 

司「どうした、七深。」

七深「......ごめん、ね。」

司「なにがだ。」

七深「ちゃんと、司君は気を付けてたのに......あの日......」

 

 私たちは普段はちゃんと避妊はしてた

 

 けど、何回か、私が避妊を拒否したことがあった

 

 司君が止めるのを聞かないで......

 

 きっと、そのどれかのせいだ......

 

七深「ごめん、ごめん......私が......」

司「はぁ......なに早とちりして泣いてやがる。馬鹿め。」

七深「え__っ!」

 

 司君は呆れたような声でそう言って

 

 私の頭に手を置いた

 

司「別にあれはお前1人の責任じゃない。最終的に了承したのは俺だ。」

七深「そんなこと......」

司「あるから言っている。1人で全て背負ってるんじゃねぇよ。」

七深「わぷっ......!」

 

 司君に抱きしめられる

 

 温かい......安心する......

 

 そう思いながら、私は司君の背中に腕を回した

 

司「それに。お前の恋人を誰だと思っている?この俺だぞ?一生養うくらいは可能だ。」

七深「司君......」

司「一つ、文句があるとすれば。式が来年になることくらいだ。」

七深「!?」

 

 その言葉に私の心臓は大きく跳ねた

 

 えっと、式が来年になる

 

 って言うことは......

 

七深「つ、司君、それって......」

司「結婚するぞと言ってるんだ。安心しろ。世界一幸せにしてやるよ。最も、世界の幸せのラインを変えかねないがな。」

七深「!///」

 

 偉そうで、ロマンチックとは言えないプロポーズ

 

 けど、その言葉に嘘なんて一切ない

 

 自信があるのが態度に滲み出てる

 

司「それで、どうする。」

七深「え?///」

司「結婚するのか?」

七深「......答え、知ってるくせに///」

司「お前の口から聞きたいだけだ。ほら、聞かせてみろ。」

 

 そう言われて、私は深呼吸をした

 

 それで、司君をさらに強く抱きしめて

 

 私は声を出した

 

七深「私、司君と結婚したい......!///これからもずっと、一緒がいい......!///」

司「あぁ。分かった。じゃあ。」

七深「?」

 

 司君は私から離れて行った

 

 少しそれが寂しいと思ってたら

 

 すぐにどこかに電話を駆け出した

 

司「柊木司だ。仕事の依頼だ。広町七深を俺の家に移住させる。親への連絡はこっちでしておくから、今日中に俺の家に運び込め。」

『かしこまりました。』

七深「え?」

 

 私は首を傾げた

 

 引っ越し?司君のお家に?

 

 ていうか、今日中!?

 

 そんなことを考えてると、司君はまた別の場所に電話をかけた

 

司「もしもし、柊木司だ。いきなりで悪いが、報告だ。」

七深父母『?』

司「貴様らの娘、広町七深は予定通り俺が貰う。今日、そっちに引っ越し業者がいくから通してくれ。」

七深母『えぇ!?』

司「正式な挨拶は後日行う。日程はそっちが指定しても構わん。じゃあ。」

 

 そう言って、司君は電話を切った

 

 怒涛の展開に頭が付いてこない

 

 今、私の両親に電話かけてたよね?

 

 しかも、報告済ませちゃったよね?

 

司「よし、準備は整った。行くぞ、七深。」

七深「え、ど、どこに!?///」

司「俺の家......いや、俺たちの家だ。体調が悪いんだろう。帰ってさっさと寝るぞ。」

 

 司君はそう言って私の手を引いた

 

 もう、行動力ありすぎだよ

 

司「さぁ、これからが大変だぞ。この俺の月収3か月分の指輪と言う、この世に存在しない物を見つけなければならないからな。」

七深「......うんっ!///」

 

 そう言って、私と司君は学校を飛び出した

 

 

 この時で、高校卒業1か月前

 

 1か月後の今は私たちは婚姻届けを出して、夫婦になりました

 

 まだ、指輪も見つかってないし、結婚式の予定も立ててない

 

 けど、司君がいて、少しずつ大きくなってる新しい命もいて

 

 私は今、すっごく幸せです!

 

 

 

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