禁忌少年の月ノ森ライフ   作:火の車

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訪問

 大学を卒業してから3年

 

 私は専業主婦をしています

 

 名前も倉田ましろから十条ましろになりました!

 

カグヤ「__ただいま、ましろさん。」

ましろ「あ!おかえり!カグヤ君!」

カグヤ「あぁ、そのまま座ってて。」

 

 ソファから立ち上がってカグヤ君の方へ行こうとすると、そう止められた

 

 そして、すぐに私の隣に来た

 

カグヤ「今はましろさんだけの体じゃないんだから。ゆっくりしてて。」

ましろ(ちょっと移動するくらい大丈夫なんだけどなぁ......)

カグヤ「ちゃんと毛布かけて。」

 

 カグヤ君がこんなに心配してるのにも理由があって

 

 私は今、妊娠6か月です

 

 安定期には入ってるけど、カグヤ君はずっとこの調子で

 

 しばらくは家事なんてほとんどできてません

 

カグヤ「すぐにご飯の用意するね。」

ましろ「私もするよ?」

カグヤ「いいよ。ましろさんは座ってて。」

 

 そう言って、エプロンをもってキッチンに向かう

 

 カグヤ君、何でも出来ちゃうんだよね......

 

 本人は司さんほどじゃないって言うけど

 

 私からすれば十分超人なんだよね

 

カグヤ「今日は何してたの?」

ましろ「今日はね、この子の為にお人形作ってたんだー。見て!」

カグヤ「ミッシェルさんだ。懐かしい。」

ましろ「今でも商店街にいるよ!声はちょっと変わったけど!」

カグヤ「そうなんだ。最近行ってなかったけど、なにかイベントがあるとき行こうか。」

ましろ「うん!」

 

 料理をしながらも私の相手をしてくれる

 

 出来過ぎてて、私の中の基準が壊れそう

 

(ピンポーン♪)

カグヤ、ましろ「?」

 

 カグヤ君が料理を作ってる時

 

 家のインターフォンが鳴った

 

 今は夜7時だけど、誰だろう?

 

カグヤ「ちょっと出てくるよ。」

ましろ「うん。」

 

 カグヤ君はそう言ってリビングを出て行った

 

 ほんとに誰だろう

 

 こんな時間に人が来るなんて珍しいし......

 

ましろ(だ、誰だろう?)

司「__邪魔するぞ。」

ましろ「!?」

 

 カグヤ君が部屋を出て10秒ほどすると

 

 司さんがリビングに入って来た

 

 なんか、すごい大荷物をもって

 

ましろ「ど、どうしたんですか!?」

司「おぉ、久しいな十条夫人。今日は祝いの品を持ってきた。受け取るがいい。」

ましろ「えっと、これは?」

司「ベビーカーにベビーベッド等の数点だ。」

ましろ「!?」

 

 金銭感覚!?

 

 うちも十分裕福な方だけど

 

 それでもこの辺りの値段は迷うのに......

 

七深「やっほ~!シロちゃ~ん!」

?「しろおねーさん!こんばんはー!」

ましろ「あ、ななみちゃんに愛純ちゃん!」

 

 司さんに続いて入って来たのはななみちゃんと2人の子供の愛純ちゃん

 

 今年で7才になるはず

 

 2人のいい所を取ったような外見に明るい性格

 

 そして、司さんから引き継いであろう才能を持ってて

 

 この辺りでは天才小学生って呼ばれてる

 

七深「わ~!お腹大きくなったね~!」

愛純「赤ちゃん、ここにいるんだ~!」

ましろ「そうだよ。少し触ってみる?」

愛純「うん!」

 

 愛純ちゃんは元気に頷いて、私のお腹に触れた

 

 ゆっくり撫でられてるから、少しくすぐったい

 

 けど、それ以上に微笑ましい

 

七深「どう~?赤ちゃんとお話できる?」

愛純「早く愛純と遊びたいって言ってるよ~!多分~!」

七深「そっか~。」

ましろ「優しくしてあげてね。」

愛純「大丈夫だよ~!」

 

 優しいお姉ちゃんがいるのは頼もしいなぁ

 

 ななみちゃんたち家族はよく遊びに来てくれるし

 

七深「それで、しろちゃん。最近どう~?」

ましろ「どうって?」

七深「困った事とかない~?」

ましろ「あー......」

 

 ななみちゃんにそう言われ

 

 私はあることが頭をよぎった

 

 まぁ、さっきまで考えたことだけど

 

ましろ「カグヤ君が過保護すぎる事かな......」

七深「あー(察し)分かる~。」

ましろ「ななみちゃんもそうだったよね~。」

七深「うちは明石さんに仕事押し付けて、四六時中ボディガードしてたよ~。」

ましろ「それは、私以上だね。」

 

 まぁ、司さん以上に強い人間なんていないだろうし

 

 安心と言えば安心なのかな

 

 学生の頃からの伝説、数えきれないし

 

司「__俺がいる空間で俺の愚痴を言うとは。肝が据わっているな。」

七深「あっ。」

司「流石は俺の妻だ。誉めてやろう。」

愛純「褒めてやろう~!(フンス!)」

七深「あ~!またお父さんの真似する~!」

司「いいではないか。愛純は将来、この世の頂点に立つ逸材だぞ。」

 

 司さん、家族には甘いんだよね

 

 特に愛純ちゃんは生まれた時から可愛がってるし

 

 仲のいい親子だなぁ

 

愛純「おとーさん!抱っこ~!」

司「もう小学生だろ。今日だけだぞ(n回目)」

七深「も~!何回目の今日だけなの~!」

ましろ「大変そうだね、ななみちゃん。」

七深「ほんとだよ~!」

 

 大変そう、だけど楽しそう

 

 私たちもあんな風になれるのかな?

 

 なれると、いいな

 

カグヤ「楽しそうですね。司さん。」

愛純「おとーさん、楽しいの~?」

司「あぁ、楽しいぞ。」

ましろ(わっ、こんな顔出来たんだ。)

 

 すごく優しそうに笑ってる

 

 いつもの極悪笑顔じゃない(失礼)

 

 か、替え玉?

 

 そんなことを思ってると、司さんの雰囲気が変わった

 

司「楽しいは良いが、十条よ。」

カグヤ「はい?」

司「貴様はそこそこな規模の企業のトップと言う立場だ。色んな責任がのしかかってきて、疲れを感じて来てることだろう。」

カグヤ、ましろ「!」

 

 司さんは真剣な顔でそう言った

 

 すごい、当たってる

 

 カグヤ君、最近疲れてる表情をすること多いんだよね

 

 なのに、仕事のことは全然話してくれないし......

 

司「だが、貴様が最も大切にするべきは家族であるということを決して忘れるな。貴様が辛そうな顔をして最も苦しむのは貴様を世界一愛する者であると知れ。」

カグヤ「......!」

 

ましろ(司さん、気づいてたんだ。もしかして、今日来たのも、これを言うため?)

 

 司さんは小学生の時から社長だったらしいし

 

 いろんな経験があるんだと思う

 

 きっと、カグヤ君みたいなことにもなったんだ

 

 ......想像はつかないけど

 

司「......何かあれば、俺を頼れ。お前は俺ではない。力を借りることなど何も恥ではない。」

カグヤ「司さん......」

司「礼は貴様らの家族写真が載ってる年賀状で良い。」

 

七深(も~、相変わらず甘々だな~。)

愛純(おとーさん、昨日の夜どこかにお電話してたけど~、もしかして~。)

 

 司さんはそう言った後、軽く袖をまくって

 

 そのまま、キッチンの方に歩いて行った

 

カグヤ「司さん?」

司「貴様らはそこに座ってのんびり話でもしてろ。今夜は俺が腕を振るおう。ついでに持ってきた食材もあるしな。」

ましろ「えぇ!?」

七深(絶対ついでじゃない。)

愛純(こういうの何て言うんだっけ......ツンデレって、おかーさん言ってったっけ?)

 

カグヤ「じゃあ、お任せしようか。ましろさん、隣座るね。」

ましろ「うん。」

 

 カグヤ君はそう言って、私の隣に座った

 

 なんだか、2人並んで座るの久しぶりかも

 

司「......そいつ、そんな格好つけてるが。会社のデスクや鞄の中に十条夫人の写真を常備し、大事な会議の前に10分ほどそれを眺めるのが会社では恒例行事になってるぞ。」

カグヤ「なんで知ってるんですか!?」

ましろ「か、カグヤ君......///」

 

 恥ずかしくて顔を覆ってしまう

 

 司さん、爆弾落とすの上手すぎ......

 

 一言で雰囲気変わったんだけど

 

七深「十条君、しろちゃんのこと好きすぎ~。」

愛純「ラブラブ~。」

カグヤ「か、揶揄わないでくださいよ......」

ましろ「あ、そ、その、私も、カグヤ君の事、愛してるよ......?///」

カグヤ「ましろさん!?」

七深、愛純「ひゅ~。」

 

 テンパって考えて方喋れない

 

 横からななみちゃんと愛純ちゃんが揶揄ってくるし

 

 ......でも、楽しいな

 

七深「それで、どんな写真なの~?」

愛純「やっぱり、かわいいの~?」

ましろ「か、勘弁して......///」

カグヤ「き、企業秘密と言うことで。」

司「俺は知ってるぞ。確か__」

カグヤ、ましろ「勘弁してください!?」

 

 私とカグヤ君は同時に司さんにそう言った

 

 そんな私たちを見て司さんは笑ってて

 

 ななみちゃんたちは相変わらず茶化してくる

 

 けど、その時間は楽しくて、高校の時のことを思い出せて

 

 なんだか、すごく懐かしい気分になった

 

 

 

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