蛇王龍が白兎に憑依転生するなんて間違っているだろうか!?   作:XIII世

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プロローグ

(オレ)の名はダラ・アマデュラ、某超大人気狩猟ゲームの看板モンスターの一体だ。

驚くかもしれんが、(オレ)は前世は人間で、無職だった。

交通事故で死んでしまった(オレ)は転生神を名乗る存在から強制的に転生させられてしまうのだが、その世界がこのモンスターハンターの世界であり転生先がダラ・アマデュラであった。

その転生した日から大変であった、移動する度に地形が崩れるし、(オレ)を討伐しに来る狩人(ハンター)達を返り討ちにしたりしていた。

千を越える狩人(ハンター)を返り討ちにし続けた結果、(オレ)狩人(ハンター)共に畏怖されるほどの存在となり、平穏な日々を送るようになっていた。

そんなある日、(オレ)が古龍渡りをするクシャルダオラを絞殺して丸呑みをしていた時、頭の中で聞き覚えのある声が響いてくる。

『へぇ、結構経験を積んであるみてぇじゃねぇか。』

その声が響いてきた瞬間、(オレ)の機嫌は氷点下まで落ちる。何故なら、その声の主は転生神のものだからだ。

「シュルルルルルルル・・・!!」

『おいおい、そんなに気を荒立ててんじゃねぇよ。』

(巫山戯るな、今更何をしに来た)

『ケケケッ、そう邪険にするなよ。俺様はお前を迎えに来てやったんだぜ』

(どういう意味だ、何千年も放置しておいて今更迎えに来たというのはどういう了見だ)

『簡単な話だ、お前を別の世界に転生(・・)させるんだよ。』

その言葉を聞いた瞬間、(オレ)は口を最大まで開いて転生神を呑み込もうと襲いかかる。

しかし、それは叶わず(オレ)は意識を失った。

 

 

 

『ケケッ、あの野郎初めて会った頃は礼儀正しかったのに尊大になりやがったな。まぁ、その位が丁度良いがな。』

そう言いながら俺様はあいつの転生先を設定する。

『ケケケッ、蛇から白兎になるってのはどんな気分だろうな・・・。』

 

 

 

「おのれっ!!」

意識を失っていた(オレ)が目を覚ますと、そこはどこかの人間の街にいた。

その事から転生させられたことを察するが、(オレ)は身体の違和感に気付いた。

その違和感というのが、視界の低さなどからしてまるで子供になったような感覚があった。

(オレ)はゆっくりと呼吸を整えてから自分の身体を確認する。

すると、そこには白兎を彷彿とさせる少年の姿があった。

その顔を見た瞬間、この世界がどういう世界なのかを理解する。

今転生させられた世界は【ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか】だ。

そして、俺の姿は主人公であるベル・クラネルだ。

「これは一体・・・。いや、考えるまでもないな。」

(オレ)主人公(ベル・クラネル)に憑依転生させた諸悪の根源である転生神に激しい怒りの感情を抱くもぶつけようのない怒りを抱いていても仕方がないと判断し、一先ずは現状を確認するところから始めることにした。

改めて自分の服装を確認すると、ダンジョンに潜るような格好をしておらず日常を過ごすような服装だった。

「ふむ、とりあえずは神ヘスティアを探すとするか。」

そう言いながら(オレ)はベル・クラネルの主神となる神ヘスティアを探すことにした。

すると、案外簡単に見つけることが出来た。

白妖精(エルフ)の男に勧誘を断られ、うなだれる神ヘスティアに近付きこう言った。

「すまない、少し話を良いか女神様。」

そう言って(オレ)が声を掛けると、神ヘスティアは俯いていた顔を勢いよく上げてこう言ってくる。

「そこのヒューマンの君、僕の眷族(ファミリア)になってくれないかい!?」

手を差し出しながらそう言ってくる神ヘスティアに対して(オレ)はこう思った。

「{必死すぎるだろ・・・。}」

その言葉を言うのをグッと堪えてこう言うのだった。

「あぁ、むしろこっちは願ったり叶ったりだ。」

そう言って(オレ)は神ヘスティアの手を手に取った。

こうして迷宮都市(オラリオ)に新興派閥【ヘスティア・ファミリア】が結成され、元蛇王龍であり白兎である(オレ)の【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】が始まるのだった。




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