蛇王龍が白兎に憑依転生するなんて間違っているだろうか!?   作:XIII世

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今回の話は食事中の閲覧はご注意下さい。


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オラリオの都市門上で警備をしている【ガネーシャ・ファミリア】の第二級冒険者二名はあるものを視認する。

 

「おい、あれはなんだ?」

 

「どれだ」

 

最初に一人が気づきもう一人に声を掛ける。

 

「ほら、あれ」

 

そう言いながら街道に向かって指を指す、その先には黒い影が土煙を上げて迫ってくる。

 

「モンスター!!」

 

もう一人が猛進してくる影の正体に気づき街の警鐘を鳴らす。

 

「モンスター襲来!!モンスター襲来!!」

 

その警鐘によってその場が大混乱(パニック)に陥る。

 

すぐさま【ガネーシャ・ファミリア】の憲兵達がモンスター襲来に対処するために集結する。

 

指揮を撮るのは【ガネーシャ・ファミリア】団長のシャクティ・ヴァルマ。

 

「総員戦闘準備、目標は獣型モンスター!!」

 

「おぉう!!」

 

そして、ついにモンスターが都市門にやってくるも激突し門を破壊する。

 

その正体は鮮やかな桃色の毛に長く鋭い爪を持ち大きく膨れ上がった腹に黄色トサカを持つ牙獣種モンスター《桃毛獣ババコンガ》

 

「ゴォアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

「かかれぇ!!」「おぉおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

その咆哮に冒険者達は雄叫びと共に攻勢を仕掛ける。

 

「風よ!!」

 

その時、一人本拠(ホーム)を飛び出してきたアイズも現場に到着する。

 

「竜じゃないけどベルの所に居たモンスターなのかも?でも、考えている暇はない!!」

 

自己完結させアイズはババコンガに斬りかかる。

 

【ガネーシャ・ファミリア】の冒険者が攻撃しようとした瞬間、ババコンガは軽快な身のこなしで躱し爪の一撃を見舞う。

 

「ぐぁあああああああっ!?」

 

その一撃を受けた冒険者は傷を負ってしまう。

 

「!?」

 

見た目とは裏腹に軽快な身のこなしを見せるババコンガにアイズは最初に出くわしたラージャンを思い出す。

 

「ラージャンもあの巨体で速かった、同系統のモンスターなのかな」

 

アイズはそう考えながらもまずは動きを止めるために四肢を狙う。

 

しかし、鋭い剣の一撃もババコンガの身のこなしで躱されてしまい、更に爪による一撃が迫ってくる。

 

「させるかーーーーー!!」

 

その声と共にババコンガの爪を弾いたのは遅れながらも到着したティオナである。

 

「ティオナ!」

 

仲間の到着に声を出すアイズ。

 

「一人で突っ込んで行き過ぎよ」

 

「あれが門をぶち抜いて入ってきたモンスターか」

 

「はぁはぁ、お待たせしましたアイズさん」

 

「一応効くか判んないッスけど魔剣も持ってきたッス」

 

「慎重に行くわよ」

 

その後からもティオネ・ベート・レフィーヤ・ラウル・アナキティが到着する。

 

しかし、アイズ達【ロキ・ファミリア】は知らない。

 

ババコンガのある習性を・・・。

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わって【ヘスティア・ファミリア】本拠(ホーム)廃教会。

 

「それじゃあ行ってくる」

 

「気をつけてねベル君」

 

「あぁ」

 

(オレ)はヘスティアとロキを連れて本拠(ホーム)に戻って武器を持ってモンスターの出現した都市門に向かう。

 

護衛は【ロキ・ファミリア】の冒険者だから問題はない。

 

だが、今回オラリオに現れたモンスターのことについて考えていると逃げてきた住民達がモンスターのことについて話しているのが聴こえた。

 

「都市門ぶっ壊したモンスターってのはどんなだった?」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だった!!」

 

それを聞いた我は何ふり構わずに走った、全力で。

 

 

 

「ウラァッ!!」

 

「フゴッ!!」

 

ベートの強烈な蹴りが直撃し都市門近くまで押し込んだ。

 

しかし、ババコンガはケロッとした様子で起き上がり突然後ろを向く。

 

「逃さないッスよ!!」

 

逃走とみたラウルが逃さないように一撃を入れようとした瞬間、それは放たれた。

 

「ぶぅうううううっ!!」

 

「臭〜〜〜〜〜〜っ!!」

 

強烈な異臭を放つ放屁、近付いていたラウルは直撃しアイズ達にも向かっていったがアイズの風魔法で其れは免れた。

 

「ガァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」

 

「イヤァアアアアアアアアッ!!!」

 

「気持ち悪い・・・」

 

「おえぇえええええええええええええええ!!」

 

「あの糞猿絶対殺す!!」

 

正に阿鼻叫喚の地獄が誕生した。

 

獣人である第一級冒険者(ベート)第二級冒険者(アナキティ)の鼻は死んだ。

 

獣人達ほどではないが他の冒険者達もその強烈な異臭に吐き気を催す。

 

そこに我とフィンとリヴェリア、ガレスが到着した。

 

「なんだこの異臭は!?」「これは酷いな・・・」「気持ち悪くなってきおった」

 

「済まない、我は優先順位を間違えていた。最初に確認に行くべきだった」

 

「どういうことだい?」

 

三者三様の叫びに我が謝罪するとフィンが問いかけてくる。

 

「今回オラリオに現れたモンスターは桃毛獣ババコンガ、こいつは別名が密林の無法者と呼ばれていて我の場所でも嫌われ者のモンスターだ」

 

「その理由は?」

 

「威嚇の放屁にゲップしまいには糞を投げつけてきやがる糞モンスターだ」

 

「文字通りという理由じゃな」

 

その問いに答えるとガレスが納得の言葉を返してくる。

 

が、ここで終わらないのがババコンガ。

 

「だが、ババコンガの恐ろしい所はそこじゃない」

 

「未だあるのか!?」

 

先程の説明に続いていることに驚くリヴェリア。

 

「しかもこの異臭は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「それは色々と拙いね・・・」

 

「あぁ、拙い」

 

そんな事を言っているとアイズ達がやってくる。

 

「フィン!リヴェリア!ガレス!ベル!」

 

「やっと来てくれた〜〜〜〜〜〜っ!!」

 

「さっさと片付けるわよ!!」

 

「おせぇんだよ・・・兎野郎・・・」

 

「団長・・・」

 

「リヴェリア様・・・」

 

ベートとアナキティの消耗が激しい、異臭にやられたことが如実に判る。

 

五人が無事に姿を見せるとフィンが問いかける。

 

「アキ、ラウルはどうした?」

 

「ラウルは・・・あのモンスターの・・・直撃して・・・」

 

「あ、うん解ったもう良い」

 

アナキティの反応を見て放屁にやられた事を察せられた。

 

「しかし、参ったな。この臭いは厄介だぞ、ベル・クラネル何か対処法はないかい?」

 

フィンの問いに我は答える。

 

「あるにはあるが・・・今それを用意している暇はない」

 

「なるほど、早急にあのババコンガというモンスターを討伐する必要があるということか・・・」

 

「その通り」

 

我の返答に槍・斧・杖を構えるフィン・ガレス・リヴェリア。

 

「とりあえずババコンガをオラリオから遠ざける」

 

「そうだね、これ以上撒き散らせるわけには行かない」

 

「私も同行させてくれ」

 

その声の方を見るとそこには【ガネーシャ・ファミリア】団長【象神の杖(アンクーシャ)】シャクティ・ヴァルマがいた。

 

ガネーシャ・ファミリア(ウチ)からもその・・・被害者が出たのでなケジメを取らせてくれ」

 

「構わない」

 

「ありがとう」

 

そうして俺達はババコンガ討伐に打って出る。

 

「ゴァアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

咆哮を上げババコンガが突っ込んでくる。

 

「とりあえずお前は飛んでけぇ!!」

 

ドゴンッ!!

 

そう言いながら我は大剣を振るいババコンガを都市の外にぶっ飛ばした。

 

「なんだ、その規格外の力は・・・!?」

 

「そんな事どうでもいいだろ、とにかく今はババコンガを討伐するのが先だ」

 

シャクティの反応に我はそう言って俺達はババコンガを追って都市の外に出る。

 

「あの桃毛野郎、ふざけた真似しやがって・・・!!」

 

異臭の衝撃から回復したベートがババコンガへの怒りを吐露する。

 

「これに関しては済まない、先に確認しに行くべきだった」

 

「いや、君の主神を気遣う想いに間違いはないさ」

 

我の謝罪にフィンが優しく援護してくれた。

 

「っていうか、あのモンスターどこまで飛ばしちゃったのさー!!」

 

「済まない、なるべく遠くと思って飛ばしすぎたな」

 

「どんだけの馬鹿力なのよ・・・」

 

ティオナの言葉に我が謝罪するとティオネは呆れ返っていた。

 

「それであのモンスターは一体何なんだ?」

 

「あのモンスターは桃毛獣ババコンガ、(前世の)我が住んでいた土地にいた純粋な生物だ」

 

「なんだと!?」

 

シャクティの問いに答えると驚愕する。

 

「驚くのは無理ないがこれは事実だ」

 

「あれがダンジョンのモンスターでなく生物・・・」

 

あまりの事実にシャクティは頭を抱える。

 

「まぁ、今はそんなことはどうでもいい。今はババコンガを仕留めるのが先だ」

 

そうして、俺達はババコンガを追うためにオラリオを飛び出した。

 

しかし、我達は知らなかった。

 

ババコンガを飛ばした方向に《龍》がいることを・・・。

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