【三次創作】~名も無き忍道~『関節技縛り』【中編】 作:ひろっさん
中忍になりました。
ただ、ナメコちゃんは『片言』のせいで単独任務はできません。
いい人とコンビを組めるなら、それで十分ですけど。
修行はまだまだ続けます。
どう足掻いても、25歳くらいまでやらないと極めるのは無理なんで。
これは他の体術にも言えることなんですけどね。
後は、大したイベントもないので、ナルトが中忍試験に出る時期まで飛ばします。
ちなみに、コンビの相手は山中一族の人でした。山中マネって女の子ですけど、原作に出てないです。
探知と遠距離通信で敵の位置を把握して待ち伏せる戦術のために組まされたんですけど、この戦術がかなり強いです。
無音化、透明化まではできないので、何度か察知されましたけど、筋力の向上で首を折れるようになってからは、一度の戦闘における撃破効率が跳ね上がりました。
そういうわけで、カットです。
中忍試験中、中忍は警備や監視、脱落者の回収なんかの裏方です。
流れによっては木の葉の里以外での開催になることもあったりして、なかなか面白いことになるんですけどね。
大蛇丸の『木の葉崩し』って、最大勢力の木の葉の里でないと意味がないものですから、時期がずれるんですよ。
そうなると、原作のあれやこれやも時期がずれて、ナルトが死んだりすることもあります。
条件は多分、開催場のローテーションが崩れた場合、です。
今回のプレイでは、それは発生しませんでした。
マダラやオビトが色々と暗躍してるっぽいんですけど、やっぱり九尾騒動でのオビト空振りが大きかったんでしょうかね。
会場は、大蛇丸襲撃の話で、里全体がピリピリしています。
本格的な警備は各里の長が来てから。
要注意は音隠れの忍びです。
聴覚で感知されると、ナメコちゃんのステルス性が十分には発揮されません。
また、音を武器にする術は初見なので、最初の一発は回避できません。
最終試験を見ることができる、会場内の警備ならよかったんですけど、会場の外での警備になっちゃったので。
コンビの山中マネちゃんが、会場内の異変を感知したことで、戦闘開始です。
一般人に紛れて周囲に潜んでいた音の忍が里の人々を襲撃しますので、それを片っ端から倒していきます。
この時に、聴覚で感知する音の忍への奇襲の成功判定が悪化するのが厄介なところ。
まあ、ナメコちゃんの鍛え上げられた脚力に反応できなければ同じですけど。
身長は伸びてないけどね!
今回、大体は片腕折れば事足ります。
そこら中で中忍クラスの人が戦ってるんで、隙を作るだけでいいです。
たまに首を折る必要がある相手もいますけど、まあ逃がさないようにだけ気を付けてれば問題ありません。
ちなみに、『無音走り』ってスキルが存在するんですけど、『立ち関節』に全振りしてるので習得してません。
これ、脚力があるからです。
待ち伏せする時は、敵に察知されても殺し切れる距離まで待ちます。
その確殺距離を伸ばすには、単純に脚力を上げる方が効率がいいんですね。
問題は今回みたいな乱戦になると、どうしても確殺距離を測られてしまうってことなんですけど。
ぶっちゃけ、腕に触れれば、別の人が無力化してくれるので、多対1で相対するような状況にはなりません。
数はこっちの方が多いんですから。
それで、どうしようもない問題としまして、これで上忍クラスの名声ポイントが入ります。
『片言』のナメコちゃんが高い名声もらっても、活用の仕様がありません。
精々、給料に上乗せがあるくらいです。
初見殺しできなくなるデメリットに対して、メリットが少なすぎるんですよねえ。
まあ、それを見越して『立ち関節』、『関節技』を極めてきたわけなんですが。
――――語り部、カンクロウ
「なんてこった……」
俺は思わず呟いた。
死体の検分だ。
砂隠れの長である風影が死体で発見されたため、俺達が偽の風影に命令されていたことが発覚した。
だから、『木の葉崩し』に参加して死んだ砂の忍は、死体を返還されることになった。
忍の死体には色々な情報が詰まっているからな。
本当に敵対ということになったら、死体から情報を抜き取られることになる。
そこのところは一安心ってところ。
ただ、どう考えてもヤバい事実に、俺は気付いてしまった。
「3割くらい、同じ忍にやられてない?」
「そうだよなぁ。どっちかの腕が折れてるのばっかりだ」
姉のテマリも同意見らしい。
しかし、よく見ると死因はクナイ傷だったり、首が折られていたりで、まちまち。
首を傾げるが、答えなんて出るわけがない。
こっちも騙されていたとはいえ、砂から戦闘を仕掛けたのは事実だ。
下手人やその手段を教えてくれなんて、言えるわけがない。
「まるで、『闇夜の黒猫』ね……」
テマリが呟いたのは、第三次忍界大戦以降に流れた噂。
曰く、『少数部隊が消える』。
簡単に言うと、戦闘の痕跡なく、部隊が消息不明になるのだ。
常に通信ができるわけでなし、こういうこともないではないらしいが、第三次忍界大戦以降はそれが顕著に増えた。
木の葉と同盟を組んでいる砂の忍は増えなかったため、おそらく木の葉の忍の仕業だろうと言われている。
一番不可解なのは、戦闘の痕跡がないということだ。
特に精鋭部隊の場合、戦闘で撃破しようと思うと、敵味方問わず、少なからず術を使うことになるだろう。
初代火影の『樹海降誕』とかいうレベルの話ではないにせよ、術を使って戦闘を行えば、少なからず痕跡は残る。
武器術でも体術でも、場合によっては血痕などが残る。
それらの痕跡が全くない、というのがこの話の不思議なところである。
「まるで闇夜に黒猫を探しているようだ」と砂の参謀が呟いたのが、『闇夜の黒猫』と呼ばれるようになったのが始まり。
しかし今回、後で一番困ったのが、目撃証言がないことだった。
なにしろ、きっちり部隊単位で死んでいたものだから、砂の生き残りの目が届いていない。
はたけカカシやマイト・ガイの活躍は山ほど目撃情報があるのに、3割ほどに残された痕跡についてだけは、目撃情報がない。
『闇夜の黒猫』とテマリが言ったのも、納得だ。
――――語り部、奈良シカク
検死班から、確認を頼まれた。
ああ、久々に感じる。
滑里タケノコが殺した忍の死体だ。
今回、砂の忍の死体はあちらに返すことになっているため、素早く確認する必要があった。
簡単に言うと、戦果確認だ。
誰が殺したのか、下手人が分かる人間に立ち会わせて、確認する。
俺が呼ばれたのは、下手人であるタケノコだと、言葉が不自由なせいで細かい確認ができないからである。
俺は今までも、何度かタケノコの戦果確認をしてきている。
彼女が殺した死体は、大抵首が折れているからわかりやすい。
最初の方は腕力的に腕しか折れず、上手く殺せなかったのが懐かしい。
本当に、最初はチャクラ量が普通の忍の半分という、残酷なまでのハンデを背負ったゆえの落ちこぼれだった。
それが、今は言葉が不自由なせいで上忍になれないだけで、戦闘力だけなら里でもトップクラス。
山中の娘と組んで、上忍でもなかなかできない戦果を気軽に叩き出してくれる。
俺がその技能を活用するために授けた戦術を徹底しているとはいえ、だ。
おそらく、敵を殺した数だけならば、並の上忍を超えているんじゃないか?
それくらい、中忍の中では圧倒的な戦闘力を誇っていた。
しかも今回、乱戦の中でも十分に活躍できるということが証明できてしまった。
チャクラ量が少ないのが、ハンデになっていない。
むしろ俺は、少ないチャクラ量を、森の中では感知し辛いという点に着目して、奇襲戦法のスペシャリストに鍛え上げた。
ただ、こと奇襲戦法に限って言えば、彼女の鍛錬と才能は適し過ぎていた。
宵闇流柔術は、ほとんど触れる距離に入れば一瞬で敵を無力化できる暗殺術。
体術に優れた忍、あのやかましいのくらいしか、まともに対抗できない。
それも奇襲されてしまえば、ほとんど為す術がないだろう。
チャクラ量が生まれつき少ないというのは、奇襲においてむしろ利点だ。
なぜなら、目でも音でも感知できない相手を、忍はチャクラで感知するからだ。
感知をチャクラに頼る忍が大多数を占めると言っても過言ではない。
とはいえ、五感で感知する相手には、さすがに察知される。
最後に、唯一、父親から受け継いだ、優れた脚力。
これがまずい。
察知される距離を、脚力による一瞬での移動距離、つまり彼女にとっては確殺距離を、チャクラによる身体強化なしで上回ってしまう。
はっきり言って、印を組んで術を使用する暇というのがない。
片腕だけでもやられれば、そこからは本当にどうしようもない。
優れた脚力は、脱臼した関節を治す暇など与えてくれない。
そうやって、彼女は上忍の混じった部隊でさえも、奇襲し皆殺しにしてきた。
今回、乱戦の中においても、敵がタケノコを意識から外すという意味において、奇襲戦法が通じてしまったことを物語るのが、この死体の山である。
ただ、首が折れたものを除いては、直接の死因は別の人間らしかった。
なぜなら、クナイや手裏剣による致命傷がほとんどだったからである。
「そうか、そういえば、そんなことも教えたっけなぁ……」
最初の頃。
敵は無力化さえすれば、後は仲間がトドメを刺してくれる。
そう言った覚えがあった。
しっかり、俺が教えたことを覚えていたのか。
難事の中ではあるが、少しだけ嬉しくなった。
山中マネのネーミング。
探知と通信が得意な山中一族から山中。
マネージャーからマネ。
他、同い年の女性ということしか設定してません。