【三次創作】~名も無き忍道~『関節技縛り』【中編】 作:ひろっさん
さて、『木の葉崩し』の後、事後処理が済んだ後までカットしました。
ここからナルト、サスケに係わってるとイベント目白押しですが、逆に係わらないと、一部の襲撃イベント以外はフリーです。
具体的には、イタチ&鬼鮫の襲撃と、音の五人衆?四人衆?との戦いですね。
とは言っても、ナメコちゃんの戦闘力がそろそろ誤魔化しも利かなくなってきてるので、上層部からお呼びがかかります。
ただ、どう足掻いても『片言』が足を引っ張ってしまって、特別上忍にもなれません。
山中マネージャーの介護が必須なアイドル状態です。
……。
はい、予想通り、言葉を話そうとすると滅茶苦茶消耗してしまうナメコちゃんは、人手が減っているこの状況でも特別上忍は無理ということになりました。
計画通り。
なんか、ダンゾウが根に誘ってきたりもしましたけど、高度な意思疎通を要求される役職は無理だっつってんだろ。
あと、山中マネ通してね。
――――語り部、うちはイタチ
「ふぅ……」
「何をそんなに警戒しているんですか?」
要所で写輪眼を使い、彼女の潜伏していそうな場所を避けつつ、木の葉の里に向かう。
「『闇夜の黒猫』だ」
「……聞いたことはありますね。嘘か本当か、精鋭部隊が痕跡もなく消えるとかなんとか」
「知り合いだ」
一通り、注意事項を話す。
滑里タケノコ。
元々、年の近いシスイや父、三代目などから、話は聞いていた。
生来のハンデのせいで下忍だが、戦闘力だけなら、上忍にも匹敵すると。
それが間違いだと気付いたのが、彼女が参加した中忍試験の話。
あの時は酷いことになった。
なにしろ、当時でさえチームを組んだ奇襲とはいえ、普通に中忍、上忍を実戦で殺していたんだからな。
そんな大物が、基本的に対忍者の実戦経験に乏しい者が参加する、中忍試験に参加すればどうなるか?
今期、大蛇丸が引っ掻き回した中忍試験と同じようなことが起きた。
つまり、怪我人、死人の続出だ。
直接殺していなくとも、第二次試験会場の死の森の場合は、野生動物に襲われて死ぬ可能性も出てくる。
暗部にいた俺にも参加者回収の任務が来て、大変だったのを覚えている。
最終試験の、大名や影達の目の前での1対1の対戦、相手のミズキは本当に可哀想だった。
まともに術を使う時間も与えられず、延々と罵声を上げながら逃げ回り、腕を自分で直せたと思ったら折られてを繰り返して、最後は両腕をやられて審判員に止められた。
実戦だったら、最初に油断した時点で首を折られて死んでいる。
その時、自問したのが、『俺に勝てるだろうか?』だった。
武器術も忍術も、体術もエリートに相応しいと言われてきた俺だったが、心の底から『恐い』と思ったのはアレが初めてだった。
なぜなら、街中で普通に見かけていたからだ。
一般人が声をかけると、猫や犬の鳴き真似で返事したり、猫を捕まえて愛でていたり。
小柄なこともあって、森の中などで遭遇すると、普通に野生動物と間違える自信がある。
そんな、警戒心を削いでくる相手が、こと戦闘になると、自分と同じかそれ以上の使い手なのである。
しかも、上忍になってから、任務で彼女と組んだ際に、大物食いをやってのけた現場に遭遇した。
俺でも相手するのが辛い雲の上忍3名を相手。
それを奇襲攻撃とはいえ、ほとんど一瞬で皆殺しにしてのけたあの暗殺術は、里を抜けて5年経った今でも真似できそうにない。
いや、上忍3人というだけなら、俺1人でどうにかなる。
しかし、彼女は全く戦闘の痕跡を残さない。
血も出なければ、術も使わない、使わせない。
ほとんど、相手に自分を認識させる前に首を圧し折っていく。
里の外で『闇夜の黒猫』の話を聞いた時、俺は何の疑いもなくタケノコの仕業だと確信した。
彼女の仕業だとすれば、違和感なく説明できてしまうからだ。
「木の葉も、まだ捨てたものではないんですねえ」
そんなことを言われて、俺は一瞬眉をしかめた。
まだ、本当の目的を知られる時ではない。
――――
イタチと鬼鮫の襲撃です。
ただ、待ち伏せがイタチにスルーされたっぽいので、急いで里に戻ります。
名声ポイントが溜まると、こういうことが発生します。
ナメコちゃんのこと知ってるかどうかで大分変っては来るんですけど。
ちなみに、イタチはナメコちゃんの強さを知ってますから、スルーはある意味当然です。
まあ、上からの命令も目当てはイタチじゃなかったんですけどね。
山中マネの方に緊急の帰還命令が来たんで、帰ります。
ぶっちゃけ、イタチと鬼鮫が撤退した後の事後処理になります。
この時点でカカシを含む上忍数名が重傷を負うので、ナメコちゃんも上忍並みの防衛戦力として駆り出されることになります。
里の中で待機って、やることは野良の犬猫を捕まえてもふり倒すだけなんですけどね。
トレーニングにもなりますし、ナメコちゃんのストレス発散にもなりますし、プレイヤーのストレス解消にもなりますから、一石三鳥です。
なお、実際にイタチと鬼鮫と戦うこともできたんですけど、避けました。
鬼鮫が持ってる鮫肌君がナメコちゃんには厄介なものでして。
触れたら死ぬと思ってください。
元々チャクラ少ないんだから、普通の忍者でも吸われて死ねる呪いアイテムとか、耐えられるわけないじゃん。
まあ、戻って早々にサスケ警護を命令されるんですけどね。
……おや、山中マネから、サスケの稽古に付き合う提案がありました。
カカシ先生からの依頼のようです。
この頃のサスケェは、色々と鬱屈したものを溜め込んでますから、身体を動かすことで発散させようとか、そういう心遣いでしょう。
断ることもできるんですけど、ここは受けますか。
うちは一族に、ナメコちゃんのヤバさを身体に刻み込みます。
オビトとイタチは達成したので、後はサスケェとマダラです。
というわけで、まあ、さすがにポキポキやるわけにはいきませんけど、ある程度戦闘の基礎は叩き込みます。
サスケは、プレイヤーが操作するなら『ヤられる前にヤれ』が基本です。
ナルトと違って技量型なので、一発の威力が低くて問題ありません。
耐久が低くて回避必須で、持久力は低くないんですけど、技量型は消耗が激しいので、ナルトほど持久戦に向きません。
ただ、写輪眼とチャクラがそこそこあるので、戦術さえしっかりすれば現時点でもナルトに勝てます。
彼の場合、メンタルの問題が大き過ぎるんですよ。
なぜか、正面から戦うと持久戦を要する強敵相手に、正面から相対したがる悪癖があります。
しかも、負け撤退を嫌がるんです。
なので、サスケェがやられる原因って、大体が無謀な突撃です。
この稽古では、その無謀な突撃を全部咎めていきます。
ポキポキはやりませんけど、戦術的にまずい行動は痛みで教えます。
――――語り部、うちはサスケ
「ぐあっ!!」
拳を撃ち込んで、俺は即座に地面に伏した。
手首を極められて、身動きもままならない。
ただ、すぐに放される。
サクラに比べてさえ背の低いそいつは、体術の距離から離れる。
「くそ、『火遁、火球』!」
素早く印を組み、火の玉を吐き出して攻撃する。
上位の術は、アレのスピードに対応しきれない。
印を組んでいる間に、接近される。
千鳥も試したが、付加効果の身体強化もあっさり見切られて腕を取られた。
呪印の力を使っても、まるで通用しない。アイツの手が触れたら終わり、という感じ。
写輪眼も発動したが、コイツ、そもそも術を使っちゃいねえ。チャクラの身体強化すら使ってねえ。
俺相手には必要ないってことか?
手裏剣術だけは、ある程度の猶予を与えてくれた。
クナイは取られるだけだったが。
今度は、クナイを取って腕を抑え込まれる前に、辛うじてクナイから手を放して逃げることができた。
何か、何か通用するものはないのか?
というか、コイツが中忍とか、嘘だろ?
カカシやイタチとやり合ってるみたいな感じがするぞ。
本当に、二重の意味で騙された。
街中で、その辺の犬猫、子供達と遊んでるのをよく見かける。
額当てを付けてなかったら、現役の忍だなんて思いもしない。
カカシとも知り合いらしかったが、動物の鳴き真似しかしないから、意思疎通ができているとは思えない。
――っ、消え……!?
なに?
何が起きた?
アイツが持ってるのは、首が折れた人間?
忍か?敵?
額当ては……。
「音隠れ?」
もう3人、誰かいる。
あ、やられた。
ほとんど触れただけにしか見えなかったのに、1人首が折れて崩れ落ちる。
さらに敵が撤退の構えを見せて、その後ろから追撃。
なんか、骨の奴が間に割って入ってきた。
“サスケ君、こっち。その場はタケノコに任せて退避!”
「く……!」
俺は認識してしまった。
はっきり言って、アイツ、滑里タケノコが勝てなかったら、俺が戦っても勝てる見込みがない。
だから、この山中マネの判断は間違ってない。
でも、俺は……!
――――
ちょっとしたアクシデントがありました。
サスケェの稽古中に、音の五人衆が襲撃をかけてきました。
まあ、2人ほど、既に地に伏してますが。
はい、今戦ってる君麻呂以外、雑魚ですね。
逆に君麻呂は骨で関節技を防ぐ、この縛りプレイでの難敵です。
ただ、なんとかならないかというと、そんなことはありません。
おや、後ろでサスケェが別のと戦ってます。
右近ですね。
左近と一体化していた、暴力担当の兄貴分です。
左近が死んで、ナメコちゃんが君麻呂と戦っているのを背後から攻撃しようとして、サスケェが火遁で援護した形です。
右近は『双魔の攻』という血継限界持ちで、『寄生鬼壊』という術を使用します。
これは体術一辺倒だとちょっと面倒で、ダメージ覚悟で自分を攻撃する必要があります。
そのための有効な方法が、現状クナイくらいしかないため、縛り違反的にまずいです。
なので、この援護はちょっと助かったり。
君麻呂は、もうすぐ寿命なので、どうせならきっちり倒します。
君麻呂を関節技で倒す、ってトロフィーが存在しますけど、いい機会なのでやりましょう。
そういえば、左近と右近、片方だけ殺された場合、どうなるんですかね?
この小説の本編ではスルーしたんですけど。