異世界転生を間違って『よう実』世界へ   作:仁611

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ファンタジースキル満載で『よう実』へ

俺は今信じられないモノを見ている…

 

無神論者で公安の諜報員だった俺が、まさか神を自称するモノを目の当たりにするなど思ってもみなかった。

 

ココに至る最後の光景は正に地獄絵図だった…

 

偶然にも、俺が寄ったショッピングモールでテロを自称する宗教団体に遭遇してしまい、13人の容疑者は無差別にマシンガンを乱射したのだ。

 

モールは混乱し、我先にと客は逃げ惑い背中を打たれて行く中で、俺が見たのは必死に我が子を守る母親だった…

 

気が付くと体が動いており、その親子を逃す為に容疑者に素手で攻撃を仕掛けた。当然何発かは身体に命中するが、その程度今までも経験した事があったので、怯まずに相手から武器を奪い13人の容疑者を無力化させた…

 

だが…

 

容疑者以外に1人だけ民間人に協力者が居た様で、ハンドガンを親子に向け発砲しようとする…

 

親子の壁になる様に飛び出しながら、俺はやむをえず容疑者の眉間を撃ち抜いた。

 

だが…

 

容疑者は眉間を撃ち抜く前に発砲しており、俺は親子の盾となってどうやら肺に命中してしまったらしく、自分の血液に溺れる様に死んだ筈だった。

 

 

 

気が付くとそこには、祖父が飼っていた柴犬のココが居た…

 

 

 

7年前に死んだ筈のココ…

 

 

 

(何故ココが)そう思って居ると、ココだと思われるそれは俺に話し掛けてきたのだ。

 

『はじめまして、東堂 蓮(トウドウ レン)。私はあなた方の理りで言う神です』

 

「…死んだ自覚は有るが、何故ココの姿なんだ」

 

『我々の姿はあなた方には理解が出来ない為、貴方自身が受け入れ易い姿にしているだけです。貴方は幼き命とその母を救ったのですが、その幼い女の子は貴方が幸せになる様に願い、その母親は貴方に何にも代え難い感謝をしていました…そこで貴方には来世への切符として異世界へと転生する機会を差し上げます』

 

「異世界ですか…」

 

『ええ。貴方が行った行動で直接的には親子を救い、間接的に24名の人々を救ったのですから、貴方への心ばかりの手向けです。転生先は9割以上が、あなた方が言うファンタジーの世界です…如何されますか東堂 蓮』

 

「…俺と言う人格が残るなら、転生を選ばせてもらいます」

 

「では、貴方が救った26名に見合う特典を差し上げます。少女の願いである幸せ…貴方がより多くを得られる【生粋の天才】母親が感謝した代え難い思い【世界一の容姿】残り24名の感謝はスキルとしてこちらから選んで下さい」

 

 

【剣術・槍術・弓術・盾術・斧術・武術…】

 

 

俺は神が見せる500を超えるスキルの中から、24のスキルを1時間以上掛けて選んだのだが、かなりぶっ飛んだスペックなのではと内心思ってはいた…

 

 

《ステータス》

 

東堂 蓮

 

【恩恵】

生粋の天才

世界一の容姿

 

【スキル】

剣術

武術

第六感

身体能力向上

アイテムボックス

隠密

異世界言語マスター

スキル習得率アップ

マップ

絶対記憶

思考速度向上

反射神経向上

動体視力向上

読唇術

交渉術

ポーカーフェイス

精神力向上

鑑定眼

気配感知

運気上昇

体力回復向上

魔術

魔力操作向上

魔力回復向上

 

 

スキルを選び終わると転生先の選出のみになり、神が100本以上入ってるおみくじを俺に引くように言ってきた…

 

俺は素直におみくじを引くと、文字が浮かび上がる…

 

 

『…【ようこそ実力至上主義の教室へ】ですか、ファンタジーとは言えないですがこれも運命でしょう』

 

「そこがどんな世界か俺は分かりませんが、ありがとうございます」

 

『貴方の来世が幸せであります様に』

 

 

 

 

 

光に包まれ浮遊感に襲われると急激な眠気に見舞われた。夢を見ていた様に今までずっと生きてきた15年が本当で、前世が夢だったのではと言う錯覚に陥るが明確に今この瞬間転生したのを悟った…

 

15年の記憶が存在しているし、今世の家族の記憶も存在する違和感はさほど感じ無い…

 

 

 

転生したのはバスの中で、運転手の真後ろに座っていることに気が付いて、今の状況を記憶から呼び覚ましてみる。

 

今日は東京都高度育成高等学校の入学式で、今後在学中は敷地外に部の大会・資格試験・学校行事以外基本的に外出禁止らしい。高度育成高等学校は外出以外にも、本校関係者以外は緊急時以外連絡を禁じられている様だ…

 

今の置かれてる状況も大事だが、俺はある事に気が付き窓ガラスに映る俺自身を確認した…

 

【世界一の容姿】がどんな見た目なのか…

 

見た目は中性的で髪は白兎の様な白さ、瞳はダークグレーで髪の長さは肩に掛かるぐらいの長さらしい。筋肉は無駄が無く洗練された見た目と言える程に美少年だな…

 

1人の世界に入っていると、どうやら目的地に着いた見たいだから急ぎ俺も下車する事に。

 

 

学園の門は大きな大理石で出来ており、側には守衛らしき人が待機する待機室が存在する上、周囲には2メートル程の塀があり侵入出来ない様に有刺鉄線まで取り付けられている…

 

元公安の諜報員としては領事館を連想させられる程の厳重さだな…

 

集合時間よりかなり早い為か新入生の姿は殆ど無く、校舎に向かう道すがらでは誰一人出会う事無くクラス別けの掲示板に辿り着いてしまった。

 

(う〜ん…あった…Dクラスか…それにしても監視カメラの数が多いな……ただ…路地とか必要そうな場所が映らない設置の仕方に違和感がすごいな)

 

どうせだから俺は自分の能力を試そうと路地へと向かう事にした。

 

 

 

気になる能力はマップ・アイテムボックス・鑑定眼・魔術だ…ここが異世界とは言え、ファンタジー要素の強いこれらのスキルが本当に使えるのだろうか。

 

試しに鞄をアイテムボックスにしまうイメージをしてみる……

 

 

(はっ⁉︎鞄が消えて脳内に収納してある内容がわかる…みっミステリーだな……次はマップ……うおっ⁉︎情報過多だな…)

 

俺がマップをイメージしたら、半径300メートルの配管図やカメラ位置に電気配線などまで分かる見たいだ。人物の名前まで表示されてるからストーカーし放題だと思ってしまった…

 

(一先ず次だよな…鑑定眼)

 

胸ポケットに差しているボールペンを取って鑑定を試みる…

 

(凄い…値段・メーカー・所有者・材質・製造年月日まで分かる。恐ろしいな神様の力は……最後の魔術が1番問題なんだよなぁ)

 

魔術がどんなものかは脳が理解しているが、イメージした通りの現象を魔術で作る様なモノらしい……化学文明の現代人からするとイメージは簡単だが、魔力で起こす現象が環境で変化したりしないだろうかが凄く心配だな。

 

(イメージは…空気中の水蒸気を圧縮して液体に……凄い⁉︎出来た)

 

実際にゴルフボールサイズの水が宙に浮いているが、これは基本使わない様にしないと誰かに見られたらまずいと思い封印する事に…

 

 

 

その後は情報収集の為に敷地を散策して見たが、60万平米(東京ドーム約13個分)の全ては到底見て回る事が出来なかった。見て回った結果は、無料の商品がコンビニ・スーパー・自販機・食堂と言う感じに存在しており、毎月お金が無くとも飢えてしまう事がない様にされている様だな…

 

 

時間的には少し早いがDクラスへと向かうと、割と廊下には新入生が居るが……俺の容姿が原因で性別関係なく二度見される。

 

教室の扉は開いたままなので何も考えず入る事に…

 

俺に気付いたクラスメイトは一斉に俺を見てくるが、気にする事なく自分の席を見つけて座る。席は最後尾のど真ん中だからなのか容姿が原因かは分からないが凄い注目を集めてるな…

 

諜報員としてのサガなのか、溶け込めない容姿が少し嫌になる。

 

誰も声は掛けて来ないが、人脈は必要だと思い左隣に座る黒髪ロングの美少女に声を掛けてみる事にした。本を読んでいる彼女に気を使いながら、何処と無くツンケンしてそうな彼女に話し掛けた…

 

 

「本を読んでいるところ悪いが挨拶だけさせて貰って良いかな。俺の名前は東堂 蓮…これから隣同士だから名前だけでも聞いて良いか?」

 

彼女は本にしおりを挟むと、長い髪を耳に掛けながらこちらに顔を向ける。凛とした顔立ちに化粧っ気が無い何処か冷たさを感じる眼差しで俺を見てくる。

 

「私に言ったのかしら…正直言うと余り関わり合いが欲しいとは思って居ないのだけれど」

 

「すまないな。楽しく話がしたいとかでは無いが、君にクラスメイトとして要件があった場合に備えて、名前だけは教えて貰えないか?」

 

「堀北鈴音よ…」

 

「ありがとう。因みに聞きたいのだが、隣の彼と先程まで話して居たところを見ると以前からの知り合いなのか?」

 

「いいえ。綾小路君とは偶然バスの反対側に座っていただけの関係だわ…」

 

彼女は若干嫌そうに答えると、偶然にも綾小路と呼ばれるクラスメイトと目が合うと、彼は苦笑いを浮かべて居るのだが目は表情とは違い観察する様な冷徹な印象を受けた。

 

「すまなかったな読書の邪魔をして…」

 

「……」

 

彼女は無言で読書を再開し始めたのと同時に、教壇側の扉からスーツ姿の女教師が入って来た。

 

「入学おめでとう諸君。今日から君達の担任になる茶柱佐枝だ…本校は進級時のクラス替えは無いので、君達とは3年間共にやって行く事になる……」

 

 

その後茶柱先生は、この学校の大まかな決まりを話して行き途中で生徒1人に1台の端末を配って行く…

 

その後も説明が進み、途中で生徒が騒つく瞬間もあったが俺はそれらの内容を1人で考えて居た。

 

 

・全寮制で外部との接触禁止

・在学中は本校敷地外への外出は特例以外禁止

・現金の代わりに電子マネー(プライベートポイント【pt】)

・ptでは本校のあらゆるものが買える

・1pt=1円の価値

・入学時点の生徒の価値として初期残高100,000pt

・実力で生徒を図る

・ptは譲る事も可能

・ptは毎月1日に自動振込される

・本校はSシステムを中心に考えられて居る

 

殆どのクラスメイトは、ポイントの多さに浮き足立って茶柱先生の話を真面目に聞いて居ない雰囲気で、茶柱先生が質問が無いかを皆に尋ねて居る…

 

 

「先生…質問を宜しいでしょうか?」

 

「東堂か。答えられる範囲で答えよう」

 

(答えられる範囲で……恐らく先生達にはマニュアルが存在して規制が掛けられて居るのだろう)

 

「ありがとうございます。先生は1日にポイントが振り込まれると仰いましたが、来月のポイントは幾らになるかを伺っても?」

 

「それは私には分からん……他には良いか?」

 

(間違いなくptは変動する事を意味するな…この学校は正直異常だ)

 

「ではもう一つ宜しいでしょうか?」

 

「ああ…」

 

「実力で評価すると仰って居ましたが、日本社会は基本的には連帯責任と言う言葉があります…評価はクラス単位でしょうか?」

 

「……その時その時で変わって来る……他は良いか?………無いようだからここまでだ。入学式の放送があるまでは好きにしろ」

 

(時々で変わると言う事は、来月のptはクラス単位の可能性も大きいだろうな…ただ個人で評価される内容も存在すると考えて動くかな)

 

 

クラスメイト達は、俺のした質問が理解出来ない者や自身で内容を吟味している者も居た。そんな中1人の男子生徒が立ち上がると、皆に良く聞こえる声で話し始めた。

 

「みんな色々聞き過ぎて混乱してると思うけど、これから3年間一緒のクラスになるんだから自己紹介をしないかい?僕達は互いの名前すら知らないんだからさ…」

 

周囲には歓迎5割・困惑3割・迷惑2割と言った雰囲気だったので、俺は手を挙げて彼の提案に異を唱える事にした。

 

「ちょっと良いか?」

 

「えっと…東堂君で良かったかな?」

 

「ああ。東堂 蓮だ…君の提案は勇気が要る凄い行いだと思う…半数は歓迎すると思うけど、君の提案は少数を切り捨てる提案になってしまうと思う。ここで仮に自主的にと言って半数が賛成したら、目立つのが苦手だったりあがり症だったりする人は同調圧力で強制的に自己紹介をする事になるんじゃ無いか?」

 

「…そうだね。個々でする事にするよ…言い難い意見を言ってくれてありがとう。一応僕だけ自己紹介しておくよ…平田洋介、基本的に運動が好きでサッカー部に入ろうと思ってるよ。これから宜しく」

 

「折角皆を代表して言ってくれたのに悪いな平田…あと先程茶柱先生に質問した内容的に、今後この学校での生活態度なんかが来月のポイントに影響する可能性が高いから気を付けた方が良い…」

 

「そうだね⁉︎さっきの内容だと授業態度に成績や生活態度が実力の査定に入りそうだね。みんなも協力してくれないかな?」

 

「私も協力するよ」

「「「私も」」」

 

 

教室は個々で自己紹介を始め、一部では俺の発言で安心した顔をしている者も居る…俺はそんな部類だろう右隣の女子生徒に呟くように一言伝えた。

 

「これで君も安心出来たか?」

 

彼女はハッと俯く顔をこちらに向けると小さな声で「ありがとうございます」と言って居た…

 

 

 

入学式も滞りなく済むと昼前には解散する事になり、俺は自分の中にある仮説から上級生の昼食を調査する事にした。マップで2・3年の行動を表示して見たが、上級生達のDクラスは寮8割と学食2割・Cクラスは寮5割に学食2割と飲食店3割・BとAクラスは飲食店での食事が主で構成されている…

 

(間違いなくポイントはクラス単位で変動するな…その上クラスの優劣がAは優秀でDが底辺だな…)

 

 

もう一つ俺が仮説として、かなりの高確率で当たっているであろう事を実行する為にとある部屋に向かっている。

 

 

 

コンコンコン…

 

「失礼します」

 

 

 

 

 

 

 

 

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