流星の軌跡   作:Fiery

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なお、犠牲者は三名の模様

あ、活動報告に時系列や設定を上げてますので興味があればどうぞ。


幕間に:のろけますよあさださん

――…私と旦那の出会いと馴れ初め?

 

別に隠すような事でもないから、聞きたいならいいわよ。

時間は大丈夫なの? 全部話すなら一日は最低でも貰いたいんだけど。

 

……一時間? 要点だけ? 何よ、もう。

一日は嫌がらせでも何でもないわ。単純に全部話すだけならそれだけかかるって話よ。

私の個人的な情感も交えると本当は三日欲しいんだけど……

あー、はいはい。要点だけね。わかりました。

 

出会いは小学校の五年の時よ。

 

えぇ、元々は旦那と私は地元が違うのよ。旦那は確か関西の方って言ってたわね。

友人も居たみたいだけど、何だかんだで疎遠になってしまったって。

まぁそんな事より、出会った切欠なんだけど……強盗事件なのよね。

 

何よ変な顔して。事実よ。地方紙にも小さいけど記事が出たくらいの事件。

強盗に襲われそうになった私を助けてくれたのが旦那なの。

 

そうよ? 小(・)学(・)校(・)五(・)年(・)の(・)男(・)の(・)子(・)が(・)強(・)盗(・)を(・)撃(・)退(・)し(・)た(・)の。

 

んー……まぁ言い触らさないだろうし、いいわ。

最初から話せば、場所は地元の郵便局でね。私は母と一緒にそこに居たの。

大きな声が聞こえたと思ったら、男が職員に銃を突き付けて喚き散らしていたの。

えぇ、銃。実際にその職員さんが撃たれて、郵便局の中はパニックに陥った。

その時を私はあまりよく見てないんだけど、男の手から銃が離れて私の前に転がってきたの。

 

当時の私はね、母を守らなきゃいけないって強く思って銃を拾ったわ。

男がこっちに向かってきて、私は銃口を男に向けようとした。

それを止めたのが旦那。『止めとけ』って言われたわ。

それから『俺に任せろ』って言うのよ。私と同い年の男の子が。

でも、その言葉がとても素直に信じられたから、私は銃を離して母にしがみ付いた。

 

ここまで言えば大体わかるんじゃない?

 

えぇ、旦那が男を銃で撃ったのよ。

銃声は二度聞こえた。それで、男の両足を撃ち抜いて無力化したの。

信じられないかもしれないけど、事実よ。

その後で旦那は男が持っていたナイフも取り上げて拘束、職員や客に通報を指示してた。

 

――…信じられない? まぁ気持ちはわかるわ。

私も当事者じゃなかったら信じないと思うし、でも事実。

でも、結局その時は私、お礼も言えなかったのよね。

名前なんて聞いてないし、事情を聴きに来た警察の人も当然教えてくれない。

 

それからはしばらく、そのヒーロー少年の噂で持ちきりだった。

幼い頃から訓練を受けたエージェントだの、たまたま居た凄腕のヒットマンだの。

荒唐無稽にも程があるものばかり。……私のヒーローがそこに居た、それだけでいいのに。

 

御馳走様? 続き早くって、別に惚気じゃないわよこの程度は。

良いから続きを話せって? しょうがないわね……

といっても、再会は翌年よ。小学校六年の時に旦那が私の学校に転校してきたの。

同じクラスで転校生だって紹介された時は、本当に驚いたわ……後で旦那が、睨まれてるから嫌われてんだと思ったって言ってたけど。

 

……何笑ってるのよ。わかりました、今から惚気ます。

旦那の良い所はね、私をちゃんと信用信頼させてくれるところ。

『好き』でも『愛してる』でも、ちゃんと言葉に思いを込めて伝える事を怠らない。

おかしいと思ったら意図を考えるくらいはするけど、疑った事は付き合い始めてからは無い。

それに、結構照れるところもいいわね。

今朝もちょっと不意打ちでキスしたんだけど、頬を赤くして『ありがとう』って言った後に照れながら『愛してる』って言われてね……だから今日機嫌が良かったのかって?

それだけじゃないわよ。他にも――…何よ頭まで下げて。

わかったわよ、そんな大声で『続きお願いします』って言わなくても。

で、他の良い所が……そっちの続きじゃない? 出会いの方?

 

……ちっ、言いたい事の1%も言ってないけど仕方ないわね。

 

小学校六年で再会した所まで話したかしら。

その時はちょっと運命を感じたんだけど……あぁ、席は隣じゃなかったわ。

残念? そうねぇ……そうだったら、もっと違ったかもしれない。

で、まぁ、転校してきた転校生って、余程じゃなければ休み時間とか人気よね?

旦那は知っての通り、コミュ力高い方だから休み時間はずっとクラスメイトに囲まれててね。

結局、私が話しかけたのは放課後になってからだった。

 

……今もそんなに変わってないけど、私は人付き合い苦手にしてる方よ……

 

こほん。で、事件の事を覚えてるか聞いたの。

当然、旦那は覚えてた。私の事も覚えててくれた。

覚えてた理由はまぁ、事が事だからインパクトが大きかったって事みたいだけど。

 

……そうよ。私の事が気になって覚えてたとかなら良かったのに、って思ったわよ。

しょうがないじゃない。あんなドラマや漫画のベタな展開みたいに助けられて憧れた男の子が私の前に現れて、私のこと覚えてるなんて言われたら期待するじゃない。

今考えれば当然でも、当時の私は面白くなかったの。

それで、帰り道に付いて行って色々質問しながら一緒に帰ったのよ。

 

――…家が隣でもう一度驚いたわ。

 

やっぱり運命じゃないかって? そうね、私もそう思った。

そう考えるとこの時からなのかもしれないわね。旦那が私の特別になったのって。

それからは隣同士だし、母も旦那の両親にお世話になったし、家族ぐるみの付き合いよね。

 

喧嘩はしたのかって? そりゃしたわよ。今思えば、くだらない理由ばかりだけど。

意外? そりゃ旦那がSAOから帰ってきてからは、喧嘩なんてしてないもの。

喧嘩の理由? 本当にくだらないわよ。私のプリンを旦那が食べたとか。

おかずの最後の一個取ったとか。テストの点での勝ち負けとかでも喧嘩したわ。

最初は言い合いだけだった。ある日私がヒートアップして平手打ちした事があってね。

旦那はやり返してこなかったんだけど、呆然とした後で少し悲しそうな顔をした事があった。

その顔を見たら胸が苦しくなったのは、とても鮮明に覚えてる。

 

……で、次の日、旦那がハリセンを作ってきたのよ。私と自分の分の二つ。

『やるならこれでな! お前の平手結構効くから』って笑顔で言いながら。

二つとも奪い取ってそれで殴ったわ。女の子に向かって言う事じゃないでしょって。

『ヤメロォーッ』って言いながら、旦那も楽しんでたと思うわ。

……殴られる事を、じゃなくてそういう関係性を、よ。

 

初めて旦那の誕生日を祝った時は、私が手料理を初めて作って食べてもらった。

夏休みは海にも川にも山にも行ったし、一緒に花火も見たわね。

旦那のお義母様って結構万能で、浴衣作ってくれたりしてもらって有り難かったわ。

そう言えば、旦那は私の誕生日にカレーを作ってくれたのよ。

私が前に作った料理よりおいしくて、それでも喧嘩したわね。

ハリセンで殴ってたら流石に理不尽だろって、私の両頬を両手で挟んできて。

そこから私も、旦那のほっぺ引っ張ったりでもう滅茶苦茶よ。

 

でも、全部ひっくるめて楽しかったの。

私は人付き合い苦手だから、誰かに対して感情を爆発させるなんてなかったの。

まぁ、母を守ろうとしてた時は色々と噛みついたりしてたけど……それは使命感だけ。

本当に色々な感情を爆発させたのは、旦那が初めてだったのよ。

その後? ケーキ食べて仲直りしたと思ったら、ソファで一緒に寝てたわ。

母に聞いたら電源が急にオフになったみたいに、二人とも肩を寄せ合って寝てたって。

大体そんな感じで、喧嘩して仲直りしてを繰り返して、私達は同じ中学校に行った。

 

中学校でも関係は変わらない。喧嘩したり仲直りしたりしてた。

まぁ、性差が如実に出てくる頃だから、男の視線が気持ち悪かった時期でもあるけど、旦那からはその気持ち悪さを感じなかった。

……この頃から旦那の事は好きだって思ってたんでしょうね。でもその時の関係が心地よ過ぎて、自分から壊す事が出来なかった。お互いの誕生日を祝って、喧嘩して仲直りして、また楽しい明日が来るんだって。

 

……『ソードアート・オンライン』が始まって、旦那が囚われるまで、心の底から思ってた。

 

辛いなら話さなくていい? ――…馴れ初めには外せない話よ?

最初に報道を見た時、気が付いたら私はベッドで眠る旦那に呼びかけてた。

帰ってくるはずもないのに呼びかけて、泣いて、そのまま寝てしまったわ。

次に起きた時には旦那が起きてると根拠も無く信じて。

まぁ裏切られるんだけど……で、その日から毎日毎日、同じ夢ばかり見るようになった。

 

旦那が、闇の中に向かって歩いて行って、最後にはその中に消える夢。

夢の中でどれだけ呼び掛けても、縋っても止まらずに、結局最後に私は置いて行かれるの。

で、叫んで目が覚める。寝てからたぶん、二時間は経って無いんじゃないかしら。

ストレスに睡眠不足に、しかも食欲も無くて食べなかったから、一週間で倒れた。

母は怒ってたわ。『貴女が倒れたら、彼が帰ってきた時に自分を責めるのよ』って。

それは、確かにそうだと納得したの。旦那が優しいのは知ってたし。

 

でも、その時の私はどうしたらいいかなんて全くわからなかった。

全然まったく、冷静でも正常でも居れない状態って凄いのね。

自(・)分(・)か(・)ら(・)デ(・)ス(・)ゲ(・)ー(・)ム(・)に(・)ダ(・)イ(・)ブ(・)す(・)る(・)程(・)度(・)の事はやろうとするんだから。

結局、旦那の両親と母に止められて、落ち着くまで病院に叩き込まれたけど。

その間に、旦那も地元の大病院に搬送された。

 

……病院に居る間も、とりあえず冷静にはなれた後もずーっと考えてた。

旦那が好きなんだって自覚は前からあったけど、何者にも代えられない唯一だと自覚したのはこの時。 自覚してしまえば、答えにたどり着くのはすぐ。

 

愛する人が居なくなるという可能性が、とても怖かった。

帰ってくると信じても、裏切られてしまう可能性が怖かった。

自分の想いに応えてくれる唯一が永遠に失われる事が、死(・)ん(・)で(・)も(・)嫌(・)だ(・)っ(・)た(・)。

 

もしもの話をすると、旦那が死んでたら私も後を追ってたでしょうね。

……何となく理解してくれて嬉しいわ。旦那が帰ってこれない場所に居るのなら、私が出向くしかないもの。だから向(・)こ(・)う(・)へ(・)行(・)っ(・)て(・)、(・)必(・)ず(・)ま(・)た(・)出(・)会(・)う(・)。

 

何よ。ドン引きした目で見てるけど。

まぁいいわ、話を戻して、それが分かった私はどうすれば不安を払拭できるか考えた。

その頃にはナーヴギアは全部回収されてて、ゲームも手には入らない。

向こうに行く事ができないから、代わりに私が思いついたのが追体験。

簡単に言えば、旦那のやってきた事を私もやってみる事。

私と旦那は違う人間だし、時間も足りないから完全に、とは言えないけど。

有意義な時間ではあったと思う。 あのままなら絶対に知らなかった事がたくさんあった。

海外で旦那と会った人に色々聞いたりもしたけど、まぁ色々な話が聞けたわ。

 

ん? えぇ、海外よ。あぁ、旦那のお義父様は海外に出る事が多いのよ。

お義母様の話だと結婚する前からそうみたいで、出会いも海外だって話。

参考になるかと思って色々聞いたけど、言うなら『大作映画が数本撮れそうな大恋愛』だったわ。 ハリウッド受けしそうな、ね。

ちなみにお義父様とお義母様の歳の差は干支一回り、お義父様の方が年上よ。

犯罪? 迫ったのってお義母様の方かららしいのよねぇ……

 

……今はその話じゃなかったわね。

こほん、それで粗方の追体験はした私は、お義母様にお願いして家事を教わる事にしたの。

花嫁修業と言えば聞こえはいいけど、愛も打算もある選択。

旦那が生還して帰ってきた時に、万が一にも私から離れる事の無いようにするため。

お義母様はそれをわかって受け入れてるから、頭が上がらないわ。

お義父様は……遠い目をしていたわね。 似たタイプに会った事があるのかしら?

 

射撃の腕も一応その時に……って事になるのかしら。

才能もセンスもあるって言うのは、海外の練習場でも言われてたの。

でも実際、現実だとそこまで役立つ才能ってわけでもないでしょ?

世界大会とかもあるから、それを目指すならいい才能なんだろうけど。

少なくとも私にとっては重要度は高くない。でも使えるものは多い方が良い。

現にこの才能も、ゲームの世界が主だけど役に立ってるし。

 

後は勉強。

成績を上位に付けていれば、普段の行動なんて余程悪くなければ教師は気にしない。

私としても余計な干渉は遠慮したかったから、学年では成績一位を取り続けた。

休日は旦那の世話がしたかったし、時間があれば平日も病室よ。

どうしても時間がない時は母や、お義母様にも手伝ってもらうんだけど、基本的には私がやってたわ。100%混じりっけなしに、私はそうしたかったからやってたんだけど、周りにはそうは見えない人も居てね。 邪魔をしてくるのが居る時は教師に少し言えば大体排除できるのよ。

事件に巻き込まれて眠り続ける幼馴染のもとに通い続ける少女なんて美談は、向こうにとっても利用すればとても役立つものだから。

 

あぁ、この辺の話は馴れ初めには関係ないわね。

それでまぁ、私はゲームクリアの時までそんな生活を続けたわ。

お陰様でお義母様からも家事皆伝は貰えたし、『詩乃ちゃんが息子を本気で好きで、生涯添い遂げる気なら私は協力を惜しまないわ』って言ってもらえたし。

 

で、旦那が目を覚ましたタイミングに病室に居たって、もう運命じゃない?

少なくとも、私は運命だと思ったわ。

リハビリとかについては、私よりもそっちの方が詳しいでしょうから割愛。

旦那が目覚めてからも、私の生活はあんまり変化しなかった。

時間があれば病室に行って、旦那に付き添って、リハビリも手伝って。

 

そう言えば、目が覚めて一週間くらいは様子がおかしかったのよ。

何かに対して思い詰めているような……責任を感じているというか、んー……イマイチ説明しづらいんだけど。

理由は聞いてない。教えてくれなかったし、その話題の時の旦那の顔が凄く怖かったから。でも、お義父様との二人だけで面会した後から、その様子が鳴りを潜めたのよね。

気にはなるけど……旦那が私に言わないって事はそういう事でしょう?

私は上手く聞く事なんて出来ないから、話しても良いって思ってくれるまで待つわ。

 

あぁ、それで呆れた話が一つあって、リハビリの時に『ダイブ機器ある?』って旦那が私に聞くのよ。フルダイブゲームで命がけの事してた人間がよ?

普通離れたいと思うのが当然だと思ってた私が『何で?』って聞いたら、『自分がこの二年でどうなっているか知りたいから』って。で、旦那の両親に相談してアミュスフィアと家にあったいくつかのVR教材を持って行った。

次の日に様子を見に行った時、楽しそうにしてたから理由を聞いたら『クリアできなかった教材の最高難易度をクリアできたから』だって言うのよ。

本当に呆れたわ……ゲームで死にかけても、まだゲームが好きなんだもの。

 

まぁ、そんな人だって言うのはもうわかりきってて、それでも好きなのは変わらない。

告白はお互いにした。退院が年末で、年が明けて……三学期が始まる前ね。

告白する覚悟を決めた切欠はやっぱり、大きく周りの環境が変わる機会が近かったから。

旦那は当然今の学校に行く気だったし、私も離れるのが嫌だから今の学校に近い高校を受ける気だったの。そうなれば地元から離れて東京に行く事になるから、悪いのに引っかかる前にって。

 

告白の言葉? そういうのは当事者だけ知っておくべきモノでしょ。

教えてほしいなら私が一時間惚気るから……途中でごめんなさいするの止めない?

 

何、私の惚気ってそんなに嫌なの?

 

口と鼻と耳が甘くなって頭の中まで甘くなる? そんな兵器みたいな扱いは止めなさい。

まったく……で、これが私達の出会いと馴れ初めよ。

後は卒業式で堂々と将来結婚します宣言したくらいで……食いつきが良いわね!?

いや、何てことは無いわよ。 卒業式の後で帰る時に、旦那と一緒に教室で宣言しただけだから。 勿論旦那と腕組んでよ? キスまでしてやろうかと思ったけど、旦那が本当に勘弁してくれって言うからその場ではしなかったけど。

 

あ、キスはちゃんと校門前でしたわよ。不意打ちで、ね。

 

 

 

◇

 

 

 

●じんm…取調室

 

※あすな さんが おーり さんを招待しました

※あすな さんが きりと さんを招待しました

 

あすな:さて

おーり:さて、じゃないが。グループ名物騒すぎんぞ

きりと:俺は何で招待されたの?

あすな:キリト君は証人だよ。尋問する相手はオーリ君

きりと:よし、頑張れよオーリ!

おーり:自分が対象じゃないからって余裕見せやがって!

おーり:いや、マジで呼ばれた理由がわからんのだが

あすな:今日詩乃のんに、二人の馴れ初めを聞いたんだけど

おーり:お前さんうちの嫁に何聞いてくれてんの?

あすな:とりあえず内容とかはいいの

あすな:毎日愛してるって言ってるの本当?

おーり:うちのよめさんどこまでいうてくれてはんの

あすな:小学校で出会ってから中学校卒業の所まで

おーり:それ全部ゥーッ!? 絶対全部ゥーッ!?

あすな:全部じゃないよー。三日かかるって言われたから要点だけだよー

きりと:三日ってマジか

あすな:目がマジだった

おーり:お前らも相手の事全部語り尽すと三日くらいかかるだろ

きりと:否定できない

あすな:あははは、それでどうなのオーリ君

おーり:……まぁ言ってるよ。伝えないで後悔すんのは嫌だし

きりと:ほー

あすな:へー

あすな:キスも毎日してるの?

おーり:なんなの? 新手の拷問なの? 俺最近なんかしたっけ?

おーり:毎日してるよ。今朝は詩乃からの不意打ち

きりと:お前からはするの?

おーり:外野は黙っとれ

あすな:あ、聞きたい聞きたい

きりと:フフン

おーり:このもやし、甘口カレーを口に捻じ込んだろうか

おーり:してるでいいんだろー!

あすな:うんうん、なるほどねー……大変勉強になります

おーり:何の勉強なんだ……いやまて、アスナさん

あすな:何?

おーり:この取り調べ部屋の意味は?

あすな:んー、今オーリ君が思った通りだと思うよ?

きりと:?

おーり:んじゃ恥を忍んで真面目に答えるわ

おーり:キスについては毎日。どっちからかは明確には決めてない

おーり:タイミング的には朝に家を出る前か、寝る前が主

おーり:愛してるとかは流石に人前では言えんから家に居る時が主な

あすな:中学校卒業の時にやったって言うのは?

おーり:あれは地元を離れるからこそできる自爆だからなぁ……

おーり:ちょっとお勧めしない。少なくともどっちも卒業するくらいじゃないと

あすな:対処できたら可能って事ね

きりと:ん? 何か風向き変わったか?

おーり:最初から風向き変わってねぇよ。恥ずかしいの俺だけじゃねーか

きりと:それもそうだな!

おーり:お前が後で恥ずかしいのも確定だけどな

きりと:えっ?

あすな:やっぱりオーリ君はわたしの意図をちゃんとわかってくれたねー

きりと:えっ?

おーり:俺、詩乃にやってる。だからお前、アスナにやれ

きりと:な、なにを?

あすな:もう、キリト君も分かってるくせに

おーり:お前はこの後『まだ言ってないから確定してない』と言う

きりと:まだ言ってないから確定してない

きりと:はっ!?

きりと:待って。待ってくださいアスナさん

きりと:俺、オーリにニヤニヤされたくないんだけど

おーり:お前、俺の話聞いてニヤニヤしてたんかい

きりと:お前がこういう話するの超楽しい

おーり:アスナさん、こいつとそろそろ同棲した方が良いんじゃねーの?

あすな:まだ根回しが済んでないから、ちょっと難しいかなー

きりと:同棲は望む所だけど待って。え、根回し?

おーり:同棲したらお前、俺がやってる奴ノルマな

きりと:え、ちょ

おーり:慣れりゃ自然に想いも込められるし、伝わるから大丈夫だろ

あすな:オーリ君は慣れたの?

おーり:未だにくっそ恥ずかしいけど、詩乃が喜ぶんでやってる

きりと:俺のハードル上げないでくれませんかー!?

おーり:しらん、そんな事は俺の管轄外だ

 

 

 

 




直接の被害者:アスナ
誘爆の被害者:オリ主
未来の被害者:キリト
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