「おお〜、ここが魔法の森か。………なんか、空気が悪いな」
「慣れればそうでもないぜ。ほら、行くぞ!」
「おう!」
魔理沙と共に魔法の森に茸狩りに来た俺
二人でずんずんと森の中に進み、茸を手当たり次第に収穫していく
「これって食えるのか?」
俺は傘のでかい白い茸を採る
「ん?…………いや、それは残念ながら食えないぜ」
残念だ………
「じゃあこれは?」
次に異様に長い茸を採る
「それも食えないぜ」
むぅ………何かないかな
食える茸を探索する俺
「……………ん?」
………な、なんだあれ
ふと前を見てみると、そこには信じられないくらいデカイ茸があった
どれくらいデカイかと言うと、俺の頭四つ分くらいの傘の大きさだ
「ま、魔理沙ぁ!!なんか超デカイのあるんだけど!」
「なにぃ!?…………おお、デカイ」
流石の魔理沙も唖然とする大きさだ
「私は一応この森の茸は全て把握してるつもりだったんだけどな……こんな茸見たことないぜ、突然変異か?」
「え、マジで?…………どうするよ、採ってみるか?」
「そうだな。実験にも使えそうだし、いっちょ採るか!」
そう言って茸に近寄る魔理沙
魔理沙が触れようとすると茸が震え始めた
…………まさか
「ストップだ魔理沙!」
「…………へ?」
俺は魔理沙を止めたが遅かった
ボォン!
そして茸は爆発し、俺達は胞子に呑み込まれた
「ズズ………ふぅ、やっぱり夏でもお茶は熱いのに限るわ」
私は洗濯物を干し終え縁側でお茶を啜っていた
今日は弥生が茸を採ってくるだろうし、買い物に行く必要は無いわね
ボォン!
「……………?何の音かしら、魔法の森からね」
まあ魔理沙がマスパでも撃ったんでしょ、気にするだけ無駄ね
「少し昼寝でもしよう……」
「霊夢!霊夢!起きろ霊夢!」
誰かが私を起こそうとしている。この声は弥生ね
「?………ふぁ、何よ」
「起きたか霊夢!異変だ、異変が起きた!!」
「な、なんですって!?」
「その名も、茸異変なんだぜ!」
…………………は?
「ちょっと待ちなさい魔理沙。何よ茸異変て」
「その名の通り、茸異変なんだぜ!」
「そんなの山に行けばいくらでもあるじゃない」
馬鹿馬鹿しい、なんでそんなに真剣なのよ
「何言ってんだよ!これは大変なことなんだ。これは………異変なんだよ!」
今度は弥生までもが真剣になってる
「…………話してみなさい」
「私達は森でデカイ茸を見つけたんだ!その茸に触れた瞬間、爆発したんだぜ!」
ああ、あの爆発音はそれだったのね
「その爆発で胞子が周りに飛び散ったんだ!」
「…………人里とか、そこらへんまで?」
「いや、それは無いと思うが」
「はぁ?…………で、続きは?」
「もしかしたら異変の前兆かもしれない!この幻想郷に巣食う悪が幻想郷征服を目指して動き出したんだ!」
……………今の、どうやってそこまで繋がったのよ。色々と飛躍しすぎでしょうが
「………………はっ!まさか!?」
「どうしたんだぜ弥生!」
「この幻想郷の地中深くには物凄いものが埋まっていてそいつ等はそれを手に入れようと企んでいるんじゃないか!?」
「な………なんだって!?」
「なんでそうなったのよ……」
ていうか物凄いものだとかそいつ等だとか曖昧過ぎるのよ
「こうしちゃいられねえ!魔理沙、霊夢、俺達でこの異変を解決するんだ!!」
「そうだ、私達で解決するんだぜ!!」
「いやよ、めんどくさい。異変なんて起こらないわよ」
ただ茸が爆発しただけでしょうが
「「な………んだ、と」」
そこまで驚くこと!?
「霊夢、わかってるのか!?異変は起こってからじゃ遅いんだぜ!」
「今までも起こってから解決してたじゃないの」
ちょ、やめなさい。肩持って揺らすな
「今までの異変はそうだったのかもしれねえけど!今回はどうかわからないだろ!?」
「だから起きないって言ってるでしょ。異変が起こる前に私が怒るわよ」
「そのダジャレはマジでつまらない!」
……………ごめん
「私達がやらなきゃ誰がやるんだよ!!」
「俺達しかいないんだ!…………俺達、だけしか……」
「………………」
なんだろう……ひじょうにうざい。何よこいつら、私に喧嘩売りに来てるのかしら
「こんにちは〜……………どうしたの?」
「丁度良い所に来たわね咲夜…………助けてちょうだい」
「おお咲夜じゃないか!本当に丁度良いんだぜ、今から異変を解決しに行くぞ!!」
「……………はぁ?」
「茸異変だ!とんでもない奴らが攻めに来るんだよ!」
まだ言ってる………
「霊夢………これは?」
「こいつらが茸狩りから帰ってきたらこうなってたのよ。話によるとデカイ茸が爆発しただけらしいんだけど…………どこからどう話が飛べばああなるのかしら」
「茸…………成る程ね」
「何かわかったの?」
「ええ、任せて…………ちょっといいかしら二人とも」
咲夜の奴、何をするつもりかしら
「「なんだ!…………ぐふぉっ!?」」
……………え、えぇ〜……気絶させた
「これで良し。…………霊夢、ちょっとこの二人借りて行くわね」
「え!?…………まあ、いいわよ」
「今日中には帰すと思うから。じゃあね」
「え、ええ………」
……………なんだったのよ。ていうか咲夜は用があって来たんじゃなかったのかしら
「まあいいわ、お茶でも飲もう」
今日中に帰って来るって言ってたから大丈夫ね
「…………結構重いと思ったけど、案外軽いわね」
私は時を止め、魔理沙と要さんを担いで紅魔館へと降り立つ
………また中国が寝ている。しょうがないわね
ヒュッ
「ピギャッ!?……………うぅ、非道いですよ咲夜さぁん。せめてナイフは辞めてくださいよ」
「じゃあ寝ないことね」
「うぅ………」
全く、毎回言っても聞かないんだから。馬の耳に念仏とはこういうことね
「パチュリー様、いらっしゃいますか?」
この図書館、いつ来ても暗いわね。紅魔館の中で赤くないのって地下とここくらいじゃないかしら
「…………どうしたの咲夜……魔理沙と、要 弥生だったかしら。何?泥棒でもしてるところを捕まえたの?」
魔理沙はしても要さんの方は無いと思いますけど……
「いえ、どうやらこの二人例の茸の胞子を吸い込んだみたいなんです」
「っ!…………それ本当?」
「はい」
例の茸とは、正式名称『中二茸』(命名:いきなり現れた八雲 紫)。
とても大きい茸で触れると胞子を撒き散らしながら爆散。その胞子を吸い込んだ者は思考が変になるという………
パチュリー様の実験の中で出来てしまった偶然の産物
この茸の胞子をお嬢様が吸い込んでしまって大変だったわ
…………パチュリー様は茸の菌を何処かに捨ててきたと言ってたけど、まさか魔法の森に捨ててたなんて
「はぁ……こっちに寝かせて。こあ〜、道具持ってきて」
私は床に二人を寝かせる。二人とも気絶して…………違う、要さんは寝ている
「はい、どうぞパチュリー様」
「ありがと」
パチュリー様の使い魔である小悪魔が道具を持ってきた
…………トンカチ?何故トンカチが入ってるのかしら
「まさか例の茸の胞子を魔理沙が吸い込むなんてね。自業自得よ」
愚痴を言いながらも治してあげるなんて………これが噂に聞くツンデレというものですね、わかります
噂によるとツンデレはツンとデレのギャップが良いのだとか
ふむ………
『べ、別に咲夜の為を思ってやったわけじゃないんだからね!』
ツンのお嬢様…………
『さ、咲夜………恐い夢見たから、一緒に寝よ?』
デレのお嬢様…………
…………いい、これいいわね。とても興味深いわ。そう言えば要さんはつい最近幻想入りしたという話、今度色々と聞いてみましょう
「…………これで終わりよ。暫くしたら目を覚ますと思うわ」
「ありがとうございます」
「ねえ、なんで急にこの二人を連れてきたのかしら?」
「あのままだとうるさかったからですね」
「…………あぁ、そう」
はい、そうです
「………………」
「………?パチュリー様、どうかしましたか?」
何やら要さんをジッと見てますが
「実は宴会でね、魔理沙が要は女が羨ましがる肌してるって」
「………………ほう」
「本当なのかしら?」
「試してみますか?」
私とパチュリー様は要さんの前にしゃがんで顔を覗き込む
「………………行くわよ」
「………はい」
両側から人差し指を頬の近くまで持って行き突ついてみた
プニッ
「「っ!?……………」」
思わず私とパチュリー様は目を見合わせた
そして指を自分の頬に持って行き突つく
「「………………orz」」
……………何か、女として負けたような気がする
そうして取り敢えず私とパチュリー様は要さんとついでに魔理沙が起きるのを待った
「(要さんに肌の秘訣を教わらなければ……)」
燃え尽きたぜ、真っ白にな………