「……………んぅ。お、重い……」
なんだ、重いぞ。何かが俺の上に乗ってるみたいだ
いったい何が…………
「zzz……」
「こいしかよ」
何故に俺の上で寝てるのかは知らんがまあいい、引き続き寝るとしよう
おやすみ…………
「もう朝よ」
できなかった
「おはよう霊夢」
「おはよう。ところであんた、毎日同じ服着てるわよね」
いや、それはお前に言われたくない
「水で洗った後iPodで火起こして乾かしてる」
「何よそれ、洗濯物干さなくていいじゃない。…………使えるわね」
「おい馬鹿、何を考えてる」
こいつ、まさか毎日俺に乾かしてもらおうとか思ってるな?そんな乾燥機みたいな真似嫌だぞ!それに使いすぎると疲れるんだぞ!
「いいじゃない別に、減るもんじゃないわよ」
「明らかに減るんだよ。俺のスタミナが」
「ケチー」
「ケチじゃない」
ったく、何を言ってるんだこの子は
「それより、ご飯食べに行きましょ。できてるって」
霊夢が早く早く、と急かす
「はいはい、こいし起きろー。飯だぞー」
「ん………ふぁ〜、おはようお兄ちゃん」
まだ眠いのかこいしは目を擦りながら起きる…………うん
「取り敢えず可愛いからお兄ちゃんが抱っこして行ってあげよう」
「やめんか(ゴスッ」
「ぐぺっ!」
…………つつつ、霊夢の拳骨が頭に落ちた。なかなか痛い
「ん……」
「ほら、行こうな」
まあ結局抱っこはするけど
「……………はぁ」
何溜め息吐いてんだ?
………あ、ちなみに言っとくと俺はロリコンじゃないからな。可愛いは正義だからだ
「あれ、そう言えば魔理沙は?」
「まだ寝てるわよ」
「なんで起こしてこないんだよ」
「まあ、いいじゃない」
やれやれ、じゃあついでに起こすか
「どこで寝てたっけ?」
「あの角曲がってすぐよ」
「ん、じゃあ先に行っといてくれ」
こいしは…………、このままでいいか
「あんた、襲いに行くつもりじゃないでしょうね……」
「んなことしねえよ」
ちょ、馬鹿やめろその目。そのジト目やめろ。そんな目で俺を見るな!
「……………ま、いいわ。早く来なさいよ」
「へいへい」
そして魔理沙が寝てる部屋ー
「…………案外寝相良いんだな」
魔理沙はしっかりと布団に収まって寝ている。俺の予想だとこう、足やら手やらがはみ出して布団も裏返ってたりとか、そんなのを思ってたんだけどな。人は見かけに寄らないとはこのことか
「おい、起きろ魔理沙。飯だ飯」
「ん〜………なんですか魅魔様。今日はお休みのはずでしょ……」
あ?何言ってんだこいつ。てか魅魔って誰だ
……………そうだ(ニヤァ
「魔理沙、あの方を始末しなさい」
魅魔様ってのは知らねえが、これで十分騙せるだろ
「え!?あ、あの方って誰ですか魅魔様。まさか霊夢ですか?」
よっしゃ!…………てか間抜けすぎる。なんだよ、あの方って誰だよ
「いいですか魔理沙。私はまだ二回の変身を残しているのですよ?」
「えぇ!?み、魅魔様変身なんかしたんですか!?」
なんだこれ、面白え
「そうです。私が最終形態になれば貴女なんて小指でプチッ、ですよ?プチトマトになっちゃいますよ?」
さあ、どんな反応が返って来る!?
「そうか、ならやってみろって話だぜ(ガシィ!」
……………え?
不意に魔理沙の手が俺の顔に伸びてきて掴んだ
「あ、あのぉ………魔理沙さん?もしかして起きてらしたんで?」
「今も今、たった今起きたところだよ。お前のわけのわからない言葉でな」
心無しか魔理沙の額に青筋が浮かんでいるような気がする
「ったく、人が折角気持ち良く寝てたところになんてことしてるんだ。言っとくが私、低血圧なんだぜ」
「……………」
低血圧ってことは、怒ってる?やばくね?
「それで、用は?」
「ご、ご飯です」
「そうか…………フンッ!」
「みぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」
そこからの俺の意識は無い。ただ起きた時にさとりと燐が必死に心配してくれた。さとりなんか死んでしまったのかと思った、とか言ってた
…………俺、何されたんだ?
「じゃあね〜お兄ちゃん達。また来てね」
「お元気で、何時でもいらしてくださいね」
「ばいば〜い」
「またね」
こいし達に別れを告げて俺達は地霊殿を跡にした
そして俺達は今、人里の上を飛んでいる
空から見る景色はやっぱり綺麗なもんだなぁ………
「キョロキョロしてたら前から来る妖精にぶつかるわよ」
「へーい………どわぁ!?」
「やれやれ、言わんこっちゃないぜ」
あ、あっぶねー………。妖精に当たりそうになった
……………ん?なんだろう、人里の向こう側に黄色い何かが集まってる場所が見えた
「なあ霊夢。あの黄色いのなんだ?花かな」
「ああ、あれ?向日葵畑よ」
「へぇー、向日葵が咲いてんのか。なあなあ、行ってみないか?」
すごく興味がある。行って向日葵を見てみたい
俺の住んでた所は若干田舎だった。だけど向日葵は見たことないからな、写真じゃあるけど………実物の向日葵畑ってのを見てみたいもんだぜ
「駄目だぜ」
「えぇー、なんでだよ」
「あそこにはとぉっても強い妖怪がいるんだ。弥生なんか小指でプチッ、プチトマトだぜ」
魔理沙は俺ににへっ、と笑って言った
「ぐぬぬ………、魔理沙、てめえさっきの仕返しか」
「いいや、そんなんじゃないぜ。強い妖怪がいるのは本当さ」
「ちぇー…………あ、でも話せばわかってもらえるかもよ。確か強い妖怪って知能もあるんだろ?」
そうだよ、話し合えばいいんじゃないか。俺ナイスアイディア
「う〜ん………、話してわかってるくれる相手じゃないと思うけど………」
「え、何だよそれ………。てか知り合いなのか?」
「まあ知り合いって言えば知り合いだぜ」
ん〜?なんか釈然としねえなぁ……
「取り敢えず今はやめときなさい」
「ほら、行くぜ」
「…………へーい」
納得いかねぇな。その妖怪がどんな妖怪なのかは知らねえが、話せば皆わかってくれると思うんだけどな………
俺は向日葵畑に再度目をやって、霊夢達の後を追った
「♪〜〜〜♪♪〜」
神社に戻ってきた俺は掃除に勤しんでいた
一日空けていたからその分掃除しなくちゃいけない。掃除しなくても参拝客は来ないと思うんだけどな………
「………向日葵畑、見に行きてえな」
さっきから向日葵畑のことが気になってしょうがない。向日葵畑なんて写真でしか見ないんだよな。めっちゃ見てみたい
「そうだ、今から見に行こう!」
霊夢と魔理沙はあんなこと言ってたがしょうがない。好奇心というものを抑える術を俺は知らない、ということで許してもらおう
掃除もだいたい終わったし、いいよな
「霊夢と魔理沙には…………ま、言わなくていいか。止められるだろうし」
…………ん〜、でも言わないと心配するか。よし
「霊夢〜、魔理沙〜、俺ちょっと遊んでくるから〜!」
神社内でお茶を飲んでいるだろう二人に大声でそう告げる
「では、レッツゴー♪」
そして俺は向日葵畑に向かって飛び立った
「♪〜〜〜♪♪〜♪着いた!」
向日葵畑の側にシュトッ!と降り立つ
…………うん、10点!
そう言えばここに来る時に回りながら飛んでるのがいたけどなんか自分の世界に入ってるっぽかったからスルーしておいた。めっちゃ長いリボンしてたぜ
「それにしても、すげぇ〜…………」
俺は目を丸くした
前を見ると辺り一面、ほぼ向日葵。大輪を咲かせた向日葵が何千、いいや何万とあるかもしれない
「綺麗だなぁ〜、しかも俺とあまり背が変わらねぇ」
向日葵を横に横に歩きながら見て回る
「今日は晴れてるし、こんな景色を見ながら日向ぼっこもいいかもしれないな」
ふと立ち止まりしゃがんで向日葵を下から眺める
「どっか寝れる場所はないかな」
そして立ち上がって周りを見渡す
「お、丁度いい坂っぽいものが!」
わずか後方に草の生えた寝れそう坂がある。道というわけじゃないみたいだからあそこで寝転んでも大丈夫だろ
「へっへっへ、いよーし」
そこに座って地面をポンポンと叩いた。うん、いい感じだ
俺はポケットからiPodを取り出してイヤホンを耳につける
「こういう時は………そうだ、さっきの回ってる子に合わせて、と」
『ダブルラリアット』を選ぶ
「半径85cmが、この手の届く距離♪今から、振り回しますので♪離れていてください♪」
「そうね、じゃあ離れていようかしら」
……………んん?
「人間がこの太陽の畑に何の用?」
後ろからだ、俺はそう思って首を回す
そこに居たのは緑髪で少し目がつってるような気がする。花みたいな日傘を指している女の人が俺を見下ろしていた
幻想郷早口言葉!!
赤霊夢、青霊夢、黄霊夢!!
弥生「いや、普通に言えるだろ」