「………………」
「……………少しやり過ぎたか」
私は今、気絶している弥生の面倒を見ていた。何故そうなったのかと言うと………谷よりも深い訳があったんだぜ
……………まあ、弾幕ごっこで私のマスパが直撃したからなんだが
「しかし、なかなかやるよなこいつ。やっぱり男ってのは強いのかね?」
はっきり言うと弥生は初心者にしては強かった。弥生のスペカは初見だった、ってのもあるけどな。だってバリアとか、爆発とか、あんなもん反則じゃないか?
そんなことを考えてると、ふと弥生の手元に目線が行った
「……………これ、アイポッド……って言ったか?」
確かこれで音楽を聴ける、とか言ってたな。音楽に興味があるわけじゃないが、これにはとても興味がある
「少しくらいいいよな」
私はアイポッドに手を伸ばし、弥生の手元からアイポッドを取ろうとした
暇潰しにはちょうどいいだろ
「ん、あれ………こいつ、しっかりと握ってやがる」
弥生はとてもガッチリとアイポッドを握っていた。ホントに気絶してんのか?ってくらいガッチリ握ってるぜ
憎たらしげに弥生の顔を睨み付けてみるが、相変わらず気絶したまんまだ
「…………zzz」
違う、こいつ寝てやがるぜ
「ったく、呑気な奴だぜ」
まあ気絶しててもしっかり握ってる程大切な物なんだろうな
「暇だし、弥生の顔で遊ぶとするか」
…………何をしてやろうか?
まずは手始めに頬っぺを突ついてみるか
ぷに………
おおう!?柔らかいぜ、こいつホントに男か?
女が羨ましがる肌してるぜこいつ…………何食ったらこんなになれるんだ?起きたら聞いてみるか
「それに、よく見てみればこいつ顔は悪くないよな」
まあだからと言って性格が悪いわけじゃないんだが、なんていうか、子供っぽい?って感じだな。人里行く前とか、結構密着してたけど気にしてる感じしなかったからな…………あれ?気にしてたの私だけか?なんかイラつく………
ぷに………ぷにぷに………
……………ちょっと楽しくなってきたぜ
ぐりぐり………
「ん………」
おっと、起きちまったか?
「ふぁ………よく寝たぜ(キリッ」
…………なんでキメ顔作ったんだよ。少しかっこいいと思ったじゃねえか
「……フンッ!」
なんか今の自分の思考に急に恥ずかしくなったから、取り敢えず弥生を殴った
「タコスッ!……………何すんだ魔理沙!!」
「ちょっとお前のキメ顔にイラついただけだぜ!」
それとタコスッ!っていう悲鳴は狙いすぎだと思うぜ?
「いやイラついたって、理不尽にも程があるだろ。……………あれ、てかなんで俺気絶してたわけ?弾幕ごっこ、どっちが勝ったっけ?」
若干記憶が飛んでるな………
「弾幕ごっこは私の勝ちだ。弥生は私のマスパをくらって気絶してたんだぜ」
私がそう言うと弥生は少しだけ何か考えるような仕草をした
「……………あぁ」
思い出したのか、苦笑いを浮かべる
「態々私が看病してやったんだ。こんな美少女に看病されるなんて普通は無いぜ?感謝しろよ」
「そうなのか、ありがとな魔理沙」
「え?あ、あぁ」
純粋にお礼言われるとは思わなかったぜ。反応に困る
「ところで霊夢はどうしたんだ?」
「ああ、霊夢は人里に買い物に行ってるぜ」
宴会の肴や酒を買いに行ってるんだろ
「ふ〜ん、そっか。じゃあ霊夢が帰ってくるまで何する?俺としては弾幕ごっこで魔理沙に勝ちたいね」
「へっ、まだまだ私に勝つには修行が足りないぜ」
流石に今日弾幕ごっこを始めた奴に負けるような私じゃないぜ!
「ふっ、俺はまだ1枚スペカを残している。この意味がわかるか?」
「いや、それ私も同じ状況だぞ。ていうかスペカの総数なら4枚以上あるしな」
得意気に言った弥生に言い返してやる
「なん………だと?」
ビックリする弥生の顔が面白いぜw
「んで、どうする?弾幕ごっこやるか?」
「いや、辞めとくぜ。体力残しとかないと宴会がキツイからな」
ここでやる宴会は予想以上に疲れるんだよな………宴会中はそんなことないんだが
「そんなに疲れるのか?宴会って。来るとしても、俺の知ってるので言えば俺達以外では………ゆかりんと慧音くらいじゃないか?」
「おいおい、そんな少人数じゃ宴会って言わないぜ。集まってくるんだよ、何処からともなく宴会の気配を感じ取った妖怪達がな」
そりゃもう、沢山来るんだぜ
「え、妖怪達?魔理沙達は妖怪達にも知り合いがいるんだな」
ん?………そうか、知らないんだったな
「紫と慧音も妖怪だぜ?もっとも慧音は半妖だけどな」
「えぇ!?マジか…………妖怪だったんか」
「他にも吸血鬼に幽霊、蓬莱人や鬼達も来たりするぜ」
「へぇ、楽しそうだな。なあ、なんで吸血鬼とか、幽霊とかと知り合うことになったんだ?良かったら聞かせてくれよ」
「いいぜ、寝るなよ?」
「寝ない寝ない」
「ホントかぁ?……まあいいか、知り合ったきっかけってのが異変なんだよな」
「異変?」
「そ、異変………」
私は弥生にこれまで起こってきた異変の話を始めた
俺は魔理沙の話を黙って聞いていた
しかし、こりゃあ驚いたぜ………。まさか魔理沙と霊夢が幻想郷で起こった異変を解決してきたヒーローだったとは………
幻想郷を覆う紅い霧、終わらない冬、偽物の月、神様がここを乗っ取りに来たり異常気象やら怨霊の出没etc...
「ま、これが今まで起こった異変だが………その中で会った妖怪やその異変の首謀者とは異変解決の後に宴会をやるって決まりなんだぜ」
「敵なのにか?」
「なに、別に異変を起こす奴ら全員が本気で幻想郷を乗っ取ろうとか思ってるわけじゃないさ。ただの暇潰しだったり、誰かの為だったりする。理由はそれぞれだぜ」
誰かの為に異変をねぇ………
「それに異変解決は私と霊夢だけじゃない。他の奴等の力を借りたりしたのさ」
「へぇ、いつか俺もその中に混ざってみたいもんだ」
「それじゃあ、次に異変が起きた時には頼りにしてるぜ」
「おう、任せろ!」
俺もヒーロー達の仲間入りってことだな!
「ただいま〜、弥生起きてる?」
お、霊夢が帰ってきたようだな
俺は魔理沙と部屋から出て霊夢の居る場所へ向かう
「起きてるぜ…………沢山買ったんだな。そんなに沢山来るのか?」
確かに沢山来るとは聞いたけど、これは流石に買いすぎだろ、何袋持ってんだ。気絶してなけりゃ着いて行ったのによ
「まあね、慧音に会ったわ。多分妹紅から永遠亭を筆頭に大分広がってるわよ。良かったわね、歓迎してくれる人数が増えて」
「そっか、そりゃ嬉しいぜ」
「おお、いい酒買ってきたじゃないか霊夢!」
「ええ、酒屋のおじさんがオマケでくれたの」
………………酒?
「はぁ………おいおい、ゆかりんの野郎。何も未成年に酒を買いに行かせるこたぁないだろうが………」
きちんと言っておかねばならんな
「何言ってんだ。酒くらい飲むぜ?私達は」
「はぁ!?未成年は酒飲んだら駄目なんだぞ!?」
「ここは幻想郷よ、そんなの関係無いわ」
え、えぇ〜……………こいつら大丈夫かよ
「なんだ弥生。酒が飲めないなんて言わねえよな?」
「飲めないに決まってんだろうが。俺は未成年だ」
「……………まあ、宴会の時になったら無理矢理にでも飲ませてやるぜ!」
「心から遠慮するぜ!」
「逃げても無駄よ。私達全員で飲ませにかかるわ」
くっ………俺に味方はいないのか!?
「…………そろそろ宴会の準備始めなきゃ。弥生手伝ってちょうだい、あんたの歓迎会といえども働いてもらうわよ」
「はぁ…………了解。料理作ればいいのか?」
「そうね、よろしく頼むわ」
「わかった。魔理沙はまだ座ってていいけど、料理ができたら運んでくれよ。くれぐれも摘み食いはしないように」
「それくらいわかってるぜ!摘み食いをしなけりゃいんだろ」
「だからと言ってどか食いも駄目よ」
「ちぇ………」
おいおい…………頼むぜ魔理沙
そして時は過ぎて夜に
「………………よしっ、霊夢〜これで最後でいいよな?」
俺達の前には沢山の料理が並べられている。魔理沙がどっか行ってしまったが、あいつどこに行ったんだ?
「まあまだ不安はあるけど、十分かしらね」
これでまだ不安って、どんだけ来るんだよ…………
「おーい、早速来たぜ!」
魔理沙が鳥居で大声を出してる
「魔理沙ー、どこ行ってたんだ?」
「ああ、ちょっと知り合いを連れにな」
魔理沙がそう言うと後ろから少しウェーブのかかった金髪の女の子が現れた。赤いカチューシャをしている
…………なんかお人形さんみたいだな。なんていうか、可愛らしい?そしてその子の側に浮いている物体
「………………人形?」
『シャンハーイ!』
うおっ、喋った。シャンハーイ!ってのは挨拶なのか?取り敢えず挨拶されたのなら返すべきか………
「シャ、シャンハーイ」
「「ぶふっ!」」
…………二人に笑われた。何これ、めっさ恥ずかしい
「…………んんっ、あ〜、俺は要 弥生、英雄に憧れるごく普通の学生だ。よろしく」
「ふふ、私はアリス・マーガトロイド、アリスでいいわ。この子は上海」
『シャンハーイ!』
「くくっ、ほら弥生。シャンハーイって言ってるぜ?返さなくていいのか?シャンハーイって」
ぐぬぬ、こいつ此処ぞとばかりに弄りよって
「上海の鳴き声を挨拶だと思う人は初めて見たわ。貴方面白いわね」
「私決めたぜ、これから弥生との挨拶はシャンハーイ!にするぜ………ぶはっ!」
「上等だてめぇ!弾幕ごっこの借り返してやるから今すぐ構えろぉ!!」
「お、やるか?いいぜ来いよ!」
てめぇは俺の弾幕が裁く!!
「やめなさい、後がめんどくさいから。封印するわよ?」
……………む、霊夢。やめるから封印だけはやめてください
「こんばんは霊夢」
「ええこんばんはアリス。あなたが一番乗りよ」
軽く挨拶を交わす二人
「あら、じゃあ私達は二番乗りね」
「来たよ霊夢ー!こんばんはー」
鳥居の方から声が聞こえる
振り向いてみるとそこには銀髪のナイトキャップを被った少女……というより幼女だな。と、同じくナイトキャップを被った金髪の幼女、左側の髪を括ってる
その後ろには銀髪メイドと紫色の服を着た寝間着少女。なんか濃いな
「こんばんはフラン、レミリアも、珍しく早いじゃない」
「博麗神社に住む物好きな人間を見に来たのよ。…………へぇ、貴方が」
銀髪幼女が近寄ってきて俺を見上げる。近くで見ると余計ちっさい
見下ろすのもあれなので俺は目線を同じにするためしゃがんだ
「俺は要 弥生、英雄に憧れるごく普通の学生だぜ。よろしくな嬢ちゃん」
そして頭を撫でる
ジャキンッ!
「うおっ!?」
だがその瞬間ナイフが俺の目の前あった
なんか中途半端なとこで終わったなぁ………
感想待ってます