【凍結中】Creeping & Raid Girls   作:EMS-10

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 初っ端からとんでもない誤字をやらかしたので、初投稿です(挨拶)
 誤字の指摘、ありがとうございます。


※注意※
頭の悪い内容
考えるな、感じろ



※この小説に登場する人物は全員、特殊な訓練を受けています。
 特殊な訓練を受けていない人が真似をすると、大怪我。最悪、命に関わります。決して真似しないで下さい。


第1話・自宅に居ても、俺の胃袋と精神に安息の時は訪れない

side 鶴海涼

 

 

──鶴海家、涼私室──

早朝

 

 

(──ん……うるさい……)

 もう時間なのかよ。もっと寝ていたい。けど、日課のジョギングをサボるわけにはいかない。起きよう。

……起き上がれない。物凄く眠い。こりゃ、起きてジョギングして、帰ってシャワー浴びたら眠気に襲われて確実に二度寝するな。

 

(今日は始業式だったな。サボろうかな?)

 でも、サボったら先生とかに色々言われて後々面倒な事になる恐れがある。

 それに昨日、()()にちゃんと出席しろって言われた。サボったら絶対面倒な事になる。

……仕方ない。起きよう。

 

 

 目覚まし時計のやかましいアラーム音が鼓膜に響き、それにより俺の意識は徐々に覚醒していった。

 

……それにしても、眠い。何でこんなにも眠いんだ?昨夜は早めに寝たというのに。

 

(なんか、めっちゃ()()()()()()んだよなぁ)

 そのせいで眠りが浅く、寝た気がしないのか?

 

 確か、C()i()R()C()L()E()で練習を終え、帰る準備をしていたら、ドアの向こう側に()()()()()がスタンバイしていて。

 それから、なんやかんやあって()()()()()()()()()()夢を見たんだっけ。襲われてからは……思い出せない。

 

(昨日もCiRCLEで練習して。帰宅する途中で紗夜達に()()()()っけ)

 それだから、俺の脳がなんやかんやあってそんな夢を見させたのかな?

 

…………。

 

…………。

 

…………。

 

……忘れよう。とりあえず、さっさと目覚まし時計を止めて起きないと──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スゥ……スゥ……」

 

 

──()()()()()()()()()

 

 

……もしかして、紗夜が傍で寝ているから、その影響で謎の電波的なモノを俺の脳が受信し、あんな夢を。襲われる夢を見たのか?キミ(紗夜)、夢の中でも襲って来るって執着心凄まじくないか?ハハハハハ。笑っている場合じゃないよ。

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 布団から手だけ伸ばして目覚まし時計を止めると、規則正しい寝息が聞こえてきた。

 その寝息の主は、紺色?のパジャマを着た紗夜だった。

 

(おかしいな?昨日、()()()()()に強いタイプの鍵に変えたのに侵入されたぞ?)

 しかも、奮発して結構いい値段のする奴を。お陰で今月カツカツだ。あの店員、ホラ吹きやがったな?後でクレーム入れてやる。

……その前に、紗夜の事だから無いと思うが、念の為()()かされていないか確認しよう。

 

 

 急いで自分の身体を確認するが、スウェットは乱れていないし、特に()()かされた形跡は無い。

 これがもし()()だったら、寝ている間に手足を縛られ、()()されていた可能性が非常に高い。

 

 幸い?な事に、紗夜は言動はアレだが根が真面目で、フェアプレーの精神を持っているからか、リサと違って眠っている時に手足を縛ったり、()()()()()()事はして来ない。精々こうして隣で寝る程度だ。

 代わりに、俺が起きている時は()()()()()()()()()()()()()()()()が。

 

 ちなみに、リサは紗夜と違って闇討ち上等主義で、睡眠薬(()()()()特製)を混ぜた食べ物や飲み物を摂取させて眠らせようとしたり、スタンガン(弦巻財閥製)で気絶させようとしたり。

 こっそり俺に取り付けた発信機(弦巻財閥特製)で位置を完全に把握し、俺が一人になった瞬間、背後から忍び寄ってクロロホルム(弦巻財閥製)を嗅がせて来たり。

 その他にも色々あるが、とにかくぶっ飛んだ事をしてくる。油断したら()()()()から、気が抜けない。

 

 閑話休題。

 

(……まつ毛長いな。それに、()()()()()可愛い寝顔だ)

 普段はクールビューティな顔をしているから、なんというか、ギャップが凄い。

 寝ている時はこんなあどけない顔をするのを知った時は、不覚にもドキッとしたのを覚えている。今は慣れたのかしなくなったけど。

 

(普段からこんな顔して、()()()()()を向けたり()()()()()()を醸し出さなければなぁ……)

 そうすりゃ、好きになっていたかもしれない。勿論、口にしないけど。

 

……観察している場合じゃないよ。さっさと布団から脱出して、日課のジョギングしないと。

……ジョギングせず学校に行け?一回でもサボったら体力等の遅れを取り戻すのに時間が掛かって面倒臭い事になるから、却下。

 

 とにかく、紗夜を起こさないようにゆっくりと布団から出よう──

 

「んぅ…………スゥ……」

 

(──っぶない)

 起きたかと思った。ヤバい、心臓がバクバク言っている。

 

 細心の注意を払いながらゆっくりと布団から出ようとした際、俺の手が誤って紗夜の身体に軽く接触してしまった。

 そして、接触したとほぼ同時に紗夜が身動(みじろ)ぎをしながら、なんとも艶めかしい声を出した。

 暫く様子を見ると、再び規則正しい寝息を立て始めた。どうやら起きなかったようだ。

 

(……心臓止まるかと思った)

 けど、現在進行形で口から飛び出しそうな位にバクバク言っているから、止まってはいないな。

 

 それはそれとして。

 紗夜が身動ぎした際に発した声、とっても()()()()()()声だ。思春期男子の股間にとてつもなく悪い声だ。もっと聞きたい。

 

……落ち着け。寝起きで完全に覚醒していないからか、とんでもない事を考えているぞ?しっかりしろ。

 相手はあの紗夜だぞ?()()()()()を向けて来たり、()()()()()()を醸し出しながら()()()()()()()()()()こと、氷川紗夜だぞ?

……はい、思考中止。今は目の前の()()()()()から逃げる事だけを考えろ。

 

 

 ゆっくりと、ナメクジが這うような速度で布団から出る。

 そして、十数分後。ようやく布団から脱出した。

 あとはトレーニングウェアに着替えて、家を飛び出せば俺の勝ちだ。

 まぁ、何時ものルートをジョギングしていれば、何時の間にか背後に紗夜が居て、()()()()()()()()をするハメになるだろうが……何とかなるだろ。

 

 閑話休題。

 

(音を立てないよう歩いて……干しておいたトレーニングウェアと靴下を持って……良し、持った)

 着替えは玄関でしよう。俺の部屋でやったら、衣擦れの音で目を覚ます恐れがある。

 ()()、それで酷い目にあった事がある──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『リョーウ♪一緒にジョギングしよっ☆』

 

 

──ヤベー奴(リサ)が来ちゃったよ。

 

 

 トレーニングウェアを持って紗夜を起こさないよう部屋から脱出。玄関に向かい、着替えようとした瞬間、玄関ドアの向こうからリサの嬉しそうな声が聞こえて来た。

 

『そこに居るのは気配と()()()()()ゲフン!愛の力で分かっているんだぞ☆早く開けて?』

 

(前門の虎後門の狼ならぬ、前門の筑前煮ギャル後門のポテト女帝ってか?)

 一難去ってまた一難、ってか?いや、リサの場合、十難位あるから一難去って今度は十難と言うべきだな。

 せっかくポテト女帝から逃げられたと思ったのに、今度は筑前煮ギャルのお出ましとは。今日はツイていない。

 

 そうそう。流そうと思ったけど、ツッコミ入れさせてもらう。発信機を付けるな。というか、何時の間に付けた?何処に付けた?そんな愛の力は間違っている。さっさと捨てるべき──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何処へ行くんですか?」

 

 

「」

 

 

(<⚫>)(<⚫>)

 

 

 

「」

 

 

 

 

 

(<⚫>)(<⚫>)

 

 

 

 

「──…………こっち見んな」

 声が掠れたけど、仕方ない。

 瞳孔を限界までカッ広げ、ハイライトの消えた目で紗夜に見つめられているのだから。

 

……紗夜が起きてしまった。リサがそこそこ大きめの声で“ドアを開けろ”と言いながら超高速ノックをしているから、流石に起きるか。

 

「おはようございます、涼」

 

「おはよう、紗夜」

 とっても刺激的な朝だな。刺激的過ぎて、永眠しかけているよ。言わないけど。

 挨拶なんかしないで、逃げたい。けど、“挨拶は大事”って()()()()()()()()()()()らしいから、挨拶しないと。

 その前に、逃げられるか?玄関ドアの向こうにはヤベー奴が居るから難しい──

 

 

「もう一度聞きます。何処へ行くんですか?」

 

「──日課のジョギングだよ」

 紗夜、おっかねぇ顔をしながらおっかねぇ声出さないでください。()()()()が縮み上がりそうです──

 

『お〜い、早く開けてよ?』

 

────リサ、ご近所さんに迷惑だぞ。今何時だと思ってる?5時だぞ?もう少し小さい声にしなさい。

 あと、啄木鳥が木を突くような速度のノックをやめなさい。

 

『あはははは☆無視するんだ?へぇ〜?アッハハハハハハ☆』

 

「私を放置して、ですか?」

 

「──気持ち良さそうに寝ていたから、起こすのは悪いと思ったんだ。リサ、今開けるから()()()()()するのをやめなさい」

 ノックの音が止んだと思ったら、今度は鍵穴からめっちゃカチャカチャ音がする。明らかに手馴れた感じだ。

 何時も思うけど、最近の女子高生ってピッキング技術が必須スキルにでもなっているのか?

 

 

……紗夜、待て、落ち着け、冷静になって話し合おう。話せば分かる。人は言葉を持っているんだ。言葉を持っているって表現おかしいな何て言えばいいんだもっと国語の勉強する必要があるな俺の場合国語だけでなく全教科をしっかり勉強しなきゃダメだだから紗夜落ち着け瞳孔カッ広げたまま笑みを浮かべてこっちに来るな今のキミの顔とっても凶悪だよ鏡で見てこいやめろ近寄るな。

 

……リサがピッキングして侵入して来た。目は完全にハイライトが消え、アルカイックスマイルを浮かべている。相変わらず胸がキツそうなトレーニングウェアを着ているな。もう少しゆとりのある奴を着ろ。

 それはそれとして。キミ、ホラーが苦手って言ってたよな?鏡で自分の顔を見てみろ。絶叫必至の顔をしているぞおいコラその手に持っているモノは何だ?()()()()()()スタンガン?捨てなさい今すぐにいや捨てたら誰かに拾われて悪用される恐れがある俺に渡しなさい没収だ待てスイッチ入れるな空間スパークさせるなバチバチやかましいぞ紗夜待て羽交い締めにするな離ァせ!離ァせコラ!ちょ、待て、二人とも、一旦落ち着こう。な?

 

 

 

───────

 

 

 

──花咲川学園、教室(3-B)──

 

 

 

(……発狂しそう)

 始業式が始めるまで未だ時間はあるけど、それまでにSAN値回復するかな?いや、回復しないだろうな。さっき此処(教室)に行く途中、購買の自販機で購入した○ートビアを飲んだけど、全然ダメだ。2本目キメるか。ついでに、()()()()()()を食おう。

……うん、美味い。相変わらず()()()()()()()のチョココロネは絶品だ。勿論、チョココロネ以外も絶品だが。

 

 閑話休題。

 

(……面倒臭い。屋上にでも行ってサボるか?それか、仮病使って保健室……は先生に追い返されるのは目に見えている。何やかんや理由を付けて早退──したら、紗夜とリサが()()()()に来る可能性がある)

 いや、アイツらの事だ。絶対来る。

 そうなったら、洒落抜きで俺は精神崩壊起こして()()()()()()()()()()()()()()──

 

「顔色悪いぞ?体調でも悪いのか──ぶえっくしょい!!」

 

「──体調は普通だ。ただ、()()()()()()()を迎えたせいで、少しな……。ティッシュ使うか?」

 マサの奴、毎年この時期になると辛そうだな。花粉症のせいで、普段の元気が無い。

 俺は花粉症になった事が無いから想像するしか無いが、相当辛いんだろうな。ご愁傷様。

 

(心做しか、マサの顔色が悪い。あと、眠そうな顔をしている)

 ()()()M()V()()()は先日終えたから、それによる睡眠不足じゃない。

 大方、N()F()O()をやり過ぎて睡眠時間を削ったんだろうな。程々にしとけよ?

 

「……おk、これ以上聞かない。今日は花粉がかなり多くてあんま大丈夫じゃない。ティッシュはまだあるから平気だ」

 

「そうか。無くなったら言え。俺のをやる」

 

 

 今朝、()()()()()()()()()()()事で俺のSAN値が直葬され。

 紗夜とリサに()()()()()()が、()()()()()()()()()()()()()()()()をぶちかまし、大人しくさせ。

 軽く発狂しながら着替え、家を飛び出しジョギングを開始。

 ノーザンライトボムが効いたからか、ジョギング中は平和に終わったが、帰宅すると同時に復活した紗夜とリサに襲われ。

 6割発狂しながら再び二人にノーザンライトボムをぶちかまし、素早くシャワーを浴び、制服に着替えて鞄とベースを持って学校へ逃走。

 途中、()()()()()()()に寄って朝飯を購入。

 学校に到着し、掲示板に張り出されたクラス割りを確認し、割り振られた教室へ逃げ込み、ルートビ○をチョココロネでキメてSAN値の回復を図っていると、登校して来たマサに声を掛けられた。

 

 声を掛けられた際、ゲンナリしながら答えると、()()かあったのだと察したのかマサは深く聞いて来なかった。

 普段の軽い言動とチャラそうな見た目から勘違いされがちだが、コイツは意外と空気が読める。

 

 閑話休題。

 

 ちなみにクラス割りだが、俺はマサと同じクラス──3-Bだった。これで3年連続同じクラスだ。

 尚、俺とマサのクラスに紗夜と()()。そして、()()()は居ない。

 

(去年、一昨年は紗夜と白金と一緒のクラスだったから、色々大変だったな……)

 一昨年は殆ど関わり合いが無かったから平和だったけど、昨年辺りからバンド活動を通して関わる機会が増えて。

 気が付いたら、()()()()()()()()()()を向けられるようになって、それから……やめ、やめ。思い出したらまたSAN値が減少する──

 

 

 

(<⚫>)(<⚫>)

 

 

 

──言ってるそばから、紗夜が教室の出入口に立ってハイライトを若干消し、無言・無表情で俺に()()()()()を向けているよ。

 二度もノーザンライトボムをぶちかまして強制ダウンを奪ったのに、もう復活したのかよ。

 ウシガエルみたいな鳴き声を出してピクピクしていたから、復活には時間が掛かって始業式ギリギリに来ると思ったけど、予想より早かったな。()()()()()()()()()()()()()()

 アレか?かれこれ一年近く何度もぶちかましたから、耐性が付いたのか?

 

 それはそれとして。

 

「風紀委員を呼べ。風紀を乱そうとする輩が居るぞ」

 風紀委員さん、あのポテト女帝です。()()()()()()を醸し出しながら、俺に()()()()()を向けています。公序良俗に反します。早く身柄を拘束してくれ。

 

「はい、風紀委員です」

 

「キミじゃない。キミ以外の風紀委員を呼んだんだ」

 教室に入って来るな。キミは隣のクラスだろ?

……あ、紗夜のハイライトが戻った。何時も思っているけど、どうやってハイライトを消したり灯けたりしているんだ?器用ってレベルじゃないぞ。

 

「………………」

 

「無言・真顔でこっち見んな」

 学校だからか、普段と比べればヤバさは控え目だけど、それでもヤバさが伝わって来る。

 ほら、さっさと自分の教室に戻りなさい。

 

「…………此処(学校)では分が悪いですね。()()()()()()()

 

(出直さなくていいです)

 あーあ。こりゃ、始業式が終わったら()()()()確定だな。せめて始業式の日くらい平和に過ごしたい──ん?あれは……()()だ。

 

 

 紗夜が教室から出て行くのを見送ると、入れ違う形で白金がやって来て、教室の出入口からマサに()()()()()を向ける姿が視界に入ってきた。

 

 

「……お前、大変だな──いっくしゅ!」

 

「全くだ。ところでマサ、残念なお知らせだ」

 

「残念なお知らせ?」

 

「廊下に()()が居るぞ」

  

「……え"っ"!?」

 

 

(<(((⚫)))><(((⚫)))>)

 

 

「」

 

「……凄い目だな」

 なんだ、あの目は。紗夜やリサとは比べ物にならない程に瞳孔がカッ広げられているぞ?あんなに広げて、眼球痛くないのか?

……行ってしまった。白金の奴、何がしたかったんだ?

 

「ヤベーよヤベーよ。昨夜、()()()()()とボイチャしながらN()F()O()やってたら()()()()()がログインして来たから、反射的にログアウトしたから根に持ってる……」

 

 マサ、お前やっちまったな。そら()()の奴キレるよ。

 それと、()()。夜遅くまでN()F()O()をするのをやめなさい。以前寝不足で倒れかけただろ。

……マサと()()?この二人はかなり頑丈だから何の問題もない──

 

「……()()の所に行って()()()()くる」

 

「──もうそろそろ先生が来るからやめとけ」

 気持ちは分かるが、我慢しろ。代わりと言っちゃなんだけど、俺と一緒に頭の悪い会話でもしよう。それでSAN値を保ってくれ。

 

「あるぃすぁああああ……あるぃすぁあああああ……」

 

「おーい、しっかりしろ」

 マサの奴、巻舌全開にして()()の名前を呼んでいる。

 これは、()()()()()()()()(俺命名)を発症している証拠だ。このままだと有咲の居るクラスに突撃しかねない。

 

「有咲に癒されたい。()()()()()()。あるぃすぁああああ──へっきし!!うへぇ……辛い。教室に空気清浄機設置してくれないかなぁ。……あ、ティッシュ無くなった。コー○リアス、ティッシュ」

 

「俺はビーハ○ブのメカニックじゃない。ほれ」

 ジャズが好きな、木星の衛星と同じ名前の男(イ○・フレミング)みたいな事言うな──

 

()くん、正義くん、おはよう!」

 

「──ん?お、()()じゃないか!おはよう」

 

「おお!()()()()!おはよう──ぶえっくしょいッ!」

 

 

 マサがティッシュを使い果たし、俺が持ってきたティッシュを渡すと、()()()()()()の女──()()()()()()()()()()()()()()()()である()()()が教室に入って来て、俺達に声を掛けてきた。

 

 彼女が出現した事により、癒しオーラが散布。それにより、俺とマサのSAN値が回復した。

 そのお陰で、軽く発狂し掛けていた俺と、市ヶ谷有咲欠乏症を発症していたマサは正気に戻り、落ち着いた。

 嗚呼……丸山、キミは最高だよ。丸山彩 is Angel。異論は認めない。

 

 余談になるが、彼女は俺達と同じクラスだ。

 クラス割りを確認した際、俺やマサの名前より先に彼女の名前を探したのは内緒。

 

 更に余談になるが、彼女もマサ同様、俺とは3年連続同じクラスだ。

 

「凄いクシャミ。正義くん、大丈夫?」

 

「あ゙ー゙、……あんま大丈夫じゃない。スギ花粉が俺の目と鼻を犯……攻撃するせいで、色々ヤバい──いっきし!」

 

──マサ。お前、今、下品な単語(犯す)を言おうとしなかったか?()()()()に。()()()()()()()()()()()にそんな下品な単語を言うな。

 

「お薬とか飲んだ?」

 

「ああ、飲んだ。ついでに鼻シュッシュしたけど、効果が今一つなんだ。耳鼻科に行って処方してもらったのに──くしょい!」

 

「大変そうだね……お大事に」

 

「あー……うん、ありがとう」

 

……マサ、俺にも花粉症を移してくれ。そして、()()に心配されたい。羨ましいぞ、この野郎。

 

 閑話休題。

 

 さっきまでSAN値ピンチな事になっていたけど、丸山のお陰で少しずつ、確実にSAN値が回復している。

 流石、丸山。俺達の心に彩りを与えてくれる。素晴らしい。丸山彩を讃えよ。丸山彩を崇めよ──ッ!

 

(この気配は……そして、このフローラルな香りは……()だッ!)

 後ろから()の気配とコロン?香水?どっちだ?とにかく、()が何時も身に纏っている香りを感じるッ!香りを感じるって何だ?日本語おかしいぞ──今はセルフツッコミを入れている場合じゃない!

 

 思考を切り替え、急いで俺の背後を振り返る。すると、そこには俺の()()の一人が、ニコニコと微笑みながら立っている姿が視界に入ってきた。

 その距離、約10cm。近い。近過ぎる。この距離は危険だ。

 

 あーあ。丸山のお陰でSAN値が回復し始めたというのに、またSAN値が減少し始めたよ……──

 

「……あら、気付かれてしまった。まあいいわ。おはよう、()

 

「──おはよう、()()。お帰りはあちらです」

 さっさと行け。キミのクラスは隣の3-Aだろ。今朝しっかり確認したから間違いない。

 

 閑話休題。

 

 危なかった。気付くのがほんの少しでも遅かったら、()()()()()()()()()()()()。というか、見た。一瞬だけど見えた。俺が振り返った瞬間、盗聴器らしき物を俺の制服に付けようとしていたのを。

 

 色々言いたい事はあるけど、白鷺に構ったらSAN値が減少するからやめておこう。

 

「あ、()()()()()!おはよう。千聖ちゃんもこのクラス?」

 

「いいえ、私は3-A。隣のクラスよ?クラス割り、見なかったの?」

 

「あー……その……あはは。涼くんと同じクラスだと分かった瞬間、浮かれちゃって確認してなかった……」

 

「?」

 丸山が顔を俯かせながら小声で何か言ったけど、小さ過ぎて聞き取れなかった。なんて言ったんだ?まぁいいや。丸山の事だから、()()()()()()()()()()だろう。

 それはそれとして。白鷺、自分のクラスに戻れ。可及的速やかに。そして二度と俺の傍に近寄るな──おい、マサ。何故俺のケツを触る?お前、まさか()()()に目覚めたのか?

 

「……右のケツポケットに付けられてたぞ」

 

……マジか。既に付けられてたよ、盗聴器。しかも、めっちゃ小さい。おいおい、何時の間に付けられたんだ?全然気付かなかったぞ?

 

 

 椅子から立ち、白鷺から離れ、丸山が白鷺と会話する様子を見ていると、突然マサが俺のケツを触ってきた。

 まさか、()()()に目覚めたのか?と思っていると、小声で耳打ちしながら小さな黒い塊を指で摘んで見せてきた。

 

(……コレ、ショウが良く()()に付けられてる奴と全く同じモノだ。ハハハハハ)

 ()()とお話をする必要がありそうだ。

 こんなモノ(盗聴器)を白鷺に渡すな、と言わなきゃならない。昼休み……今日は始業式だから、午前中で終わるな。

 始業式終わったら、2年の教室──()()の居る教室にカチコミ……訪問しなきゃ。

 

(……()()のクラス、何処だろ?)

 確認していないから分からない。

 まぁ、()()の名前か、ショウの名前。それか、()()()()()()的な事を呟けば、目の前に()()()して来るから見付けるのに苦労はしないだろう。

 

 

「………………チッ」

 

 

……白鷺の奴、口を全く動かさず、ニコニコ笑顔のままめっちゃ小さく舌打ちしやがった。

 流石女優、凄い演技力だ。その演技力をこんな事に使わないでください。ドラマの撮影や()()()()の活動をしている時にその演技力を発揮してください。

 

「千聖ちゃん、今、舌打ちしなかった?」

 

「気の所為よ」

 

「いや、でも──」

 

「気 の 所 為 よ」

 

「──あ、うん、ごめん。気の所為だった」

 

「丸山、気の所為じゃない。白鷺は確実に舌打ちした。自分を信じろ。他人の意見に振り回されるな。腹の中がススワタリ並にまっくろくろすけな(白鷺)に負けるな──」

 

 

(<⚫>)(<⚫>)

 

 

「──白鷺、落ち着け。瞳孔をカッ広げるな。ついでにハイライトを消すな。女優がしていい顔じゃない。あと、可及的速やかに自分の教室にお戻りくださいやがれ」

 白鷺が()()モード(俺命名)になりやがった。()()モードにしたのは俺だけど。とにかく、もっと距離を取ろう。

 

 それはそれとして。

 その顔をしていいのは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()をされた()()。それから、()()()だけでいい──

 

「お前ら、席につけ」

 

──ナイスタイミング。先生が来てくれた。ほら、自分のクラスに戻れ。

 

 

「…………覚えてなさい」

 

 

 自分の教室に戻る際、ニコニコ笑顔の白鷺に小声で何か耳打ちされたけど、俺は何も聞いていない。聞いてないったら聞いていない。

 

(…………どうしてああなってしまったんだ?)

 昔の白鷺は、俺に対してあんな事を絶対にしなかった。俺に興味・関心を一切抱いていなかった。

 それなのに、ここ最近ああいった事を良くやるようになった。何故だ──

 

「──海。鶴海、どうした?具合でも悪いのか?」

 

「──具合なら、すこぶる悪いです。主に頭が」

 

「元からだろ」

 

「お前に言われたくない」

 

「いいから、席に着け」

 

「うっす」

 

「はーい」

 これ以上突っ立っていたら、怒られる。言われた通り席に着こう。

 

 自分のクラスに戻る白鷺の後ろ姿を見ていると、何時まで経っても席に座らない俺を不審に思ったのか、先生が“具合が悪いのか?”と、声を掛けてきた。

 

 それに対し俺は“頭の具合が悪い”と答えた。

 すかさずマサがツッコミを入れ、それに対し毒を吐くとクラスの連中が苦笑いした。

 

……白鷺の事を考えるのは、一旦やめよう。今は先生の話を聞こう。

 えーと、何々?この後は始業式をやって。終わったら教室に戻って先生から明日の予定を聞いて、解散……か。

 

(解散したら、CiRCLE……に行く前に、()()の所に行って()()をして。それから、CiRCLEに行って練習だな)

 白鷺のせいで忘れかけた。危ない危ない。

 ()()()()()()()()から、メモしておこう。

 

(メモ帳……あった。“始業式後、()()の所に行って白鷺に盗聴器を渡した事について()()をする”……と)

 これで良し──スマホが震えた。この震え方はLI○Eの通知だ。誰からだ?……送り主はショウからだ。

 

(何だ何だ?嫌な予感がするぞ?)

 自慢じゃないけど、俺の勘は結構当たる。

……とにかく、メッセージを確認しよう。

 

 

 嫌な予感を感じながら、先生にバレないようスマホを操作してメッセージを確認すると、

 

 

【松原さんが俺達の教室に()()()してきた】

 

 

 俺達以外の人が見たら、意味を理解出来ない事が書かれてあった。

 

「………………」

 どうやら松原は羽丘学園にワープ(出現)したようだ。

 松原……3年連続だよ。始業式の日に羽丘学園のジョージが居る教室に()()()するのは。

 あと、花咲川学園の始業式を欠席するのも、3年連続だ。

 

(伝説が生まれたな。後世まで語り継がれる事になるだろう)

 俺は今、伝説が生まれた瞬間に立ち会っている──

 

「鶴海、俯いているが、話を聞いているのか?」

 

「──すいません、目に違和感があって俯いてました」

 おっと、先生に注意されてしまった。これ以上スマホを弄ると没収されかねない。

 

 

 俺はそっとスマホの電源を切り、先生の話を聞く事に集中した。

 

 

 

side 鶴海涼 out

 

 

───────

────




次回予告


 ()()ァ!癒してくれぇ!()()()()()()()()()()()()()()を向けられたせいで、オデノココロハボドボドダ!
……()()()に振り回されたせいで疲れているから、嫌だ?なら俺が癒してやる!さぁ、こっちおいで!()()を癒すのは任せろ!バリバリ〜。
……ごめんなさい、ウザかったですね。調子に乗り過ぎました。ですからそんな蔑んだ目をしないでください興奮してしまいます──待って!お願い!待って!無言で置いてかないで!マジで待って!あ゙る゙ぃ゙ず゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ッ゙ッ゙ッ゙!゙!゙!゙


第2話・金髪ツインテで性格がツンデレな幼馴染は負けフラグ?寝言は寝て言え


「有咲の為ならプライドなんて捨てられます」


【補足的なナニか】

・コーネリアス…「機動戦士ガンダム サンダーボルト」に登場する人物の一人、「コーネリアス・カカ」を指す。
 「ビーハイブ」のメカニック。鼻炎持ちのパイロット、「イオ・フレミング」(CV.中村悠一)に良くティッシュを渡す。

・ノーザンライトボム…プロレスで使用される、投げ技の一つを指す。「北斗晶」さんが開発した技らしい。
 詳細については、各自でお調べ下さい。
※かなり危険な技の為、決して真似しないで下さい。(フリじゃ)ないです。
 
・氷川紗夜…原作と違い、性格等は色々アレな事になっている。
 鶴海涼に対し、並々ならぬ想いを抱いているらしく、過激なアプローチを掛けている。
 根は真面目な為か、学校や人目の多い所では理性が働き、そこまでヤらかそうとしない。しかし、それ以外の場所では……。
 彼女がこうなった理由は、追々。

・今井リサ…原作と違い、性格等は色々アレな事(ry
 紗夜と違い、時と場所を弁えず鶴海涼に襲い掛かるヤベー奴。
 彼女がこうなった理由は、追々。

・白金燐子…原作と違い、性格等は(ry
 彼女については追々。

・湊友希那…coming soon

・丸山彩…癒し系。その他の情報については、追々。

・白鷺千聖…ヤベー奴。その他の情報については、追々。

・市ヶ谷有咲…次話登場。ちょまま可愛いよちょまま

・あの子…coming soon
 

以上、補足終了。
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