【凍結中】Creeping & Raid Girls 作:EMS-10
R-15描写有り
勢いしかない
side 加賀和桔梗
──山吹ベーカリー、店内──
朝
「チョココロネを要求するー」
「
……離れてくれない。結構強く抱きついているからか、柔らかい感触がして変な気分になりそうです。
しかし、現在僕達が居るのは自宅の部屋ではない。お店──香ばしい香りの漂う
(しっかりしなさい、加賀和桔梗)
冷静になりなさい。……良し、落ち着いてきました。
朝。何時も通り目覚まし時計が鳴る前に起床し。
学校に向かう途中で
そして、何時も通りモカが
ひまりとつぐみ、巴の三人に外で待ってもらい、蘭とモカと僕の三人で入店したのですが、これまた何時も通りモカがスキンシップをしてきました。
(こうなったモカは余程の事が無い限り、何を言っても離れません)
本気で引き剥がそうと思えば出来るには出来ますが、そのような事をすればモカは確実に不機嫌になり、後々僕はモカに
仕方ないので、このままトングとトレイを持ってパンを取りましょう。
まずはモカが食べたいと言ったチョココロネを4つ。それから、僕用に激辛カレーパンを2つ。それから、蘭の好きな──
「………………」
「──
今はパンを載せていないから良いものの、もし載せていたら落としていましたよ。
モカに抱きつかれ、そのままにして右手に持ったトングでチョココロネを掴もうとしたら、トレイを持っている左手──正確には左腕にですが、蘭が抱きついてきました。
蘭の顔を見ると、少しだけ頬を膨らませています。
「……私にも構って」
「……分かりました」
どうやら蘭は嫉妬しているようです。
僕は決して蘭の事を蔑ろにしたつもりは無いのですが──
「むー!」
「──モカ、抱きつかないでください。良い子にしてください」
蘭に微笑みかけていると、モカは嫉妬したのか蘭同様頬を膨らませながら右腕から離れ、僕の正面から抱きついてきました。
モカ、ここは
蘭も対抗心を抱いて、背中に抱きつかないでください。
「相変わらず二人に好かれてますね、桔梗先輩」
「
二人を窘めようとしたら、山吹ベーカリーの店員さん──
声や表情に嫌悪感は全く浮かんでいませんが、きっと内心では呆れているでしょう。重ね重ねになりますが、本当に申し訳ございません。
「いえいえ、お気になさらないでください。思う存分やっちゃってください♪」
「
「………………」
「二人とも、離れなさい。これ以上山吹さんやお店に迷惑をかけてはダメです。それに、ひまりとつぐみ、巴の三人を外で待たせているのですよ?早くパンを購入して出ましょう」
「ちぇー、仕方ないー。不完全燃焼だから、あとで埋め合わせしてもらおうー」
「……分かった。離れる。そうだね。そうしよう」
ほんの少しだけ口調をキツめにしてそう言うと、二人は離れてくれました。
離れると、モカと蘭が何やら小声で会話をしているのが見えましたが……何か、嫌な予感がしますね。警戒しておきましょう。
閑話休題。
(日に日に、蘭とモカのスキンシップが過激になっていますね……)
昨年の今頃までは普通だったのですが、昨年夏頃から段々と二人の様子がおかしくなっていき。
気が付けば、今のようになってしまった。何故?
(懐いてくれる事はとても嬉しいのですが、幾ら幼馴染とはいえ、僕は男で二人は女性)
これが幼稚園児や小学生の低学年なら微笑ましい物になりますが、僕達は年頃の男女。みだりに抱擁等をしてはならない。分別を付けなければならない。
心苦しいですが、近いうちに真剣にお話して、僕に必要以上に肉体的接触──抱擁する等のスキンシップをしないよう注意しましょう。
───
──羽丘学園、教室(3-B)──
休み時間
「──だーかーらー、ちょっとだけでいいからショウくんの情報を教えてよ〜」
「ダメです。何度頼まれても教える事は出来ません」
何度断っても、決して諦めずにショウの情報を引き出そうとしてくる。この諦めの悪さは、リョウに似ていますね。
「ぶー!少し位教えてくれてもいいじゃん!」
「親友を売る気は更々ありません。諦めて下さい」
「あたしが諦めるのを諦めて」
「……はぁ」
少しSAN値が削られていますね。回復する為、辛い物を食べたくなってきました。あとで青唐辛子を食べましょう。
休み時間になり、御手洗に行った後。教室に戻って次の授業の準備をしていると、クラスメイトの氷川日菜さんが僕に声を掛けてきました。
その内容は
どうやら休み時間になると同時にショウのクラス──3-Aへ突撃したようですが、ショウは嫌な予感を感じ取ったのか、休み時間になると同時に教室から男性用御手洗に向かって逃走。
流石の氷川日菜さんも、男性用御手洗に突入する勇気は無かったのか諦め。
教室──3-Bに戻って来て、僕にショウの事を尋ねられ、今に至ります。
閑話休題。
「もうそろそろ授業が始まります。準備をした方が良いのではないのでしょうか?」
幾ら天才で、一度見聞きした事を完璧に出来るとはいえ、授業態度が悪いと卒業出来なくなるかもしれませんよ?
「えー?もうそんな時間?仕方ないなぁ……」
僕がそう言うと、氷川日菜さんは渋々と自分の席に戻って行った。
どうやらお姉さん──氷川紗夜さんに授業態度について色々言われたらしく。
更に、
(……頭を切り替えましょう)
もう間もなく授業が始まる。氷川日菜さんの事を考えるのは、一旦やめましょう。
─────
「──それで、教える気になったかな?」
「なりません」
湊さん、助けて下さい。
授業が終わり、休み時間になり。
先程の休み時間、氷川日菜さんに削られたSAN値を回復させる為、青唐辛子を食べていると、今度は隣のクラスから今井リサさんがやって来て、リョウの情報を得ようと話し掛けられました。
正直に言います。とてつもなく怖い。
リョウは今井さんにしょっちゅうこんな顔を見せられている。それなのに、内心では動揺していても表情には一切出さない。リョウは凄いです。見習いたい。
……またSAN値が削られていますね。もっと辛い物を食べて回復しないと。
「そっかー。なら仕方ないね☆」
今井さんの顔を見て恐怖に襲われ震えていると、突然今井さんはそう言って普段の顔に戻り、僕に謝罪して教室を出て行きました。
(……さて。
こうもあっさり引く、という事は、そういったモノを付ける証拠。今までの経験で分かります。
……ありました。ブレザーの右ポケットに小さな黒い固まりが。
(この形は……発信機ですね)
恐らく。いいえ、ほぼ間違いなく弦巻さんが用意したモノでしょう。
それはそれとして。鞄やギターケースも確認しましょう。
鞄には……付けられていない。
ギターケースは……ありました。一体、何時の間に付けたのでしょう?毎度思いますが、手馴れていますね。
何故、今井さんは僕に発信機を着けたのか。きっと、僕達が放課後に何処のライブハウスで練習するのか把握する為だと思う。
ここ最近、CiRCLE以外のライブハウスで練習していますし。
(念の為、LIN○でショウとジョージに警戒するよう伝えておきましょう)
……そろそろ授業が始まります。急いでL○NEを送らないと。
─────
──加賀和家──
夜
「
「………………」
学校の授業が終わり。
ショウやジョージと本日練習するライブハウスへ向かい。
途中、氷川日菜さんと今井さんに尾行されている事に気付き。
何とか二人を撒いてライブハウスに行き、練習の準備をして。
氷川紗夜さんと白金燐子さんに追い回された事で、リョウとマサは予定より少し遅れて到着して。
遅れを取り戻す為、しっかり練習を行い。
帰宅する時は何もトラブルは起きず、平和に帰る事が出来。
「早く行ってあげな。あ、それと今日二人は泊まるらしいぞ」
「美竹さんと青葉さんのご両親に連絡して、引き取ってもらおう」
僕はダメ元で父さんに提案してみた。まぁ、結果は分かり切っていますが。
「ハハハ、二人のご両親からは許可済みだぞ。さっき美竹さんと青葉さんから電話が来た」
─────
──加賀和家、桔梗私室前──
『中々開かないなぁ……。
『うーん、まだ時間が掛かりそうー』
「………………」
二人は何をしているのでしょうか?
もしかして……僕の衣装タンスを開けようとしている?
父さんに二人が泊まる事を告げられた後。自室に向かうと、僕の部屋の中から
嫌な予感がしますが、構わず部屋のドアを開けようとした時、僕の本能が“入るべきではない”と告げて来た為、こうして部屋の前で様子を見る事にしています。
(この音……間違いありません。
リョウの家にお泊まりした際。今井さんと氷川紗夜さんが玄関の鍵を開けようとした時に聞いたから、間違いありません。
閑話休題。
どうやら二人は、僕の衣装タンスに着けた鍵を解錠しようとしているみたいです。
今まで何度も僕の衣装タンスから、ワイシャツや靴下。そして、あろう事か下着──ボクサーパンツを拝借されています。
拝借される度に二人に注意しても、止めてくれなかった。だから、今朝鍵を取り付けたのですが……あの二人には効果はあまり無いようです。
『──あーもうっ!開かないんだけど!もたもたしていたら、
『らーん、落ち着いてー。まだあわてるような時間じゃないー』
「………………」
既に帰宅しています。
…………。
…………。
(…………少し、部屋の中を見てみましょう)
本当は、今すぐにでもドアを開けて部屋に入って二人を止めたい。
でも、僕の本能が相変わらず“入るべきではない”と告げている。
なので、二人にバレないよう、こっそりとドアを開けて隙間から中の様子を伺う事にした。
『あっ、いい感じ。あと少しで開きそう──あー!
『OPEN SESSAME……ダメだー、開かないー』
「………………」
蘭、大の字になって寝転がらないでください。そんなに足を大きく広げるなんて、はしたないですよ?
モカ。あなた、今、何処から声を出したのですか?普段のおっとりホンワカとした声が行方不明になりましたよ?
(……頭が痛くなってきました)
どうしてそこまでして僕の衣服を盗みたいのですか。僕の衣服にそこまでの価値はありませんよ?
……これ以上様子を見ていたら、盗まれてしまいます。部屋の中に入って二人に注意しましょう──
(<⚫>)(<⚫>)
「」
(<⚫>)(<⚫>)
(…………何故でしょう?何処からともなく、ジョ○ョの奇妙な冒険で流れる、To Be Cont○nuedが大音量で聞こえてきます)
頭痛がして、思わず手で頭を抑え、俯き。
再び顔を上げると、ドアの隙間からハイライトの消えた、僕を射抜くかの如く凝視する4つの瞳が視界に入ってきました。
嗚呼……これは
それはそれとして。今更になりますが、もしかして、今朝山吹ベーカリーで二人は何やら小声で会話していましたが、こういった事をすると相談し、実行したのでしょうか?
今後、二人が小声で会話をしたら、しっかり聞き耳を立てる事にしましょう──
「…………お帰り」
「おかえりなさーい」
「──ただいま帰りました」
本音を言えば、挨拶なんてせず、逃げたかった。
けど、逃げたら逃げたで後々ややこしい事になってしまう。
ここは逃げずに、向き合いましょう。
「…………何時から居たの?」
「つい先程です──ッ!モカ、何をするのですか!?」
蘭に“何時から居た?”と問われ、嘘をつくと、突然モカが僕の胸に飛び込み、戸惑っていると僕の
「この味は!……嘘をついている味だー。キョウちゃんはー、嘘をついているー」
「何を言っているのですか、モカ。科学的根拠の無い事を言わないでください──」
「顔の皮膚を見ると分かるんだ ー。“汗”とかでテカるでしょー?その感じで見分けるんだー………“汗の味”を舐めればもっと確実に分かるかなー」
「──あなたは何処のブ○ャラティですか……。異性の顔を舐めるなんて。女性がそのような事をしてはいけません。はしたないですよ。
そして、顔中にシワを寄せて変顔をしてはいけません。何時もの可愛らしい顔に戻して下さい。というか、何故モカがブチャ○ティを知っているのですか?」
モカは○ョジョの奇妙な冒険を読んだ事が無い筈です。僕の部屋にも置いていません。それなのに何故?
「この間、バイトの休憩中にマサ先輩が教えてくれたんだー。キョウちゃんの嘘を見抜きたい時は、キョウちゃんの顔を舐めて汗の味で判断するといいよーって」
「少し先を外します。マサに電話する必要があります」
マサ。モカに悪い影響を与えましたね?今日という今日は許しません。
何時だかモカに
その結果、なんやかんやあってモカは
それ以降、“モカちゃん、見ちゃいましたー”と言いながら、僕を盗撮するようになって……思い出したら頭が痛くなってきました。忘れましょう。
閑話休題。
とにかく、マサに電話しなければなりません──モカ、離れて下さい。その……胸が当たっています。
言葉や態度には出しませんが、抱きつかれる度に理性を総動員して、
「ふっふっふー。当てているのだよー。
「…………」
本音を言えば、今すぐでも
僕はこんなに見た目と性格をしていますが、れっきとした男。ちゃんと性欲があり、
「ほらー、ほーらー」
「…………」
我慢です。
「止めないって事はー、興味あるんでしょー?」
「…………」
我慢です、加賀和桔梗。ここは我慢して耐えるのです──ッ!!
(ら、蘭が……マズいです!モカ、離れて下さい!)
モカに胸を押し付けられ、必死に煩悩と戦っていると、ハイライトが完全に消えた目で僕とモカを凝視する、真顔の蘭が視界の端に映った。
あの顔はマズいです。下手したら、お風呂に入っている最中に乱入されてしまいます!
すかさずモカに離れるよう言おうとしましたが、声を出す事が出来ない。
「うりうりー♪」
「………………」
(嗚呼……蘭の顔中に青筋が浮かんでいます)
女性がそのような顔をしてはいけません。
……現実逃避をしている場合ではありませんよ!早く何とかしなければ!
しかし、恐怖を感じた事で言葉を発する事は出来なかった。
───────
「──そういえば、キョウは知ってる?」
「何をでしょうか?」
「八百屋の隣にあるライブハウス──
「
これで、学校帰りに練習出来る場所が増えます。
あと、
それでいて、設備がしっかりしている。早くリニューアルオープンして欲しいです。
モカに抱きつかれ、蘭に凄まじい視線を向けられて数十分後。時間は掛かりましたが二人を説得し落ち着かせる事に成功。
その後、母さんが作ってくれた夕食を一緒に摂り、小休止をして。
順番に入浴し、僕の部屋で蘭とモカの三人で他愛ない会話をしていると、突然蘭が気になる話題を出してきました。
余談になりますが、僕が入浴した際、蘭とモカがお風呂に乱入しようとするトラブルが起きて賑やかになりましたが、割愛します。
閑話休題。
「もしかしたらー、キョウちゃん達にも出演依頼が来るかもしれないよー」
「もし依頼されましたら、皆と話し合って決めます」
恐らく。いいえ、ほぼ間違いなくリョウ達は一切の迷いや躊躇無く、出演を快諾するでしょう。
僕?勿論、依頼されましたら二つ返事でOKです。
「先輩達の事だから、話した瞬間“出る”と即答しそう」
「違いありません」
「キョウちゃん達が出るならー、
「……モカ。今、何処からそのカメラを取り出しました?」
僕の目が正常なら、パジャマの胸元から取り出しませんでした?明らかに入る大きさではないと思うのですが。
蘭と会話していると、モカが胸元からバズーカのような形をした一眼レフカメラを取り出しました。
毎度思いますが、モカは。モカに限らず、蘭や氷川紗夜さん、氷川日菜さん、今井さん、白金さん、弦巻さん、松原さんは、ポケットや胸元から明らかに入らないような大きさのモノ──
……マサの言葉を借りるなら、“考えるな、感じろ”の精神でスルーした方が良いのでしょうけど、気になって仕方ない──
「おー、キョウちゃんがモカちゃんの胸元を凝視してるー。えっちだー」
「──違います。どうやって胸元からソレを取り出したのか気になっただけです」
決してモカの胸元を凝視していたわけではありません。こら、胸元を見せようとしない……モカの胸元を覆う、
……僕は何をしているのですか。盗み見するなんて、僕は最低ですね──
「………………」
──蘭、落ち着いて下さい。ハイライトを消して無言のまま僕の背中に抱きつかないでください。
「…………私だってあるし」
蘭、落ち着きなさい。背中に胸を押し付けないでください。
「おやおやー?蘭ー、どうしたのー?」
モカ、蘭を煽らないでください。そして、胸を張らないでください。
……良い形をしている──
「くっ……わ、私だってあるんだから!」
「──蘭、痛いです。力を弱めて下さい」
思わずモカの胸を凝視してしまい、邪な事を考えていると、蘭が先程よりも強く抱きついてきた。
蘭は所謂着痩せするタイプで、モカに負けず劣らずの大きさと柔らかさを備えている。その為、蘭の胸の感触が背中に強く感じてしまい、
このままでは……マズい!
「おー、キョウちゃんの
「えっ、マジ?」
「マジー」
「どれどれ?」
「……やめなさい」
モカ、僕の股間を凝視するのをやめなさい。蘭も、背中に抱きついたまま覗き込もうとしない。
「私で
「どうなのー?」
「……黙秘権を行使します」
僕は何を言っているのですか?こんな事を言えば、
しかし、後悔あとに立たず。僕の口から放たれたその言葉は、蘭とモカに聞かれてしまった。
「……そう。私で
「おー、蘭が嬉しそうな顔してるー」
「う、うるさい!」
「照れる蘭、かわいいー」
「うっさいっ!」
「さてさてー、蘭に
後悔していると、今度はモカが正面から抱きついてきました。
この体制……何時だかマサに教わりましたが、確か、
(お、落ち着きなさい、加賀和桔梗!無心になるのです!)
蘭と比べて、明らかに柔らかい……しっかりしなさい!
……ダメですね。
「おー、
「…………チッ」
モカ、その……悪戯っぽい笑みを浮かべながら、
蘭、舌打ちをするのをやめなさい。そして、恐ろしい気配を発さないでください。
……これ、どうしましょう?二人を無理やり引き剥がす?そんな事をすれば、二人は
本音を言えば、
でも、そんな事をしたら、確実に二人を不幸にしてしまう。
一時のテンションに身を任せると、身を滅ぼす。それだけはダメです。
だから、ここは心を鬼にして、二人を止めましょう……ん?蘭、どうしました?突然離れて──
「えーい♪」
「うわぁ!?」
モ、モカ!?いきなり押し倒さないでください!
「今ッ!」
「ちょっ!?」
ら、蘭!?僕の両手を押さえて、何を──
「そぉい!」
「ギャー!?」
モカァ!僕のズボンを脱がさないでください!
「おおー、ハッキリと見えるー」
「…………」
突然ズボンを脱がされて困惑していると、下はボクサーパンツ一丁になってしまい、モカと蘭に
…………非常にマズい。このままでは、確実にマズい事になってしまう。
どうする?どうすればいい?
「じゃあ、次はコレを脱がそうー」
「や、やめっ……!」
とても嬉しそうな顔で、これまた嬉しそうな声でモカはそう言い、僕のボクサーパンツに手をかけてきた。
抵抗しようにも、蘭に手を押さえられている為、出来ない。
必死に蘭の拘束から逃れようとするも、蘭は凄まじい力で押さえている為、逃れられない。
「ご開帳ー♪」
「……ゴクッ」
「やめっ、やめなさい!今ならまだ間に合います!やめ──アッーーー!」
─────
──CiRCLE、ラウンジ──
夕方
「……なんというか……お疲れ様」
「……すみません、気を遣わせてしまって」
「気にするな。俺とお前の仲だろ」
「……ありがとうございます、リョウ」
「……にしても、
「全くです」
昨夜。あわや、モカにボクサーパンツを脱がされそうになった瞬間、“嫌な予感がした(意訳)”と
「部外者の俺が言うのはなんだけど、一度、二人にキツく注意したらどうだ?無理なら、俺がする」
「そうしたいのですが……なんと言いますか……とにかく、大丈夫です。僕自身で何とかします」
二人がああなってしまったのは、僕のせいなのですから。
……心を鬼にして、しっかり注意するべきなのでしょうか?うーん。
「……本当にどうしようも無くなったら、頼れ」
「……はい」
「んじゃ、練習するか」
「そうですね」
とりあえず、今は練習する事に集中しましょう。気持ちを切り替えて──ッ!リョウ、後ろ!
「まりなさんの所に行って、鍵貰ってくるから待ってろ──」
「リョウ見っけ☆」
「少しお話しましょう」
「──
「私達は正常だぞ☆」
「えぇ、至って正常です」
「
リョウが今井さんと氷川紗夜さんに襲われている。助けないと。
でも、僕一人で今井さんを止められるのでしょうか?
マサは耳鼻科に行っていて、不在。
ショウはバイトで不在。
本来なら此処にジョージが居る筈でしたが、本日行われた小テストで合格点を取れなかった為、居残りをしていて不在。
頼みの綱の
……とりあえず、何とかしてリョウを助けよう。
方法は……どうしましょう?
side 加賀和桔梗 out
───────
────
─
次回予告
あ……ありのまま 今起こった事を話すぜ!
「俺は練習を終えて帰宅していたと思ったら、何時の間にか
な……何を言っているのか分からねーと思うが、俺も何をされたのか分からなかった……。
頭がどうにかなりそうだった……というか、なった。
催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっと恐ろしいものの片鱗を現在進行形で味わっているぜ。
第4話・正気のままだと、異空間と天才に振り回された際SAN値直葬される
「モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず 。自由で。なんというか、救われてなきゃあダメなんだ。独りで。静かで。豊かで……」
【補足的なナニか】
・美竹蘭…ツンデレ兼ヤベー奴。幼馴染の加賀和桔梗に熱烈なアプローチをしているが、効果はいまひとつのようだ。
モカのように素直になりたいと思っている。
・青葉モカ…脱力系少女兼ヤベー奴。幼馴染の加賀和桔梗に熱烈なアプローチをしているが、効果はいまひとつのようだ。
蘭と違い、好意を行為でストレートに表現する。
・氷川日菜…次話から本気出す。
・今井リサ…数話後に本気出す。
・氷川紗夜…数話後に本気出す。
以上、補足終了