デイブレイク被害者が仮面ライダーになる話   作:平々凡々侍

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大体一週間振りぐらいでしょうか?
どうも、平々凡々侍です。
自分勝手ながら書いてみたかったから書きました……すいません後悔はしてないです!令ジェネを見た人ならタイトルで話を察せるかも…今回は「番外編」という感じで読んでいただければ幸いです。内容はかなり駆け足のダイジェストになります。
※独自設定かなり多め
※令ジェネのネタバレ含むかも……
※独自設定上、変身音一部省略あり

それでは、どうぞ!


【Another Daybreak】
Another Daybreak in Balder


 

デイブレイク事件

 

 

それがこの世界の大きな分岐点だった

 

 

 

 

 

x月x日。

 

 

「ニンゲンハ、ゼツメツ!」

「ミナゴロシッッ!!」

「ぐぅ…く、くそぉ……!」

 

 西暦2019年。

 ーー世界は人間にとっての地獄に、ヒューマギアにとっての楽園と化していた。

 

 ヒューマギアにより武器を奪われ、地面に倒れた男は悔しげに声を上げた後。次に来る痛みに目を閉じ、

 

「ーーおらあッ!!」

「!? た、太陽さん!」

 

 ーーヒューマギアの攻撃が倒れた男を襲うより早く、隙だらけのヒューマギアの後頭部を俺は手に持った散弾銃の銃床で全力で叩き倒す。

 

「ニンゲンハゼンインーー」

「ーー殺人マシーンは黙ってろッ!」

「! ッ…………」

 

 新たなターゲットを発見し振り返ったもう一体のヒューマギアだが、俺が素早く頭を散弾銃で撃ち抜けばそれで沈黙する。

 

「おいしっかりしろ…!」

「すいません、太陽さんッ」

 

 俺、天本太陽は地面に倒れた男に肩を貸して再び動き出す。

 

(こりゃここの拠点も潰れちまうな……ほんと最っ悪!)

 

 既に壊滅的な被害を受けている拠点を見渡し、俺は内心愚痴る。人間絶対殺すマシーンと化したヒューマギア共が何十体と暴れ、貴重な人間達の拠点を蹂躙していき、あちこちから銃声や悲鳴が聞こえるその様子はまさに悪夢だ。

 

 十二年前に起こったデイブレイク事件から世界は一変した。簡単に言ってしまえば人間とヒューマギアの関係が逆転し、最悪な事に人間がヒューマギアに支配される……そんなSFチックな世界になってしまったのだ。今思い出してみても、俺という人間にとって……いや、今を生きている人間にとって十二年前のあの日が地獄の始まりだったのだろう。

 

「これも全部あのクソ野郎のせいなんだよなぁ…!」

 

 小声でこの状況を生み出した原因を作った人物を思い出し、俺はキレながらギリギリ救出できた仲間と共にその場を離脱した。

 

 

 俺の名前は天本太陽。

 世界がこんな事になる以前はどこにでもいる就活中の一般人…だった筈なんだが、気付けば「レジスタンス」の一員になってます。

 

 ……なんでこうなった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

「太陽さん、本当にありがとうございました…!」

「いや、別に頭下げなくてもいいって。『ありがとう』って言うなら早く怪我治せよ」

「はい!」

 

 残りたった一つ、俺たち人類の最後の拠点にまで無事帰ってこられた俺たち。救出した仲間からめっちゃ感謝されたが、別に感謝される程のことでも……ないこともないな。うん。まぁ感謝する暇あんなら早く怪我完治して戦線に復帰してくれ!

 そうすれば俺の生存率も上がるからなぁ!(建前)

 ……いやぁ仲間少ないと怖くてしゃあないからなぁ!(本音)

 

(はぁ……まじで詰んでんな、俺ら)

 

 拠点を移動する最中、衛生状態が悪く、食料も底を尽きかけ、負傷者や病人の治療もままならず、ヒューマギアに抗う為の武器などの物資の不足……ジリジリと追い詰められている現状を改めて認識してまず先に危機感よりも思わず「諦め」の感情が沸く。

 

 このままの調子でヒューマギアと戦っていけば、早くてあと一週間程で俺たちは全員もれなくヒューマギアによって殺される…。

 

「……ーーでも、諦められねぇんだよなぁ?」

 

 ぽつりと独り呟いた俺は生き残った家族の元へと向かった。

 俺にはまだ俺の帰りを待ってくれる家族がいる。

 俺を信じて共に戦ってくれる仲間がいる。

 だからまだ諦める訳にはいかない。

 

「! 兄(にい)っ、おかえり!」

「あぁ、ただいま美月」

「あ、太陽だぁ〜!」

「わぁ! おじちゃんおかえりぃ〜!」

「おかえりなさーい!」

「いやおじちゃん言うなし!……あーただいまガキ共」

 

 拠点にある倉庫から少し離れた場所。そこに行けば敷かれたボロボロのシートの上に美月と美月が面倒を見ているガキ達が俺は明るく迎えた。こんなご時世なのに子供は明るいなぁ……マジで子供は世界の宝だってはっきりわかんだね!

 

 美月が面倒を見ているこのガキ達は今の明るい様子からは考えられないが、ヒューマギアにより既に親を亡くしてる孤児だ。最初の時はそれはそれは暗かった……そりゃそうだ。幼くして両親を亡くして、こんな地獄のような世界で孤独になっちまえば、誰だって絶望に打ちひしがれる。

 

「兄(にい)、はいこれ」

「いや、俺はいいからお前が食えよ」

 

 シートに腰掛けた俺に美月は食糧を差し出してくるが、俺はすぐに遠慮した。今の状況が食糧は超が付くほど貴重だ。だから食糧は出来るだけ俺みたいな大人にじゃなく、ガキ共に食べさせてやるべきだろうと個人的には思う。

 

「はぁ? なに言ってんのさバカ兄(にい)! 昨日も一昨日もそう言って何も食べてないでしょ」

「別に俺はいいんだよ。それに水がありゃ三日は死なないって言うだろ?」

 

 …まぁ飲める水だってかなり貴重だけれども。

 

「おじちゃん、ご飯食べなきゃ死んじゃうよ…?」

「…大丈夫だって心配すんな。あとおじちゃん言うな」

「太陽、死んじゃうの……?」

「おじちゃん死んじゃやだよぉ…!」

「うおっ! お、おまっ何泣いてんだガキぃ…!?」

 

 

 …俺は仕方なく食糧を食べた。

 いや食べたというか美月の手により強引に口の中にぶち込まれた。二日振りの飯だったからめちゃくちゃ美味しく感じたけども。それとガキ共がみんな俺がご飯食ったのを見てすげぇ安心した顔してたんだが……お前らいい子すぎやろ!? 一体誰に似て………美月だな間違いない(確信)

 

 

 

 そして、俺はまた別の場所へーーこの拠点に居る『諸悪の根源』の元と向かった。

 

 

 ───────────────────────

 

 

「おや、これは太陽君。無事に生き残れたようで何よりです」

「何が何よりだ張っ倒すぞ」

「これは怖い怖い」

(うわぁ、ぶん殴りてぇ…!)

 

 貴重な資源や部品、設計図が大量に置いてある拠点の地下室。そこにいた諸悪の根源ーー天津垓は相変わらずの自信に満ち溢れた態度で手元の資料から顔を上げてニコリと笑った。……イケメンな外見してるが騙されてはいけない。これでもこの男は実年齢45歳、しかもデイブレイク事件が起こるそもそもの原因を作ったバカ野郎だ。

 

 別に殴ってもよくないか?とか思ったが実は最初にこの男に会った時、衛星アークに悪意をラーニングさせた云々の話を聞いて既に一発殴っているから今回は勘弁してやろう。我慢だ我慢。

 

「それで太陽君、君の要件は…っと聞くまでもありませんね」

「あぁショットライザーの修理を終わったか? それと俺のプログライズキーを元に勝手に新しいプログライズキーを作ったらしいが……俺のプログライズキーはどうした?」

「心配は無用。ちゃんとバックアップはとっていますよ」

 

 天津垓は現在俺たちレジスタンスの一員として主に武器などの修理・改造を行っている。

 

「それと、ショットライザーの修理も完了していますよ」

 

 本人曰く「自分の愚かさを痛感した」「罪を償う」だとかなんとか言ってるが俺は正直まだ信じていなかった。だって当然だろ? 今の地獄を作ったそもそもの原因を生み出したヤツの言葉なんて信用ならねぇ。これは俺以外のレジスタンスのメンバーや、生き残った人々の総意だ。

 

 垓が出したプログライズキーと修理済みのショットライザーを受け取り、外観を確認した俺は一度頷きショットライザーを懐に仕舞う。こんな世界になっちまったせいで本来なら戦う必要もなかったはずの一般人の俺が戦う羽目になってしまった……本当最悪だよ。……しかも更に何故か、この三挺しかないショットライザーの一挺も俺が使用する事になった…これもまたレジスタンスのメンバーに、生き残った人々の総意で。

 

(なんで俺なんかにこんなもん……完全に宝の持ち腐れっつうか、豚に真珠っつうか…いや、ありがたく使わせてもらってるけどさぁ)

 

 ちなみに残りの二挺のショットライザーは既にレジスタンスメンバーの二人が使用している。使用者の名前は「不破諌」に「刃唯阿」。俺なんかとは比べ物にならないぐらいに頼りになる若者だ。

 

 ……ん、俺? 俺は32だけど…いやしゃあねえだろ!? デイブレイク事件当時の俺20歳だからな! あ、どうでもいいが俺の容姿は美月や仲間達曰く「年齢よりかなり若く見える」らしい。これはもしかして褒めてんのか? それとも大人っぽくないと貶されてんのだろうか?

 

「そういや天津。あんたが言ってた例の…ドライバーの開発の方は順調なのか?」

「…そうですね。資源が底を尽きつつある現状では中々に厳しい、というのが正直なところです。まぁ、諦める気は更々ありませんが」

「ハッ、だろうな」

 

 天津垓は武器の修理を主にやってるが、レジスタンスのメンバーから許可を得てヒューマギアに対抗する新たな装備の開発リーダーも行なっている。元社長なだけあって他の開発メンバーの指揮を上げるのも上手いし、カリスマ性も結構ある……認めるのは癪だけど、正直めちゃくちゃ助かってる。………まぁ絶対に許さんけどなぁ…?

 

「開発まで、あとどんくらい掛かりそうだ?」

「破壊したヒューマギアから手に入れたパーツや、拠点内にあるジャンク品を掻き集めて開発に当たっていますが……現在の完成率400%…完成までは早くてもあと一週間以上は掛かるでしょうね」

「……一週間、か」

 

 そりゃ中々厳しいな……。

 現在ヒューマギアと戦闘できる「仮面ライダー」はバルカンとバルキリー、ついでに俺ことバルデルの三人のみ。…しかも相手の方にもヒューマギアの仮面ライダーが二人。それと気色悪い見た目の怪人?化け物?に変身するヒューマギアが一体。

 

 しかも相手は資源も余裕ありまくり、プラスに一体一体が強力であり不破と刃と共闘してもあっちの仮面ライダー二人……滅と迅には勝てそうにない。三対一に持ち込めればワンチャンあるんだがなぁ…。

 

「まぁ抗うしかないよなぁ……はぁー」

「でしょうね……。開発中のドライバーについてですが、コレは本来作ろうとしていた物の性能と比べて、かなり性能が低くなってしまいましてね。理由は…純粋な資材不足によるものです」

「だろうな。逆にこの状況で元の設計通りの高性能なブツが作れたら驚くわ。んじゃ、ドライバー開発の方は引き続き頼む…頼むからまた馬鹿なこと企んだりすんなよ……?」

「ふっ、悲しいですねぇ…信頼してもらえないというのは」

「はっ、どの口が言ってんだ諸悪の根源(ラスボス)。むしろ、レジスタンスのみんなから信用してもらえてるだけ感謝しやがれ。……俺だったらお前なんて信用せずに潰してる」

「……ふふ、あなたのような善人が相手が悪人とはいえ…人間を潰すなんてことができますかね?」

 

 ……マジで腹立つなこいつ。

 何でもかんでも知った気でいやがって。

 正直今すぐ殴りかかりたいが……ンなことに貴重な体力使うのも馬鹿らしい。あーそれと、

 

「勘違いすんなよ天津垓。俺はあんたのやったこと、これっぽっちも許してねぇし許すつもりもない。……お前がまた馬鹿げたことして、レジスタンスのみんなを危険に晒すってんなら…その時は真っ先にお前を潰す」

 

 悪いが相手がたとえ人間でも、生き残ったレジスタンスの仲間達や俺の家族に手を出すんなら……襲い掛かってくるヒューマギアと何ら変わらないーー敵だ。

 

 不破の言葉を一部借りるなら「敵は残らずぶっ潰す」だ。

 

 俺は天津にーー効果があるかは不明なーー何度目かの警告をしてその場を後にした。

 

 

 ───────────────────────

 

 その後、話は進み……どうやって今まで生き延びていたのかは不明だが「飛電或人」が発見されレジスタンスの拠点に連れてこられた。また、その飛電或人を追って敵が拠点に押し寄せてきたり……怒涛の展開を迎えた俺たちはーー最後の賭けに出ることになった。

 

「……太陽、あんたらの方は大丈夫なのか?」

「なんだ、今更になって他人の心配してんのか? そんな余裕お前らにはねぇーんじゃねーの……?」

 

 それに「大丈夫なのか?」はこっちの台詞だっつうの。俺は声を掛けてきた不破に逆に言う。

 

「俺がやることは変わらねぇ。俺はただヒューマギアをぶっ潰すだけだ」

「……相変わらず平常運転で安心したわ。んじゃそっちは頼んだぞ、バルカン」

「あぁ、あんたもな、バルデル」

 

 俺が拳を軽く突き出せば、不破はニヤリと笑ってからその拳にコツンと自分の拳を合わせた。……おっさんなのに臭い台詞吐いちまったなぁ…(羞恥)

 

「不破、こっちは全員の準備が整った。いつでも行けるぞ」

「わかった」

「……刃、不破が暴走しないようちゃんと見てやってな? 目を離したらすぐ好き勝手やり始めるからなこいつ」

「えぇ、それはよく知っています」

「! お、お前ら一体俺を何だと思ってやがるっ!?」

「「野良犬」」

 

 おーハモった!?(謎の感動)

 刃ーーバルキリーと顔を見合わせて思わず微笑する。それを見た不破は「野良犬」と言われたことにかなりキレた様子だった。

 

「そんじゃ、そろそろ俺の方も行くとするかな。不破、刃。イズの救出、それとヒューマギア共の相手……任せた」

「あぁ………あんたも、死ぬなよ」

「はい。そちらも…ご武運を」

「死なねーよ。死ぬどころかヒューマギア全員片付けてそっちに駆けつけてやるっての」

 

 その会話を最後に俺たち三人の「仮面ライダー」は解散した。不破と刃、バルカンとバルキリーはイズを救出するため敵の本拠地と化した飛電インテリジェンスへ。俺、バルデルは、

 

「さぁて、防衛戦と行くか」

 

 拠点に残った僅かなレジスタンスメンバーと共に、拠点を防衛する為にこちらに今まさに向かってきているヒューマギア共の相手をする。

 

 拠点の中央に行けば、そこにはもう戦闘に参加するレジスタンスの仲間達が全員集まっていた。……ここに集まったのは全員自ら志願した奴等だ。防衛戦なんていうが、正直…勝ちの目は無いに等しい。

 

 飛電或人が前に拠点に居た際に言っていた「アナザーライダー」だとか「元の歴史」とか……。詳しくはよく理解できてないが、或人の言うことが真実ならあの異形の化け物「アナザーライダー」とやらを倒しちまえばこの世界は元の歴史、世界に戻るという。

 

(とんだ夢物語だよなぁ……)

 

 全く以って信じられない夢物語みたいな話だが……。

 

(「元」の歴史とか、元の「世界」を俺たちは知らねぇけど、きっと今よりは大分ましなんだろうさ)

「任せたぞ、飛電或人、それに“ジオウ”」

 

 今はその話を信じるしかない。

 一瞬目を閉じ、一度だけ共闘したあの謎多き「仮面ライダー」を思い出した俺はぽつりとそう零した。

 

 俺は演壇…というにはかなりボロく無骨な台に乗り、全員の視線がこちらに集まったのを確認してから口を開く。

 

「みんな……今から戦おうって時に、こんな事言うのはよくねぇんだろうけど……正直に言う、これから俺たちは十中八九死ぬ」

「「「…………」」」

 

 その場全体が沈黙し重々しい空気が流れる。士気を下げる…台無しな言葉だろうが俺は構わず続ける。たとえ士気が下がろうとも、今まで共に戦い生き延びてきた仲間達に嘘は吐きたくなかった。

 

「だから、今からでも遅くない。死にたくないヤツは逃げろ。逃げていい。まぁ今更逃げる場所なんてどこにあんだって話だが……それでも、死にたくないなら逃げろ。それを責めたりなんてしないから」

「ーーーー」

「てめぇが死んで、悲しむ家族がまだ居るなら今すぐ逃げろ。俺が、てめぇとその家族のとこに、ヒューマギア共は一体たりとも絶対行かせねぇから」

 

 死にたくないなら逃げろ。

 悲しむ家族が居るなら今すぐ逃げろ。

 まぁ本音を言うと俺は今すぐ逃げたい。

 戦うのはいつまで経っても怖ぇし慣れねぇし。

 

 士気を下げる発言した筈なのに、誰もその場から立ち去ろうとはしなかった。きっとみんなとっくに覚悟は決まっていたのだろう。

 

(俺が死んだら美月は悲しむか…? まぁ悲しむだろうなぁ……うちの妹いい子だし)

 

 それでもやるしかねぇんだよ。

 やらなきゃ大勢の人が死ぬ。

 びっくりだよな? 世界がこんな事になる前は「赤の他人」なんてどうでもいいってガチで思ってたのに。

 

(いや……命を懸けて一緒に戦って、生きて、笑ったならそりゃもう赤の他人じゃねーよな?)

「もし、俺の今の話を聞いてまだ戦う気があるんなら……ーー行くぞ馬鹿共ッ!」

「「おおおおおッッーー!!!」」

 

 次の瞬間ーー皆の声が爆発するかの如く拠点内に響いた。本当にさぁ…俺含めてここには馬鹿しかいねぇーのか?

 

(最高だな…)

 

 そして、俺たちは拠点の外に出て防衛ラインを組む。既に俺たちの目の先には数百を優に超えるヒューマギア共の姿があった。

 

「スゥー……」

 

 前衛に立った俺は息を吸い吐き出す。緊張は完全には抜けてくれないが、まぁ少しぐらい緊張しておいた方が気が緩むこともなくちょうどいいだろうさ。

 

「ーーいよいよですね、太陽君」

「…ーーそうだなぁ諸悪の根源(ラスボス)。あんた、今どんな気分だよ? 自分が原因で生まれちまった殺戮マシーンにこれから殺される訳だが」

「因果応報、というところでしょうね。無論ヒューマギアなどに殺されるぐらいなら私は迷わず自害しますがね?」

「そん時は俺がぶっ殺してやるから安心しろ」

 

 いつの間にか隣に立っていた天津垓。俺はそちらを見ずに口を開いた。……こんな状況なのによく余裕綽々でいられるなこいつ。

 

「ドライバーの方は…完成したみたいだな?」

「おかげさまで……といっても本来の性能の1000%には遠く及ばない…500%程の性能しか発揮できそうにありませんがね」

「まぁ贅沢は言えねぇわな……足引っ張んなよ?」

「ふふふ、そこはご安心を。このドライバーは君の持つショットライザーより遥かに性能が上ですから」

 

 そう言う垓の手にはカラーリングが一切施されていない、元の色そのままの銀色一色のドライバーがあった。どうやら、なんとか間に合ったらしい。カラーリングは…こんな状況でカラーリングに拘って貴重な資材とか使おうもんなら俺はこいつをぶん殴っていたに違いない。

 

 

 さてと………じゃあーー最後に大暴れしてみるかァ!!

 

「ーー行くぞッ!」

「ーーえぇ!」

『ストロング!』

『ブレイクホーン!』

 

 俺たちはそれぞれドライバーを腰に装着し、プログライズキーを取り出しボタンを押す。防衛ラインを組む仲間達も皆また次々と武器を構える。

 

【オーソライズ!】

【Kamen Rider. Kamen Rider.】

 

 ショットライザーに装填したプログライズキーを展開し、バックルから引き抜き徐に前に向ける。隣に立つ垓はプログライズキーを展開すると両手を横に動かす。

 

「ーー変身ッ…!」

「ーー変身」

【ショットライズ!】

【プログライズ!】

 

 俺はトリガーを引き、垓は展開したプログライズキーをドライバーに装填する。そして、

 

『アメイジングヘラクレス!』

【With mighty horn like pincers that flip the opponent helpless.】

 

『The golden soldier THOUSER is born.』

 

 黄緑色と白色のアーマーに身を包んだ戦士と黄金の戦士。

 二人の仮面ライダーがその変身を果たす。

 

「しゃあッ! 行くぞお前らあッッ!!」

「私の強さは桁外れだ……!」

 

 

 こうして、彼等と数百を優に超えるヒューマギア達との死闘が始まりーー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーー歴史は、世界は元に戻りーー

 

 

 

 

 

 

 

 ーーある男は目を覚ますーー

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。
感想や批評、アドバイスなどありましたら遠慮なくお願いします!

※次章が書けるかはまだ未定です。すいません!
(↓今回のキャラクター独自設定)

・天本太陽(32)
ヒューマギアに支配された世界、令ジェネ時空でも変わらずデイブレイク被害に遭い奇跡的に生き残った後レジスタンスに入る。二十歳の時から戦ってる設定なので元の世界の何倍もベテラン。十年以上戦っているので戦闘能力・精神力・(仮面ライダーとしての)ポテンシャル共に限界突破してると思われる。容姿は歳の割に若く見える……らしい。また既にヒューマギアの襲撃により両親を亡くしている。そのため元の世界と比べ「天津垓」との関係は真相を知ってしまった時点でかなり悪化した模様…そりゃそうだわ。


・天本美月(27)
元の世界よりも何倍も逞しく成長した妹ちゃん。相変わらずいい子で、レジスタンスの拠点内で親を亡くした孤児達の面倒を見てあげている。元の世界とは違い兄が「仮面ライダー」として戦っていることを知っている。


・天津垓(45)
実際令ジェネ時空ではどうなったか不明ですが、本作では一応生存している設定で「罪を償う為に戦う」と改心してる綺麗な1000%。ヒューマギアに支配された世界で「今は人間同士で争っている場合じゃない」ということで断罪とかされるでもなくレジスタンスに「開発スタッフ」として所属。レジスタンスの拠点的にサウザンドライバーの開発は1000%不可能だと思うので独自設定でプロト?サウザンドライバー的なものを使ってもらいました。またプログライズキーには自動展開の機能がない設定で、アルシノのゼツメライズキーも無いのでプログライズキー単体での変身……多分、角は三つしかない。元の世界と変わらずオリ主を尊敬している。

次章スタートしちゃっていいですか?

  • イッテイーヨ!(やったれの意)
  • マッテローヨ!(もうちょい待ての意)
  • 作者にお任せ!
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