読者の皆さん「イッテイーヨ!(やったれの意)」
作者「行っていい(投稿していい)ってさ…」
皆さんのイッテイーヨに背中を押され新章、始まります!本編と少しずつオリ主を絡ませていこうと考えてる今回。いよいよ「ある男の〜」っていうタイトルがあまり思いつかなくなってきたので多分次回からは徐々に違う感じのタイトルになると思います(多分)
今回は「次章プロローグ」的な回です。
※タイトルはキバとは関係ないです。
※序盤プロジェクト・サウザーのネタバレ注意!
※時系列がポンポン飛んでます。
それでは、どうぞ。
十数年振りの覚醒
「──道具如きが私に意見するな」
「……えっ……?」
ZAIAエンタープライズジャパン本社、社長室。
そこには今一人の男と一体のヒューマギアが居た。
男は手に持った拳銃をヒューマギアに向け、ヒューマギアは青い液体が流れる胸を押さえる。……ヒューマギアの中では突然の事態に対する「恐怖」よりも「驚愕」が上回っていた。そんなヒューマギアに、
「──私はヒューマギアを認めない」
ーー冷酷にそう告げると、男は引き金を無慈悲にも再度引いた。それは明確なトドメだった。
更にもう一発の弾丸を受けたヒューマギアは、燃料である青い液体を損傷した部位から大量に流しながらばたりと物のように倒れた。恐ろしい事をした男だったが、彼は何の感慨に浸る様子もなく…一瞬だけ目を閉じ何かを思い出すと力強く口にした。
『ーー俺は、あいつと……滅と戦います』
『……まぁ、何だ、俺も天津さんに会えてよかったです』
『みんなの未来は俺が守ってやるッ…!
お前の計画はここで終わりだ、滅ッ!』
「──絶対に」
そして、男はその後の部下からの緊急連絡を受けて部屋に倒れるヒューマギアにまだ利用価値があると判断するのだった。
───────────────────────
私がそれを見つけたのはただの偶然だった。
ショットライザーやプログライズキー、その他の開発してきたアイテムのデータを整理していた私「刃唯阿」はあるデータファイルを見つけた。その映像が記録された日付は今から十二年ほど前。そのデータファイルの名前は、
【試作品(仮称)ショットライザー実戦運用
「天本太陽……?」
一切記憶にないデータとテスターの名前に私は思わず首を傾げる。
私は人工知能特務機関A.I.M.S.の技術顧問であり、A.I.M.S.特殊技術研究所の最高責任者も兼任している。更にはZAIAエンタープライズジャパン内では社長直轄開発担当という地位に就いている。そのため「エイムズショットライザー」の完成にも大きく関わっていた。しかし、そんな私でさえ「ショットライザー」のテスターが誰なのか、今の今まで知らなかったのだ。それはよくよく考えればおかしな話だった。
また今思えば社長が私に「ショットライザーの完成」を指示した時、既にショットライザーの戦闘データ・使用データともに充分過ぎる量が揃っていなかったか?
「ショットライザーのテスター、か」
何故自分がそんな存在を知らなかったのか……態々知らせる必要もなかったから? 私が自ら「テスター」の存在を天津垓本人に聞かなかったから? 情報が限りなくゼロに近い今の段階で考えたところで答えは出ないだろう。
自身も使用しているショットライザー。そのテスター……よくよく考えれば自分にとって全く無関係な話ではない。むしろ、重要だと思った私はファイルをクリックして開いた。
「! なんて数だ……」
開いたファイル内には何十本もの戦闘映像の動画が並んでおり、タイトルは「実戦運用1」「実戦運用2」「実戦運用3」といった風に統一されている。再生してみれば、戦闘映像の撮影は黄緑色のアーマーと白色のアーマーを装着した仮面ライダー?とオニコマギアが対峙しているシーンから始まった。
『お前は何だ?』
『俺は天本……いやーーバルデル。それが俺の名だ!」
ーーマギアの問いに彼は「バルデル」と答えた。
その台詞を聞いた瞬間「
しかし、バルデルはマギアに一切臆する事なくほぼ一方的に攻撃を繰り出し僅か数分でオニコマギアを撃破する。その戦闘能力は普段からマギアと戦い、ゼロワンやバルカンの戦いを見ている私の目からしても十分驚異的に映った。
(これがバルデル……試作品ではあるが、ショットライザーでの最初の変身者。つまりは、私達の先輩にあたる人物か)
バルデルの戦闘をいくつか見た私はまず最初に「荒々しい」という印象を覚えた。
強靭なそのアーマーで攻撃を受け止め、マギアを強引に叩き伏せ、最後には必殺技でフィニッシュ。実に分かりやすい……見ているだけで爽快な気分になる程に勢いのある力任せな戦い方。
「凄まじいな…」
良くも悪くも「荒削り」な戦闘スタイルだったが、私は素直に感嘆の声を漏らす。最初は対して衝撃を受けなかった私だが、最初の戦闘映像から次の映像に進むにつれ急速に成長していく「
「ただの一般人とは…考え難いな」
データの日付から考えるにマギアと戦闘するようになってから二ヶ月ほどが経過したのだろう……映像を見るにその頃には既にゼツメライズキーでマギア化したマギアを二体同時に相手取り、見事撃破する程の戦闘力を発揮している。どう考えても一般人の所業じゃない。
ーー彼がデイブレイク被害者の自称一般人だとは、今の私は当然ながら知る由もなかった。
そして、続けて他の動画も見ている中で「
(天本太陽……この人は、マギアと戦う事を怖れている)
「……何故そこまでして……?」
ーー
しかし、その荒々しさからは「怒り」の感情よりも「怖れ」の感情が強く感じられた。彼の戦闘時のこの「荒さ」はきっと自身を鼓舞する意味合いもあるのだろう、と私は考えた。
だからこそ、思ってしまう。
彼はどうしてそこまでして戦っているのだろうか、と。
気付けば私は時間を忘れて試作品ショットライザーの実戦運用・戦闘映像の視聴に没頭していた。
そして何十本もあるデータ、その戦闘映像を見始めて数時間後。
「ーー……は……?」
何十本目かの戦闘映像。
それを再生して私は驚愕する。何故なら映像には、
『ーーバルデル。そのゼツメライズキーを渡して貰おうか』
『! 滅っ……!?』
「何だと……!?」
滅亡迅雷.netの一員ーー滅の姿が映っていた。
思わずもう一度映像の日付に目を向けるが……やはり見間違いなどではない。確かにこれは十二年前の映像だ。
(まさか……)
戦闘映像が流れる中、私は嫌な予感を覚えた。
天本太陽は確かに強い。しかし使用しているのは未完成、試作品のショットライザー…ならば変身の際にかかるリスクも高い筈だ。更には相手はあの「滅」である。その戦闘力の高さは私もよく知っていた。ーー唯阿が覚えた嫌な予感……それは「
その予感が当たらずとも遠からずなものであったということを私が知ることになるのは……それから少し先の話だった。
───────────────────────
(唐突に)話をしよう。あれを今から三十六万……いや一万四千年前…な訳はないですね、はい。
とりあえず誰でも分かるよう今の俺が置かれている状況を簡単に説明しよう。目が覚めたら何故か俺はベッドの上にいて目の前には知らない…こともない天井があった。
次に誰かに手を優しく包まれてる感触を感じて、自分の手に目を向けたら……これまた何故なのか……。
「! に……
ーーそこには俺の手を優しく握る涙目の
こんなランウェイ歩いてそうな美人さんじゃねーぞ!? で、でもよく見ればどことなく美月の面影あるな……いや美少女過ぎるやろ
「あうう? あーあう!?」
訳──美月? マジで!?
……あれ待てよ? 俺の耳がおかしくなければ今、全然日本語になってなくなかったか俺の声?
「に、
「あー…えあえ、ううあうあ……あーうう!」
訳──あー…えっと、なんつうか……わかるよ!
クソダメだあ!俺全く日本語喋れん!なんで!?
上手く喋れない自分自身にキレた挙句、俺は思わず半ギレで美月の言葉に応える。高確率で正しく伝わってないだろうから笑顔とサムズアップもプラスしといたわ。そしたら、
「! うぅ……
すると美月は声を震わせて、感極まった様子でまたポロポロと涙を流し出すと、ばっと俺の胸に顔を埋めて泣き出した。
や、やべぇよやべぇよ!! 多分この女の人、あの美月なんだけどやべぇよ!? こんな美少女を泣かせるとか俺何したんだよマジで! つうか本当にどういう状況だこれ!? 誰か説明してくれ頼むから(倒置法)
「あー……あうあー、あう」
(泣くなって妹よ…! 兄ちゃん、どう対応すればいいかわかんなくて困っちゃうから! な、泣き止んでくれ〜!)
俺は自分の胸で涙を流す美少女(妹)に内心めっちゃ動揺しつつ…とりあえず片手で頭を撫でてやることにした。そしたら、なんか涙止めてくれるどころか更に泣き出したけど……その間、手がプルプル震えてしょうがなかったですはい……。ちなみに、美月が泣き止んだのはそれから大体十分後ぐらいのことだった……マジで何したの俺っ?
とりあえず(何したか俺も知らんけど)悔い改めて?
その後、美月は俺の胸から顔を上げて服の裾でゴシゴシと涙を拭うと「先生呼んでくるね!」と涙痕がまだ残る綺麗な笑顔を浮かべて病室から出て行った。うん、今の一連の感じは俺の知ってる美月のソレだったな。
………それにしても今、これは一体どういう状況だ?
(ここは、病院だよな…?)
美月の発言からも大体分かるが、ベッドから部屋を見渡して……ここが病室だとは俺にも理解できた。また、ここが「もしかしてデイブレイクの時も滅の時もお世話になった病院じゃね?」とも思った。
(……待て待て待て! 思い出せ…よぉく思い出してみろ天本太陽! えー……俺は何で病院なんかに居るんです?)
頑張って思い出してみよう、自分自身の最後の記憶を。
はぁー………えー………ふむふむ……(回想中)
うん、うん………わかったかもしんない。
「あう……えぇうあぁあう……」
上手く発声できない。
言葉にならない音を吐いた俺は息をついた。
ーー俺……生きてたんだなぁ……
滅との戦いで、どうやら俺は死ななかったらしい。
うん、いや純粋に嬉しいよ? 嬉しいけど……みんなと俺、きっと今同じこと思ってるよな? いくぞー…せぇーのーー、
(俺、しぶと過ぎないかあぁぁあ!?)
「ーーあぁまさか……またこうやって、動く君を見れるなんて…ね? 今年一………いや、人生一驚いたよ」
「! あう? あうかうあ、あーあう?」
訳──! あれ? もしかして、ドクター?
美月が病室に戻ってくると美月の後ろからはどこかで見た覚えのある……というか俺の記憶にあるドクターによく似た白服の男が立っており、その目は俺を捉えた瞬間「信じられない!」といった感じに見開かれた。つうか普通にドクターだなこの人。
「? …あー……流石の君でも『十数年振りに目覚めた』ばかりじゃまだ喋れないよね? なら、これを使ってみてくれ」
(……十数年振りに目覚めた……?)
なんかこの人も声震えてんだけど……つうか今なんかすっごい信じられん台詞聞いたんだけど…コレは触れない方がいいヤツか? 一旦そこをスルーした俺は、ドクターが手渡してきた手頃なサイズのホワイトボードとマジックペンにホワイトボード消しを受け取り、
「何か言いたいことがあればそこに書いてみてくれ」
「
了解(多分)ドクター。
美月お前は心配し過ぎじゃい!
確かに手は震えてるけど文字ぐらい書けるから。
ドクターと美月の言葉に頷き、俺は早速ペンでゆっくりと一文字一文字慎重にホワイトボードに書いてドクターに見せる。
「さてさて、なんて書いたのかなぁ……」
ドクターはそれを受け取り、美月はドクターが持ったホワイトボードを横から覗いた。そして、
「! 感動の再会が、台無しじゃないか……君……。バカだなぁほんとに………ッ」
「でも、すっごく
ホワイトボードに書かれた言葉を見たドクターと美月は、それぞれそんなことを言った。解せぬ。なんで今俺は罵倒されたんだ? あと何で急に二人とも泣きそうな顔になって、声も更に震えてんの? また美月泣いちゃいそうだぞおい……え何? 俺またなんかやっちゃいましたか? いや「また」ってなんだよまたって!
ドクターと美月が見たホワイトボードにはこう書かれていた。
【どくたーなんかふけました? みつきおまえはびじんになりすぎやろ!?】
その日「序章の主役」だった男が覚醒した。
本人はまだ知らないが、それはちょうど意識不明の重体に陥ってから十二年越しの「奇跡」としか言いようのない回復……そして、それは同時に新たな波乱の兆しでもあった。
仮面ライダーゼロワン!
※セリフはもしかしたら実際の話のセリフと僅かに異なるかもしれません。
「そんな今にも死にそうな顔で何言ってんだこいつ…」
「私あの人嫌いだもん!」
「またこうして会えて……
──本当に嬉しいですよ太陽君」
「不破……不破諌だ」
「俺の方が年上だぞ? 絶対」
「上司が…白い服しか着ないんです」
「十年振り……って事になるんですかね?
──お久しぶりです天津さん」
第2話 ある男の入院生活《出会い》
最後まで読んでいただきありがとうございます。感想や批評、アドバイスなどありましたら遠慮なくお願いします! 励みになります!
次章スタートしちゃっていいですか?
-
イッテイーヨ!(やったれの意)
-
マッテローヨ!(もうちょい待ての意)
-
作者にお任せ!