アンケートの話はここまで!
それでは、どうぞ!
「……それ、マジの話?」
「マジもマジ。大マジだよ。最初に
まだ俺が医電総合病院に入院していた頃。「確かにあの人のおかげで
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『──あなたが天本美月さん、ですね?
──はじめまして、私は天津垓と申します』
『……突然の話になりますが、彼がこうなった原因は私にあります』
その台詞を聞いた私は彼に歩み寄り、その頬を思い切りビンタする。
『出てってください』
『……お断りします。私はあなたに提案があって、ここでこうして待っていたのですから』
彼は叩かれた頬を気にする様子もなく、私の言葉にも怯まずある提案を口にした。
『単刀直入に申し上げますと、彼が意識を取り戻すまでにかかる医療費を全額私が負担します。ですから──』
ベッドの上で死んだようにして眠る兄の顔に一瞬目を向け、彼は私の顔を真っ直ぐ見据え、
『──彼の命を諦めないでいただきたい』
そんなことを言った。それに私はこう返した。
『──言われなくても諦めません。それと、あなたの提案には乗りません。
──二度とこの病室に顔を出さないでください。
──そう強い拒絶の意を示した。
「………ぇ、それでその後どうなったんだ?」
「その後もあの人、週に一度のペースで
天津さん、あんたそれは流石にダメだろ……。家族が入院してる病院に真っ白な服装で現れ、家族と対面していきなりその相手に「こいつが入院しとる原因ワイにあるよ(超意訳)」とか………そりゃ叩かれますわ。むしろよくビンタで済ましたな美月。俺だったら「君がッ泣くまで殴るのをやめないッ!(紳士)」してたまである。
「まぁ結果だけ云うと、天津さんの提案に乗ったの」
正直私は最後まで反対だったんだけど、と俯き気味にボソボソ呟く美月。いやまぁ美月の気持ちも分かる。天津さんみたいなウルトラ上から目線な相手(兄が入院した原因らしい人)の提案になんか極力乗りたくないよなぁ……。ポンポンと軽く美月の頭を撫でてから、俺は確認するように呟いた
「つまり、俺が意識不明の間の医療費を天津さんが全額負担したと…………待って、それ総額いくらぐらいッ!?」
「あー気にしないでいいよ。あの人も気にしないで構わないとかなんとか言ってたし」
へぇ〜そっかぁ〜なら安心だぁ〜。
じゃねーよばかちん! つうか『なんとか』ってなに!? さては天津さんの話まともに聞いてないな美月!? どんだけ天津さんが嫌いなんだ…………まぁ無理もないか(納得)
「いや気にするわ! だって十二年だぞ!? TWElVEだぞ!? 絶対やばい額になってんだろ…! ………美月、総額知ってる?」
「……そりゃ知ってるけどーー」
「ーーはよ教えろください」
「うん、日本語おかしいよバカ
その後、美月が口にした金額は一般人の俺からすればちょいと現実味がないというか……信じられないレベルのもので暫く俺はショックで固まった。
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「亡ぃ…貴様ァ……!」
「私はあなたの道具でした」
ゼロワンに変身した或人に襲い掛かったギーガーだったがその機能は停止し、それを行った張本人である亡は滅を庇うようにして立ち、サウザーに変身した天津垓と対峙する。
「だから、ZAIAのシステムをよく知っています。セキュリティを強化したところで無駄です。滅の『夢』を叶えるのが今の私の夢なのですから」
そう口にした途端に亡の目は赤く光りーーサウザーは背後から銃撃を受ける。
「くっ! ふざけた真似を…!」
後ろを振り返り、トリロバイトマギアと亡によりハッキングされたバトルレイダー達に囲まれた垓はサウザンドジャッカーを振るい、亡は滅へと声を掛ける。
「滅」
「あぁ──」
滅は亡の声に反応して立ち上がり、
「──滅の夢を叶えるのが夢、か。
ならその夢は一生叶わないってことになるな」
──それとほぼ同時に『ある男』の声が聞こえた。
「! うぐッ…!?」
「亡……!?」
ーー次の瞬間、一発の銃声が鳴り、亡の肩のパーツの一部が火花を散らし損傷する。回避行動に移ったが間に合わなかった亡のその体は大きく後方に吹き飛んだ。損傷した肩を片手で押さえながら亡は不意のダメージに声を零し、予想外の出来事に滅は攻撃が放たれた方向へとすぐに目を向けーーその目を見開いた。
「──バルデル……!」
「──久しぶりだな滅。
──見た感じピンチみたいで嬉しいよ」
そこには青いカバンのような形をした可変式散弾銃ーーアタッシュショットガンを肩に乗せてこちらに歩み寄ってくる、黄緑色のアーマーと白色のアーマーを身に纏った赤い複眼の戦士。忘れる筈もない……
「──早速で悪いが今度こそ『未来』の為に消えてくれ」
溢れんばかりの戦意に別人かと錯覚しそうになるが、そこに現れたのはまさしく天本太陽ーー仮面ライダーバルデルだった。
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「!? あ、あれは……?」
(仮面ライダー、なのか…?)
突如として現れた見知らぬ存在を見た或人は、困惑して思わず首を傾げる。仮面ライダーだと分かったのはその存在が腰に装着していたドライバーが『ショットライザー』だと分かったからだ。
新たな仮面ライダー?の登場に困惑する或人だが、それとは正反対の反応をするものがその場に一人いた。
「来てくれましたか、太陽君!」
「すいません天津さん、来るのちょい遅れました」
「ふっ、いえーーベストタイミングですよ」
天津垓である。
垓はバトルレイダー達とトリロバイトマギアを相手取りながら、太陽の姿を目にし、亡の方をちらりと見て仮面の下で笑う。或人とは違い昔から見知った仮面ライダーの登場に垓は歓喜していた。
「亡、残念ながらお前の行動は無意味だったようだ」
亡によりギーガーの機能が停止され、バトルレイダー達をハッキングされ、戦況がひっくり返るかもしれない中……
(太陽……? …! それってまさかーー)
「言った筈だバルデル。貴様のデータは既にラーニング済みだと」
『ポイズン!』
亡が滅を庇うように立っていた先程までの立ち位置とは逆に、次は滅が倒れる亡を庇うように前に立つ。プログライズキーのボタンを押し、腰に装着していたフォースライザーに装填ーードライバーからサソリのライダモデルが出現し赤いランプが発光を始め、
「……変身……」
【フォースライズ!】
ーー機械らしく冷静にそう言った滅は黄色のレバーを引き、装填したプログライズキーを強制的に展開。サソリのライダモデルをその身に纏い、ゴムのように伸縮したアーマーを勢いよく装着。
『スティングスコーピオン!』
【Break Down.】
ーー滅は変身を果たす。そしてアタッシュケース状態から展開状態に変え、アタッシュアローを構えた滅は目前に立つバルデルを見据える。
「ラーニング済み、か……そりゃあ一体何十年前のデータだよ?」
滅を小馬鹿にするようにそう言った太陽はアタッシュショットガンを持ったまま滅に向かって疾走した。それを迎え撃つべく滅はアタッシュアローのレバーを引き、矢を放つ。
【チャージライズ!】
「どうしたっ? ンなもんかーーよおッ!」
「ッ! ぐっ……!」
タイミング良くアタッシュショットガンをアタッシュモードに変え、走りながらそれを前に突き出して滅の遠距離攻撃を弾き、距離を詰めた瞬間にアタッシュモードのままのアタッシュショットガンで思い切り殴りかかる太陽。防御には成功したがその荒々しさに滅は押されてしまう。
【チャージライズ!】
【フルチャージ!】
バルデルをアタッシュアローで斬り、一旦距離を作った滅は素早くアタッシュアローをアタッシュモードに戻してすぐにまた展開し、
【カバンスラッシュ!】
ーーバルデルに接近した滅は、トリガーを押しアタッシュアローを振り下ろす。
【チャージライズ!】
【フルチャージ!】
「そんな攻撃、マトモに食らってやるかってのッ!」
【カバンショット!】
そんな滅の必殺技に対し、太陽も必殺技で対処しようとアタッシュショットガンをアタッシュモードにしてすぐに展開しトリガーを押す。
ほぼゼロ距離で滅の斬撃と太陽の射撃が衝突し、
「っ…!」
「ーーまだまだァ!」
ーー互いに必殺技を食らう。
二人は同時にダメージを受けその体は後ろに吹き飛ぶが、二人は互いに地面を転がることなく巧く着地するとーーまたも太陽の方から果敢に攻撃を仕掛けていく。
「どらッ! そらあぁあーー!!」
「くっ……!」
スピードの乗った前蹴りを回避し、パンチも往なす滅だが、バルデルの戦闘能力が以前のデータよりも上がっている事とサウザーによるダメージが残っている事が原因で次に来たアッパーに防御が間に合わずまともに食らう。
「ッ」
「おらよぉお!」
よろめいて後退りする滅に太陽はすぐに肉薄し滅に躊躇いなく横蹴りを噛ますと、ついでにとばかりに手に持ったアタッシュショットガンをアタッシュモードにせずにそのまま乱暴に投擲した。それを滅は最小限の動きで躱すが、
「そらそらァ!」
「ぐっ…!?」
ーー太陽が素早くバックルから引き抜いたショットライザーの連射への対応が僅かに遅れ、滅のアーマーから火花が散る。
『ストロング!』
「これで決めてやるよ」
攻撃の手を一切緩めず、太陽は遂に『ショットライザー』に装填したプログライズキーのボタンを押す。そして、来たる必殺技に対処する為に滅もまたフォースライザーのレバーに手を掛けた。
「滅…未来の為にここで滅べ」
「バルデル…滅びるのは貴様の方だ」
【アメイジング ブラスト フィーバー!】
【スティング ディストピア!】
──ショットライザーのトリガーを押す太陽。
──フォースライザーのレバーを引く滅。
「うおおおおーー!!」
「………」
二人は互いを真っ直ぐ見据えーー次の瞬間、太陽は走り出し、それとは対照的に滅は待ち構えるようにその場で静止する。
「ーーおらあああああッーー!!」
「ーーはああッーー!!」
ス ト ロ ン グ
ア
メ
イ
ジ
ン
グ
ブ ラ ス ト フィーバー
そして、二つの
「ーーらあああああッ!!」
「ーーはああああ!!」
──必殺技の激突は終着した。
「ーーぐはッ!? っっ…馬鹿、なッ…!」
「!? 滅…!」
結果──競り勝ったのは太陽だった。
「俺の勝ちだ…滅」
「一体、何故……?」
太陽の飛び蹴りで大きく地を転がった滅の体は、強制的に変身が解除されていた。そんな滅に亡は肩を抑えながらも駆け寄る。
滅は疑問を抱く。
十二年前のバルデルとの戦いでは、スティングディストピアはアメイジングブラストフィーバーよりも圧倒的に威力が高く、押し負けることなどあり得るはずがなかったのに。何故自分は今押し負けた……?
「滅、ここは撤退すべきです。流石のあなたでも強制変身解除されてから、三度目の変身で戦うのは不可能です」
「くっ……あぁ、わかっている──撤退だ」
亡の言葉に落ち着きを取り戻した滅は疑問について考えるのを一旦やめ、よろめきながら立ち上がり亡と共に撤退を開始する。しかし、
『ストロング!』
「撤退? ハッ──」
【チャージライズ!】
【Progrise key comfirmed. Ready to utilize.】
『ハーキュリービートルズアビリティ!』「──逃すわけねぇだろうが」
──そんな二人に無慈悲な音が響く。
損傷により緩慢な動きでその場から離れようとする亡と滅。二人を太陽は一瞥し、ショットライザーから引き抜いたプログライズキーのボタンを押し、アタッシュモードのアタッシュショットガンに装填した。
【フルチャージ!】
必殺待機音が鳴り出したアタッシュショットガンを展開し、真っ直ぐ撤退を試みる亡と滅の背に向ける太陽。
「!? やめろおぉおーー!!」
この距離ならば間違いなくタダでは済まない。破壊は免れない。そう確信した或人は勢いよく駆け出すと、太陽の前に躍り出し構えたアタッシュショットガンを掴む。
「!? このっ離しやがれ」
照準を無理矢理ずらされた太陽は或人の邪魔に動揺しつつも、アタッシュショットガンを手放し、素早くバックルから引き抜いたショットライザーを連射する。
「ぐッ! やめろッ!」
「ゼロワン……!」
「っ……滅! 亡! 早く逃げろっ!」
蹴られて後退りした或人だが、後ろにいる二人に振り向き叫ぶと再度太陽へと向かっていく。それに対処し、すぐにまた亡と滅を狙おうとする太陽だがその度に或人は何度も何度もそれを妨害する。
「お前、いい加減うざいぞ?」
「やめてくださいっ!」
それに遂に苛立ちを覚えた太陽は全力で押し除ける。しかし、それでも或人は太陽の前に立ち塞がった。
「天本さん、なんですよね…? あなたが一体なんでこんなことを!?」
「なんでこんなことを? そりゃあこっちの台詞だ」
或人の叫びを聞いた太陽はそう言って殴り掛かってくる。
「なんでお前が邪魔をするんだ? 飛電或人?」
「ーーーー」
「人間とヒューマギアが笑い合える世界を作る。それがお前の夢だったんじゃないのか?」
「ぐわッ…!」
拳による連続攻撃で怯んだ或人を太陽は容赦なく殴り倒し、オマケとばかりに倒れた或人をボールのように蹴り飛ばす。その間も太陽は或人に続けて問いかける。
「そんな夢を持つお前がどうして、あいつらのようなヒューマギアを守ろうとする?」
「っ……ヒューマギアは悪くないっ!」
「……そうかい」
その言葉を聞いた太陽は呆れたように呟くとプログライズキーが装填されたままのアタッシュショットガンを拾い上げ、再びアタッシュモードにしてから展開しーーそれを或人に向け、
「!」
「飛電或人、俺にはお前が理解できねぇ」
【アメイジング カバン バスター!】
ーー躊躇することなくトリガーを引く。
ア
メ
イ
ジ
ン
グ
カバンバスター!
「!? うわあああああッーー!!」
──瞬間、銃口から発射された黄緑色の角のような形をした巨大な弾丸は恐ろしい速度で或人に命中した。更にその一撃は的確にライダーの急所であるベルト、或人が装着していた「ゼロワンドライバー」に直撃しており、アーマーから火花が激しく散り、爆発後に或人の変身は強制解除される。
「……くそっ、逃したか……」
滅と亡が撤退した方向を見た太陽は悔しげにそう吐き捨て、アタッシュショットガンからプログライズキーを引き抜き、装着していたショットライザーをベルトと共に外し変身を解除する。
「くッ……あま、もと…さん…!」
「……飛電或人。頼むから、もう二度と俺の邪魔はしないでくれよ」
倒れ伏した状態で何とか立ち上がろうとする或人に視線を向け、
「また俺の前に立ち塞がるなら、その時はもう容赦はしない」
ーー太陽はそれだけ告げた後にその場を立ち去ろうとし足を止める。そして、振り返ることなく或人に対しこう問いかけた。
「なぁ或人──お前は人間の味方か? それともヒューマギアの味方か?」
「……えっ……?」
それは太陽から或人への純粋な質問だった。
「じゃあな」
「! 待ってくださいッ……!」
別に今すぐに返答は求めていなかった。だから、太陽は或人の返答を待たずにその場を後にした。
戦闘終了後。
「とてもブランクがあるとは思えない戦い振り……実に見事でしたよ、太陽君」
ZAIAエンタープライズジャパンが買収した飛電インテリジェンスの社長室にて、俺は天津さんと話していた。
「あんなの運が良かっただけですよ。運が」
「運も実力の内と言いますよ。それに、あれは間違いなく君の実力あっての勝利だったでしょう」
「いやそんなことないっすよ。滅には天津さんから受けたダメージが残ってましたし、或人だって一回天津さんの攻撃食らってたんですよね?」
先の戦闘は正直言って滅茶苦茶に状況が良かった。天津さんの言葉通りマジでベストタイミングだったんだ。まず俺が着いた時には滅は一度、強制変身解除される程のダメージを受けていたし、俺の登場にちょいとばかし動揺していた。それに或人も一度強制変身解除してたらしいし、あの時或人には俺を倒そうって意志がなかった……だから、むしろ負ける方が難しい状況だったわけ。
「相変わらず君は謙虚というか何というか……」
「別に謙虚じゃないですから。妥当な判断ですからこれ」
それでも天津さんは意地でもあの戦闘は「俺の実力あってのもの」と思いたいらしい。いや何でぇ? あれマジでラッキーにラッキーが重なった結果だからね? あの「亡」とかいうヒューマギアが夢を語ってる時に着いたのも偶然だし………ごめん一個嘘ついた。本当は俺、亡が天津さんと喋り出した時にもうそこに着いてたんだけど、出るタイミング見失ってずっと木の陰に隠れてました…! すんませんッ!(土下座)
……まぁ勝ったしコレは天津さんには言わんでいっか? うん、いいよな!(自己完結)
「それにしても本当に嬉しいですよ、太陽君。君がまた戦うことを決意してくれて………何より、君とこれから共に戦えることが!」
「……滅を倒し損ねてた挙句、滅亡迅雷.netが復活したって話聞いて、退院日に人間マギアに襲われて……まぁそりゃ決意しますよ」
そして、ワズの話……これだけの情報を得て「俺戦いません!」なんて言えます? 言えたとしたら俺は小心者以下のチキンだ。間違いない。
俺は確かに小心者だが…俺にも守りたいもんがある。
「というか天津さん!『仮面ライダーになれるようになった』って前に聞いてはいましたけど何ですかあれっ?」
話は変わって、俺は天津さんが変身する仮面ライダーサウザーについて考え出した。本人から話には聞いていたが、実際に見たのは今日が初めてだった………うん、正直なところ言うとな…?
「ハチャメチャにカッコイイじゃないすかッ!?」
ーー超カッコイイと思いました(小並感)
いや何なんあのデザイン…!? 自分で、俺ってあんまり男のロマンとかよくわかんないタイプの人間だと勝手に思ってたんだけど超カッコイイなあれッ。つうかプログライズキーとゼツメライズキー両方使うとかなんだ欲張りか!? 正直羨ましくないこともない!
「流石は太陽君…! 実に見る目がある!」
俺の言葉にテンション爆上げ(キャラ崩壊)した天津さんは、それはもう熱さ1000%でサウザーについて語り始めた。えっ? 苦じゃなかったかって? いや普通に聞いてて面白かったですハイ(真顔)
「俺もまさか天津さんと一緒に戦えるとは思ってもいませんでしたよ………つうか俺が寝てる間に『仮面ライダー』めっちゃ増えてません?」
「確かに…君が一人で戦っていた当時に存在していた『仮面ライダー』は君と滅のみ。今ではサウザー、ゼロワン、バルカン、バルキリー、滅、迅、雷、と実に豊富になりましたね」
まるで仮面ライダーのバーゲンセールだな…(ベジータ)すげぇな仮面ライダーの増加率……ん?
「あれ、これ俺いらないんじゃ……?」
それは俺の本心からの台詞であり、
「! いいえっ! そんなことは断じてありませんよ! 太陽君!」
「うおっ!? い、いきなり大声上げないでくださいよ天津さん」
ーーとんでもない失言だったらしく、始まる天津さんのキャラ崩壊…! まぁこれはこれで面白いからいっか(無責任)天津さんは俺の声に「これは失礼」と一言口にしてから続きを喋り出す。
「いい機会です。太陽君……ここで今から、バルデルがどれだけ素晴らしいライダーかを私が説明して差し上げましょう!」
「………あ、いや、え、遠慮しま──」
「──まず仮面ライダーバルデルの魅力の一つはその荒々しいまでの──」
「──遠慮しますって言ってんでしょうがオイっ!?」
話の内容は聞いていて、俺がすごく小っ恥ずかしい気持ちになるものだと確信したので全力で阻止しました。ふぅー…止めれてよかった(安堵)
「…………結局、聞けなかったな」
飛電インテリジェンスを出て、高い高いそのビルを見上げながら俺はぽつりと呟いた。………何で俺はこうも肝心なとこでヘタレを発揮するんだろうか?
「………くそっ」
自分自身に対してどうしようもなく苛立ちを覚えてしまう。──天津さんが何をしたのか。
それを聞く覚悟が俺にはまだ足りていなかった。
(ゼロワンからすると)初登場のライダーで補正がかかってるのでしょうか? 無駄に強キャラ感を放つオリ主……!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
感想や批評、アドバイスなどありましたら遠慮なくお願いします!
※補足?説明
オリ主こと太陽は現時点では天津さんがアークに悪意をラーニングさせ、デイブレイクを引き起こした原因を作った張本人である事をまだ知りません。でもまぁ天津さんを「善人」だとは思ってないし、何なら「絶対何か企んでんだろこの人……」と思ってます。ちなみに太陽がZAIA側についてるのは天津さんに恩を受け、その恩返しをしたいと考えているから。
多分太陽も…天津さんが「何か」やばいことをした事は察していますが、小心者故に直接本人に聞けていません。また、天津さんも自分の口から太陽に真実を教えるつもりはなく「本気で聞かれたら正直に答える」スタンスをとっています。もしかしたら、本編とは違い本作中では天津さんはオリ主みたいにちょっと小心者なのかもしれない………