今回は最初は一話に全部まとめようと思っていた話を、二つに分けることにしました。今回は所謂「前編」です。文字数は少なめでございます…! それでは、どうぞ!
「或人社長、大丈夫ですか?」
「…えっ…? あーうん。だ、大丈夫大丈夫!」
心配そうにこちらを見つめるイズにそう笑顔で俺は返事をする。大丈夫かどうか……本当のところを言うなら大丈夫じゃなかったけど…。
『なぁ或人──お前は人間の味方か? それともヒューマギアの味方か?』
(俺は………)
あの日、天本さんから問われたあの言葉を思い出す。また考えていた。あの問いに対する自分の答えを。
「…………」
一体自分がどちらの味方なのか……。
人間?ヒューマギア?
自分がどちらの味方で居たいのか……。
(人もヒューマギアも、大事に決まってる)
この思いは決して嘘なんかじゃない。
それだけは確信を持って言える。けれど、
(本当に人を大事に思うなら……)
あの時、俺は滅と亡を助けるべきじゃなかったのか? 助けずに天本さんに二人が破壊されるのを黙って見ていた方が正しかったっていうのか?
(……俺はっ……!)
そんな筈がない。
そう思いたかった。でも……
「──或人社長」
「? どうかした? イズ」
俯き深く考えていた俺がイズの声に顔を上げると、イズはこんな提案を口にした。
「今日の業務はここまでとして、気分転換に外に出掛けませんか?」
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あ〜うっまっ! あ〜〜うっまッ!
暑い日に食べるアイスってやっぱ格別だよなぁ……。なんか昼間っからアイス食べるとか贅沢なことしてる気がすんなぁ(貧乏性)あ、どうでもいいだろうけど今俺が食べてんのは
「──
週末に快適なリビングでアイス片手にテレビを見る。そんな至福の時間をのんびり過ごしていた俺に、美月は遠慮なく声を掛けてきた。
「はぁ〜。何だよ藪から棒に……あ、いつものことか」
貴様ぁ…この一時を一瞬でも妨害するとか万死に値するぞオイ(狭量)ため息をつき、椅子に座る美月の方を振り返って俺は言った。
「はいぃ? いつもってどういうことバカ
「んー? それぐらい自分で考えろよバカ妹〜?」
こいつ相っ変わらず煽り耐性ないなぁ〜? まぁ昔と変わってない部分が見えて俺は嬉しかったりするけど。
「でっ!
「……はいはい、今日俺は見ての通り暇ですよー……」
半ギレ口調で声上げんなって……つうか顔近いから一回離れろい。
「だよねぇ! テレビの前でアイス片手にニヤニヤ気持ち悪い笑み浮かべてたし、そりゃ暇だよねー!」
「おい表に行こうぜ美月……久しぶりに……キレちまったよ……」
「先に煽ったのそっちじゃん」
「………」
……毎度いいとこつくよねぇ君。
ナイス着眼点! いや素晴らしいッ!
「それな」
美月の正論に同意した俺はその後、煽った罰に外に無理矢理連れ出されました。あー、さよなら俺の
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「くっ……!」
デイブレイクタウンの橋の上を歩いていた僕は拠点から飛び出す際にアークから受けたダメージに思わず苦悶の声を漏らす。
(なんて強さだッ…!)
「このままじゃーー!」
俯きながら僕がアークを止めるために思考していたその時だった。
「ヒューマギア、滅亡迅雷.netの迅を発見! これより対象を破壊する。総員、実装準備」
「「「了解」」」
ーー気付けば僕の前方には数十人のA.I.M.S.隊員達がおり、彼等は素早い動きで『レイドライザー』を取り出し腰に装着。そして、
『ハード!』
「「「実装」」」
【レイドライズ!】
『インベイディングホースシュークラブ!』
【Heavily produced battle armor equipped with extra battle specifications.】
ーー取り出したプログライズキーを装填し、レイドライザーの右横部にあるボタンを押し込み『バトルレイダー』に実装した。
「まだ、無駄ってわかんないのか……!」
ガチャリと一糸乱れぬ動きで短機関銃を構えるAIMSを前に僕は苛立ちの含んだ声を上げ『スラッシュライザー』が取り付けられたバックル・ベルトを出し装着し、
「僕の邪魔をするなぁ!」
【スラッシュライザー!】
『インフェルノウィング!』
【バーンライズ!】
ーー左腕につけたバングルのチェーンに繋がれたプログライズキーを引っ張り取り、ボタンを押し勢いよくドライバーに装填。
【Kamen Rider. Kamen Rider.】
「──変身っ!」
【スラッシュライズ!】
『バーニングファルコン!』
【The strongest wings bearing the fire of hell.】
そして、変身した僕は赤い翼を展開し、
「ーーハアッ!!」
ーーバトルレイダー達に向かって猛スピードで飛翔した。
「──着いたよ
「ここが最近オープンしたっていう……名前何だっけ?」
「
「あー! それだそれ」
俺が美月に連れられやってきたのは最近オープンしたという喫茶店だった。店名は『
「……なぁ妹よ、これ俺場違いじゃないか? なんか入っちゃダメな気が超すんだけど。帰っていいか?」
「中にも入ってないのに何言ってんの! ほらさっさと入るよ〜」
「うおっ、押すな押すな! 入る。入るから」
美月に押された俺は渋々店内へと踏み込んだ。そして、
「やっぱ帰るわ…!」
ーー入った瞬間回れ右。即リターン。
入った瞬間察したよね。これ俺みたいなファションセンス100点満点中40点の男が入っていい空間じゃないっすわ!
「いやいや! 小心者にも程があるでしょ!」
るせぇ!俺だって好きで小心者やってんじゃないんだよ! 来店してから五秒で帰ろうとする俺の前にバッと腕を出す美月。そこを退くんだ美月ぃ! この空間に俺は長居できないっ!(確信)
喫茶店に来たのなんて学生時代以来なんだけど……スゥー……マジで俺の知る喫茶店の千倍ぐらい洒落てるわ。
「わかった。メニュー頼んで、メニューが来て、メニュー飲んだらすぐに帰るっ。これで問題ないな?」
「それが普通だよ?
まさか十二年という時の流れで喫茶店の洒落乙度がここまでレベルアップしていたとは………怖っ。
それから空いていたカウンター席に座り、メニューを頼み終わった俺と美月が他愛ない話をしていた時だった。
「こんな店、近くにできてたんだな。全然気付かなかったよ」
「滅亡迅雷.netやZAIA、製作所経営などで多忙でしたからね」
なんか聞いた時のある声が聞こえた……それと店内にいる他の何人かのお客さんの目線が声のした方を向いていた。
「んっ?」
(見間違いかぁ…?)
釣られて俺もそちらに目を向けてみれば、
「ごめんなイズ……なんか気ぃ遣わせちゃって」
「気にしないでください、或人社長」
(あー……)
ーーつい数日前に見たばかりのあの二人。
ーー或人とイズが居た。
あー……なるほどな。
他の何人かのお客さんが見てんのは
(どんな確率だよ……!?)
ーーなんで週末に
(いや待てよ? 別に、話しかけなくてもいいんじゃないか?)
………冷静に考えてみよう。
今んところ俺と或人は友達じゃないし仲間でもない。イズも同じだ。なら別に態々話しかける必要もないのでは? と思った俺は「あっちから話しかけてきたら応える」スタンスをとり、タイミングよく来たメニューのカフェオレを早速勢いよく飲み始めた。え、いや別に急いでないっすよ? 二人に気付かれる前にさっさと帰ろうとか…全然思ってないですよ?
「! あ、天本さんっ!?」
「……ズズズ」
今誰か俺の名前呼んだかー?(棒読み)
気のせいか? 気のせいだな? 気のせいだわ。
「
「ズズズズっ」
周囲の声を出来る限りシャットアウトし、凄まじい勢いでストローを吸いカフェオレを飲む俺(もはやカフェオレを飲む音ではない)に美月はそんな言葉を掛けてくる。美月よ、俺の知り合いにあんな好青年と美少女ヒューマギアはいないってばよ!
……なぁんて現実逃避しても仕方ないか……。
「──美月、悪いけど外出てきていいか? ここは──」
席を立った俺は財布からお金を取り出そうとして、
「──大丈夫、私が全部払うよ。大した値段じゃないし、それに
ーー美月に止められる。
仮にも兄として、大した金額じゃなくても妹に奢らせんのには思うところがあるんだが……
「……悪い。埋め合わせは後で絶対する」
「私たち兄妹だよ? 小さいこと気にしないでよ」
俺は美月に軽く謝ってから或人とイズの座る席に歩み寄ってまず一言言った。
「天本さん、俺………」
「…それ飲み終わってからでいいから。なんか話したいことがあんなら、場所変えるぞ。それとーー」
ーーこのご時世、迂闊に
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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(↓ちょい解説あります)
・アタッシュショットガン
初期の迅や不破さんが使い、絶賛本編で雷が使ってるお馴染みのアタッシュウェポン。復活後から太陽も使うようになった。入手経路は普通にZAIA(天津さん)から借りたと思われる……メタい話をすれば、今のゼロワン時間軸で復活しても武器がショットライザー単体だと(火力とか)色々厳しいかなぁ……と思い与えた救済措置。今後は多分基本フォームとセットで使う気がします。戦い方が荒いので当然武器の使い方も荒い。なので太陽は普通に相手にぶん投げたりします笑
仮面ライダーゼロワン!
「──見つけた」
「迅……!」
「バルデル──お前じゃ僕は止められない」
「──これは思わぬ遭遇だな、バルデル」
第9話 ある男と炎の不死鳥《迅》