デイブレイク被害者が仮面ライダーになる話   作:平々凡々侍

29 / 49
ゼロワン42話「ソコに悪意がある限り」全然予想のつかない展開…半端なかったですね……来週もめちゃくちゃ楽しみです! ちなみに今回文字数少なめです。

それでは、どうぞ!


ワタシがアークの生みの親

「──……っ……ここ、は……」

 

 目を覚めた俺が居たのは、随分見慣れてしまった病室のベッドの上。

 いや病室を見慣れるとか重い病気患ってる患者とかじゃない限りおかしいんだけどな? ……体がズキズキと痛む。特にアイツの蹴りを受けた腹の痛みは尋常じゃねぇ……。

 

「目が覚めましたか。やはり君は頑丈ですね──太陽君」

「……──天津さん………」

 

 聞こえた声にそちらを向けば、ベッドの横に置かれた椅子に座る天津さんの姿があった。

 

「君に連絡がつかなくなった時は焦りましたが、無事で何よりですよ。君の妹さんも見舞いに来ていますが、今ちょうど君の主治医の元に行かれましたよ」

「そうなんですか……え、無事? こ、これって無事ですかね!?」

 

 俺病院送りにされたんですけど? それを無事? ………まぁ痛みはあるけど自由に身動きできるから……

 

(………まぁ無事か、うん)

 

 間違いなく無事だな!(感覚麻痺)

 天津さんの発言に納得した俺は天津さんに起きてすぐ報告した。迅との戦闘、そして【アークの復活】を。

 

「……真面目な話始める前にちょっといいすか?」

「はい? なんでしょう?」

「頬赤いですけど……どうしたんです? それ」

 

 実はさっきから気になってたんだ。天津さんの左頬にある赤い紅葉みたいな模様が……。

 

「……察してください、太陽君」

「……大体わかりました。すいません、(うち)の妹が…」

「いえ、実に真っ当な行動だと私自身納得しているので……気にしないで構いませんよ」

 

 

 

 △△△

 

「──やはり、アークは復活しましたか……」

「悔しいですけど……正直、俺じゃ歯が立ちませんでした」

「……これは早急に何か策を講じる必要がありますね……」

 

 アークの力は規格外のものだった。

 俺よりも遥かに上の力を持っていた。

 

(人類滅亡……あれだけの力を持ってるんだ。このまま行けば、それは間違いなく現実のものになる……)

 

 どうにかして、あいつを止めねぇと……。

 方法は今はまださっぱり思いつかない。

 ……本音を言えば俺はアークの力に確かな恐怖を感じてる。放り出したいという気持ちも少なからずある。相変わらず戦うことは嫌いだし、痛いのも大嫌いだ。

 

(………絶対に止めてやる)

 

 だけど、ここでビビって逃げる訳にはいかない。このまま負けて終わるなんてゴメンだし、何より俺が守りたいみんなの『未来』を勝手に諦める訳にはいかないんだよ。

 

 でも、その前に、

 

『──その答えが知りたいのなら、私ではなくあの男──天津垓に直接聞けばいい』

「……天津さん、すいません」

 

 俺はどうしても天津さんに聞かなきゃいけないことがある。今まで怖くて聞けなかったこと。今まで覚悟ができず聞けなかったこと。今まで肝心なとこでヘタれて聞けなかったこと。

 

「? どうしましたか? 太陽君」

 

 これは俺が衛星アークについてやけに詳しかった天津さんと、アークの言葉を元に勝手に導き出した推論(・・)でしかないが……

 

「──答えてくれ、天津さん」

「ーーー」

「あんたは衛星アークの開発に関わっていたのか?」

「………えぇ、関わっていましたよ。そもそも──」

 

 天津さんは俺の問いに少しばかり沈黙した後、真剣な表情で口にした。

 

「──アークを生み出したのは私です」

 

 

 

───────────────────────

 

 

「アーク……! お前は、俺が止めてみせるっ!」

「人類を滅亡させる。私が導き出した結論は変わらない。そして──この結論が覆ることは決してない」

 

 或人は震える足で一歩前に出る。そして、アークドライバーゼロを装着した(アーク)と対峙する。

 

ゼロワンドライバー!

Everybodyジャンプ!

オーソライズ!

 

 取り出したゼロワンドライバーを装着し、右手に持ったメタルクラスタホッパープログライズキーのボタンを押してドライバーにスキャン。

 

プログライズ!

──変身っ!

メタルライズ!

 

 流れるような動きでプログライズキーを装填。

 続けて左手を前に出して構えをとり、変身と言いプログライズキーを右手で素早く折りたたんだ。

 

Secret material 飛電メタル!

メタルクラスタホッパー!

It's High Quality.

 

 瞬間、銀色のバッタの群れのライダモデルが現れ、或人の身体全体に纏わり付くように動きアーマーを構築しーーメタルクラスタホッパーに変身した。

 

「ーーはあぁぁあっ!!」

 

 変身直後にアークに接近し、その手に持ったプログライズホッパーブレードで切り掛かる或人。

 

「アークっ! お前を止められるのはただ一人、俺だッ!」

「いいや、私を止められる者はいない……誰一人」

メタルライジング インパクト!

オールエクスティンクション!

 

 

 ゼロワンとアーク。二人の戦いが始まった。

 

 

 ───────────────────────

 

「天津さん、(にい)の様子は……って、あれっ?」

 

 太陽の主治医から話を聞き、病室に戻ってきた美月は首を傾げ室内を見渡す。

 

(にい)……? ……天津さんも居ないし……」

 

 病室を出て廊下にも目を向けるが二人の姿はどこにもなかった。

 

 

 

 

 

「太陽君、その体で無理に動くのはお勧めしませんよ? 悪いことは言いませんから今すぐ病院に──」

「──天津さん」

 

 病院からかなり離れた人気の無い廃工場……そこはいつかワズと共に逃げ込んだあの場所。目的地に辿り着いた俺は足を止め、後をついてきていた天津さんへと振り返る。

 

 俺は天津さんの口から全ての真相を聞いた。

 衛星アークに悪意をラーニングさせたこと。

 それにより【デイブレイク】が起こったこと。

 その動機も、全て。

 

「あんたがやったことは、そう易々と許されることじゃない。自分の利益の為に動いた……自分勝手なあんたのせいで大勢の人があの日、人生を狂わされた」

 

 あの日、デイブレイクにより大勢の人が死んだ。大勢の人の人生が狂わされた。

 

「それに……一番の問題は別にある」

「…………」

「それは、あんた自身が自分がやったことを『罪』だなんて微塵も思ってないことだ」

 

 天津さんは自分自身が罪を犯しただなんて微塵も思っていない。それに、後悔もしていないのだろう。

 

「えぇ、君の言う通りです。私は私自身のしたことを『罪』だなんて思ってもいない。私はただ私の利益の為に動いただけですから」

 

 悪びれる様子なく天津さんは言う。

 アークに悪意をラーニングさせ、滅亡迅雷を作らせ、それを利用してレイドライザーを兵器として売ろうとした………俺が知らないだけで他にも天津さんは罪を重ねているに違いない。

 

「どうしますか? ここで私に復讐しますか?」

「…………」

「それもいいでしょう。デイブレイクの被害者である君にはそれをする資格がある」

 

 ……どうやら、天津さんは本気でそう思ってるらしい。復讐する資格なんて俺にあるわけがないし、つうかンな資格いらねぇよ。そもそもの話、俺個人は真実を知った今も天津さんをおかしなことに憎んでいなかった。いや、憎もうにも憎めないと言ったほうが正しいかもしれない。

 

 

「復讐なんてするわけないでしょ……ただーー」

(正直、どうすりゃいいのかなんて俺にもわかんねぇ)

 

 復讐をしないなら何をするんだ? 天津さんが隠していた何かを隠していることを薄々察してはいたが、それが予想以上のもので……俺は混乱していた。自分でも自分がどうしたいのか、自分の心がよく分からなくなっていた。

 

「ーー天津さん、俺と今ここで戦ってくれ」

ショットライザー!

 

 混乱する中、俺がとった行動は『戦う』ことだった。懐からショットライザーが取り付けられたバックルとベルトを取り出し、勢いよく腰に巻き付け天津さんを見据える。

 

「……いいでしょう。君とは遅かれ早かれ、いつか戦うことになるだろうと私も覚悟はしていましたから」

サウザンドライバー!

 

 天津さんは俺の意図を一切聞くことなく、取り出したサウザンドライバーを装着。

 

ゼツメツ! Evolution!

 

 続けて右手に持ったゼツメライズキーをクルリと回しドライバーの右側にあるゼツメライズスロットに装填すれば直後、アルシノイテリウムのライダモデルが現れ天津さんの周りを駆ける。

 

ストロング!

ブレイクホーン!

オーソライズ!

 

 俺たちはほぼ同時にプログライズキーのボタンを押す。

 俺はプログライズキーをショットライザーに装填して展開。

 天津さんは展開されたプログライズキーを持ちながら両手を横に動かす。そして、

 

Kamen Rider. Kamen Rider.

「「──変身…!」」

ショットライズ!

パーフェクトライズ!

 

 俺はバックルから引き抜いたショットライザーのトリガーを押し、天津さんはプログライズキーをドライバーの右側にあるライズスロットに装填し、

 

「ーーおらあッ!」

アメイジングヘラクレス!

【With mighty horn like pincers that flip the opponent helpless.】

 

『When the five horns cross, the golden soldier THOUSER is born.』

Presented by ZAIA.

 

 瞬間、ショットライザーから放たれた弾丸はアルシノイテリウムのライダモデルに弾かれーーそれに俺はアッパーを打ち込み、垓は現れたコーカサスのライダモデルとアルシノイテリウムのライダモデル、二体を纏いーー最後に五本の角が交わる。

 

「行くぞ……最初から全力で行かせてもらう」

「えぇ、私も1000%全力でやらせてもらいましょう」

 

 ──仮面ライダーバルデル。

 ──仮面ライダーサウザー。

 

 変身を果たした俺と天津さんは駆け出し、手始めに互いに右拳を全力で振るう。

 

 

 

ゼロワンとアークが戦っているその裏──

 

 

──今、バルデルとサウザーの戦いの火蓋が切られた。

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。
感想や批評、アドバイスなどありましたら遠慮なくお願いします!


仮面ライダーゼロワン!


第12話 カレの選択が分岐点

バルデルの強化フォーム案募集…!

  • シャイニングホッパー
  • アメイジングコーカサス(サウザー?)
  • オリジナルプログライズキー(挿絵あり)
  • ぜ、全部…?無茶言わんといてぇ……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。