またアンケートへのご協力ありがとうございました!
それでは、どうぞ!
ーーデイブレイクの悲劇から僅か二ヶ月。
飛電インテリジェンス、ZAIAエンタープライズジャパンなどの最先端技術を有する大企業が建つ、正に「最新鋭」と呼ぶに相応しいその都市にはこんな噂がある。
この
そして、この
ーー人々はその戦士を「仮面ライダー」と呼んだ。
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「おらあぁあー!!」
「グッ!?」
おっす! おら天本太陽!(やけくそ)
(自称)一般人にも関わらずなんやかんやあって「仮面ライダー」として今日も密かにマギアと戦って活躍中の男だ。
えっ? なんで密かに戦ってんのかって?
あーそれはあれだ。
天津さん曰く「今、マギアの存在を世間に知られると少々困るんですよ……」とのこと。詳しい理由? 知らんな。まぁ一つだけわかることがある。
ぜってぇこの人なんか企んでんぜ?(確信)
あの人時々、意味深な発言したり暗黒微笑したりするからな…あとあの後知ったんだけど天津さん24歳じゃないらしいよ?
…まぁ薄々わかってはいましたけどね?
「人間は皆殺ーーグガッ…!」
「よし、これで決まりだ!」
『ストロング!』
まぁんな話は一旦置いとこう。
さっさと終わらせるとするか。
ダメージが蓄積した胸を押さえて片膝をつくイカのようなマギア。俺は左手に持ったショットライザーに装填したプログライズキーのボタンを右手で以前よりも大分慣れた手つきで押す。
「悪く思うなよ…」
【アメイジング ブラスト!】
「ッッーーはあぁぁぁあっ!!」
構えをとり、エネルギーが集束される銃口をマギアに向けトリガーを引いた。
ス
ト
ロ
ン
グ
ア メ イ ジ ン グブラスト
「ガァァァァァアーー!!」
必殺技は遺憾無くその力を発揮する。
放たれたヘラクレスの角のような鋭く、更には視界を覆う程に巨大な黄緑色の弾丸にマギアはその体を撃ち抜かれ、耐え切れず爆散した。
「……ふぅ〜、終わった終わった」
マギアの撃破を確認した俺は変身を解除する。
こんな風にマギアとの戦闘にもそこそこ慣れてしまった俺……もしかしたら俺もう一般人じゃなくて…逸脱人?(今更)
い、いいや! 俺は一般人だ!(鋼の意志)
「回収完了っと」
マギアが残したヒビ割れたゼツメライズキーを拾い上げ、俺はポケットに仕舞う。なんでゼツメライズキーの回収してるかって?
俺さ、天津さんの提案に乗ったろ?
その提案の内容で俺にマギアと戦ってほしいとか、研究開発に協力してほしいとか言われたんだけど、ちょっと前に追加でゼツメライズキーの回収も頼まれてんだ。
やっぱりこれはプログライズキーとはまた違う代物らしい…それにこれ滅のヤツが毎度回収してるからな。俺が奪っちまえば滅にとってはまず間違いなく迷惑極まりないだろ? 多分このゼツメライズキーの回収は滅の「人類滅亡」という計画を進行させるのに重要なんだろうしなぁ……とことん邪魔してやんよ。
正直、着実にあいつのヘイト買ってるみたいで怖いけどな…。
「もしもし天津さん? 終わりましたよ」
『えぇ、こちらでも確認しました。太陽君、ご苦労様です。報酬は後日、君の口座に振り込ませてもらいましょう』
「りょーかい……あの以前から聞きたかったんですけど、一つ聞いていいですか?」
『はい、何でしょう?』
天津さんにマギアを撃破したことを報告するために電話した俺は、以前から…というか大分前から聞いておきたかったことをこのタイミングで口にした。……割と真剣に気になるんだよなぁ。
「毎度毎度どっから見てるんですか? 監視カメラも無いし、ドローンとかも飛んでないし、こっそり盗撮してそうな人も居ないし…」
『……それは企業秘密です』
「…困ったらそう言いますよね天津さんは」
何故か天津さんは俺の戦闘時の動きや周囲の状況を把握している…まるでカメラか何かで観察してるように……。
企業秘密、なんて言われたら尚更気になるのだが…天津さんの声音からしてこれ以上しつこく聞くのはマズそうだ。声音がシリアスだったからな。多分今天津さんチョー難しい顔してるぜ?
んー、まぁとりまはよ帰るか。
『私も、この
「まぁ…いいですよ。そこまで天津さんが俺に隠そうとする話って、俺も聞くのに多少覚悟が必要そうだし……次、本気で気になったらまた聞きます」
『そうですか……それでは改めてご苦労様でした太陽君。ではまた』
「はい。また」
電話を切り、俺はスマホ画面に表示される時間を見る。『22:50』うん、なぁー滅くん?
もうちょいヒューマギアをマギア化させる時間、考えてくんない? いや、そもそもヒューマギアをマギア化すんのやめろよお前ー! つうか最近何なん? 夜な夜なマギア出しやがって…嫌がらせか?
それとも俺の睡眠時間を削る作戦かぁ!?
だったら大成功だよちくしょー!(憤怒)
今日も絶対美月にうるさく言われるってコレ!
もう許さねー絶対ぶっ倒す!
「打倒! 滅!」の思いを改めて抱きながら俺は誰もいない道を歩いていく。案の定、俺は帰宅後すぐに美月にうるさく言われたのであった。
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「またマギアの出現率が増えていますね……」
マギア撃破の報告を太陽から受けた垓は手に持ったタブレットに目を落とし思わず呟いた。タブレットの画面には今までのマギアの出現リストをまとめたグラフが表示されていた。
「…これはゼツメライズキーの回収を彼に決行させたのはミスだったかもしれませんね。これ以上マギアの出現率が増せば、彼一人で対応するのはーー」
ーー流石に無理がある、垓はそう判断する。
天本太陽の「仮面ライダー」としての戦闘能力は日に日に成長し、遺憾無くポテンシャルを発揮しているが……それを以ってしても……。
「『序章の主役』である彼をここで使い潰すのは愚の骨頂でしょう……私個人にとっても、ZAIAにとっても」
天本太陽の利用価値は凄まじい。
太陽の使用したプログライズキー内のデータ収集によってZAIAの研究開発は飛躍した。太陽がショットライザーを利用して変身完了した際のデータ解析によって、ショットライザー開発計画は順調に進みつつある。
「柄ではありませんが……彼には随分借りができてしまっていますね」
そんな気持ちもあった為だろうか?
後日、太陽の口座にはいつもの倍以上の金額が振り込まれていた。
振込額に驚愕した太陽は垓に電話すると、第一声にこう言ったという。
『常識的な金額を振り込んでくれ…頼む…!』
▲△▲
「バルデルがこちらの狙いに気付いたか」
滅はマギアが破壊された地点に訪れていた。
自分がここに来た理由であるゼツメライズキーが無いことに気付き、バルデルに回収されたとすぐに理解した滅は僅かに「面倒だ」と思う。バレるのは時間の問題だったが……これでまた「仮面ライダーバルデル」を早急に滅ぼさなければならない理由が増えた。
ゼツメライズキーの回収はデータ収集ひいては「人類滅亡」計画の進行には必須であり、このゼツメライズキーの回収速度・回収状況によっては計画は「前倒し」になる可能性もあれば「先送り」になる可能性もある。
「バルデル、訂正しよう。貴様は我々の目的の障害ではない………貴様はーー」
その場を後に、闇の中を歩き出す滅は呟く。
「ーー我々の目的の
ーーそれは
最後まで読んでいただきありがとうございます。
感想や批評などありましたら遠慮なくお願いします。
では、本作の原作との作者自身が気付いてしまった齟齬について。
天津垓:35歳で社長に就任。
本作の時間軸はデイブレイク直後、原作開始はデイブレイクから12年後。つまり本作の天津社長の年齢は33…つまりまだ天津垓は社長に就任してないんです! 見なかったことにしてスルーしようか……?とも考えましたが、個人的にやっぱり原作設定は守りたいなぁ…と思いました。
「なんで社長になるまで二年もあるのに社長室に居座ってんの?」
「なんでもう自分が社長の名刺作ってんの?」などなど。原作の天津垓のプロフィールを見た後に本作を見ると色々おかしなところ満載で……こ、こっからなんとか原作に忠実?に修正できるよう頑張ってみます!
(↓ということで本作の時間軸での天津垓のキャラ紹介です。見たい方はどうぞ〜)
・天津垓(33)
原作時点では満45歳、自称永遠の24歳のZAIAエンタープライズジャパンの社長。
本作、デイブレイク後時点では33歳ということでまだ社長には就任してないのだが…。作者のミスによりまるで既に社長であるかのような立ち振舞いをしてる(オリ主には自身を社長と名乗り、挙句には【代表取締役社長 天津 垓】という名刺まで渡しちゃってる……どうしよコレ?)
多分本作でも変わらず唯我独尊のヤベー人。
太陽曰く「ぜってぇなんか企んでる」とのこと。そりゃそうよ。
ちなみにまだ社長じゃないのにもう社長みたいな立ち振る舞いをしてる件に関しましては……じ、次期社長がもう(まだ二年あるけど)天津さんに確定してるから、とかいう理由で何卒ご容赦ください!
…正直、1000%社長って社長になる前から偉そうですよねー(小声
twitterはじめました〜。
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今後のストーリーについて
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次章はよ!
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ここで綺麗にお終い!
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作者のご自由に!