適当な提督と艦娘達の日常   作:現実から乖離したい

9 / 10
遅筆過ぎぃ!!

リアルも色々大変なんです。

遅くなりましたが読んで頂ければ幸いです。


真剣に不真面目を。

「あの…これはどういった状況でしょうか…?」

 

疑問を呈する榛名に提督は真面目な表情で答える。

 

「緊急会議だが?必要だろ?」

 

「なるほど…」

 

「あ、暁U○Oって言ってない」

 

「はうっ!?」

 

「仕方ないわねぇ、見逃してあげましょっ」

 

 

「……緊急会議だろ?」

 

真面目な表情をしながらも執務室ソファーで堂々と寝そべりながら言う男は暁の頭を撫でながら自分の札を投げる。

 

「………はい!緊急ですね!」

 

榛名は難しく考える事をやめた。

 

「提督、今日はほうじ茶です。お上がり下さい」

 

榛名の横から鳳翔がお盆を持ち、テーブルに一人一人お茶を配っていく。

それは榛名の分も勿論用意されており、溜息をひとつ溢しながらお茶のある場所に座る。

 

「雷の茶は俺に合わせてあるが、鳳翔の茶は皆が旨く感じる様に淹れてあるから不思議だよな…」

 

出されたほうじ茶を啜りながら呟く提督に鳳翔も有難うございますと言い、榛名の隣に座る。

 

「特別な事はしていないんですよ?強いて言えば…おいしくなーれと思ってる位でしょうか」

 

「可愛らしい事してるな…。まぁ美味いからいいか」

 

また一口茶を啜り榛名を見る。

 

「榛名はなんだかんだで参加した事なかったよな?提督と艦娘だけの緊急会議(お茶会)

 

「はい、初めてです」

 

「まぁ鳳翔が来た頃位から偶にだが緊急会議と称してお茶会を開いて話したりなんだりしようって決めたんだ。コミュニケーション不足も解消されるし、話したい事もあったりするだろうからってな。まぁ、最近は出来ていなかったが響がしたいと言ったから開いたんだ」

 

それを聞いた榛名は納得いった様に頷き、成る程、と呟く。

提督もうんと頷き茶を啜る。

 

「では特に作戦会議とかではないんですね」

 

「あぁ、ただの体裁さ。まぁウチでは周知の事実だけどな」

 

ヒョイと響を持ち上げ自分の膝に乗せながら言う提督。

実際この鎮守府で会議を開く事は今は然程ない、故に緊急会議と称して呼び出しをすると鎮守府職員達はお茶会か、と認識する。

 

そして緊急会議をしている間は特に仕事を振られる事がない為職員達も良く休憩と称して各々の時間を過ごしていたりする。

 

「でだ、榛名はどうだ?最近は」

 

「はい!榛名は大丈夫です!皆に良くして頂いています」

 

「そうか。だが何かあれば必ず報告する様にな」

 

念を押す様に榛名に言う提督は響の頭を帽子の上からポンと軽く叩く。

 

「司令官、なんだい?」

 

「響はどうだ?今回の緊急会議(お茶会)の主催者だろ?なんかあるのか?」

 

「…最近はゆっくりしていなかったからね。偶にはみんなで遊びたかっただけさ」

 

少し照れたように言う響の言葉に皆が嬉しそうな表情を見せる。

艦種問わずに、というのが響らしい。

 

「そういえば、新しい()が来ていないわね!」

 

雷が言い、榛名も首を傾げる。

 

「今日は特に任務も任されていない筈ですよね?」

 

「あぁ、まぁそのうち来るさ。のんびり待ってそれでも来なきゃ探しに行きゃ良いよ」

 

と、話しているうちに扉の方から駆けてくる足音が聞こえてくる。

 

「噂をすれば来『はうあ!?』…た様だ、が…」

 

愉快な悲鳴の後、ゴンっと盛大な音と衝撃を扉に与え、静まり返る。

『ううぅ〜…いたいぃ〜』と聞こえ提督はやれやれと肩を竦め、鳳翔に目で扉を開けてやれと訴えると鳳翔も意図を汲んで扉を開く。

そこには青く美しく長い髪をし、袖の無い白と青のセーラー服を着た少女が額を両手で押さえ蹲っていた。

 

「五月雨、もう少し落ち着いて行動しろよ…全く」

 

提督は響を下ろし立ち上がり、蹲る少女、五月雨を撫で、手を差し出す。

 

「あぅ…すみませぇん…」

 

提督の手を取り立ち上がり、服装を正して敬礼する五月雨。

 

「緊急会議に遅れ申し訳ございません!駆逐艦五月雨到着しました!」

 

「はい、ご苦労様。鳳翔、茶を頼む」

 

「分かりました。五月雨ちゃんも座って待っててね」

 

「はい!」

 

人好きのする笑顔と返事をし、雷の隣に座る五月雨。

 

「五月雨もやる?U○O」

 

「はい!…あれ?会議って…あれ?」

 

札を受け取ってから小首を傾げる五月雨に提督は頭を撫でてまぁ気にするなと言いソファーにまた座る。

今度は電を抱え自分の札を持つ。

 

「さぁて、まぁ会議を始めようか。とりあえずdraw4な」

 

「あ!?司令官ひどいわ!いじわる!」

 

「すまんな。好きな子には意地悪しちゃうタイプなんだ。許せ、レディー」

 

暁に意地悪を行なってから五月雨を見る。

 

「五月雨、この会議はこういうもんだ、覚えておきなさい」

 

「…えっと、暁ちゃんに意地悪すれば良いって事、ですか?」

 

「司令官の馬鹿!五月雨にまでいじめられちゃうじゃない!」

 

「声でけぇ…大丈夫だよ愛のある意地悪だろ」

 

「司令官、少し悪戯が過ぎるのです」

 

電の、穏やかな口調ではあるが瞳のハイライトが消えている。

直感で提督はヤバいと判断した。

 

「すまんごめん悪かった!次間宮来たら奢るから許せ…」

 

「…あんみつ沢山食べたい」

 

涙目で言う暁の頭を撫でる。

 

「あぁ、これでもかってくらい食わせてやるから、な?あと、暁の反応が可愛いから意地悪しちゃうんだ。許してくれ」

 

「…司令官の女誑し」

 

「この場合幼女誑しになりますね!」

 

「榛名、流石にそれは勘弁してくれ…。あと誑かしてないぞ電」

 

「提督は無自覚に誑かしてますから、安心して下さい」

 

「…鳳翔まで敵に回ったら全面降伏するしかないじゃないか。くそぅ…」

 

Да(ダー)すまない司令官、擁護できない」

 

「…もういいさ…はぁ…」

 

提督は嘆息し、電を下ろして執務机に向かう。

 

「…司令官?何をしているのよ」

 

雷に問われ、提督は仏頂面で答える。

 

「皆の当たりが強いからな。仕事して忘れようとな」

 

「だめよ!緊急会議(お茶会)の時に仕事は禁止よ!」

 

「ふん、知ったことか。俺はいじめられる位なら仕事を選ぶ!」

 

「はぁ…提督は妙な所で子供みたいな事を…」

 

鳳翔の嘆息に聞く耳持たずといった様に資料に目を通し始め、それを見た第六駆逐隊がわーきゃーと騒ぐ。

 

「…良いんですか?」

 

五月雨が榛名に尋ねる。

 

「平和で良いじゃないですか。榛名は大丈夫です!」

 

「ウチは昔からこんな物ですから。五月雨ちゃんにもその内分かりますよ」

 

鳳翔の言葉に、はぁ、なんて間の抜けた声で答え、騒いでいる皆を眺めてずずっと茶を啜る五月雨。

 

平和な緊急会議(お茶会)は騒がしく過ぎていくのだった。

 




新登場五月雨。
可愛いよね、ドジっ子。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。