ドラゴンボール超~あいつは摩訶不思議な転生者~   作:ネコガミ

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本日投稿2話目です。


第5話『もう弱虫ラディッツとは言わせない』

「ちっ、何をしてるんだ。さっさと終わらせやがれ。」

「そう言うなよベジータ。アンディの奴は飛ぶことにまだ慣れてねぇみたいだからな。」

 

ナッパが宥めるとベジータは舌打ちをする。

 

「しかしラディッツの奴もよく器用に飛ぶもんだ。空中で逆さまになったり横になったりして攻撃してやがる。そいつを全部防いでやがるんだから、アンディは相当やるんだろうなぁ。これは俺も戦ってみっかな?」

 

ベジータがナッパを睨む。

 

「おいおい冗談だって。そう睨むなよ。お前の出番を取ったりしねぇって。」

「ふんっ!」

 

しばらくするとアンディの拳がラディッツの腹に突き刺さる。

 

痛みのあまりラディッツが両手で腹を押さえると、がら空きの顔にアンディの蹴りが決まり勝負がついた。

 

「ほら出番だぜ。ラディッツは俺に任せて行ってこいよ。」

「礼は言わん。」

 

ベジータがアンディの元に歩いていくのを横目に、ナッパはラディッツを米俵の様に担ぎ上げて運ぶと、ゆっくりと壁に持たれ掛けさせた。

 

「どうする?直ぐにメディカルポッドに行くか?」

「…いや、このままあいつらの模擬戦を見させてくれ。」

「あいよ。」

 

ナッパはラディッツの横にどかりと腰を下ろすと話し掛ける。

 

「しかしどういう風の吹きまわしだ?『弱虫ラディッツ』が自分から戦いを挑むなんてよ?」

 

ナッパとラディッツはアンディとベジータより1ヵ月程早く養育器を出ており、これまでに何度か手合わせをしている。

 

その手合わせのほとんどで痛みを感じると戦意を失くすラディッツは、同期の子供達から『弱虫ラディッツ』と呼ばれていた。

 

「…痛いのは今でも嫌いだ。だけど、あいつとの模擬戦は別なんだ。」

「別だぁ?」

「あぁ、なんていうか、もっと強くなりたいって思えるんだ。」

 

その言葉で興味を持ったナッパが目を向けると、そこにはベジータと互角に戦っている様に見えるアンディの姿があった。

 

「強くなりてぇって思えるか…。」

 

よく見るとベジータもどこか楽しそうに戦っている様に見える。

 

そう気付いたナッパはニヤリと口角を上げる。

 

「流石に3連戦はキツイか。なら今度は俺が一番に戦わせてもらうとするか。」

「あいつは強いぞ?」

「はっ、弱虫ラディッツが言うようになったじゃねぇか。望むところだ。」

 

2人がしばらく模擬戦を見学していると、アンディがベジータに辛勝して模擬戦が終わる。

 

「ラディッツよぉ、その強くなりてぇって気持ちを忘れんなよ。そうすりゃ弱虫じゃなくて、ダチ(友達)って呼んでやるからな。」

 

一瞬目を見開いたラディッツだが、微笑むと拳を突き出す。

 

それにナッパが拳を合わせると、どちらともなく笑い出したのだった。

 

 

 

 

三次元戦闘難しすぎぃ!

 

移動アシストをオフにするだけでこんなに難しくなるの?

 

危うくベジータにガチで負けるところでしたよ。

 

あっ、移動アシストっていうのは、文字通りに移動をアシストしてくれる機能です。

 

たとえば微妙に届かないところで攻撃をしても自動で補ってくれたり、空中で姿勢を乱した時に補整してくれたりします。

 

代わりに先程のラディッツの様なトリッキーな姿勢からの攻撃が出来ないので、そこら辺を踏まえてオンオフを選ぶといいでしょう。

 

模擬戦後はメディカルポッドで回復するのですが、これが終われば自由行動です。

 

惑星ベジータ内であれば大抵のところにいけますが、場所によっては危険なので注意が必要です。

 

さて、アンディに向かわせるのは研究室です。

 

ここにはフリーザ軍から出向してきている科学者が常駐しています。

 

この科学者と会って話をし、知識を得ていくことが自由行動でやることのメインとなります。

 

得ていく知識は宇宙ポッドが最優先。

 

これがないとほぼ間違いなくあの世行きです。

 

頑張って通いつめましょう。

 

他の知識は余裕があればって感じですね。

 

さてここで重要になるのが基礎能力の『知性』です。

 

知性が低いとガチで『なにそれ美味しいの?』状態になります。

 

他の惑星制圧に派遣されるまでは1~2年の猶予があります。

 

頑張って戦闘訓練や模擬戦をして育てつつ、研究室に通って知識を得ていきましょう。

 

今後は朝は戦闘訓練と模擬戦、昼はメディカルポッドで休養、午後からは勉強って感じのサイクルで行動していく予定です。

 

ですが模擬戦で負けると回復に時間が掛かり、午後の自由行動の時間が潰れてしまいますので注意が必要です。

 

ちなみに惑星ベジータにいる間の食事はだいたい超高カロリーバーになります。

 

原作アニメでベジータが地球にくる途中の宇宙ポッド内で食べていたあれですね。

 

これはベジータ王と王子を除くサイヤ人は皆同じです。

 

まぁ、大勢のサイヤ人の料理を用意していたら料理人がぶっ倒れること間違いなしですからね。

 

仕方ないね。

 

それとランダムで発生するイベント次第では行動予定が変わることがありますが、概ねは先述のサイクル通りに行動していきますよ。

 

それでは早速研究室に…といったところで今回は終わりです。

 

次回に続く。




次の投稿は11:00の予定です。

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