メッフィー(偽)in SAO   作:アーロニーロ

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長くなりました。


10話

 アルゴの借りている宿に入り互いに知った情報を報告する。

 

「で?≪アニール・ブレード≫のクエストに変化はあったカ?もしくは何かいい情報でもいいゾ」

 

「ああ、≪森の秘薬≫クエのことですね。それでしたら≪花つき≫の出現確率が大幅に下方修正されてましたよぉ」

 

「やっぱそうなってたカ、因みにどれくらいダ?」

 

「ええっとですねぇ、協力しながら二百体近く狩ってようやく一、二体ってとこでしょうか」

 

「ウェッ!?冗談ダロ?」

 

いやぁ、今思い出すだけでもあれは本当にキツかった。狩っても狩っても終わらないなんて無限地獄と変わらないもの。アルゴの前情報の五十体狩れば何体か出てくるって言う話も実は気休めだったのではないか本気で疑ったくらいだ。

 

「わかった、その事はちゃんと情報として売り捌くからナ。安心しろヨ。他にはないのカ?」

 

「ああ、後≪アニール・ブレード≫だけでなく、他の武器も貰える様になってましたよぉ」

 

「ナニ!?マジでカ!?」

 

「ええ、マジです。ホラ、これが何よりの証拠」

 

そう言いながら、アイテムストレージに収納している≪アニール・ダガー≫を取り出す。するとアルゴは目を輝かせながら

 

「ヨシ!よくやったメッフィー!これは本当にいい情報ダ!これであの時やらかしたことはチャラにしてヤル!」

 

「おやおや、それは嬉しいですねぇ」

うむ、可愛い。あんなにはしゃいじゃってさぁ。あ、そうだ。

 

「ハァイ、アルゴサン」

 

「ん?何でオレッちに≪アニール・ダガー≫と茶革のコートを差し出してんダ?」

 

「察しが悪いですねぇ。アナタの分ですよアルゴサン。態々苦労して貰ってきたんですから感謝してくださいねぇ」

 

「お・・おう、そ・・そのなんだ、あ・・ありがとうナ。メッフィー」

 

ヤダ、顔真っ赤だ。可愛い。つーか、意外だもっとこう「あんだけの事したんダ。渡して当然だナ」とか言いながら武器を持ってくと思ってたんだけどな。照れすぎっていうか、ちょろすぎんだろアルゴ。

 

「アルゴサァン、ワタクシ、アナタが将来悪い男に騙されそうで不安ですよぉ〜」

 

「タチの悪い男と行動してる段階で色々手遅れだけどナ」

 

「はて?タチの悪い男?メッフィー、誰のことだかわ〜か〜ん〜な〜い〜」

 

「・・・・ウゼェ」

 

何かボソッと聞こえたが無視する。そう「ウゼェ」なんて聞こえてなかった。いいね。さてと、じゃあ。

 

「次の仕事を言ってくださいな。アルゴ」

 

「え?いいのカ?今回の件だけでも相当苦労した、というかさせたつもりだったんだけどナァ。何かいい事あったのカ?」

 

「ええ、とびっきりのいい事がありましてねぇ。その一つはワタクシのレベルが12になって次のクエに行けば13に上がるかもしれないと言うところですかねぇ」

 

「ハァ!?流石に冗談ダロ!いくら何でも早過ぎル!」

 

「いえいえ、本当ですとも。なんなら確認してみてはいかがですか?」

 

俺のレベルを確認して嘘を言っていないのがわかったのか絶句している。うーん、大袈裟だなぁ。そこまで上がるの早いか?俺は唯ひたすらモンスターを倒しているだけなのになぁ。てゆーか、アルゴ今言った言葉忘れねぇからな。今度お前でも涙目になる様なことしてやるからな。そんな不穏なことを心に決めて尋ねる

 

「で?どうします?」

 

「あ・・・ああ、じゃあ一つだけダンジョンがあるから内部が変化してないか調査を頼めるカ?ああ、ただ少し休んでけよ?疲労したことが理由でくたばったら元も子もないからナ」

 

「カシコマリィィッッ、マシタァァァッッ!!でーは、アルゴサァンこれ貸し一つですからねぇ」

 

「へ?ちょ、ちょっと待テ。今のセリフどういうことダ?お前が言うと不穏過ぎんダロ!!」

 

「さぁて、何して遊ぼっかなぁ」

 

「ヤ、ヤメロォォォォォォォォォォォォォ!!!」

 

後ろから聞こえる絶叫をBGMにしながら俺にとっての日常に戻ってきたことを実感した。

 

 

三日程休んだ後、泣きながら「あの時の言葉は取り消させてクレ」と言いながら死んだ魚の目で足に縋り付いてくるアルゴをガン無視しながらダンジョンへと向かった。それにしても、アルゴすげぇな。第一層とは言え五分の一はマッピングしたっていうんだから。アルゴの仕事ぶりと道中のモンスターが最早ワンパンで倒せる様になっている事に驚いていると、

 

「おやぁ、今回はそこまで遠くありませんでしたねぇ。安心しました」

 

ぶっちゃけ、これで遠かったら如何してやろうか考えるところだったしな。命拾いしたなアイツ。そう思いながらダンジョンへ入ると、パリィィン、というアバターが爆ける音がした。音のする方に≪隠蔽≫を発動させながら近づくと、そこには一人の女のプレイヤーがいた。それを見た時少しだけ俺は驚いた。

元々、女のアバターを使う男が多いため「女の子だと思った?残念!男でしたぁ!」っていうのが大半を占める。というか、仮に俺が女のアバターを使うのであれば口説き落とした後そうする。

それにしても、

 

「いやはや、見目麗しいですねぇ。男受けが良さそうだ」

 

実際、今戦ってる女の容姿は本当に美しい。栗色の髪にきめ細かい肌、服越しからもわかる凹凸のしっかりとした体、極め付けは十人中十人は振り返りそうな顔立ち。え?アルゴ?あれは可愛い枠だから。年近いらしいけどさ。

いやぁ、綺麗だなぁ。だけど、

 

「何処かで見た顔ですねぇ。というか、ソードスキルは使わないのでしょうか?」

 

まず、見たことあるって段階で原作キャラ。それも思い出すのが早い段階で出てくる回数の多いキャラだろう。つーか、本当にソードスキル使わねぇな。大丈夫か?一応HP確認したけど少しやばいぞ。

そう思っていると、女の背後から現れたモンスターが女目掛け攻撃しようとしているのが見えた。しかも、女は気付いていない。うん、原作キャラ(かもしれない)が死ぬのはやばいな助けないとな。

瞬間、俺はモンスター目掛け突貫しながら新しく覚えた単発短剣ソードスキル≪ラピッド・バイト≫をすれ違い様に喰らわせた。すると、レベル差も相まってモンスターのHPが九割以上削れた為残りのHPは素の技量で削りきった。女のほうを確認すると多少危うげだったが目の前の相手を倒していた。流石に俺の存在に気づいたのか目を見開きながら尋ねてきた、

 

「アナタ、誰?」

 

「ハァイ、ワタクシの名前はメフィストと申します。アナタ様のお名前は?」

 

「私は・・・結城明日奈」

 

ん?今本名言わなかった?ていうかうわぁ、マジか主人公の次はメインヒロインかよ。

 

「あのぉ、すみませんが今本名言いませんでしたかぁ?」

 

「?、ええ、そうだけど・・・・」

 

「ゲーム内で個人情報を教えるの良くないですよぉ〜。教えるのであればプレイヤー名の方が良いですよぉ」

 

「え?そ、そうなの?」

 

マジでかこの娘、ゲーム内で個人情報明かすのはまずいこと知らないのか?致命的すぎるぞ。

 

「まぁ、今のは聞かなかった事にしますけどぉ。アナタァ、なぜソードスキルを使わなかったのですかぁ。そんな無茶な戦い方しては身が持ちませんよぉ?」

 

「初対面の貴方にとやかく言われる筋合いはないでしょう。それに何?ソードスキルって?」

 

「ハイィ?」

 

・・・・・今何つったこの小娘。

 

「今何と?」

 

「ソードスキルって何なのかって聞いてるの」

 

嘘でしょう。ソードスキルを知らないって初心者どころの騒ぎじゃあない。始めた頃の俺より酷いじゃないの。てゆーか、よく今まで生きていたな。

 

「はぁ、いいですか。ソードスキルって言うのはですねぇ」

 

そこから色々なことを教えた。ソードスキルのことステータスの振り方のことポーションのこと武器の補充をすること等、アルゴから習ったこと全てを教えた。

初めは面倒くさそうにしていたアスナも話を聞いてくうちに真面目に聞くようになっていった。そして、現在。

 

「では、細剣のソードスキル≪リニアー≫を発動させて見ましょうか」

 

「ええ・・・わかったわ」

 

そう言いながらアスナは攻撃を全て回避して相手に向けて流星の様な≪リニアー≫を放った。うわぁ、マジで速いな。

 

「ハァイ、ソードスキル発動おめでとうアスナサン」

 

「・・・すごい。あの、その教えてくれて、あ・・ありがとう」

 

「いえいえ、問題ありませんよぉ。互いに助け合っていきましょうねぇ。後、先程も言いましたが。武器の補充ついでに一日くらい休んでおいた方がよいのでは?」

 

そう告げると、少し考える素振りを見せる、

 

「・・・・ええ、そうさせて貰うわ」

 

「では、お達者で。ああ、後本当に困ったことがあればアルゴという情報屋を訪ねるといいですよぉ〜」

 

そう言うと俺とアスナは真逆の方向へ向かっていった。あーあ、やっと終わった。今回話してみてわかったことは俺はあの女苦手だってことだ。あの諦めを享受した目、鏡でも見せられてる気分だった。あーイライラする。

その後、ダンジョンの奥地まで入り途中でレベルが上がることで気分を直しながらマッピングをした後アルゴに報告する為に戻った。

 

 




主人公は『今』のアスナのことは嫌いです。
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