今回やって来たのは、酒豪諸島。様々な酒の島からなるエリアで、その中でも中心部に位置する『酒乱島』という所にやって来た。
なお、今回はノッキングマスターの次郎さんも一緒だ。前に話してくれた酒の島に連れていく約束を覚えてくれてたらしい。
今回もしっかりと二日酔い対策はしている。この島に生えてるウコンを食べた。形は……アレだったけど。たぶん、前にマンサム所長に飲ませてもらったドリンクの材料もこれだ。だからあの時に目を逸らしたのか……。
もうブランデーやらカクテルやらビールやら沢山飲んだから、今日はこれで最後にしておこう。
次郎さんが、エメラルドドラゴンと呼ばれるモンスターをノッキングしてくれた。こいつの背中には超高級なエメラルドワインが湧いているらしい。試しに登って見てみると、確かにワインが湧いていた。しかもドラゴンの体温が関係しているのか、ほのかに暖かい。一口飲んでから、ワイン風呂を楽しませてもらった。味はどうだったか? 最高に決まってるだろ。
次郎さんとの酒巡りは本当に楽しかった。実はあの後、次郎さんから依頼を受けた。依頼内容は食材の確保……では無く、酒乱諸島にひっそりと出来た、『ある島』の調査だ。
その名は『エメラル
へべれけシャークに気を付けながらモーターボートで島に着く。真っ白な砂の中に、小さなエメラルドの粒が点在している。さらに、砂浜を鉱山ガニが歩いていた。エメラルドの甲殻を持っているから、さしずめエメラルドクラブという名前だろうか。
植物も沢山生えており、鬱蒼としたジャングルになっている。探索に向かおう。
不思議だ。この島のジャングルの至るところに、エメラルドワインの泉が湧いている。しかも、奥に行けば行くほど熟成が進んでいる。どう言うことだろうか? エメラルドドラゴンと何か関係しているのだろうか? 調査を続行する。
島の最奥で、この島の真実と思われる物を発見した。それは……エメラルドドラゴンの骨だ。だいぶ石化が進んでおり、かなり古い物だろう。
前の世界に、瘴気の谷と陸珊瑚の台地というエリアがあった。あそこで知った事と照らし合わせると、ここはきっと……。
エメラル島から帰還し、島の調査から得た答えを言う。それが次郎さんからの依頼だった。見ている者の為に、俺が得た答えをここに記す。
エメラル島。そこは、エメラルドドラゴンの死に場所である。
元々は小さな島だったのが、死期を悟ったエメラルドドラゴンが訪れ、永遠の眠りにつく。それが長い年月をかけて行われた結果、大地が肥えたのだろう。あの島には沢山の動植物が住んでいた。ドラゴンがもたらした豊かな生態系とも言える。
だが、何がエメラルドドラゴンを惹き付けるのか? 前の世界では古龍と呼ばれるモンスターが渡ってくる大陸があったが、何が惹き付けているのか俺は分からなかった。この島にも、同じような謎があるが……解明するには、まだ時間が掛かるだろう。
~食材メモ~
エメラルドクラブ 捕獲レベル1以下(エメラル島産のみ)
ルビークラブのように、宝石の殻を持つカニ。鉱山ガニと呼ばれるように鉱山に生息している筈だが、エメラル島では、砂浜や岩場など海岸近くで多く見られる。海岸の環境に適応した亜種ではないかと考える学者もいる。味はもちろん美味。殻も高値で取引される。
読んでいただき、ありがとうございます。
温存してるネタは此処までですが、これからも何か食材を思い付き次第書いていきます。