今日は、マンサム所長と会った。所長が読んでる場合の事も考えて言っておくが、ハンサムとは言ってない。
今回の依頼は中々複雑だ。まず始めに、再生屋の与作という人が一龍さんと俺の所へ訪れる。依頼内容は、美食屋に投与する抗体を作るため、毒キノコを採ってきてほしいというものだ。
その採ってきて欲しい毒キノコと言うのが……ドクドクシイタケ。
名前からして恐ろしく、その見た目も恐ろしい。何せ濃い紫色の傘に、目立つほどの白い斑点だからな。
けれど、毒の内容は其処まで恐ろしくは無い。三日間、下痢が止まらなくなるくらいの毒だ。
どこにでも生えてるらしいが、備蓄するためにもかなりの量を必要としてるらしい。採りに行くには、マッシュルームウッドがおすすめだと与作さんが教えてくれた。で、第1ビオトープを訪れて、マンサム所長に出会った訳だ。
ビオトープ内にあるグルメ研究所に着いたのが夜だったので、今日は歓迎会になった。マンサム所長も酒好きらしく、バッカス島という所に案内してくれるらしい。
色んな料理が出されたけど、ビアロブスターが美味しかったな。また食べたい。
昨日は少し飲みすぎたのか、頭が痛い。けれど活動には支障が無いから、マッシュルームウッドへ向かうことにする。
マッシュルームウッドに到着したが、名前の通りキノコの楽園だ。湿気もキノコが好みそうな具合で、これなら期待できるだろう。ドクドクシイタケは日陰を好むらしいから、そのような場所を優先的に探していこう。
もしもこの日記を読んでる人がいた場合のために、ドクドクシイタケの解毒方法を書き記しておこう。
このドクドクシイタケは、名前にシイタケとあるように、食べると美味しい。毒があるのは傘の部分だけで、軸の部分は無毒なんだ。でも軸の部分だけなんて味気ないだろ? だから、傘も食べられる方法を教える。
あらかじめ言っておくが、これは特殊な道具も技術も要らない。特殊調理食材ではない事を知っておいて欲しい。
やり方はとっても簡単。ナイフで白い斑点を削ぎ落として、傘の表面を火で軽く炙るだけ。
このように解毒した後スープに入れると、とても香ばしくなる。ちなみに与作さんから聞いた話だと、解毒した後のドクドクシイタケは非常に栄養価が高く、免疫力も付くそうだ。
さて、書くのはこれくらいにして、火の番を続けよう。今日はマッシュルームウッドでキャンプだ。
マッシュルームウッドから帰宅して、一龍さんから与えられた家で日記を書いているが、面白いキノコを見つけたので、書き記しておく。なお、持ち帰りはマンサム所長から許可を取った。
面白いキノコというのは、ツクシメジというキノコだ。全くの無毒で、軸にツクシのような縞模様があるのが特徴のシメジだ。
こいつは、生まれたての頃はツクシに似て細く、成長するに連れて太くなり、シメジの姿に似ていくという変わったキノコだ。
「何だそれだけか」と思うだろう? こいつは周りの胞子を吸って大きくなるというワイルドな奴で、太くなればなるほど、旨味を増していくというのだ。しかも、周りに毒キノコがある状態で胞子を吸っても、シメジ自体は毒化しないという逞しい奴だ。まぁ、その代わりに周りのキノコの成長を阻害してしまうという部分があるがな。だから、人工栽培出来ても収穫数が少なく、市場では高価になるそうだ。
細い奴と太い奴、どちらも食べてみたが美味かった。細いツクシの方は素朴ながらもシャキシャキとしていて、シメジの方は言わずもがな、焼くと旨味がガツンとはね上がった。
機会があったら、またマッシュルームウッドに行ってみよう。
~食材メモ~
ドクドクシイタケ 捕獲レベル1以下
どこにでも生えている、見た目がすごく毒々しいシイタケ。食べると三日間は下痢が止まらなくなると言う即効性の毒。しかし、解毒方法もすごく簡単で、解毒さえすれば食べられる上に免疫力も付けられる。
ツクシメジ 捕獲レベル1以下
若いときはツクシのように細く、周りのキノコの胞子を吸うことで成長し、シメジのように太くなる。通は若いツクシメジの素朴さを好むのだとか。人工栽培は可能だが、周りのキノコの成長を阻害するために収穫量は少なく、自然と高価になる。
読んでいただき、ありがとうございました。ビアロブスター、美味しそうですよね。