来馬隊の斧 作:焼肉定食
10ー0 winner 岸春樹
「おい。あいつパーフェクト10連続だぞ。」
「すげぇな。まだ中一だろ?木虎もすげぇけど絶対即戦力はこっちだろ。」
「いやでもどうですか?調子良いときは良いですけど。ムラがありますし。」
「ムラがあってもほとんど勝ち越しているじゃねーか。それでもB級上位並でエースを張れる実力は絶対あるって」
とここは入隊式が終わり数週間が経ったある日。スーパールーキー二人の話題でボーダーは盛り上がっていた。
というのも当たり前だ。この二人は仮訓練の明けの入隊式ですぐに現れた
それは歴代記録の更新者が二人でたことだった。
一人目は木虎藍
新人としての対近界民戦闘訓練にて、入隊者最速記録を更新。そして歴代入隊時最高最高ポイントを樹立
そして二人目は岸春樹だった
ランク戦の連勝記録樹立。入隊後経った1日でB級に上がったからである。
さらに使っているトリガーも注目される一つである
メイントリガー弧月の両手斧型。
機動力、防御力は格段に落ちるものの破壊力が抜群なのだ。
しかしこの少年は防御をシールドに任せ今まで誰も使っていなかった。大斧型の弧月というネタ武器を使いこなしていた。
単純に使われなかった最大の理由はその重量である。
ランク戦であれどおそらく過去最大級の重さ。重量はレイガストの盾と同じくらいにもあるのだ
また剣ではなく両手斧でいうことからシールドさえ貫通するほどの武器なのだがトリオン体でもその重量はかなりのものである
玉狛の武器を対抗して作ったとされているが今まで使われなかったのも無理はないだろう。
身体能力は小柄ながらサイドエフェクトもないのに両手斧をぶん回しているのは軽くホラーである。
実際はトリオン量が多くトリオン体の持てる重量がかなり多いだけなのだが
そして春樹はランク戦を一通り終えたのかランク戦ブースからいつの間にかいなくなっていた。
実は春樹をスカウトしようともできない理由がこれである。
必要じゃないかぎりランク戦ブースから消えるようにいなくなるのだ
そして春樹とはいうと食堂に向かい注文を終えると約束した人がいた
「藍先輩!!こっちです!!」
「あっ。春樹くん。そこにいたのね。」
藍と呼ばれた女性がこっちに来る。木虎藍。今季注目ルーキーの一人でお互いに仲がいいとされている二人である。
藍は最初は負けず嫌いなこともあり最初は敵対視していたのだが年下であることと人懐っこい性格も合わさっていいライバル同士という枠に収まったのだ。
「そういえば春樹くんはどうなの?」
「ランク戦ですか?ランク戦自体は順調ですよ。若干オールラウンダーよりの編成になっちゃいましたけど。」
少し恥ずかしそうに告げる。春樹の師匠はいないのだが人懐っこさから既にA級の何人とは関係があり、トリガーにアステロイドとバイパーがシューターとしての基礎をある人に徹底的にしごかれた経緯がある。
……なおその人が春樹の戦い方を見て口をポカーンと開け数秒固まったのはいうまでもないのだが
ご飯を食べながら二人はボーダーの情報について話している。トリガーの特徴やこれから相手にするであろう先輩たちの話など二人の話はどう見ても小学生と中学生の会話ではない。
「そういえば春樹くんはチーム決めたの?」
「……誘われているチームがいくつかあるんですけどね。僕と合うかと言われると。」
少し首を傾げている
春樹はおそらくエース不在のチームか個人主体のチームに入るべきだろうと思っている。
「えっと例えば?」
「僕が思う限り隊を組むのであればB級であれば柿崎隊、那須隊、加古隊ですかね。A級なら嵐山隊、太刀川隊くらいですか?」
「……結構強いところばっかりね。」
「いや。だって他のチームは結構軸がしっかりしているんで。太刀川隊は個人ばっかりなんで僕も自由に動けますけど。それと僕のワンマンチームになりそうなところは省いてあります。」
「……もしかしてランク戦のログ見たの?」
「一応2〜3試合は全チーム見ましたけど。足りませんでしたか?」
「……凄いわね。それで私に合うチームはあるかしら?」
「僕が見た限りではおそらく加古隊、那須隊、嵐山隊だと思いますよ。純粋に一人一人のレベルが高いので。」
と部隊の話をする二人はどこか大人びていて、周辺にいる人々はこう思っていた
こいつら本当に中学生と小学生かよっと。