俺の名はジョー ~メカフェチジジィと世界を喰らう~   作:稚拙

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騎乗編

 おおおおおおお俺のななななな名ははははははは、ジョッ、ジョジョジョジョジョォォォォオオオオ!!!!

 

 

 ……スマン、別に作者のキーボードが壊れてミスったまま投稿したワケでも、読んでるアンタのPCやスマホやタブレットが壊れてるワケでもねーぞ。

 お使いのPCは正常です。

 ジョー○ター家の能力バトル漫画でもないぞッ!

 

「クッソこの!!無責任に乗せられちまった俺も悪いがよ、操作性皆無、コスパ最高のポンコツメカを作ってんじゃねーよジジィィィィィ!!!」

 

 今俺は、ジャングル奥地の兵器工場、そこに侵入しようとしていたパンツマンを迎撃すべく、ジジィが用意した空中攻撃用アパッチに乗り込んでテイクオフ…………したまではよかったんだが。

 右に左に上に下に……振り回されるッ。

 俺、マトモに操縦したことないんだが!?

 二度目の喧嘩の時の『アーマー』は、操縦プログラムがインストールされてたからまだマシだったが、今回はそんなもんインストールされてねぇ!?

 ジジィめ、出る前に紙のマニュアル渡してきたのはこれが理由か!!コストカットと手間のカットか!!

 そーいや、今回のナンバーズロボットはいやに世知辛いな……空中戦闘ロボのジャイロマン*1は、元々ジェットエンジン搭載予定だったのが金が無くてプロペラ式になったし、チャージマン*2っていうきかんしゃトー○スに手足つけたようなヤツなんて、石炭と水が燃料の蒸気機関ロボだ。まぁ見た目を裏切らんって意味ではイイと思うが。ありゃ絶対、重力制御装置なんて最先端技術を積んでるグラビティーマン*3やスターマン*4、天然水晶という高級品が使われてるクリスタルマン*5のシワ寄せが来てるな。ジジィのヤツ、ついにナンバーズロボットの材料費までケチりはじめたか……

 

 ……なんてジジィの節約術に思いを馳せてる場合ぢゃねぇ!!

 こちとらこのアパッチ浮かせるのに精一杯!!余計なコト考えてる場合じゃ……

 

「ここが入り口か……行くぞ、ブルース軍のロボット!!」

「げぇ!タイツマン!」

 

 アパッチマスターする前に来ちまったーー!!

 あれだ、旧○クで習熟訓練してたらガン○ムに遭遇しちまった、的なシチュだ!!

 

「えぇぃ、ままよ!発射する!!」

 

 俺は必死に操縦桿を握り締め、トリガーを引く。エネルギー弾が青タイツに発射されるも、呆気なく避けられる。ですよねー。

 

「空中の敵には、これで!」

 

 パンツマンの色が赤紫色と白のツートンに変わった。俺の心に冷や汗たらり。

 

 

グラビティーホールドッ!!

                     *6

 

 

 ぐら、と振動を感じた、次の瞬間―――

 

「うおぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?」

 

 俺は遙か上空へとアイ・キャン・フライ。アパッチから投げ出された。

 ジジィ―――俺、飛んでる!

 体ひとつで空を飛んでるんだ!!

 あははははははh(ドシャッ!!)

 

 ―――――――――

 

 散々な目に遭った。ジジィ、恨むぜ……

 もうぜってーてめー『の』は乗らねえ。

 恨み節も程々に、俺は次なる戦場―――世界最大の水質管理局へとやってきた。俺史上初の第2ラウンドである。

 ……まぁ、人手不足と言っちゃぁそこまでなんだが。

 ここでの俺の愛機は武装された水上バイクだ。こいつに乗って、貯水池で迎え撃つ。あ、コレは水質管理局にあったヤツに武装を取り付けたヤツだから、幸いにもジジィ製じゃねぇ。やれやれだぜ。

 パンツ小僧は確実に、ここを通るはずだ。

 幸いにもまだタイツマンは到着していない。時間があるから、アパッチの時の轍を踏むまいと、事前練習に取り組んだ。

 をを!イイ感じだ。バイクの免許持ってて良かったぜ。あ、この間まで行ってたのは車の免許取るためな。

 ちとフワフワ感はあるけど、アパッチよりずっと馴染む。前の『アーマー』よりも性に合ってるな。今度はジジィにバイクでも作ってもらえばイイ線行くかもな……。

 ……って、もうジジィのメカには乗らねえ。

 

「ロックマン、A地点通過!貯水池に向かって侵攻中!!」

「ライダージョー部隊、およびイルカーン*7部隊、スクランブル!ロックマンに(オモリ)つけて底に沈めちまえぇ!!」

 

 俺達水上部隊には、各所に配置されたブイ型監視メカ『V*8』によってモニターされたパンツマンの位置が、逐一送信されてくる。

 かなり遠いが、1時方向に確認した。水面を切って走る緑色の水上バイク―――間違いない、パンツ小僧だ。水上バイクのバルカン砲で『V』を邪魔だとばかりに破壊しながら、まっすぐ進んでいる。

 

「こっちは眼中になしか……うっし……!」

 

 俺は右のグリップを捻り、アクセルを回す。見たところ、青タイツが乗っているのは最高速度が若干遅い旧式だ。フルアクセルならこっちが速い!

 他の同型機(兄弟)たちも合流してきた。俺の右に併走する同型機(兄弟)が、ジェスチャーで『先行する』と伝えてくる。俺は頷き、親指を立てて応えると、何機かの水上バイクが波しぶきを立てて俺を追い抜き、カッ飛んでいく。イイねぇ、この『集団戦闘感』。今までパンツマンとタイマンだったから、感慨深いぜ。

 

「レースしようぜ!お前クラッシュな!」

 

 タイツボーイのバックにピタリとつけ、バルカン砲を撃ちまくる。弾丸が水面に着弾して、水柱がそそり立つ。

 

「!?ジョーがバイクに!?」

「ヘイボーイ!俺達と『バトル&チェイス』と行こうぜ!!」

「生きてこの水質管理局から出られると思うんじゃねぇ!!」

「ブッ砕いてオクトーパーOA*9のエサにしてやらぁ!!」

「水はキレイでないとなぁ~!汚物は消毒だ~~!!」

「ヒィィィィヤッハァァァァァ~~!!!」

 

 いやあ、ノリのいい同型機(兄弟)達だ。お前らライダージョーからモヒカンジョーに改名したらどうだ。

 

「く……特殊武器が使えないのに……!」

 

 ……パンツマンよ、何故自分の現状、それも窮状を口に出す?

 だがいいコトを聞いた。つまり今回は純粋に、バイクの腕とマシンスペックだけの勝負になるわけだ。

 

「だったら十分勝ち目があるな……そっちはニワカ仕込みとの腕と低スペックマシン……だがこっちはなぁ!!」

 

 俺は青パン小僧のバイクに追いつき併走すると、横から思い切りぶつけた。

 

「それなりの運転歴と新型なんだよ!」

「うわぁっ!?」

 

 タイツ小僧のバイクがぐらりとバランスを崩す。思った通り、完全に当たり勝ちしている!!

 

「アニキに続け!!ロックマンをスクラップにしちまえ!!」

「取り囲めぇ!巻き網漁だぁ!!」

「バイクさえブッ壊せばぁなぁ!!」

「イルカーンも来い!八ツ裂いたりゃぁぁ!!」

 

 ……俺、いつの間にか兄貴扱いされてたらしい。まぁこいつ等よりかは年長者だしな。最初のスナイパージョーから延々ジジィ軍にいる古参の同型機(兄弟)って、俺以外にいるんだろーか。

 

「これは……行ける、か……?」

 

 思わず呟いたのがいけなかったのかもしれない―――

 

「このぉっ!」

「ぐわーっ!!」

 

 タイツ小僧のバイクのバルカン砲が火を噴き、同型機(兄弟)の一人のバイクが盛大に爆ぜ、貯水池に投げ出された。それをきっかけに、パンツマン無双開幕。3秒にひとりずつ、貯水池の藻屑と化す同型機(兄弟)たち……

 

「落ち着けお前等!!体勢を立て直せ!無事なヤツは手分けをして落っこちたヤツを助けてやれ!!」

「アニキ!アニキはどうするんです!?」

「……落とし前は着けさせてやるさ……最低、板金7万円コースの痛い目には遭わせてやるぜ!!」

「あっ……アニキィー!!」

 

 弟分(?)の叫びを振り切り、俺はフルアクセルでパンツ小僧を猛追、視界に入るや否や機銃を連射しながら肉薄する。

 

「抜かせるわけに……行くかぁぁぁぁ!!!」

「!!くっ!!」

 

 ―――瞬間。

 俺の目の前から、青タイツの姿がバイクごと―――

 ―――消えた。

 

「―――!?」

 

 俺は上を見上げた。

 ―――太陽が、(おお)きなシルエットで隠れていた。

 

「―――跳んだ…………だ、と……!?」

 

 俺の後ろに着水した青パンツのバイクの前部砲口から、エネルギー弾が発射され―――

 

「のわーーーーーっっっ!!!!」

 

 

 ―――俺は貯水池に無残に浮かぶこととなった……。

*1
型式番号:DWN.036。ワイリー製の空中戦闘用ロボット。市民の憩いの場所である空中公園を攻略、占拠する目的で開発された。従来は無料だった空中公園で入園料を徴収することで資金源とすることを意図したが、当然占拠後は入園者数が激減した。ジェットエンジンを搭載する予定であったが資金難により断念、プロペラを装備することで飛行能力が賄われている。しかし、ジェットエンジンよりも最高速度では劣るものの安定した飛行能力を発揮、また空中での小回りが利くことから、局地的な戦闘においてはジェットエンジン式よりも高い運動性能を獲得、本人も気に入っていることから、資金難による仕様変更が思わぬ良効果を生んだと云える。特殊武器の『ジャイロアタック』は、高速回転するジャイロをフリスビーのように投擲する。プロペラの回転数を遠隔制御することで、一度だけ直角方向へと軌道を変化させることが可能。性格はほどほどに熱血、わりとノリが良い。竹トンボに凝っている。

*2
型式番号:DWN.038。ワイリー製の輸送列車護衛戦闘用ロボット。ワイリー軍団の物資を列車を使ってカモフラージュ陸送することを思い立ったワイリーが、その護衛任務のために開発した蒸気機関車型のロボット。資金難のため新たに太陽エネルギー動力炉を開発することが出来ず、苦肉の策として蒸気機関を搭載、石炭と水を燃料としている。しかしながら、技術の進歩によって効率が上がり、さらにワイリーによって改良された蒸気機関の出力は凄まじく、一時的な最大出力は通常の太陽エネルギー動力のロボットを上回る数値を叩き出す。そこから生じる爆発的な突進力は強力無比であり、さらには発生した熱によってロックバスターを跳ね返すほどの防御力を得る。安上がりな動力源、そしてE缶が飲めないことによる疎外感からか、多少ヒネた性格であるものの、何事にも全力で取り組む一途なロボット。

*3
型式番号:DWN.033。ワイリー製の重力制御戦闘用ロボット。反重力研究所を占拠、その際に開発されていた重力制御装置を組み込まれている。この装置により、狭い部屋程度であれば重力を自由自在に操ることが可能。しかしこの装置に攻撃力は無く、武装としてバスターショットを装備しているが、それ以外に強力な武器は無い。性格は天然ボケで、いつも笑顔を絶やさない。ストーンマンに次ぐガタイを誇るため『ごっついボディにキュートなフェイス』と称されることも。研究熱心な面もあり、物理学に凝っている。

*4
型式番号:DWN.037。ワイリー製の宇宙戦闘用ロボット。ワイリーナンバーズで唯一、無重力空間での戦闘を念頭に置いて設計された。第五次世界征服計画の際、地球軌道上の衛星基地を占拠、要塞化工事の現場監督を行っていた。グラビティーマンに組み込まれた重力制御装置を参考に、ワイリーが自作した重力制御装置を搭載、その重力場を利用したエネルギーバリアである特殊武器『スタークラッシュ』を展開する。シャドーマン同様、地球外文明のロボットをワイリーが改良したという説もあるが詳細は不明。性格はロマンチストかつナルシスト、オシャレ好きで宝石類などの光物を好む。将来の夢は『宇宙の果てに恋人と一緒に行くこと』と語る(なお、恋人募集中)など、かなり『イタ』く、そして思い込みの激しいロボット。

*5
型式番号:DWN.040。ワイリー製の鉱山防衛戦闘用ロボット。資金稼ぎのために占拠した水晶鉱山から採掘された水晶をベースマテリアルにワイリーが開発した。ボディの天然水晶を元に、熱水法を用いることで人工水晶を生成することが可能。これを使い、ワイリーは軍資金を荒稼ぎしていた。特殊武器の『クリスタルアイ』は、ワイリーが人工水晶生成を研究していた段階で発見した半ゲル状水晶を武装転用したもので、大型水晶の中に複数の小型水晶を内包して発射、対象物との衝突で小型水晶を拡散させる、一種のクラスター弾である。性格は真面目で寡黙で仕事熱心。占いに凝っていて、自身も水晶占いが得意だが、仲間内からは胡散臭がられている。『アイシールド21』や『ワンパンマン』で有名な漫画家・村田雄介先生が14歳の時にデザインした。

*6
グラビティーマンの特殊武器。ある一点に重力特異点を設定、そこを基準に重力を任意に制御できる。しかし自在に重力制御が可能なのはボディに重力制御装置を内蔵しているグラビティーマンのみで、ロックマンが特殊武器として使用する際はその機能は著しく限定され、特定空間内の単純な重力制御に限定される。ロックマンはそれを逆手に取り、高重力と極低重力を組み合わせ、特定空間内の敵をはるか上空へと打ち上げる攻撃手段として用いている。しかし重量級の敵に対しては無力である。

*7
その名の通りのイルカ型海洋監視ロボット。海洋生物学者の監修の元、イルカの身体構造を徹底的に解析、細部にわたって緻密に設計されたため、優れた巡航能力と水中機動力を発揮する。また、複数機のイルカーンの相互リンクにより、高いレベルでの連携行動能力も併せ持つ。しかしヤケに目つきが悪く、子供ウケは非常によろしくなかった。対ロックマン用に改造され、背鰭部分に硬質ブレードを装備。水中からロックマンを斬り裂くべく目を光らす。

*8
元々は密漁取り締まりのための水上監視用センサーロボットであり、本体自体は武装されていない。高精度全周囲センサーを搭載しており、センサー有効範囲内に侵入した未登録動体=侵入者を確認すると、即座に一定範囲内のネットワークリンクされたロボットへと侵入者の位置を送信する。さらにV同士のローカルネットワークにより、1機のVの情報が即座に全てのVにリアルタイムで同期され、そのVはさらに一定範囲内のリンクされたロボットに……を繰り返す。これにより、Vの敷設エリア内においてはエリア内のリンクされた全てのロボットが情報を共有化、侵入者の行動は指一本の僅かな震えまで筒抜けとなる。ワイリーにしては珍しく、市販品を改造することなくそのまま実戦投入している。

*9
海洋水質管理用のタコ型大型ロボット。対ロックマン用に改造され、口吻部にエネルギーバスターを装備している。戦闘用への改造にあたりボディ全体の装甲を強化したが、水上の物体を感知するためのセンサーが備わっている頭部中央部分だけは強化装甲で覆うことが出来ず、そこが唯一の弱点となっている。

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