俺の名はジョー ~メカフェチジジィと世界を喰らう~   作:稚拙

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砲撃編

 俺の名はジョー。

 

 WRU―――世界ロボット連盟会長ミスターXことジジィがブチ上げた、世界最強のロボットを決めるためのロボット喧嘩祭―――『第1回世界最強ロボット選手権』が、半年後に開催されることになった。

 なんかガン○ムファイトみてーな催しだな。

 もっともコレはジジィの罠なんだが。パンツマンを特別招待したのも、おおかた“試合中の不幸な事故”に見せかけて、青パン小僧を亡きロボにする算段なんだろう。

 ……となると、今度の喧嘩にゃ俺の出番は無ぇか……と、ぼんやりと思っていた時期が俺にもありました。

 ジジィが大会開催を宣言したWRU第1回総会から一週間後、世間が盛り上がりを高める中、じーさんサイドから公式のコメントが出された。

 

〈第1回世界最強ロボット選手権に際し、ロックマン以下、当ライト研究所所属の全ロボットの参加を()退()させていただくことと致します〉

 

 ジジィのラヴレターはあっさりと破り捨てられた。出たくねーんだってさ、パンパンマン。そもそも、この大会の開催すら、じーさんは強硬に反対していたらしい。

 それからはテレビのニュースやワイドショーはこの話題で持ちきりになった。カットマン*1やエレキマンといったライトナンバーズ*2のロボットたちの職場には連日マスコミが押し寄せる騒ぎになっていた。そんな中、買い物に出ていたタイツマンがついにマスコミに捉えられる事態となった。

 このとき俺ははじめて、『普段の青パン小僧』をテレビで見たんだが、普段はフツーのカッコなんだな。そこらへんにいる小中学生とほとんど区別が付かん。あのメットと全身タイツは処刑執行用の特別装束だったわけだ。コワイ!

 で、青パン小僧は律儀にマスコミの取材に応じ、こう言った。

 

「僕が戦うのは、平和を乱すことや、人々の暮らしが理由もなく侵されることを見過ごせないからです。力を使うことは、本来は最後の手段だと思うんです。力に対して、闇雲に力で対抗するのは、よくないことだと思いますから……力比べや、力を見せびらかすような戦いに、僕は参加したくありません。僕が力を使う相手は、話し合いに応じない悪事を働くロボットや、悪い人に利用されているロボット……それだけです」

 

 要約するに、『悪のロボット以外とはたとえ試合であっても戦いたくないでござる』ってことらしい。いやぁ、よくできた息子さんじゃないか、じーさん。

 後日、WRUに正式にじーさんからの書状が届けられた。内容はもちろん、『ロックマンの出場辞退』。ともあれ、これでタイツ小僧を大会に特別招待するというジジィの計画はご破算となった。

 しかしジジィは粛々と大会の準備を進めた。まるで『パンツマンが大会に参加しないのは最初から計画通り』とばかりに、だ。ジジィは俺に何も語らなかったが、いい考えがあると見た。

 パンツ小僧の出場辞退正式表明からこっちは、むしろじーさんサイドが忙しくなった。じーさんの研究所に押し掛けてくる傍迷惑なロボどもが急増したらしい。パンツ小僧に大会への参加を直訴しようとする奴はまだマシな方で、中には『俺が勝ったら大会に参加してもらう』だの、『大会前の腕試しだ』とかのたまって、青パンマンに野試合を挑む奴まで現れる始末。先日も『KARATE003号』*3とかいうロボットがじーさんの研究所に闖入してちょっとした騒ぎになったとニュースで言ってたな。

 

 さて、あっという間に半年が経ち、ついに大会当日がやってきた。

 俺もジジィのSPとして会場に来たんだが、これまたすげぇ熱気だな。格闘技イベントは前世で一度だけ生で見たことがあるが、それと一緒だ。未来の世界でもこうした興行が大好きな奴は多いってことか。一番の目玉になるハズだったパンパンマンが出てないのにこの盛り上がりぶりは流石だな。ジジィよ、アンタプロモーターに向いてるよ。

 

「……パンツ小僧は会場には来てないようだぜ」

 

 念のため、俺はジジィに小声で確認した。

 しかしジジィはニヤリと口角を上げた。

 

「構わんよ。中継さえライトとロックマンが見ていればな」

「敢えて訊く……“何”が始まるんだ?」

 

 ジジィは熱狂の下界を鼻で嗤い、言った。

 

「……『史上最大の戦い』じゃ」

 

 そして、開会式が盛大に幕を開けた。

 例の8体のロボットと、予選を勝ち抜いた有志参加の8体、計16体の猛者どもの堂々入場である。『全選手入場』ばりに紹介したいのはやまやまだが、字数が割けん。スマン。

 

 有志参加の中には何体か見覚えのあるロボットもいる。ありゃオッサンのトコのファラオマン*4とダストマン*5だな。聞いたところによれば、オッサンはじーさんとは違って大会開催賛成派だったそうだ。それでじーさんと議論を交わしたことは想像に難くない。

 ただ、大会開催には賛成だったとはいえ、実際に自分のロボットが大会に出場することについては何のコメントも出してなかったから何とも言えんが。もしかしたら内緒で出場してるのかもしれん。終わったらオッサンに大目玉食らうな、あの2体。

 

 他には……この間じーさんの研究所に乱入して青パン小僧と大立ち回りを演じたらしい迷惑千万ロボ・KARATE003号じゃねぇか。決勝トーナメントに出てきたってことはなかなかの強者だったってコトか。侮れん。あとは重機の寄せ集めのようなヤツとか天秤を擬人化したようなロボットなどもいたが、初見故情報がなかった。

 会場への選手紹介が終わり、いよいよジジィの開会宣言の時が来た。

 実は俺も、ジジィがどうやって『喧嘩開始宣言』をするのかを聞かされていない。今回のジジィはヤケに勿体ぶっている。何が起きるのかわからないのは、客席や中継を見ている皆さんと一緒だ。ただ、『何かが起きる』ことを『知ってる』くらいしか優越感はない。どきどき。

 

「お前さんはドサクサ紛れにここから出ろ。指示は追って通達する」

「!?おい!?」

 

 ジジィの言葉に驚く俺を尻目に、ジジィの座るWRU会長席が台座から分離し、反重力装置特有の軌道でスタジアムの中央へと向かった。無論、ジジィを座らせたまま。

 

「本日は、『第1回世界最強ロボット選手権』にお越しいただき、誠にありがとうございます。そして同時に、この大会は今大会で最初で最後の大会となるでしょう……何故なら―――全ての人々、全てのロボット、そして全世界が―――」

 

 

 ワタシの下に平伏し―――

 

 ワタシが世界を統べることになるのですから―――

 

 

 その瞬間―――『それ』は始まった。

 

 突如、16体のうちの8体のロボット―――それもWRUメンバーが造った『世界最強のロボット』たちが暴れ始めた。会場で破壊の限りを尽くし、有志参加のロボットたちを不意打ちし、あっという間に行動不能たらしめたのだ。

 最初の攻撃のダメージを抑えたファラオマンとダストマン、KARATE003号が抵抗を試みるも、プラントマン*6のバリアに阻まれ、トマホークマン*7とヤマトマン*8に呆気なく大破させられた。

 

「今こそ真実を明かそう……Dr.ワイリーに技術と資金を与え、彼に世界征服を命じてきた影の支配者!!それこそがこのワタシ、ミスターX!!見るがいい!ワタシの最強の8体の戦士たち―――『ミスターエックスナンバーズ』の威力を!不甲斐ないワイリーとは違い、多少は見込みのある者共が造ったロボットよ……予定以上の性能だな、フハハハハハハハ!!!…………見ているかね、Dr.ライトとロックマン!ワタシは世界最強の力を手に入れた!!もはやワイリーなどという傀儡を使わずとも、ワタシ自ら力を行使できるのだ!!ロックマン……ワタシを止めたくば来るがいい!!もっとも……キミに匹敵する世界最強の8体のロボットに勝てればの話だがな!!フハハハハハハハ!!!!」

 

 

 

 

 ………………………………………………

 

 ………………………………

 

 ………………

 

 ……

 

 

 

 

なんじゃぁぁぁそりゃぁぁぁぁぁぁ!?

 

 

 ジジィめ、本格的にどーかしちまったか!?

 ジジィを影から操ってただぁ!?ジジィに代わって世界征服だぁ!?聞いてねーぞそんな企画!?お前がジジィだろ!?おまジジ!!

 よもや度重なる喧嘩の敗北によるストレスがここまで溜まってたとわ……あの時『こころの相談ダイヤル』に電話してさえいればこんな事には……

 仕方ない。今回の件が終わったら、うんと設備のいい、豪華な老人ホームにブチ込んでやるからな。家賃は『実家』を抵当に入れて工面してやろう。終の棲家に乞うご期待、ドーンミスイット。

 つーか今まで、よくジジィは正体隠し通せてるな……本性出してからも全くバレとらん。世の中の誰もツッコまんかったから今ここで俺がツッコミを入れよう。

 

 

 

 ―――変装、モロバレやんか。

 

 

 

 ―――――――――

 

 つーことで、ミスタージジィが連れ去った8体の世界最強ロボット軍団は、世界各地の8ヶ所の基地に散り、そこでパンツマンを待ち構える算段となった。ここからはいつも通り、勝手知ったる展開だな。

 で、今回の俺の勤め先は北米のカナダにあるブリザードマン*9の基地『フローズンアイランド』。そこで俺は潜水艦に乗って青パン小僧を待ち構えることになったんだが―――

 

「……ジジィめ、あからさまな冷遇措置を……」

 

 俺が座らされたのは固定砲の砲座。つーか同型機(兄弟)全員が砲台に座らされた。

 ジジィのコトだから、これで『キャノンジョー』とでも呼ぶんだろーが、流石にこの扱いは俺でも納得いかん。大体、前回みたくメットール*10でも座らせりゃいいのによ。無敵時間もあって低コストなのに*11

 だいたい、ジジィは何故『戦力の再利用』をせんのだ。ジジィは大抵、前の喧嘩で使った戦力はほとんど使わん。今でも使ってるのといえば、バリエーションを変えて使い回してる俺達ジョーやメットール、オッサン製のシールドアタッカー*12改良型(タイプGTR)*13ぐらいか。ジジィなりの心機一転のスタイルなんだろうが、経済状況もわかってほしいもんだ。まぁ、今回はWRUの金を存分に横領できただろうが。……また罪状追加されたね、やったねジジィ!刑期が増えるよ!

 ……よし、ジジィを老人ホームにブチ込む前にまずは待遇改善交渉だ。同型機(兄弟)達に声をかけて春闘を起こさねばならぬ。

 

「せめてベアは要求しねぇと……それから……」

「この潜水艦の上なら基地に近づける!いくぞ!」

 

 ……ってパンツ小僧!?いつの間にここまで来てた!?

 

「えぇい、来ちまったモンはしゃーない!FPSシューティングで鍛えた俺の射撃の腕を―――」

 

 ―――見せてやろうと、トリガーに手をかけた瞬間、至近距離からバスターの連射を食らった。とゆーか、その内一発がちょーど砲台の砲口の中にスポッと入り―――

 

 ―――どかーーーーーーーーん!!

 

 俺は射撃の腕を披露することなくあしらわれるハメになった。歴代屈指の惨敗である。

 ちくせう。

 だいたい、防御手段が無い上に移動もできんとか、完全にジョーの個性を殺しちまってる。これマジでジョーじゃなくてよくね?

 

 さてその後はというと、なんと青パンマンは世界最強水準の8体のロボットをストレートで全員撃破するという修羅の所業を成し遂げおった。世界最強のロボットはやはりこの青い死神だったということだ。コワイ!

 その勢いのまま、死神タイツはミスタージジィの本拠地・ニューメトロポリスに強襲をかけた。要塞化されたニューメトロポリスで破壊(殺戮)の限りを尽くした死神マンはついにミスタージジィを追い詰めた。追い詰められたミスタージジィはその衝撃の正体を露わにする。なんと、ミスタージジィの正体はジジィだったのだ!な、なんだってー(棒)

 ……パンツマンよ、騙されやすさはじーさん譲りなのな。

 そしてジジィは『こんと゛は しんけんしょうふ゛ た゛!!』と、鼻息荒く死神パンツを『風雲!ジジィ城』へと招待した。過去最強の防衛装備、パンツ小僧をティウンティウンさせるための容赦のない布陣で迎え撃ったが、ヤツの目に入った同僚(ロボット)たちはすべて物言わぬ残骸(しかばね)と化した。

 どうせ最後は実家爆発オチ……と思いきや。

 翌日の朝刊の一面にこんな記事が載った。

 

〈せかいせいふくの つみて゛ Dr.ワイリー ついに たいほされる!!〉

 

〈ロックマンの かつやくによって Dr.ワイリーは たいほされた!!〉

 

〈……しかし ろうやのなかて゛ た゛つこ゛くよう ロホ゛ットを つくっているのかもしれない。〉

 

〈しかし へいわを あいする こころと あくに まけない ちからを もった〉

 

〈さいきょうのロホ゛ット ロックマンか゛いるかき゛り このへいわは つつ゛くた゛ろう!!〉

 

 

 ―――ジジィ、二度目の収監である。記事内容については何もツッコまんといてくれ。多分書いた奴もコーフンしてるんだろう。

 どうやら『風雲!ジジィ城』には緊急脱出設備が無かったらしい。負け犬根性捨てた途端にこれとは実に不運だ。

 しかし、だ。前にジジィが捕まった時と比べりゃ、ショックは無い。今回は事前に“保険”を掛けてたのを知ってるからな。

 

 ―――物事には、『始まり』と『終わり』がある。だが、それがどんな風に定義されるかは、後の世の連中にしかわからない。リアルタイムで歴史を感じ取るってのは、ごく一握りの連中にしかわからないと思ってた。

 でも、今回だけは俺にもわかる。世間の連中はこれが『終わり』と思ってるようだが、全くもって不正解。そう、これは『始まり』なのだ……。

 

 

 ―――『史上最大の戦い』は幕を閉じ―――

 

 

 ―――かくて『宿命の対決』のゴングは、ここに密かに鳴ったのであった―――

 

 

 

 

 20XX年 WRU会長ミスターX、第1回世界最強ロボット選手権の開会式にて、突如世界征服計画発動を宣言。世界最強水準のロボット達を奪取し、ロックマンに宣戦布告

 

 数週間後、ロックマンによってミスターXの正体がDr.ワイリーであると暴露される

 

 ミスターX改めDr.ワイリーによる第六次世界征服計画、ロックマンによって頓挫

 

 逃走に失敗したDr.ワイリー、ロックマンにより身柄を確保され、世界征服の罪で二度目の逮捕

 裁判で禁錮5000年の刑が言い渡され、かつて収監されていた重犯罪者専用刑務所地下100mの特別重監獄へと再び収監される

 

 WRU、緊急理事会を招集。会長ミスターXことDr.ワイリー、全会一致の弾劾決議により、本人不在のまま懲戒罷免処分。その上、ロボットに関連した如何なる職務・事業に関わることを生涯にわたり一切禁止する『永久追放処分』が下される

 その後現任の理事全員、今回の不祥事の責任を取る形で総辞職。ミスターXことDr.ワイリーに近かった会員にも処分が下された

 一方、世界最強の8体のロボットは、ワイリーの技術が使用されている箇所を入念に排除した上で、開発元の各国の管理下で継続運用されることが決定される

 

 トーマス・ライト、WRUの名誉顧問に。ミハイル・セルゲイビッチ・コサック、WRUの常任理事にそれぞれ指名され、就任。その他の常任・非常任理事もミスターXに関わりの無かった人物に総入れ替えとなり、組織の健全化が行われた。また、会長に過剰な権限が集中しないよう連盟憲章の大幅改定も行われた

 

 X財団解体。ミスターXことDr.ワイリーの所有していた資産は凍結され、財団に所属していた企業は各界の他企業に譲渡もしくは買収された

*1
型式番号:DRN.003。ライト製の森林伐採作業用ロボット。ライトが開発した工業用ロボットの初号機。全天候型として設計され、耐衝撃、防水加工等が施されている。後にロックを戦闘用ロボットに改造する際、その叩き台として参考にされており、ロックマンとカットマンのボディはほぼ同じ構造となっている。頭部に装備した特殊武器『ローリングカッター』はセラミカルチタン製で、高い切断能力を持つ。森林伐採の仕事が無い時は、材木店にて木材加工の仕事に従事している。性格は短気で頭に(オイル)が上りやすく、キレやすいが正義感も強い、気風の良い好漢。ロックの弟的存在で、プライベートでも仲が良い。作品によって性格や人格が安定しないキャラでもあり、語尾に『チョキ』をつけたり、関西弁で話したり、ロックマンを『アニキ』と呼ぶ舎弟キャラだったりする。

*2
ワイリーによる第一次世界征服計画の際、6体のライトナンバーズのボディは一度ロックマンに破壊されているが、彼らの人格や経験が記録されているメインメモリは無事回収されたため、ライトによりボディが再製造され、現場に復帰している。尚、第四次世界征服計画に駆り出されたコサックナンバーズ(スカルマン除く)も同様の措置がとられている。

*3
池原しげと先生著のコミカライズ版『ロックマン6』に登場。大会への出場を辞退したロックマンを大会に引きずり出すべくライト研究所を襲撃、ロケットチョップやウルトラ廻し蹴りでロックマンに挑んだ。ロールを襲おうとしたことでロックマンを怒らせてしまい、スーパーロックバスターで下半身を吹き飛ばされ、負けを認め、ロボット選手権への出場を催促しつつ両腕からのジェット噴射で去っていった。……というまさに迷惑ロボ。密かな人気があるのか、ありがひとし先生著の『ロックマンメガミックス』や、出月こーじ先生著の『ロックマン&フォルテ』のコミカライズ版にもチョイ役として登場している。

*4
型式番号:DCN.028。コサック製のピラミッド探索用ロボット。呪い除けのためにツタンカーメンに似せてデザインされている。ピラミッドに仕掛けられているかもしれないトラップに備え、耐久性と敏捷性を高レベルで兼ね備えている。また、暗所で活動することを前提とし、センサー感度と光エネルギー変換機能が他のロボットよりも優れている。ワイリーの第四次世界征服計画の際に対ロックマン用に戦闘用に改造され、光エネルギー変換機能を攻撃手段に転化したものが特殊武器の『ファラオショット』、および『ファラオウェーブ』である。吸収した光を熱エネルギーに変換、増幅し、熱光弾、および熱光波として放出する。しかし、センサー感度の良さが災いし、『急激で強烈な閃光』を至近距離で浴びせられた場合、安全装置が作動して動けなくなる可能性が高くなっている。プライドが高く尊大、しかし分別はある性格で、カリスマ性が高い。ピラミッド探索の末の新発見や、財宝を見つける瞬間を何よりの喜びとしている。

*5
型式番号:DCN.030。コサック製の都市用清掃ロボット。主に工業地帯での工業廃棄物を頭部ダクトで吸い込み、圧縮処理するためにコサックが開発。後にその吸引力に惚れ込んだワイリーが戦闘用に改造、第四次世界征服計画の際に戦線に投入された。戦闘用改造後は、吸い込んだジャンクや金属粉塵を体内でコンパクトに圧縮したジャンク塊を、圧縮空気で頭部ダクトから射出、炸裂させる特殊武器『ダストクラッシャー』の使用が可能となった。綺麗好きな性格で、研究所の清掃を率先して行っている。特に年末大掃除は彼の独壇場となる。『アイシールド21』や『ワンパンマン』で有名な漫画家・村田雄介先生(当時13歳)がデザインしたことでも有名。氏は次作『5』でも『クリスタルマン』が採用されており、ボスキャラコンテストで2作連続採用された唯一の例となっている。

*6
型式番号:MXN.045。ロボット選手権南米代表の植物型戦闘用ロボット。以前は植物園の管理用ロボットで、植物園のマスコット的存在だった。戦闘用への改造の際、植物由来の生体部品を組み込まれ、さらに迷彩塗装を施された。この生体部品は急激な温度変化で性質変化、ないし劣化を起こすため、それが弱点となっている。特殊武器『プラントバリア』は、ミスターX(ワイリー)の技術提供によって完成。花弁型のビットを電磁界に沿って周回させることで、攻撃を防ぐバリアとするものである。花を愛し、自然を愛する物静かな性格で、植物と意思疎通できると本人は語るが定かではない。花や植物を目前で踏まれた日には烈火のごとく激怒する。以前、本物の花と勘違いされて大群に(たか)られて以来ミツバチが苦手で、トラウマになっているらしい。

*7
型式番号:MXN.046。ロボット選手権アメリカ代表のロボット戦士。アメリカがその威信をかけて開発した、ネイティブアメリカンの戦士をモデルとした戦闘用ロボット。投斧『シルバートマホーク』を特殊武器として装備しており、100m先に立てられた火のついたロウソクにトマホークを投げ、ロウソクを倒さず火だけを消す、という芸当も可能。しかし、トマホークの射程・軌道にはある程度の死角があり、それをカバーするため、頭の羽飾り型徹甲弾を併用して戦う。誇り高く、死を恐れぬ勇猛果敢な生粋の戦士で、乗馬の達人。外見を裏切らず、ウソが嫌い。

*8
型式番号:MXN.048。ロボット選手権日本代表の武者ロボット。日本の鎧武者をモデルに製作された。そのため全身が甲冑に被われており、一見重装備。だが、この甲冑は極限まで軽量化されており、外見とは異なり機動性に重きを置いて設計されており、さほど防御力は高くない。槍術の達人の殺陣をサンプリングしてモーションデータとして組み込んでいるため、長槍『ヤマトスピア』を用いた槍術は恐るべき冴えを見せる。このスピアは穂先を射出することで遠距離戦にも対応可能だが、穂先のスペアを所持していないため、発射する都度回収、再装着する必要がある。熱き武士道精神の持ち主であり、正々堂々とした一騎討こそ至上とし、卑劣な策を断じて許さない。ナイトマンを同輩ながら尊敬、かつライバル視しており、いつかは雌雄を決したいと考えている。趣味はヤマトスピアの手入れと日本刀蒐集。

*9
型式番号:MXN.041。ロボット選手権カナダ代表の寒冷地戦闘用ロボット。かつては南極の気象観測用ロボットであったが、ロボット選手権に際して戦闘用に改造された。その際装備された特殊武器『ブリザードアタック』は、周囲の水蒸気を吸収し、冷却して再放出することで周囲の空気を冷却、局所的なブリザードを発生させるものである。ウインタースポーツの名手であり、冬季ロボットオリンピック3種目で金メダルを獲得した実力者であるほか、最近はお天気キャスターとしてニュース番組に出演していたなど、マルチな才能を発揮していたロボット。陽気な性格で、正々堂々としたスポーツマンシップの持ち主。解説好きな性格でもあり、お天気ロボットをしていたのもその一環とも云われている。

*10
工事用安全ヘルメットを被った小型ロボット。元々は工事現場において、施工主が送信した作業工程プログラムを受信し、実際に作業を行うロボットたちに再送信する中継器の役割を果たすロボットで、ロボットたちを静かに見守るその姿から『親方』と呼ぶ作業員もいる。後に、自力での移動ができるように足が追加されたアップグレードモデル『ネオメットール』がリリースされ、現在では単に『メットール』といえばもっぱらこのモデルを指している。後に水中仕様、空中仕様、宇宙仕様等、数多くのバリエーション機がリリースされ、ロボットが使用されている工事現場ではほぼ必ず見かけられるほど、建設業界で普及している。愛らしいその姿から、愛玩用としても人気が高い業界屈指のベストセラーロボットである。無論、ヘルメットの防弾素材への変更やエネルギー弾発射機構はワイリーの改造によるものである。

*11
第五次計画で投入された『メットール砲台』のこと。測量用メカを砲台に改造した上、メットールを制御AIとして流用したもの。耐弾性能が高い上、機能停止させるには接続されているメットールを破壊するしかなく、そのメットールも防御態勢を取るため総合的に高水準の耐久性を発揮する。その上低コストで製造可能と、ワイリーの懐にも優しいエコな兵器である。

*12
コサックが警察や民間警備会社向けに開発した盾型警備ロボット。特殊合金製シールドに簡易AIとカメラアイ、小型ジェットを搭載しており、普段は一定範囲内を巡回しながら監視し、事件の際には他の警官の盾として機能する。武力鎮圧が妥当と判断した場合、相手の攻撃を防ぎつつ突撃、簡易AIにより目標を追尾する。機動隊に配備されて好評を得たコサック製ロボットのベストセラー機種であり、後にロボットポリスにも配備されている他、後継機も多く開発されることとなる。

*13
『シールドアタッカーGTR』のこと。前面シールドの装甲厚を1.5倍に強化した上、さらに強化金属の衝角(トゲ)を4つ取り付けたアップグレード型。その突撃は些か過剰な威力となるため、犯人が重装備している等、特に凶悪なロボット犯罪に投入される。

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