俺の名はジョー ~メカフェチジジィと世界を喰らう~   作:稚拙

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刻銘編

「『スーパージョー』、じゃと……!?」

 

 予想外かつ想定外の事態に、ワシはただ唖然とする他なかった。

 じゃが……確かに『あやつ』は、ゴスペルと合体を果たし、赤と青―――ダブルギアシステムの輝きをその身から放っておる……!

 

「ワイリー、彼は一体……!?()()()彼は『普通のジョー』ではないのか……!?」

 

 ライトも大層な驚きぶりじゃが―――此奴が驚いているのは“ガワ”ではあるまい。

 “あの時”―――ライトを人質として捕らえた『五度目』の時……メシ当番にしたことで勘づきおったか。

 

「……『心』はな。じゃがボディとソフトウェア自体はなんてコトはない、ごくありふれた量産型じゃ……!それにゴスペルにも、フォルテ以外のロボットとの合体プログラムなぞ組み込んだ覚えはない……!まさかこやつは……本当に『心』だけでゴスペルと合体して……ダブルギアシステムを起動させたというのか……ッ!?」

 

 思えば、フォルテ以外には絶対に懐かぬようプログラムしておったゴスペルがこやつに懐き、こやつが前世で犬を飼っておったコトを聞いた*1時点で、疑っておくべきじゃったかもしれん。

 『畜生道』に堕ち、二度目の生を受けるのは、何も『ヒト』だけではないということか―――

 ワシは、ワシの造ったロボットが、ワシを含めて誰も意図せんかった、論理的かつ科学的に考慮して100%起こり得ない非科学的超常現象―――所謂『奇跡』と呼ぶべき埒外の現象を起こしたことに歓喜できず、ただ心底驚嘆するしか出来なかった。

 何故なら―――

 これらすべてが、ワシの関与できない、俗に『オカルト』と称される領域に由来するモノであるらしいことを、無意識に認めたくなかったから……やもしれん。

 

「往くぞ―――」

 

 スーパージョーはロックマンにバスターの銃口を向け、放った。

 紫色の光条が、一瞬でロックマンへと届く。ロックマンは動けんかったようじゃが、レーザーはロックマンの右の足元に着弾していた。

 

「次はこれだ」

 

 スーパージョーのバスターに紫色の輝きが集束し、巨大なエネルギー弾となって放たれた。それも、3発連続で。

 ロックマンはスライディングで2発をかわすも、最後の3発目を喰らい、仰け反り吹っ飛んだ。

 

「……強い!」

 

 すぐさまロックマンは受け身を取り、体勢を立て直す。

 最早只の量産型ではないことを奴も悟ったか、表情からは余裕が失せていた。

 

「…さっき、ゴスペルの記憶メモリを同期させてもらった時に引っかかったんだが……ロックマンよ……前にバカ一に言ったな……『ニセモノのチカラじゃぼくにはかてない』って。確かに“八回目(あのとき)”の『チカラ』ってのは、降って湧いたようなモンで、レギュレーション違反もいいところだ……あんな“拾いモン”に頼ったバカ一もジジィも、お前に勝てねぇのは当然だ……だが“コイツ”は違うぜ。ジジィが思いついて、ジジィが組み上げてカタチにした、徹頭徹尾、ジジィ謹製の―――『ホンモノのチカラ』だ!コイツを『ニセモノ』だとは―――死んでも言わせねぇ!!」

 

 

パワーギア

 

 

 スーパージョーが紅蓮の閃光を発し、両の腕をバスターへと変え、ロックマンに向けた。

 

「思い知れ……これが『力』だ!!」

 

 二門のバスターから、ロックマンのチャージショット並みの大きさの、真紅のエネルギー弾が連続で発射される。

 

「“ダブルバスター”じゃと……!?」

 

 そんな機能を組み込んだ覚えは勿論無い。それにダブルバスターは、使えこそすれ排熱が追いつかず、オーバーヒートする可能性がある、ハイリスク・ハイリターンの典型の筈……*2

 それをこうも簡単にやってのけるとは……ダブルギアの賜物か、それとも―――

 

「でも……そんな『力』だけを(ふる)って、何になるんだ!」

 

 降り注ぐエネルギー弾の間隙から撃ち返しながら、ロックマンが叫ぶ。

 

「意味はあるさ!お前が俺に『負けた』という事実が残る!じーさんがジジィに『敵わなかった』という結果が刻まれる!」

 

 ロックマンは足を止め、赤い閃光を放ってパワーギアを発動、チャージショットを二連続で放つ。二発のエネルギー弾がぶつかり合って相殺されるも、スーパージョーが放った3発目のチャージショットがロックマンに命中した。

 

「ぐぅッ……!」

「そしてお前(ロックマン)という『不敗神話(伝説)』は終わりを迎える……お前はもう、苦しまなくて済む」

 

 今度は、スーパージョーの全身から蒼白い輝きが放たれる。

 

 

スピードギア

 

 

「お前の醜態に世界は幻滅する……誰もお前に頼らなくなる……『正義のスーパーロボット』も、負ける時には負けるんだって、世界が気付くんだよ……!」

 

 吐き捨てるようにあやつは言うと、目にも留まらぬ高機動を駆使し、不規則に空中を舞った。そして無数に浮かび上がった蒼白い残像から、青色のレーザーが五月雨の如くロックマンに浴びせかけられる。

 

「く……!スピードギアッ!!」

 

 ロックマンもまた、ワシとライトの目視では捉えられん機動力でスーパージョーを追う。しかし、同じスピードギア発動状態なら、基本スペックがダイレクトにモノを言う。ゴスペルと合体し、字面通りにまさしく翼を得たあやつには追いつけない。

 

「遅い」

 

 ロックマンに突撃したスーパージョーは、そのままロックマンを空中へと打ち上げ、何度も体当たりをぶつける。

 

「土に(まみ)れろッ!泥を(すす)れッ!!砂粒を(かじ)れッ!!!一遍倒れて『惨め』を味わえッッ!!!!」

 

 天井近くまで打ち上がったロックマンの周囲に、無数のスーパージョーの分身が、取り囲むように出現する―――!

 

「そして―――」

 

 すべての分身のバスターの銃口が、力無く宙に浮いたロックマンに向けられ、蒼白い無数の光が空間に灯る―――

 

「お前を天から引きずり下ろす!俺のこの名を記憶に刻めッ!!!!!」

 

 流星雨と見紛うばかりの青い閃光の群が、ロックマンに向けて全方位から同時に殺到し、大爆発を起こした。

 

「ロックマンッ……!!」

 

 床に叩き墜ちたロックマンに、ライトが瞠目して叫ぶ。

 

「ザコ同然に蹴散らされる俺達の気分ってヤツが……ちったぁ身に()みたかよ」

 

 スーパージョーがロックマンの目の前に降り立つ。

 

「お前さん……お前さんはいったい……!?」

「……ジジィはそこで見てるだけでいいぜ。―――くたばってねぇんだろ、ロックマン。立てよ。まだ終わってねぇぞ」

 

 吐き捨てるようにあやつは言った。よろめきながらも、ロックマンは立ち上がった。

 

「簡単に死なれても困るんだよ。……あるんだろ、E缶。待ってやるからとっとと飲め」

「お前さん……!?」

 

 何を考えとるんじゃ!?ロックマンを倒すために戦っとるんじゃなかったのか!?フォルテじゃったらここで確実にトドメを刺しとったぞ!?

 心の中でツッコんでいる内に、ロックマンはどこからともなくE缶を取り出し、ストローを刺して飲み始めている。あぁ……あの音が……『勝った!』と思った瞬間に勝ちがこぼれ落ちていく、『ライフエネルギーが回復する音』が聞こえよる……それにしてもロックマンめ、一体ドコにあれだけの量のE缶を隠し持っとるんじゃ……格納する場所など見当たらんのじゃが。

 

「ロック……」

「……大丈夫です、博士。下がっていてください」

 

 ロックマンは立ち上がると、真っ直ぐにスーパージョーへと視線を突き刺す。

 

「こんな戦いが何になるんだ……!きみはどうして、こんな……!」

「…………それでも、戦いたくない、か。…………本当に、()()()()()()だよ。じーさん、あんたによく似て、本当にいい子だ。悪いことはキチンと悪いことだって、ビビったりせずに、信念を曲げずに伝えられる。……少しそそっかしい*3がな」

 

 スーパージョーは何故か穏やかに語った。まるで、兄が弟を語るような語調で。

 

「そこまでロックのことをわかってくれているきみが……何故ロックと戦わねばならんのだ……?」

「だからこそ、さ。だからこそ俺はこいつが“危険”だって思ったんだ……『結果』だけを見て、『理由』も問わず、ただそこに起きてる事実(コト)だけをパッと見ただけで、即座に『善』と『悪』を区別する(ふるい)にかけようとするこいつがな。……なぁロックマンよ。『心』持ってるってんなら『考えて』みるんだな……お前と戦ってきた連中が、『どうして』お前に挑みかかってくるのか……どんな思いでお前と戦うのか……その理由、その信念をな」

「理由……信念…………」

「立ち話もアレだから、体動かしながら考えな!!」

 

 あやつはひらりと飛び立つと、全身から赤い閃光を放ちながら叫ぶ。

 

「お前に倒された奴等の無念……“もう一度”味わいながら、な!!」

 

 

パワーギア

バラードクラッカー

               *4

 

 分子模型にも見える独特な形状の、それも超大型の球体が、あやつが天へと向けたバスターの砲口から出現し、ロックマンへと投げ放たれた。

 

「……!伏せろライトォッ!!」

 

 ワシはとっさに叫んでいた。次の瞬間、耳を引き裂かんばかりの轟音と、凄まじい熱風とが同時に襲ってきた。ライトもワシの横に伏せていた。

 ……しかし、まさか特殊武器を……それもロックマンキラー*5の特殊武器を使いおるとは……

 確かアレはバラード*6の……あの機能はジョーのボディではなくゴスペル由来のモノだ。フォルテのサポート用の予備の特殊武器スロットを使いおったか。そして特殊武器チップの出所もワシの研究室、か……いよいよもってあやつは、『量産型』の域を超えるつもりでいるらしい。

 

「まだだ!!」

 

 その声の方向に振り返ると、パワーギアの赤い光に包まれたロックマンが、硝煙の向こうにいると思しきあやつにバウンスボールを連射する。あの武器は直接上方を狙える上、攻撃範囲も広い。威力に目をつぶれども『当てるだけ』なら、な。

 バウンスボールが硝煙の向こうに消えた、次の刹那―――

 

 ―――キュイィィィィン!!!

 

 命中した、にしては妙な音が鳴り響く。ロックマンも違和感を覚えたのか武器チェンジを行い、ツンドラストームで硝煙を吹き飛ばした。その向こうには―――

 

「よォ」

 

 あやつがいた。

 だがあやつは金色のシンプルな槍を天に掲げ、その槍先にはエネルギーの渦が球体状に圧縮されていた。

 だがその威容に怯むことなく、ロックマンはバスターを連射する。しかしそのバスター弾は、まるで引き寄せられるようにエネルギーの渦へと向かっていき―――

 

 ―――キュイィィィィン!!!

 

 バスター弾をエネルギーの渦が吸収し、その輝きを増す。

 

「受けた恩は忘れるな、受けた痛みは倍返し、ってな!!」

 

パワーギア

ミラーバスター

           *7

 

 エネルギーが凝縮された三日月状の刃が放たれる。ロックマンはスライディングでかわすも、先程までロックマンが立っていた地面に大穴が穿たれた。

 

「今度はエンカー*8のミラーバスターじゃと……!?となると……まさか!?」

「ご期待通りに……次はコイツだ!」

 

スピードギア

スクリュークラッシャー

           *9

 

 スーパージョーが蒼く輝くとともに空中に多数の分身を創り出し、四方八方に回転する円盤型エネルギーカッターを投げ放った。今度はパンク*10のスクリュークラッシャーか。無造作かつ無軌道に放たれた回転エネルギーカッターが軌道を変え、ロックマンに向けて殺到する。

 

「お前はこうして……何体のロボットを切り裂いた?」

 

 ロックマンもまたスピードギアを発動し、前後左右、そして頭上から曲がり来るスクリュークラッシャーをかい潜る。だが、その先に―――

 

「何体のロボットを砕いた?何体のロボットを焼いた?」

 

 まるで『置いてあった』ようにバスターが命中した。あやつ、ロックマンの行動を先読みしておったのか。

 

「覚えてねぇよな……覚えてるはずもねぇ、よな。……ヒトが今までの人生でどれだけのパンを食ったか、いちいち覚えてるはずもねぇのと同じだよな……つまりはそういうことなんだよ……お前がやってる『世界平和』ってヤツは、な!」

「く……!」

「そんなお前が『世界』を……『平和』を守るなんざ―――嗤わせる」

 

 あやつは、片膝をつくロックマンを見下ろしながら、ふわりと空中に浮かび上がると、スッとバスターの砲口を天へと向けた。途端、あやつの周囲の空間に、無数の『(あな)』が等間隔に空けられた。そのすべてから、先の尖った『何か』がゆっくりと迫り出してきたのだ。

 

「目の前の、たった『一人』さえ救う方法もわからねえお前に―――『未来』は無いぜ。お前が、『コイツのかつての乗り手』になる前に……ここで終わっておいた方がいい」

 

スピードギア

サ ク ガ ー ン

           *11

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 あやつがロックマンに砲口を向けた瞬間、無数のサクガーンがロックマンに雨の如く殺到、有無を云わさず、ロックマンは大量のサクガーンに埋もれることとなった。

 

「ロック!!!」

「スピードギアで時空間に干渉したとでもいうのか、あやつは……!!」

 

 無論、ダブルギアシステムにそのような機能は無い……はずなのじゃが、今のあやつなら何をしでかしても不思議ではないとも思わせる。

 

「……この程度じゃねぇだろ」

 

 降り立ったあやつが、山と積もった大量のサクガーンにそう言うと、山の一角から青い手がズボッ!!と突き出た。瞬間、数え切れぬほどのサクガーンは、何処かへと転送されるように掻き消えた。

 

「てめぇの『未来』に埋もれた気分はどうよ?」

「……未来の僕……クイント*12の武器か……!」

「今までお前が、俺の電子頭脳(アタマ)をとっととブチ抜かなかったために……でけェ代償(ツケ)になって返ってくるコトになったな……俺が()()()()前に……ジジィやバカ一たちに情が移る前に俺を仕留めていれば、こうはならなかったんだよ」

 

 あやつは転送で現れたサクガーンを手に取ると、その切っ先をロックマンの鼻先に突きつけた―――

 

「お前に刻んでやるよ。世界で初めてお前に“敗北”を教えてやった、『俺の名』を―――!」

 

 振り下ろされるサクガーン。

 

 ―――だが。

 

 

 ―――ガキィィィィン!!!

 

「……!」

 

 ロックマンはサクガーンの切っ先を―――

 突き出した頭、そこに被ったヘルメットで、受けていた―――

 

「…………僕だって……何も考えていないワケじゃない……!ワイリーに作られたロボットにだって、『心』があることは知っている……!でも……平和を壊すことと壊されることは……!!等価値なんかじゃ、絶対ない!!!」

 

 すっくと立ち上がったロックマンは言う。

 

「ワイリー、フォルテ、今まで戦った全てのロボットたち、人間たち……そして、きみにも…………守りたい『世界』があることはわかる……!けれど、そのために『別の誰かの世界』が壊されることは、絶対に間違ってる……!僕は……『守る手段』がない人々やロボットたちの代わりに、『世界』を守る―――」

「………………………………」

 

 あやつはモノアイを消し、黙ってそれを聞いていた。

 

「―――――――――――――――でも」

「!」

 

 紅いモノアイがロックマンを見据えた。

 ―――瞬間。

 

 

 ―――ピシッ

 

 

「今…………この時だけは、そうした理屈を―――」

 

 

 ―――パキキキキキキキ

 

 

「僕は自ら、破棄する―――」

「……!」

 

 ワシの横でライトが瞠目した。

 

「きみの『心』を受け止められるのは、『ロックマン』じゃ、できないって、理解した―――だから、きみと戦うこの時だけは―――」

 

 

 ―――パキィィィィン!!!

 

 

 

 『ロックマン』じゃなく―――

 

 

 

 ただ、ひとりのロボット―――

 

 

 

 『ロック』として、戦わせてもらうよ

 

 

 

 

 サクガーンの衝撃からか、真中心からヒビが伝ったロックマンのヘルメットが、真っ二つに割れて両側に落ちた。

 ワシは思わず、ロックマンの顔を見た。

 

 ―――憑き物が落ちたような、清々しい表情をしていた。

 

 

 ―――――――――

 

 

 ―――そうだ。

 

 ―――俺はそれを、待っていた。

 

 

「……ごめんなさい、ライト博士……僕は―――」

 

 ヤツは申し訳なさげにじーさんに詫びた。じーさんはひどく驚いた様子だったが、やがて力が抜けたように笑った。

 

「いいんだよ。今この時だけは、それでいい……ロックのやりたいように、望むように……思うように、彼と向き合ってくれ」

「……!はい!」

 

 そう―――

 ヤツは敢えて、『ロックマン』という『英雄の称号』を今だけはかなぐり捨て、単なる『世界最強のロボット』として、俺とトコトン闘り合ってくれるらしい。

 

「『守るべき世界』が噛み合わねぇなら、いっそ(シガラミ)なんざ棄てちまおうってか……」

「考えるのは、今だけやめる。今きみの目の前にいる僕は……『ロックマン』じゃない……ただのひとりのロボット―――――『ロック』だ!!」

「…………イイぜ……!」

 

 俺は心中で笑んでいた。

 

「それでいい!!!!」

 

 全力で駆け出し、ヤツの顔面に拳を叩き込む。

 

「『ヒーロー』が何だ!『平和』が何だ!!『世界』が何だ!!!そんなモノ、ネジ一本の足しにもなりゃしねぇからな!!余計な題目無え方が!下手にルサンチマン*13じみて受け取られるコトも無ェ!!」

「きみには『守るための戦い』じゃ勝てない!『理解するための戦い』も届かない!だというのなら!!」

 

 ヤツは拳を振りかぶり、俺の顔面に叩き込んでくる。

 

「『戦うための()()』でしか、この戦いを終わらせられないのなら、僕は……ッ!!!」

「上ォォォ等ォォォだァァァッッ!!」

 

 俺はスピードギアを発動する。ヤツもまた、全身に青白い輝きを纏った。

 

「嬉しいぜ!お前が俺を!単なるザコの俺を『対等』と認めてくれてよぉ!!」

 

 連続で放つバスター弾の間隙を、ヤツは縫った。

 

「引きずり下ろし甲斐があるぜ!!」

 

 スクリュークラッシャーを10発、全く違う軌道で投げ放つ。だがヤツは、撃ち落としが通用しないはずのスクリュークラッシャーを全弾撃墜した。見ると、ビームカッターを発生させるユニットの基部、その中心が正確に撃ち抜かれていた。

 

「一度使った特殊武器の長所と短所なら、すべて把握している!!」

「そうかッ!!だが!それがどうしたァッ!?」

 

 お次はバラードクラッカーだ。5、6発連射したが、あちとらはチェインブラストを放つ。空中で爆発物が連鎖的に轟音と閃光を撒き散らす。

 動かない黒煙を突き破り、パイルドライブで突撃してくるヤツに、俺はサクガーンで応戦する。三度、四度と切っ先がぶつかり、火花が散り、空中に静止する。

 

「俺は勝つ!!お前に『負け』を教える!!お前の『絶対』を破壊する!“力尽く”でなァァァァッッッ!!!」

「僕だって……!!負けるもんかぁぁぁぁあ!!!」

 

 互いにパワーギアに切替えた。紅蓮の閃光が迸る。俺はサクガーンを投げ捨て、ヤツだけを見据えて駆け出す。ヤツもまた、俺と鏡合わせのように走り出した。

 

「うおぉぉぉぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

「ぬぅぅぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 一撃一撃が、必殺級の威力を持つ拳を連続で叩き込み、また叩き込まれる。互いの一発で、命中した場所の装甲がひしゃげて抉れる。

 ―――その時だった。

 ヤツが放った右のストレートが、妙に鮮明に―――()えた。

 

「!」

 

 俺はヤツの腕を取り、そのまま力任せに地面に叩きつけた。

 

「ぐぁ…………ッ!!!」

 

 ヤツの口から赤黒い液体が吐かれる。間髪入れず、ヤツをそのまま上へと放り投げ、無防備なヤツにバスターの砲口を向け、発射した。

 狙いは―――少しブレた。エイムなんざこだわってられるか。案の定バイタルエリアには掠らず、ヤツの右肩に命中した。肩口の水色のコーティングを裂いて、肩関節(アクチュエータ)を砕き、破片が散る。

 ―――致命的ではなけれども、腕が上がらなければバスターもロクに撃てまい。それも利き腕の右だ。

 

 ―――勝ちを手繰った!

 

 そう感じたのも一瞬だった。

 

 ヤツの目は、死んでいなかった。

 

 ヤツの脱力しきった右の手が、拳と固められ、俺に向けられた。バスターを撃ち返すか。だがお前の右肩は今死んだ。回路も断線してりゃバスターに変形すらままならん。よしんば撃てたとて、マトモに狙いをつけられるものか。いっそ右には見切りをつけて左で―――

 

 高を括った俺の思考―――その埒外を、ヤツは放った。

 

 

 

ロ ッ ク ン ア ー ム

           *14

 

 ヤツの鉄拳がカッ飛び、バスターを構えたままだった俺の右腕を『持って行った』。

 ―――最早右腕が使えないと判断して、どうせ棄てるならいっそぶつけてしまえ―――ってか。

 なら、望み通りに壊すまで。俺は即座に左腕をバスターに変え、背後をターンして戻ろうとしていたヤツのアームをノールックで撃ち落としてやった。空中で受け身を取って着地したヤツは、表情一つ変えてはいなかった。

 俺は右の二の腕から先を、ヤツは右肩から先を喪い、さらに双方満身創痍だ。『CAUTION』だの『DANGER』だの、俺の視界の中で警告表示が重ねて表示され、赤々と点滅している。まるでブラクラだ。うざってぇ。もしゴスペルと合体していなけりゃ、とっくの昔に機能停止しているダメージか。

 俺とてそうであるならば、ヤツもまたこの程度の損傷が入ってる、か。片腕欠損は見りゃわかる。

 ―――このまま泥試合はヤバいか。

 

 なら、ラストだ。

 これでラストにする。

 次の一発。この一発に、俺の全てを賭けてやる。

 ―――すまんな、ゴスペル。もう少しだけ、俺に力を貸してくれ……!!

 

 ヤツと目が合う。

 ヤツも己の中で、何かを決したか。ヤツの視線とともに、ヤツの心が俺に突き刺さる。

 

 

 ―――往くぞ。

 

 

 

 

 

 

 考えることはやはり同じか。

 パワーギアとスピードギアの同時発動。

 本格的窮地が身に迫った時のみに発動が可能となる、“火事場のクソ力”。

 使いどころを誤れば自分さえ滅ぼす諸刃の剣を、俺とヤツは同時に解き放った。

 そこからの俺とヤツの思考と行動は、鏡合わせのように同じだった。残された左腕をバスターに変形させ、互いの眼前の標的に砲口を向け、照準を合わせ、ありったけのエネルギーをチャージする。

 己の全てを賭けた渾身の一閃を、俺は―――否、

 

 俺とヤツは、抜銃した。

 

 

 

 

            

 

 

 今まで見たこともない巨大なエネルギーショットが、俺とヤツのバスターから繰り出され、空中で衝突し、エネルギー同士が力比べを始めた。スパークしたチカラが四方八方へと飛び散り、空間を裂き、俺の視界を占めて純白の無へと染め上げていく。

 俺は最早、野獣めいた咆哮を上げながら、バスターからエネルギーを送り続けていた。心をなくした、“ただの機械”のように。

 

 ―――だが、これだけは、俺は成さなければいけない―――

 

 俺は、目の前にいる『世界最強のロボット』に、教えなければならない―――

 

 報われなかった者の想いを。

 

 貶められたヤツの意地を。

 

 壊された連中の無念を。

 

 『敗北』を。『失敗』を。『挫折』を。

 そしてそこから這い上がる者の、心の強さを。

 

 そうだ。

 

 『刻む』んだ。

 

 俺が、この世界で初めて、『絶対強者(ロックマン)』という金剛石(しんわ)に、初めて(キズ)を刻む男―――

 

 

 そう―――

 

 

 

 

 俺は―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ティウンティウンティウンティウンティウンティウンティウン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 20XX年 Dr.ワイリーによる第十二次世界征服計画、ロックマンによって頓挫

 

 ワイリーとの最終決戦の後、突如現れたワイリーのロボットと交戦

 

 

 

 その勝者は―――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以下、年月を経ているため解読不能

*1
ジョーさんが地の文で語った後にジジィにも話したらしい。

*2
『スーパーアドベンチャーロックマン』で明かされた、れっきとした公式設定である。これに則り、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズにロックマンが参戦した際には、ダブルバスターを使用する技(フレイムブラスト等)の後、バスター側面が開いて排熱する様子がしっかりとモーションに加えられている。もっともロックマン以外のロボットにこれが適用されるかは不明(ファイヤーマンやニードルマン等、ダブルバスターを装備しているナンバーズロボットもいる。ソーラーブリットを発射するバスター限定の仕様かもしれない)で、その辺りは本作オリジナル設定とさせていただくこととする。

*3
ロックマンのそそっかしさは公式設定である。『~&フォルテ』のデータベースに『たんしょ:そそっかしい』としっかり記されている。

*4
ロックマンキラー参号機・バラードの特殊武器。外郭部が可変型多積層構造となっている、センサーを装備した多目的榴弾。クラッシュボム同様、時限式と遠隔操作式が自動で切り替わるAI制御式信管を採用している。また標的の位置を捕捉すると、多層化された外郭構造部分がセンサーと連動して可動、標的の方向の外郭の積層を減少させ、強度を意図的に弱めて起爆することで、指向性破壊力を増大させる。投擲・射出は勿論、設置してトラップとしても使用可能な使い勝手のよい武器。

*5
かつてワイリーが、フォルテ開発以前に対ロックマン用に開発していた、3体の特殊戦闘用ロボット群―――初号機『エンカー』、弐号機『パンク』、参号機『バラード』の通称。通常、ナンバーズロボットは特定分野、すなわち局地戦に特化した設計の下開発、もしくは改造されているが、ロックマンとの戦闘以外にも様々な任務に対応するため、ある程度の汎用性を持たされている(もしくは技術試験機的側面。フラッシュマンやグラビティーマン、フリーズマン等が好例である)。それに対してロックマンキラーは、汎用性をあえて捨て、『一対一でロックマンと戦闘し、勝利する』ことのみを見据え、それ以外の用途を一切廃するコンセプトの下開発された、その名の通りの『ロックマン抹殺用ロボット』である。それまでのロックマンとナンバーズロボットの交戦データから割り出された、その当時のロックマンの推定スペックを基に、それを上回るよう設計され、特殊武器の悉くを受け付けない強化装甲、ロックマンを必要以上に敵視するよう調整された攻撃的な電子頭脳、さらには独自の特殊武器の装備など、ナンバーズロボットを上回る能力を持ってロックマンに戦いを挑んだ。しかしロックマンを後一歩まで追い詰めるものの、3体とも撃破されている。だが、『対ロックマン用ロボット』という発想と、ある程度の戦果にワイリーは手応えを感じていたようで、この発想は後に『ワイリー製ロックマン』たるフォルテの完成を以て結実し、その開発の際、ロックマンキラーのデータとノウハウが大いに活かされたとも云われる。なお誤解されがちだが、『ロックマンワールド2』に登場した『クイント』は、未来のロックマンを改造してロックマンキラー『的』ポジションに据えた存在であり、ロックマンキラーではない。

*6
型式番号:RKN.003。ロックマンキラー参号機にして最後の機体。エンカーとパンクの基礎設計を折衷した『重装甲と高機動の両立』をコンセプトとして設計された。パンクのものをブラッシュアップした特殊合金製装甲による防御力はロックマンキラー随一で、これは特殊武器『バラードクラッカー』の誤爆対策にもなっている。これにより重量が増したボディに対し、背部と両肩に大推力ブースターを搭載、重装甲を持ちながら機敏な動作が可能となり、一見して相反するコンセプトを見事に完成させている。好戦的、かつロックマンに敵愾心を燃やす性格のロックマンキラーの中でも特にプライドが高く、自身が最強のロボットであると信じて疑わない途方もない自信家。しかし同時に執念深くもあり、最初にロックマンと交戦した際に敗北し、鼻っ柱をへし折られた彼はワイリーにパワーアップを懇願、リミッターを解除され、顔面部に耐衝撃バイザーが追加装備されている。その後ロックマンと再戦するも、ロックマンは無論、ワイリーさえも予期しない形での凄絶な最期を遂げることとなった。このバラードの最期に何かを感じたのか、ワイリーは後に開発するフォルテの電子頭脳に、バラードと共通する何かしらのプログラムを書き加えたらしい。フォルテのロックマンに対するライバル心や、『最強』にこだわる性格は、バラードのそれを強く想起させるが、その点にこの『プログラム』が関係しているかどうか……その真実はワイリーの胸中にしかなく、彼も黙して語っていない。

*7
ロックマンキラー初号機・エンカーの特殊武器。ワイリーが発見した特殊なエネルギー力場を利用した武装。このエネルギー力場は、発射された武器の質量や爆発エネルギーなどのあらゆる『エネルギー』を誘引、吸収した上で並列位相変換する事ができ、さらに蓄積、放出も可能。この蓄積にはある程度の質量のある物体が必要で、エンカーはそのためのデバイス兼近接戦闘用武器たる『バリヤードスピア』を装備している。エンカーはこのバリヤードスピアでロックマンのあらゆる攻撃を吸収、蓄積し、そのまま反射放出することで手痛い反撃を喰らわせる。しかしバリヤードスピアに蓄積できるエネルギーには限度があること、そしてエネルギー蓄積とともにダメージも受けていることにエンカー自身が気付いておらず、さらにテスト段階でのシミュレーションでエンカーがロックマンに完勝したことで、『ミラーバスターがある限りロックマンには負けない』という慢心をエンカーに植え付けることとなり、それが元でエンカーは敗北した。この顛末を見ていたロックマンは、ミラーバスターを使用するにあたり、『蓄積』能力を封印、あえてバスターの前方にエネルギー力場を発生させ、攻撃を受けると即座に反射放出することで自身へのダメージを防いでいる。

*8
型式番号:RKN.001。ワイリーが『ロックマン抹殺用ロボット』として、当時のロックマンの推定スペックを解析、総力を結集して開発した、ロックマンキラー初号機。先述のミラーバスターの開発を踏まえ、『最強の盾』というコンセプトで設計している。防御はミラーバスターに頼るものとし、機動力を重視した設計となっており、ボディそのものはロックマンと大差ない体格の軽量級である。しかし、特殊軽合金にコーティングを施した装甲は、ロックバスター以外の特殊武器を受け付けない防御力を誇る。また、ロックマンが近接戦闘に弱いことに着目、ミラーバスターの運用デバイスとして槍型の『バリヤードスピア』を同時に開発、さらに槍術の達人の殺陣をサンプリングしてモーションデータとして組み込んだことで、ロックマンに対して近接戦闘で圧倒的優位に立つ(この後、ワイリーはミスターXとして、ヤマトマンの開発者にこのモーションデータを提供している)。電子頭脳にもロックマンを必要以上に敵視するプログラムが書き込まれており、性格はロックマン打倒に執念を燃やす熱血漢となった。しかしミラーバスターの性能に胡座をかいて慢心しており、実際の戦闘ではミラーバスターの許容チャージ量以上のロックバスターをバリヤードスピアに撃ち込まれ、ミラーバスターがオーバーロードを起こし自爆するという最期を遂げた。

*9
ロックマンキラー弐号機・パンクの特殊武器。一見するとメタルブレードやシャドーブレードと同系統の円盤型投擲武器に見えるが、刃部分は圧縮太陽エネルギーの粒子で構成されているエネルギーカッター……いわば『ロックバスターの刃』である。高速回転ジャイロモーターが内蔵された基部にエネルギー噴出口が四方に配されており、手元から離れると同時にエネルギー粒子を四方に噴射させながら高速回転、エネルギーの刃となって標的を切断する。さらにこの粒子には回転と同方向に強烈な加速がかけられており、その威力はロックマンの装甲であるライト・セラミカルチタン合金を紙のように切断するほどの脅威的なもの。だが使い捨てを前提とした投擲武器であるため基部のエネルギー貯蔵量は少なく、投擲から数秒で刃は消失する。ゲーム中のロックマンが使用する際はほぼ真上方向に近い、急角度の放物線軌道で投げ放つため、命中させるにはコツが必要。

*10
型式番号:RKN.002。エンカーに続くロックマンキラー弐号機。クイントの失敗から、やはり自作のロボットでロックマンを倒すべきと判断したワイリーが開発。エンカーの『最強の盾』というコンセプトに対し、パンクは反対に『最強の矛』のコンセプトの下、攻撃力に重点を置いて設計された。特殊合金製のエアーマンタイプのボディの各所に鋭利なカッターやニードル、スパイクを装備しており、特徴的な両肩の大型シールドに自身を格納、円盤状に変形しての回転突撃はワイリー基地の隔壁を易々と貫通する威力を誇る。その全身凶器といえる外見から『勝つためには手段を選ばない外道』と誤解されがちであるが、実際の彼は正々堂々、己の力のみを信じて真っ向からロックマンと戦うことを至上とする益荒男(ますらお)である。そんな彼だが、実はまともに会話ができない。『アイムパンク(名乗り)』『グワッ(唸り声)』『スクリュークラッシャー(特殊武器名)』以外の言語を一切喋れない。後に、言語回路に回すはずのエネルギーすら攻撃エネルギーに回してしまっていたことが発覚している。ワイリーは一時頭を抱えたが、回路を組み替えると肝心の攻撃力が低下してしまうおそれがあったこと、ワイリーや他のワイリー製ロボットたちと(何故か)問題なく意思疎通ができていたこと、そして何より彼自身が修理を拒んだことから、これも彼の『個性』として、あえて修理はしなかった、という逸話がある。

*11
かつてワイリーが、タイムマシンを使って拉致した未来のロックマンを洗脳、改造したロボット『クイント』の特殊武器。工事用削岩ロボットをホッピングマシーンのように搭乗できるよう改造したもの。クイントの制御のため、基地から放出される制御信号を受信、クイントに再送信する中継器の役割も果たしていた。

*12
かつてワイリーが、時空研究所で試作されたタイムマシンを盗んで未来へ行き、そこで拉致した未来のロックマン(ロック)を強引に改造した姿。未来では何らかの理由でワイリーが世界征服から手を引き、久しく平和だったためか、ロックの戦闘用装備は取り外されていたが、過去から来たワイリーによって強引に改造されてしまった。当初はロックマンと同等の改造を施す予定だったが、未来のライトがロックを家庭用ロボットに戻す際、戦闘目的に使用されていた電子頭脳の記憶領域に、ライト以外には解除困難な強力なプロテクトを施し、戦闘用システム(武装の運用プログラム等)のドライバインストールを容易に行えないようにしていたことと、当時のワイリーが持っていたロックマンのデータでは完全な戦闘用への再改造は不可能だったこともあり、ワイリーは本格的な改造を断念。結局、ロックマンと同タイプの外装への改造と、遠隔制御信号受信アンテナを装備したヘルメットの装備に留まった。また上述の理由により純粋な武装が出来ないことへのアプローチとして、『武装転用可能な作業用機械』の利用を思い立ったワイリーが開発したのが、特殊武器『サクガーン』である。工事用削岩ロボットを改造したものであるため、プログラム上は『武装』ではなく『作業用機械』と認識される。それ故ライトのプロテクトの穴をかいくぐり、ドライバインストールに成功、運用が可能となった。さらにサクガーンには、ワイリー基地からの制御信号を受信、クイントに送信するクイント制御におけるもう一つの要としての機能があった。実際のロックマンとの戦闘では、未来の自分故に『倒せば自分も死ぬ』というワイリーの脅迫から、迂闊に手を出せないロックマンを一方的に攻撃したが、ロックマンの牽制射撃が偶然ヘルメットに命中して正気に戻り、和解。サクガーンはロックマンに運用された。事件解決後はロックマンが奪還したタイムマシンで未来へと帰って行った。なお、ワイリーがクイントの改造に失敗し、そのまま未来へと打ち捨てた世界線から、思わぬ『影』、そしてその『影』が率いる『次元を脅かす者たち』が、ロックマンとフォルテに『挑戦』するべく未来から来襲することになるのだが……それはまた別の話である。

*13
別に新たなナンバーズロボットの名前ではない。『弱者から強者への恨み節』といった意味の哲学用語である。

*14
かつてロックマンが使用していた武装システム。二の腕から先を分離発射する、所謂『ロケットパンチ』。本来、蓄積したエネルギーをソーラーエネルギーブリットに変換して発射するチャージショットのエネルギーを、推進エネルギーと腕部表面全体を覆う保護フィールドに変換することで、チャージショットの熱エネルギーによる光熱的破壊力を、運動エネルギーによる物理的破壊力へと転化させたものである。元々は全身を覆う特殊エネルギー被膜により、スーパーロックバスターすら跳ね返す防御力を持つ『スペースルーラーズ』のロボットたちに対抗するためにライトが設計したもので、これによってチャージショットのエネルギーを一点集中、運動エネルギーとして衝突させることで、特殊エネルギー被膜をも貫通する威力を得ることに成功している。チャージショットをも上回る威力を誇るが、チャージショットより射程が短いこと、またロックマンに少なからず負担を強いたことから使い勝手はチャージショットより悪く、スペースルーラーズとの戦いが終わった後はライトによってロックがかけられることとなった。しかし、後の『スーパーロックマン』が使用する同様の武器『ロケットバスター』にこの武装システムの回路を応用するため、ロックが解除された。それ以来、回路の切替によって、ロックマンが使おうと思えばいつでも使用出来る状態にあり、今回の使用に繋がった。なお、ゲームでのロックンアームは『ワールド5』限定の武器で、他作品で使うことは出来ない。また『スマブラ』の空中下攻撃はこれではなく、『3』のハードマンの特殊武器『ハードナックル』である。




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