《SWORD ART ONLINE》〜偽りの星空〜 作:P笑郎
〈2〉
2022年11月6日、日曜日。
穏やかな休日である。
殆どの人間が平日の疲れを癒すため自宅でくつろいだり、家族や友人との外出を楽しんでいた。しかし、彼らは知るよしもない。今日という日がネットゲーマー達にとって、年末年始に勝る特別な意味を持っていたことを。
史上初のVRMMORPG《ソードアート・オンライン》、正式サービススタート。
限定1万本のソフトを入手できた幸運な人間は、その殆どが《ナーヴギア》を被り、この日にゲームへとログインするつもりでいた。
《ナーヴギア》とはVRーー仮想空間を再現するインターフェースのことだ。ヘッドギアの形態をとるこのマシンは、間違いなく革命的な製品であると言えよう。頭頂部の内側に多重電界を発生させ、使用者の脳と直接リンク。本来肉体を通して取得する五感の情報を、擬似的な物として脳に直接たたき込むのだ。つまり、本来そこに存在しない物体を、脳に誤認させることができる。それも相当な精度で。
作り出したデーターを直接"感じる"。そのスケールを大きくすれば、頭の中に仮想世界を作り出すことも不可能ではなかった。無論、起動中は体からのアクセスも《ナーヴギア》よって遮断される訳で、究極に言えばそれは血肉から精神が解放される瞬間でもあった。ひとたび仮想空間に入れば、使用者は皆、アバターというデジタルの体を使うこととなるからだ。
この機能を遺憾なく取り込み、異世界での冒険を楽しもうというのが《ソードアート・オンライン》である。日本中のゲーマー達を魅了するのも納得な話だ。
沢山の人々が胸を高鳴らせて、ログインできる瞬間を待った。
ここで楽しそうに語らう少年と少女も例外ではない。彼らはすっぽりとお互いの顔を包む《ナーヴギア》を見て笑いつつ、時計の針がサービス開始時刻の午後1時を指すなり、魔法の言葉を口ずさんだ。
ーーリンク・スタート!
この瞬間、《ナーヴギア》に潜む悪意は、無垢な彼らに牙を剥いたのだった。
□ ■ □ ■ □ ■
「ぎゃあぁぁ!」
絹を裂くような”男”の悲鳴に、スピカは不覚にもぷっと吹き出してしまった。やはり彼といると退屈しないからいい。
浮遊城《アインクラッド》第一層、草原。
艶やかな緑は、清廉な風に合わせて身を揺らす。風が吹くたびに草が倒れ、さざ波のような模様を描いていた。燦然と降り注ぐ太陽の光は眩しく、さわやかな緑の香りも信じられないほどリアルだ。何も知らずに連れてこられれた人間は、これが《ナーヴギア》の作り出した仮想空間だとは夢にも思うまい。このまま寝そべって昼寝でもしたい気分だった。
結果を言えば、幼馴染みの強引な誘いで《ソードアート・オンライン》を購入したのは大成功だったと言えよう。貴重な小遣いを削ったかいがあったと言うものだ。
「おい、スピカ! 仲間の危機を傍観するとは、お前はそれでも戦士か!?」
一瞬の間をおいて、その名前が自分のものだと気がついた。この世界でプレイヤー同士は、お互いをキャラクターネームで呼び合う。現実の情報を漏らさないための予防措置であり、オンラインゲームをする上で最低限のマナーだ。
「前世で死神と契約した君なら、そんな可愛いイノシシぐらいなんとかできるでしょ? シリウスさん?」
返事してやった相手は、現在かなり悲惨な目に遭っている。スピカが送る生暖かい視線の先には、草原で出現する青いイノシシ型モンスター《フレンジー・ボア》の下敷きになり、ガジガジと頭を囓られている幼馴染みーーシリウスの姿があった。キャラクターメイクでかなり現実とかけ離れた容姿をしているが、なぜか一目で彼と認識できる。
「・・・は、ははは、お前の言うことは最もだ。しかし、死神を使役するには、契約を交わした人間の血液が不可欠なのだ! 故に今は実行不可能なプランというわけでして・・・。とにかく助けてくれ頼む」
イノシシのよだれでベトベトになった顔を歪ませながら、屁理屈であるのか懇願であるのかよく分からないことをシリウスは言う。リアルと限りなく近い感覚でアバターを動かすこのゲームは、運動オンチである彼には明らかに向いていない。普段ずっと部屋に閉じこもっているからである。
スピカは先ほど街で購入した槍ーー《スモールスピア》の簡素な柄をもて遊びつつ、笑いをこらえながら言った。
「ふんふん。じゃあ、助けてしんぜよう。スイッチしたげるからイノシシどかしちゃって」
「・・・ごめん、無理」
いよいよHPバーが警告色の黄色に突入したところで、シリウスの頬に一筋の汗が伝う。アバターの表情はかなり感情がオーバーに表されるらしい。実際、相当な危険を彼は感じているのだろう。びっしりと顔を覆う汗を見ているうちに、だんだんと可愛そうになってきた。
「・・・分かったよ。絶対に動かないで・・・ねっと!」
スピカは肩から肘、手首にかけて、竿のようにしならせると、流れるような美しいフォームで槍を投擲した。ビュっと大気を切り裂く穂先は、狙い通りに《フレンジー・ボア》を貫いて、その体を大地に縫いつける。シリウスがダメージを蓄積させていたお陰で、イノシシはHPをすべて消失し、哀れっぽい悲鳴を残してポリゴン片となって爆散した。
「よし、命中」
喜ぶスピカを尻目に、シリウスは脇腹から数センチのところに突き刺さった槍を、さも恐ろしそうに眺めていた。スピカが槍を引き抜くと、そのまま引きつった表情を巡らせる。
「・・・お前、もしかして槍術とかやってたことあるの?」
「ううん、触ったのは今日が初めてだよ。」
ぴったりと掌に吸い付くそれを、かるく振り回しつつスピカは得意気に言った。仮想空間の事なので一概には言えないが、少なくともゲームの武器として使う分には槍が一番扱いやすい。
そんな自分をシリウスは複雑な顔で見つめた後、ふっと息をついて哀愁に満ちた遠い目をした。
「・・・そうか、そうだよな。お前は昔っから木の枝で僕の尻をつついてたし、現在に至っても運動しかできない脳筋少女だ。初見の武器を操って見せたところで僕は驚かない」
「んなっ」
今度は自分が顔を引きつらせる番だった。全力で否定したいところだが、彼の言うとおりスポーツ以外からっきしなのに加え、木の枝云々の出来事もおぼろげながら覚えている。言い返せないのが悔しくて、ぷっと頬を膨らませた。スピカは地面に座るシリウスを睨みつけ、上ずった声で文句を言う。
「なんだよ、助けてやったのにその言い方。君なんか全然動かないからリアルじゃ《骨と皮だけモヤシっ子》じゃん。そのアバターとも全然似てないし」
「に、似せる必要なんかないだろ! そういうお前だって顎のラインが本物よりシャープだぞ」
「どうだか。このくらい誤差の範囲だよ」
本物の顔に似せて作っているので、その点自分に死角はない。ショートヘアのアクセントである三つ編みを尻尾の様に揺らし、スピカが何でもない風に言うと、なぜかシリウスの顔に勝利の笑みが浮かんだ。
「それにしては・・・胸部にかなり違和感があるなぁ、幼馴染みよ? あーっはっはっはっは!」
言葉が突き刺さる、という表現があるが、まさしくこれがそうなのだと思った。理不尽に弱点を突かれた痛みと、馬鹿みたいな笑い声のせいでじわりと視界が滲む。気にしてたのに。
「む、胸のことは言うなぁ!」
横なぎ払った槍の穂先を、シリウスは間一髪で躱す。頭髪を何本か持って行かれた感覚にひやりとしつつ、急いで起き上がった彼は、スピカの今にも泣き出しそうな顔を見てギクリとした。
「お、おい、泣くなよ。そんなに気にしていたのかお前?」
「違う! これはその・・・システムが感情をオーバーに表現しただけであって・・・・あぁ、もう、とにかく君が悪いんだ! 大人しくお縄につけ馬鹿!」
時代齟齬も甚だしい啖呵をきりつつ、槍を突き出す。捕らえるどころか、明らかに殺すつもりであった。本格的に顔を青ざめさせたシリウスは、胸の前でバッテンをつくりながら為す術もなく後退する。
「落ち着け! ここは街の外だからちゃんとHPも減るんだぞ!? このままだとマジで死ぬって」
「ぐす・・・それが?」
「・・・」
スピカの一撃をシリウスはまたしても横っ飛びに躱す。彼がここまで攻撃を避けられるのは、スピカが本気で当てようとしていない証拠であったが、シリウスが気づけるはずもない。スピカ自身も収まりが付かなくなって、結局この攻防戦は10分間に渡って続くこととなった。
「ぜぇ、ぜぇ・・・お前、いい加減に・・・・」
仮想空間で酸素は必要ない。つまり息切れという現象は起きようがないはずだが、シリウスは明らかに肩で息をしていた。不思議である。その様子を見て多少鬱憤が晴れたスピカは、微かに笑みを浮かべた。シリウスの顔にもほっと安堵の表情が浮かぶ。
しかし、それもスピカが彼の胸ぐらをつかみ上げるまでだった。えっ? と言うふうに顔を硬直させたシリウスにスピカは唇を近づけてーー
ゴツン!
盛大に頭突きをかましてやった。
痛覚は遮断されているが、余りの衝撃に目の前で虹色の星が散る。覚悟してやったスピカがそうなのだから、不意打ちを食らったシリウスはさらなる苦痛を味わうことになるだろう。案の定、彼は額を抑えながら地面で痙攣していた。
「・・・ばぁか」
返事はない。
その背中に石突きをグリッと押しつけ、完全に地に沈めてから、憂鬱な思いで自らの体を眺める。スラっとミニスカートから伸びた足にくびれた腰ーーそして、極めつけの胸は、確かに現実とは違ってしっかりと膨らんでいた。
認めよう。確かにこの部位においては大幅にいじらせてもらった。
しかし、それは数年後、この程度は育っているという確信のもとに行った操作であり、決して根拠のない鯖読みではないのだ。江戸時代にも米の収穫高を事前に予想し、あらかじめ越後屋が買い取るという制度があったという。だから、断じてこれはおかしな行為ではない。
かなり苦しい言い訳をしているうちに、スピカ達の周りに3匹の《フレンジー・ボア》が立て続けにPOPーー出現する。 小気味よいサウンドと共に地面に足を付けたイノシシ達は、最も近くに位置し、尚かつ武器を手にしているスピカをターゲットとした。
前足で草原を蹴り威嚇する《フレンジー・ボア》を一瞥し、スピカは溜め息をつく。
「もう・・・今そんな気分じゃないんだけど」
シリウスの背中から槍を放したスピカは、それを手の中で半回転させ、白い穂先を先頭の1匹に据えた。敵は3体。ステータスは最低レベルといっても、ホールドされて連続攻撃を食らえば万が一はあり得る。かといって慎重に一匹づつ倒すのは時間か掛かりそうだ。
そこまで考えるが早いか、スピカは軽やかに足場を蹴って、一気に敵との距離を詰めた。
まず一番近いイノシシに連続で3度突き打ち込んでから、身を翻して突進してきた2匹目に穂先をたたきつける。鼻を切り裂いたその一撃に敵が怒った。しかし、スピカの動きは止まらない。綺麗な弧を描く輝きが、1回、2回、3回とイノシシに吸い込まれて、再び突進が決行される前にイノシシをポリゴン片へと変える。
「プギィー!」
スピカの真後ろから突進する3匹目だったが、やはりそれも彼女の認知する所だった。先の一匹を屠った勢いを殺さぬまま、手首に這わせた槍を、ろくに見もしないで後ろへと突き出す。
自分から串刺しになってしまった《フレンジーボア》が悲痛な声を上げる。その鼻を蹴って穂先を抜き、草原に転がり様に首筋を切り裂いてとどめを刺す。
僅か数秒。目にもとまらぬ速さで敵を倒すスピカは、まるで流れるように槍を振るった。本人は自覚していないが、彼女が攻撃は恐ろしいほど正確で美しかった。
そして戸惑うように足を止めた最後の1匹と向き合う。仮に《フレンジーボア》が本物の思考を持っていたら、この場からすぐに逃げ出せただろう。だが、所詮単純なAIと攻撃パターンしか持たないイノシシは、無謀な突進を行うしか選択肢がなかった。
迎え撃つスピカの槍が旋回し、少し捻って下段に構えられた。その穂先がライトエフェクトに包まれ、《ソードアート・オンライン》の戦闘システムである《ソードスキル》が発動する。
「シッ!」
地面をすくい上げるように繰り出された突きは、まさしく稲妻。突進系の単発攻撃である《フルミネ》は、スピカの体を信じられない速度で加速させ、すれ違い様にイノシシのクリティカルポイントを抉った。
弾けて宙を舞うポリゴン片を背中に浴びつつ、止めていた息を吐き出す。なんとか無傷で凌げた。
「おお、何だ今の?」
ほっとした瞬間に背後から声をかけられ、スピカはビクッと肩を振るわせた。振り向けば、シリウスがいつの間にか起き上がり、ソードスキルの残光を目を丸くして見ている。どうやら先の喧嘩は頭から吹き飛んでいるらしい。無論、こちらも蒸し返す気はないが。
しばらく目を白黒させた後、こちらを見たシリウスの瞳は、紛れもない歓喜に震えていた。
「そうか、必殺技か! ーー流石だスピカよ。お前の技はついに極地まで至ったわけだ!」
そう言って鼻息荒くしている彼を、珍しい生き物でも観察するような心持ちで凝視する。どうしてこんな変な子に育ったちゃったんだろうなぁ、としみじみと思いつつ、スピカは一つ咳払いをした。
「・・・まぁ、当たらずしも遠からず、かな? 《ソードスキル》だよシリウス。チュートリアル聞いてなかったの?」
「ソードスキル?」
どうやら全く話を聞いていなかったらしいシリウスに、スピカはソードスキルについて掻い摘んで説明した。最初のモーションを認識し、システムが自動で発動させること。クールタイムやディレイなどの制約があり、頻繁には使用できないこと。武器熟練度や《スキル強化オプション》によって使える種類が変化すること。
話しているうちにシリウスは興奮を隠し切れない様子で言った。
「じゃあ誰でも使える?」
「うん、しっかりモーションさえ覚えられればね。だだ武器にセットできる数にも制限があってーー」
「くっくっく、そうと分かれば何も恐い物はない。どうやら僕も戦士に目覚める日が来てしまった様だ・・・」
「もしもぉし、聞いてる?」
完璧に自分の世界に入り込んだと見える彼は呼びかけに応じない。今に始まった事ではないので放っておくと、いつもの間にか彼は《勇者シリウス》と《家来スピカ》という”設定”を作り出していた。スピカは心の中でシリウスの類い希なる想像力に拍手する。加えてその妄想を口にする勇気にも喝采を送りたい
「それでは行くとしようか、邪神討伐の旅へ・・・」
「今日もぶっ飛び具合が圧倒的だね・・・」
ふらりと歩き出すシリウスについて行きながら、スピカは独り言の様にしてぼやいた。
結局、その後に遭遇した敵は全部スピカが倒し、ソードスキルのレクチャーまでやらされた訳だが、不思議と気ままな冒険は楽しかった。こうして幼馴染みと歩いていると子供の頃を思い出す。あの頃は、自分の方が彼のことを振り回していた。もはや心の根っことなりつつある古い記憶だ。
彼は覚えているのだろうか?
ふと気になって、隣に並ぶシリウスをちらりと盗み見る。すると彼の横顔にオレンジ色の光がさしているのに気がついて、スピカは息を飲んだ。
そしてその向こう側にはーー
「シリウス。あれ見て!」
「う、うん?」
スピカの勢いに押されるように首を巡らしたシリウスは、そこに広がっていた景色に絶句した。
世界が燃えているようだった。
スピカ達の立っている第一層の大地と、上空遙か数キロメートルに位置する第二層との間から、神秘的な太陽の生み出す夕日が差し込んでいる。胸をぎゅっと締め付けられるような、懐かしく、暖かい光だ。2人はここが仮想空間だということも忘れて、呆然と夕焼けを見つめた。
遠くに見える山々は赤面するかのように色付き、その懐に抱かれた湖がキラキラと光る。森の方角から飛び立っていったのは白鳥だろうか。気がつけば周囲の広大な草原も、いつの間にか黄金色に塗り替えられ、葉や茎の一つ一つが激しい美しさを主張している。
「・・・綺麗」
思わずそう呟いていてから、恥ずかしさを誤魔化すように笑う。こんな素直に言葉が出てくるのはあまりないことだからだ。本当に、本当に綺麗な景色だと思った。
「あぁ、なんか嘘みたいだよな。ここが仮想空間だなんてーー」
しかし、シリウスが言いかけたその時、唐突に世界から音が消えた。
いや、正確には一つの音に全てが支配されたのだ。
大地を、空を、体を、ぶるぶると振動させる荘厳な鐘の音。それが、決して無視できない大音量で第一層に響き渡った。耳をふさいでも、まるで杭のように頭の中に侵入してくる不快な音色だ。
リンゴーン、リンゴーン。
身動きをすることも叶わず、スピカはその音を聞いていた。先ほどの高揚感は跡形もなく消滅し、なぜかうなじに鳥肌が立つ。ここに居てはいけない、という正体不明の感覚に捕らわれて、スピカは右手の人差し指と中指をくっつけ、真下に振り下ろした。メインメニューを表示させる動作であり、ログアウトーー現実に戻るために不可欠な手順であった。
「おい、スピカ?」
怪訝そうな顔で声をかけてくるシリウスに、スピカはこの危機感を伝える術をもたない。ただ、相手が察してくれることを願って早口に言った。
「・・・なんか、変な感じがする。今日のところはログアウトしよう? またいつでも来れるんだし」
自分でも意味不明だと思って唇を噛む。それでも真剣さは伝わったのか、シリウスは不思議そうにこちらを見たのも一瞬、ちょっと笑って頷いてくれた。
「まぁ、別に構わないけど、どのみちそろそろ時間だったみたいだしな」
同じ部屋からログインしているため、あまり遅くまで2人でいると言い訳が面倒だ。おそらく方向性は違うが、珍しく気遣ってくれたらしいシリウスに感謝しつつ、表示された紫色のウィンドウにログアウトの文字を探す。
確か一番下の方に・・・
「えっ?」
アイコンをなぞるようにして下げていった指先が不自然に止まる。なぜなら、そこに”ログアウトボタンがなかった”からだ。隣で同様の体験をしたらしいシリウスも戸惑うように首をかしげる。
未だ鐘は鳴り続けていた。
もはや不快を通り越して不気味に思えてきたその音を、スピカは身を焦がすような焦燥感と危機感のなかで聞く。
ログアウトボタンが消えるという現象と、示し合わせたように鳴る鐘の音。スピカにはこの2つが無関係でないように思えてならなかった。
初めましてP笑郎と申します。
暁さんから移住してきたのですが、このサイトの作者様はレベルが高くて驚きました。えぇ、ますます僕の駄文が目立つ訳ですね、まるで黒羊の群れに混じる白羊が如く。
ともかくです。3話まで辛抱強く呼んでくださった読者様ありがとうございす。これからも全力を尽くして頑張るので、なにとぞよろしくお願います。いろんな意味で受験も終わった事ですし・・・
感想もお待ちしてます(ぼそっ) 書いてもやっていいよ、って人は是非。質問や誤字脱字の報告でも構いません。