第19回
──浦島太郎の一件から1ヶ月経過した、他のエリアも調査したが、核は既になく、順調にジェイルは成長していった、そして、監獄塔エリアの侵入を準備含め3日後に行うことが決定した。
血式少女 少年達は各々それまで休むなど鍛練などに励み、日常を謳歌していた。
「……平和だね」
「そうね、ジャック」
ジャックとアリスは屋上でのんびりと床に寝そべっていた、鍛練も終わり、ただ今を噛みしめている。
「とても明々後日に監獄塔エリアに、行くとは思えないね、皆各々やりたいことをやってる」
「……けど、疑念はあるわね、薄暮が私達の敵、そして──核はある化け物の素材だって、浦島は言ってたようだけど」
「そんなこと擬態化前はなかったのにね……まぁ、こんなところで時間を潰すのもなんだし、マチさんのところに」
ジャックは立ち上がり、屋上から出ようとした、その直後、解放地区辺りで爆発が起きる。
「な、なに!?」
「ジャック!、アリス!」
二人が同様してるとき、そこに焦った様子のマチが屋上の扉を開けて現れる。
「……薄暮が攻めてきた」
「それって……」
フユやグレーテルが懸念していたことが今、起きていた、人が人を襲う、とてもこの世界では意味のない行為が。
「急ぐぞ、もう他のやつらは鎮圧に向かっている」
「はい!」
ジャックとアリスはそう返事をして、解放地区に向かった。
「──ジャバウォックを匿っていることはわかっている!、今すぐ引き渡せ!」
ジャック達が解放地区につくと、そこには建物が壊れ、薄暮の人達が銃を持って徘徊しており、、まだ人は怪我してないが、時間の問題だろう、すぐに住んでいた人達のほとんどは黎明に向かって避難しており、今血式少女達は逃げ遅れた人達の救助と、薄暮メンバーの鎮圧を行っている。
「人が攻めてくるなんて……」
「えぇ、興味深いわね」
ジャックがこの状況に困惑してると、ヘンゼルとグレーテルが近くに現れる。
「二人も手伝ってくれてるの?」
「えぇ、一応ね、それにしても少し妙な連中ではあるわね、見た感じ普通の人間なのだけど、思考力がまるで、擬態化前のタイヨウ教団に似てるわね、うふふ、ジャック、私はヘンゼル兄さんと一緒に薄暮の人間をけ──捕縛してるわ、ジャック、あなたでも人間なら気絶くらあはできるわ」
「うん、ヘンゼルとグレーテルも気をつけて」
「えぇ、わかってるわ、それじゃあ行きましょうか、ヘンゼル兄さん」
「うん、ジャック、また後で」
そう言ってヘンゼルとグレーテルは離れていった。
「……僕達もなんとかしよう」
「えぇ」
○
「──ほほ、やはりローザのところにはおぬしがおったか、マチ」
解放地区の一角、ローザをマチは護衛のために一緒に行動していた、そこに現れたのはリーダーと、ローブを着て顔が見えない大柄の人だった。
「……まさかこんな大胆なことをしてくるとは思わなかったよ、ジジィ」
「ほほ、まぁ良い、おぬしがいるのはわかっておった、だから……こうだ」
リーダーが右手を上げると、薄暮の兵士達が銃を持ってマチ達を囲んだ。
「さて、おぬしでも無傷とはいかないぞ?」
「ふーん、そんなことしてくるのか、ふーん──奇遇だな、マチもそんな感じなんだ」
マチが指を弾くと、薄暮の兵士達が倒れる、その後ろにいたのは赤ずきんとシンデレラだった。
「マチ姉、気絶でよかったですの?」
「あぁ、殺しはできるだかやりたくないからな」
「そうね、さてリーダーだっけ、戦況は逆転したわけだけど」
「──ほほ、やはり親子なのだな、だからこれで焦ってくれると助かるのう」
リーダーが隣の大柄な人のローブを剥ぎ取る、それはマチ達が知ってる顔であったが、その目には光がなく、涎が垂れ、正気には見えない。
「グガァ、ガァァ!」
「──ジバル様」
ローザは変わり果てたジバルの姿にリーダーに怒りを覚える、突っ込んでいこうとするが、マチが手で制する。
「……お前、そこまで墜ちていたのか」
「何もわしは変わっておらぬよ、さぁ行けジャバウォック、わしも行こう」
リーダーは刀を両手に持ち、マチに襲いかかる、ジバルも雄叫びをあげて、それに続いていく。
「……悪いけど、赤ずきん、シンデレラ……ローザ、ジバルは任せた」
「──わかってる、わかっているわよ」
ローザは苦虫を噛み潰したようか顔をしながら、ジバルに赤ずきんとシンデレラと一緒に向かっていった。
「ふっ!」
マチはリーダーの攻撃をマッチで受け流していく、しかし少しずつマッチは削れていく。
「どうした、黎明最強はその程度なのか?」
「あまりなめるなよジジィ、こっちは不殺でやってんだから!」
マチはマッチが壊れてもすぐに新しい大きなマッチを造り、リーダーを吹き飛ばす、その勢いそのままでリーダーは壁を蹴って刀で突いてくる。
「ちぃ!」
マチはマッチでガードしようとするが、刀はマッチを貫き、心臓めがけていくが、咄嗟にマチは動いてなんとか肩ですませた。
「っ!、やっぱり強いな……五体満足は無しだなやっぱり」
マチは先程より素早い動きでリーダーを攻撃していく、さすがに血式少女のスペック対応できなく、リーダーが押され始める。そのまま刀が折れた辺りで、リーダーは後方に退く。
「ほほ、やはりやるのう──この辺でよいか」
何か大きなものが倒れる音が聞こえた、マチがそちらを見ると、ジバルが倒れていた、そこにローザが駆け寄る。
「ジバルさま!」
「──ググ……スマナカッタ──ロー──ザ」
それだけ言ってジバルは消滅した。
「ジバル……様……!」
ローザは怒りに任せて、リーダーに攻撃しようとするが、赤ずきんとシンデレラが抑さえる。
「離せ!」
「落ちつきなさいませ!、今あいつを殺したら薄暮の連中を止められないですわ!」
「そうよ!、怒るのはあたしもわかる!、けど今は抑えて!」
「ぐっ……ぐぅぅ!」
ローザは涙を流しながら、唇を噛みしめて耐える。
「ほほ、なに、心配せずとも、ここにきたやつらは皆死ぬよ」
「……なんだと?」
マチはいろいろと聞くためにリーダーに近づこうとするが、何かリーダーのまわりにあることに気づき、止まる。
「ほほ、さすがに引っかからんか、ではわしはこれで、また会おう血式少女、そして裏切り者のローザよ」
リーダーは空中を蹴って、いな、糸を足場にこの場から去った。
「……織姫の糸、やっぱり薄暮って」
「ローザ、とりあえず他の血式少女と合流するぞ、とりあえずそこで倒れている兵士を……ん?」
マチは倒れている兵士に近づく、首筋に触れるた……冷えきっており、既に死んでいることがわかる。
「死んでやがる、どういうことだ」
「そ、そんな!、わたくし手加減しましてよ!?」
「わかってるよシンデレラ、たぶん自決しやがったんだよ、まったく無駄に戦力を削って……何が目的なんだ?」
マチは謎な行動のことを考えながら、他の血式少女達と合流するために、この場を後にした。