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頑張ります!
セイン海賊団はシャボンディ諸島を目指して航海している途中、今までとは毛色の違う海賊に出会った。
牛のマークの海賊旗、船から流れてくる音楽、彼等の名は……。
「ぬははは!ようこそセインさん、俺らはルンバー海賊団!歌と音楽が大好きで陽気な海賊さ!」
セイン海賊団がルンバー海賊団と出会ったのはセインがムーンライト号にあるちょっとした庭園でランチを楽しんでいる時だった。
「セイン様、前方から海賊船と思わしき船が近づいて来ておりますが如何なさいますか?」
「ふむ、いつも通り攻撃してきたら反撃してお宝を頂こうか、それまでは待機だ」
「ではそのように」
向こうから来る海賊船は音楽が演奏されておりセイン達を歓迎しているようにも見えた。
「なんだあいつら、変な海賊だな」
セインがポツリと感想をこぼし、ボーッと海賊船を眺めていると向こうの海賊船が横に接近して来て橋をかけていいかジェスチャーで伝えてきた。
「如何しますか?」
「問題無いだろう、油断させて襲う作戦だとしても私達なら容易く潰せる。許可してやれ」
「承知しました」
しばらくして橋をかける作業が終わると向こうから船長と思わしき人物とアフロが乗ってきた。
船長らしき人物がセインに対して一礼する。
「こちらの急な接触に対してのそちらの寛大な対応に感謝する。あんたらは今話題のルーキー、セイン海賊団で間違いないか?」
警戒するウーノ達を後ろに下げてセインは前に出る。
「ふむ、話題かどうかは知らんが私達がセイン海賊団で間違いない。私がこの海賊団のトップ、セインだ」
「やはりそうか!!遠くからコウモリの羽を持つドクロと薔薇の装飾を見てそうじゃないかと思ったんだ!!俺はヨーキ!キャラコのヨーキって呼ばれてる。こっちのアフロはブルックだ」
「ヨホホホ!セインさん初めまして、お近づきの印にパンツを見せて下さい」
「……。フッハッハッハッハ!!!」
セインは一瞬、なにを言われたか分からなかったが理解した途端大声で笑いだした。
ウーノやデュオ、クインはブチ切れてブルックを貼り倒そうとしたが、突然セインが笑い出したので驚てセインを見ながらポカンとしている。
セインは笑いながら横にいたヨーキに殴られているブルックに近づいて囁く。
「すまんな、ブルックとやら、私は履かない派なんだ」
「ブハッ!!」
セインの思わぬカミングアウトにブルックは鼻血を噴き出して倒れる。
それを見てセインはより一層笑い出す。
ウーノ達は何がなにやらと見ていたが、セインが楽しそうなのでよしとすることにした。
その後復活したブルックとヨーキが是非船に来て欲しいと言うのでセイン、親衛隊、
そして冒頭に戻る。
そして、海賊が仲良くなるには酒の力を借りるのが一番でしょ。とばかりに宴会が始まり、セイン達の武勇伝をルンバー海賊団が聞いて興奮したり、調子に乗ってセインのスカートの中を覗こうとしたブルックをウーノとデュオが張り倒したり、カラーズが出番の少なさに嘆いたりと騒がしい1日となった。
次の日、今日も今日とて晴天で絶好の航海日和。
セインはのんびりとルンバー海賊団の奏でる音楽と歌を聞きながらワインを飲んでいた。
ちなみにだが、セイン達の食料や飲み物は実は船にはあまり積まれていなかったりする。
ではどこにあるのか、影の中である。
セイン達上位の吸血鬼は影を扱うことができる。
例えば影の中に潜って移動したり、実体を持たせて武器にしたり、影の中に物を入れたりとその使い道は多岐に渡る。
しかし、全員が同じようなことができるわけではなく得意不得意がある。
だか、影の中に物を入れることは容量の差はあれど、出来ない者は一人もいない、だから各自自分の荷物や食料を影に入れているのだ。
余談だか影の中は異空間化しており時の流れが無かったりする。
閑話休題
セインがくつろいでいると遠目に船が見えた。
「ジュエリーズ、少し来てくれ」
セインの呼び掛けに久々の出番だと意気込んだルビー達がセインの前に膝を着く。
「ハッ、お呼びでしょうかお嬢様」
「ああ、むこうに海軍の船が見える。近づいて来たらお前ら潰せ」
「了解しましたお嬢様、ご期待に添えるよう全力をもって潰します!私達にかかれば海軍の船の一隻や二隻、一瞬で片付けてみせます!」
「う、うむ」
失礼します!と勢いよく準備に走る彼らを見ながらセインは少し引いていた。
(流石に出番なさすぎたか……。)
ごめんなさい、作者のせいです。
そろそろ説明回を入れないと…